SEO対策の費用相場は、月額15万〜50万円が中心帯です。毎月定額を払う固定報酬型なら月20万〜40万円、初期費用は5万〜20万円が目安になります。ただしこの金額は「何を頼むか」で桁が変わります。同じ「SEO対策」でも、会社によって作業範囲がまるで違うためです。この記事では、施策ごとの単価、見積書の読み方、費用対効果の計算、勘定科目の処理まで、発注を決める前に必要な材料を順番に整理します。
この記事でわかること
SEO対策の費用相場。中心帯は月15万〜50万円
まず全体像です。SEO対策会社が公開している相場情報を見ると、施策単位では月額1万円から100万円超まで開きがあり、実際に多くの会社が契約している中心帯は月額15万〜50万円とされています(ミエルカマーケティングジャーナル「SEO対策の費用相場表【2026年】」)。
この幅の広さに戸惑う方が多いのですが、理由ははっきりしています。「SEO対策」という言葉が指す作業範囲が、会社ごとにまったく違うからです。月5万円の会社は順位の計測とアドバイスだけ、月50万円の会社は記事の執筆から技術改修まで丸ごと引き受ける。同じ名前のサービスを比べているつもりで、実は違う商品を比べている。これが相場を分かりにくくしている正体です。
図1:月額費用の分布。同じ「SEO対策」でも作業範囲が違うため、金額の幅が大きくなる。
ですから、相見積もりを取るときに「一番安いところ」を選ぶのは危険です。安いのには理由があり、その理由が自社にとって問題ないかどうかを見極める必要があります。次章から、その見極め方を具体的にお伝えします。
料金体系は3つ。まず自分がどれを見積もられているか確認する
SEO対策の料金体系は、大きく3つに分かれます。届いた見積書がどれに当たるのかを、最初に確認してください。ここを取り違えると、あとで「思っていたのと違う」が起きます。
| 料金体系 | 支払い方 | 費用の目安 | 向いている会社 |
|---|---|---|---|
| 固定報酬型 | 毎月定額。成果の有無に関わらず発生する | 月20万〜40万円(初期費用5万〜20万円) | 腰を据えて半年以上取り組める会社 |
| 成果報酬型 | あらかじめ決めた成果が出た分だけ支払う | 月1万〜100万円と変動が大きい | 初期の持ち出しを抑えたい会社 |
| スポット型 | サイト診断や改修など、単発の作業ごとに支払う | 1回あたり10万〜50万円程度 | まず現状を把握したい会社 |
固定報酬型の中心帯は月額20万〜40万円、初期費用が5万〜20万円というのが公開されている目安です(ミエルカマーケティングジャーナル、GMO TECH「SEO対策にかかる費用一覧【2026年】」)。この金額には、コンサルティング、コンテンツ制作、技術的な改修、効果測定のレポートが含まれるのが一般的です。
ここで一度立ち止まってほしいのは、3つのうちどれが優れているという話ではないという点です。自社が何年この取り組みを続けるつもりなのか、社内に手を動かせる人がいるのか。そこが決まっていないと、どの体系を選んでも噛み合いません。
最初の一歩に迷ったら、スポット型のサイト診断から入る手があります。10万〜50万円程度で現状の課題が可視化でき、その内容を見てから継続契約を判断できます。いきなり年間契約を結ぶより、判断材料が増えます。
施策別の料金早見表
「月30万円」という総額では判断できません。その中身を単価で見ると、何にお金がかかっているのかが見えてきます。各社が公開している施策別の相場をまとめます。
| 施策 | 単価の目安 | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| SEO記事の制作 | 1本5,000円〜10万円。3,000字程度で3,000〜2万円が一般帯、SEO戦略込みで制作会社に頼むと3万〜5万円 | 取材・図版・入稿が別料金のことがある |
| 記事制作(文字単価で計算する場合) | 文字単価0.5〜10円 | 単価が低いほど調査が浅くなりやすい |
| 内部対策(サイト改修) | 10万円〜。継続なら月10万〜50万円 | 指示書までか、実装まで含むか |
| 外部対策(被リンク獲得) | 1本1万円〜 | リンクの購入はポリシー違反。後述 |
| サイト診断・分析(スポット) | 10万〜50万円 | 診断のみで改修は別契約が通常 |
出典は検索順位の海賊「SEO記事作成の外注相場」、デジタルドロップ「2026年のSEOライティング費用相場」、PLAN-B「SEO対策の費用相場・見積もり時の注意点」です。
この表を持っていると、見積もりの検算ができます。たとえば「月30万円で記事4本」という提案なら、記事1本あたり7万5,000円。相場の上限を超えているので、戦略設計や分析が含まれているのか、それとも単に高いのかを聞くべきだと分かります。逆に「月10万円で記事8本」なら1本1万2,500円で、調査にどれだけ時間をかけられるのかが気になります。総額を本数で割る。これだけで、見積もりに対する質問が具体的になります。
見積書の「SEO対策一式」を6つに分解する
届いた見積書に「SEO対策一式 月額30万円」とだけ書かれていたら、必ず内訳を出してもらってください。中身が見えない見積書は、比較ができないだけでなく、あとから「それは範囲外です」と言われる原因になります。
SEO対策の作業は、おおむね次の6つに分解できます。この6つのうち、どれがいくらで、どれが含まれていないのかを聞けば、見積書は一気に読めるようになります。
| 内訳 | やること | 確認すべきこと |
|---|---|---|
| 初期調査・分析 | 現状のサイト診断、競合調査、キーワード設計 | 初期費用に含まれるのか、別途かかるのか |
| サイト内部の改修 | タイトル・見出しの調整、表示速度、内部リンク | 実装まで頼めるのか、指示書までなのか |
| コンテンツ制作 | 記事の企画・執筆・入稿 | 月に何本か。1本あたり何文字か。誰が書くのか |
| 外部施策 | 他サイトからのリンク獲得、PR | リンクを購入していないか(後述) |
| レポート・定例会 | 月次の数値報告と打ち合わせ | 順位だけでなく流入と問い合わせを見るか |
| ツール利用料 | 順位計測・分析ツールの費用 | 契約に含むのか、自社負担なのか |
とくにコンテンツ制作の本数は、金額差が出やすいところです。月30万円でも、記事を月4本作ってくれる契約と、記事は自社で書いて助言だけをもらう契約では、まったく別物になります。「その30万円で、私たちは何本の記事を受け取れますか」と聞いてください。この一言で、見積書の性格がはっきりします。
もうひとつ、抜けやすいのが実装を誰がやるかです。「内部改修の指示書を出します」で終わる契約だと、その指示を反映する作業は自社かホームページ制作会社の仕事になります。そこに別途費用がかかることを、契約前に確認しておいてください。
成果報酬型はなぜ減ったのか
「成果が出たときだけ払えばいい」という成果報酬型は、一見すると発注側に有利です。しかし現在は、かつてほど選択肢がありません。以前は主流だった成果報酬・成功報酬型のサービスは数が大きく減り、いまは固定費用型やスポット型が中心になっています(ミエルカマーケティングジャーナル)。
理由は、成果の定義が難しくなったからです。検索順位は日々変動し、Googleのアップデートで大きく動くこともあります。順位という不安定なものを支払いの基準にすると、双方にとって扱いづらい契約になってしまう。それが数を減らした背景です。
そのうえで、成果報酬型を検討するなら「成果」を何と定義しているかを必ず確認してください。ここが最大の落とし穴です。
図2:成果の3段階。契約書の「成果」が1段目だけを指していないか確認する。
成果報酬型で「対策キーワードが10位以内に入ったら課金」という契約は珍しくありません。ところが、そのキーワードが自社の商品とほとんど関係のない語や、そもそも誰も検索していない語だったら、順位は上がっても問い合わせは1件も増えません。それでも請求は発生します。
対策キーワードを誰が決めるのか。ここを発注側が握れない契約は避けたほうが無難です。少なくとも、キーワードの候補が出てきた段階で「その語で検索する人は、うちの商品を買う人ですか」と確認してください。
費用対効果はどう計算するか
ここが、経営判断で一番大事なところです。「月30万円は高いか安いか」は単独では決まりません。1件の粗利と、必要な件数から逆算してください。
具体的に計算してみます。以下はあくまで仮の数字を置いた試算で、実際の成果を約束するものではありません。考え方の型としてご覧ください。
試算の前提
月額30万円で1年契約 → 年間360万円
自社サービスの1件あたり粗利 → 10万円
問い合わせからの成約率 → 50パーセント
損益分岐に必要な数
360万円 ÷ 粗利10万円 = 年36件の成約が必要
成約率50パーセントなら、年72件=月6件の問い合わせ増が損益分岐点
この「月6件」という数字が出た瞬間に、判断はぐっと具体的になります。いま月に何件の問い合わせが来ていて、それを6件増やすのは現実的なのか。既存サイトに月1,000人来ているなら、問い合わせ率を0.6パーセント上げれば届く計算です。逆に、いま月に30人しか来ていないサイトで月6件増やすのは、かなり厳しい。
この計算を、見積もりを出してきた会社と一緒にやってください。「御社の提案で、月何件の問い合わせ増を見込んでいますか」と聞いて、答えられない、あるいは根拠を示せない会社は、順位しか見ていない可能性があります。
もうひとつ、SEOの費用対効果を考えるときに欠かせないのが時間軸です。SEOの投資回収は、開始から6ヶ月が投資フェーズ、6ヶ月から1年が成長フェーズ、1年以降が回収フェーズという段階を踏むと整理されています(デジタルドロップ「SEO費用対効果の正しい測り方」)。
図3:費用は契約初月から一定で積み上がるのに対し、成果の立ち上がりは遅れる。この差を耐えられるかどうかが、続けられるかの分かれ目になる。
図3のとおり、費用は初月から満額かかるのに、成果は後ろにずれて立ち上がります。この形を知らずに3ヶ月で判断すると、必ず「効果がない」という結論になります。予算を組む段階で、この時間差を織り込んでおいてください。
リスティング広告と比べていくら得なのか
「SEOに月30万円かけるくらいなら、同じ額を広告に出したほうが早いのでは」という質問はよく出ます。もっともな疑問です。結論から言えば、短期の売上が要るなら広告、長く続けるならSEOという使い分けになります。
両者の決定的な違いは、支払いを止めたときに何が残るかです。広告は出稿を止めた瞬間に流入がゼロに戻ります。SEOは、それまでに積み上げた記事とページが残り、しばらくは検索から人が来続けます。この違いを、広告は家賃、SEOは持ち家にたとえた説明があります。初期の顧客獲得単価が高くても、長期的には1件あたりの追加コストが限りなくゼロに近づいていく。これがSEOの経済的な利点だとされています(デジタルドロップ)。
| 比較する点 | リスティング広告 | SEO |
|---|---|---|
| 成果が出るまで | 出稿した当日から | 数ヶ月から1年 |
| 支払いを止めたら | 流入は即座にゼロ | 積み上げた分はしばらく残る |
| 費用のかかり方 | クリックされるたびに発生し続ける | 制作時に集中し、以後は維持費 |
| 金額の調整 | 今日から増減できる | 契約単位でしか動かせない |
| 向いている場面 | 期限のあるキャンペーン、今すぐ客が要る時期 | 継続的に問い合わせを積み上げたい時期 |
実務的な答えとしては、どちらか一方ではなく、時期をずらして両方使うのが無理のない進め方です。SEOが立ち上がるまでの半年から1年は広告で売上を確保し、検索からの流入が増えてきたら広告の予算を段階的に落とす。この移行ができると、広告費を払い続ける構造から抜けられます。
勘定科目は「何を買ったか」で決まる
経理の処理でつまずく方が多いところです。SEO対策の費用は、契約の形と費用の性質によって使う勘定科目が変わります。おおまかな目安は次のとおりです。
| 勘定科目 | 当てはまる費用 |
|---|---|
| 広告宣伝費 | 認知向上や集客を目的としたコンサルティング契約、継続的な施策支援 |
| 外注費 | 単発のコンテンツ制作、技術的なサイト改修作業 |
| 支払手数料 | ライターへの依頼や分析レポート作成など軽微または単発の業務委託。SEOツールの利用料 |
ホームページのSEO対策費用は一般的に広告宣伝費として仕訳され、金額が10万円以上であっても、ホームページは耐用年数が1年未満と考えられるため資産計上しない場合が多いとされています(バンソウ「SEO対策にかかる費用の勘定科目の分類」)。SEOツールの料金は、支払手数料または通信費として処理されるのが一般的です。
ここに書いたのはあくまで一般的な考え方です。経費区分によって税務処理や損金算入の時期が変わるため、実際の仕訳は契約書と請求書の記載内容を確認したうえで、顧問税理士に判断を仰いでください。とくにサイトの制作費とSEO費用が1本の契約にまとまっている場合は、分けて考える必要が出てきます。
実務上のコツをひとつ。契約書と請求書の摘要を、あとから読んで中身が分かる書き方にしてもらってください。「SEO対策費」とだけ書かれた請求書が毎月積み上がると、数年後に内容を説明できません。「SEOコンサルティング(月次)」「記事制作4本」のように分けて記載してもらえば、勘定科目の判断も自然と楽になります。
効果が出るまでの期間=払い続ける期間
費用を考えるうえで、金額と同じくらい大事なのが期間です。「月いくら」ではなく「月いくら×何ヶ月」で予算を見てください。
各社の解説を突き合わせると、新規に立ち上げたサイトなら半年から1年、すでにあるサイトの改善なら3ヶ月から6ヶ月が現実的な目安とされています(アール株式会社「SEOの効果はいつから出る?」、アイダイム「SEO対策の効果が出るまでの期間は?」)。開始から1ヶ月から3ヶ月の時期は目に見える変化がほとんどなく、Search Consoleの表示回数がわずかに増える程度、という説明もあります。
なお、Googleが「何ヶ月で効果が出る」と保証しているわけではありません。上に挙げた期間は、SEOを事業として手がけている各社の経験則です。当研究所としても、この期間を約束することはできません。ただ、複数の会社が近い数字を挙げていること自体は、予算を組むうえでの参考になります。
この期間の話が、費用の判断に直結します。月30万円の契約を結ぶということは、最低でも半年、つまり180万円を、目に見える成果がないまま払い続ける可能性があるということです。ここを覚悟せずに始めると、3ヶ月目で解約し、それまでの費用が丸ごと無駄になります。途中でやめるくらいなら、最初から金額を下げてでも長く続けられる契約にしたほうが合理的です。月30万円を6ヶ月でやめるより、月15万円を1年続けたほうが、残るものは多くなります。
自社でやるか、外注するか
「自分でやれば無料では」と考える方は多いのですが、無料ではありません。人件費がかかります。判断の軸を3つに絞ってお伝えします。
1つ目は、社内に文章を書ける人がいるかどうか。SEO対策の中心はコンテンツ制作です。自社の商品やサービスを、お客さんの言葉で説明できる人が社内にいるなら、内製の勝ち目は十分にあります。この人材がいない場合、外注のほうが早いです。
2つ目は、月に何時間割けるか。記事を1本仕上げるには、調査から執筆、入稿まで含めて数時間から十数時間かかります。月4本なら、それだけで担当者の稼働がかなり埋まります。時給3,000円の社員が月40時間使えば12万円。外注の記事単価と並べてみると、内製が必ずしも安くないことが分かります。
3つ目は、何年続けるつもりか。短期で結果だけ欲しいなら外注、長く自社の資産にしたいなら内製に寄せる、という考え方ができます。ただし内製は、担当者が辞めた瞬間に止まります。属人化のリスクは織り込んでおいてください。
現実的な折衷案として、戦略とキーワード設計は外注し、記事は自社で書くという分け方があります。方向性の間違いという一番大きな失敗を防ぎつつ、毎月の費用は抑えられます。外注先から毎月レポートと施策の説明を受け、社内の担当者が内容を理解しながら進める体制を作っておくと、将来の内製化にもつながります。
SEOに向かない事業もある
ここまで費用の話をしてきましたが、そもそもSEOに投資しないほうがいい事業もあります。これを書かずに費用の話だけをするのは不誠実なので、正直にお伝えします。
1つ目は、緊急性が極端に高いサービス。水漏れ修理、鍵の紛失、葬儀といった領域は、検索した人がその場で数分以内に電話をかけます。この分野は上位表示の競争が非常に激しく、地域名との組み合わせで大手が押さえていることが多い。広告やGoogleビジネスプロフィールのほうが費用対効果は高くなりがちです。
2つ目は、そもそも誰も検索していない商材。まったく新しい概念の商品やサービスは、名前を知られていないので検索されません。検索需要がないところで順位を上げても、流入は増えません。この場合はSNSや広告で認知を作るのが先です。
3つ目は、半年以内に結果が要る場合。ここまで見てきたとおり、SEOの立ち上がりには時間がかかります。今期の数字を作らなければならない状況で、予算をSEOに振るのは筋が悪い判断です。
4つ目は、商圏が極端に狭い店舗。徒歩5分圏内のお客さんだけが対象なら、検索対策よりもGoogleビジネスプロフィールの整備、つまりMEOに寄せたほうが、はるかに少ない費用で効果が出ます。
自社が上の4つに当てはまるなら、SEOに月30万円を投じる前に、もっと相性のいい打ち手があります。提案してきた会社が、こうした「向かない場合」を一度も口にしないなら、その点も判断材料にしてください。
相見積もりは、同じ条件で取る
SEOの見積もりは、そのままでは比較できません。会社ごとに作業範囲が違うからです。2社から「月30万円」と言われても、片方は記事4本つき、もう片方は助言のみ、ということが普通に起きます。比較できる状態を、発注側が作ってください。
やり方はシンプルです。こちらから条件を書いた紙を1枚用意し、全社に同じものを渡します。書く内容は次の6項目です。
| 渡す条件 | 書き方の例 |
|---|---|
| 目的 | 問い合わせを月10件から20件に増やしたい |
| 対象のサイト | 自社サイトのURL。制作した年と、これまでのSEOの有無 |
| 商圏・ターゲット | 関東の中小製造業。担当者は工場長クラス |
| 予算の上限 | 月20万円まで、1年間 |
| 社内で出せる工数 | 担当1名が月10時間まで。記事は書けない |
| 回答してほしい項目 | 施策の内訳と単価、記事の本数、実装の範囲、想定する問い合わせ増、レポートの内容 |
この紙を渡すだけで、返ってくる見積もりの質が変わります。予算を先に伝えるのを嫌がる方もいますが、SEOでは伝えたほうがいい。金額を隠すと、各社が勝手な前提で見積もるので、比較のしようがなくなるからです。
社数は3社が目安です。1社では相場が分からず、5社を超えると比較そのものに時間を取られます。3社のうち1社は、地域の小さな会社を混ぜておくと、大手との価格差と対応の違いが見えてきます。
提案を受けたら、その場で決めないでください。「この提案で、月何件の問い合わせ増を見込んでいますか」と聞いて、持ち帰ってもらう。この質問に対する回答の質が、その会社の実力を一番よく表します。数字と根拠が返ってくるか、それとも「やってみないと分かりません」で終わるか。ここで差がつきます。
危ない見積もりの見分け方
契約前に立ち止まったほうがいいサインを挙げます。ひとつでも当てはまったら、その場で契約せず、別の会社の見積もりも取ってください。
順位を保証している。検索順位はGoogleが決めるもので、業者が保証できるものではありません。「1位を保証します」と言われたら、その根拠を具体的に聞いてください。
施策の中身を説明しない。「独自のノウハウなので開示できません」という説明は、発注側にとってリスクです。何をされているか分からないまま、サイトに手を入れられることになります。
被リンクを大量に販売している。リンクを買う行為はGoogleのスパムに関するポリシーに反します。短期的に順位が上がっても、後で大きく下げるリスクを抱え込むことになります。
契約期間の縛りが長く、解約条件が厳しい。1年縛りで中途解約に違約金、という契約は慎重に。効果が出るまで時間がかかる分野だからこそ、成果が見えないときに抜けられる余地は残しておきたいところです。
レポートが順位の一覧だけ。順位は手段であって目的ではありません。流入がどう増え、問い合わせにどうつながったかまで報告してくれる会社を選んでください。図2で見たとおり、経営が欲しいのは3段目です。
まとめ
SEO対策の費用について、判断に必要な点を整理します。
相場の中心帯は月額15万〜50万円、固定報酬型なら月20万〜40万円に初期費用5万〜20万円。ただしこの金額だけを比べても意味はありません。総額を記事の本数で割り、施策別の単価と突き合わせる。これで見積もりが妥当かどうかの当たりがつきます。
そのうえで、費用対効果は1件の粗利から逆算してください。年間360万円かけて粗利10万円の商材なら、年36件の成約、月6件の問い合わせ増が損益分岐点。この数字を出してから、現実的かどうかを判断します。
期間は、新規サイトなら半年から1年、既存サイトの改善でも3ヶ月から6ヶ月というのが各社の見方で、Googleが期間を保証しているわけではありません。費用は初月から満額かかり、成果は後ろにずれて立ち上がります。月額だけでなく、それを何ヶ月払い続けられるかで予算を組んでください。
最後に、SEOに向かない事業もあります。緊急性の高いサービス、検索需要がない新商材、半年以内に結果が要る場合、商圏の狭い店舗。当てはまるなら、広告やMEOのほうが相性がいい可能性があります。向き不向きを含めて説明してくれる会社を選ぶ。それが、費用の話で失敗しないための一番の近道です。
よくある質問
SEO対策の費用は個人事業主でも払える金額ですか
スポット型のサイト診断であれば10万〜50万円程度、記事制作だけなら1本5,000円から依頼できます。月額でも小規模なプランなら数万円台から用意している会社があります。ただし月数万円のプランは助言や順位計測が中心で、記事制作までは含まれないことが多いです。予算が限られる場合は、戦略の部分だけを単発で買い、実作業は自社で行う形が現実的です。
「SEO対策一式 月30万円」という見積もりは妥当ですか
金額としては中心帯に収まっていますが、内訳が分からなければ判断できません。記事を月に何本作るのか、内部改修の実装まで含むのか、ツール利用料は別途かかるのか。この3点を確認したうえで、総額を記事の本数で割ってみてください。1本あたりの単価が相場から大きく外れていれば、その理由を聞く材料になります。
成果報酬型のほうが損をしにくいのではないですか
初期の持ち出しを抑えられる点は利点です。ただし「成果」の定義次第では、問い合わせが1件も増えないまま請求が発生することがあります。対策キーワードを誰が決めるのか、成果を順位で測るのか問い合わせで測るのかを、契約前に書面で確認してください。なお現在は成果報酬型のサービス自体が減っており、選択肢は多くありません。
SEO対策の費用はどの勘定科目で処理しますか
継続的なコンサルティング契約は広告宣伝費、単発のコンテンツ制作や技術改修は外注費、ツール利用料や軽微な業務委託は支払手数料とするのが一般的です。ホームページのSEO対策費用は10万円以上でも資産計上せず費用処理する場合が多いとされていますが、契約内容によって判断が変わるため、顧問税理士にご確認ください。
効果が出なかった場合、費用は返ってきますか
固定報酬型では返金されないのが通常です。だからこそ契約前に、成果をどう測るか、何ヶ月時点で見直すかを取り決めておくことが重要になります。3ヶ月ごとに継続を判断する条項を入れられないか、交渉してみてください。
広告とSEO、どちらを先にやるべきですか
すぐに問い合わせが必要なら広告、時間をかけて集客を積み上げたいならSEOです。広告は出稿を止めた時点で流入がゼロに戻りますが、SEOで積み上げた分はしばらく残ります。予算に余裕があるなら、立ち上がりまでの半年から1年は広告で売上を確保し、検索からの流入が増えたら広告費を段階的に落とす進め方が、最も無理がありません。
月額を下げれば、その分ゆっくり成果が出るということですか
比例しない、と考えたほうが安全です。月額を下げると記事の本数や改修の範囲が減り、一定の量に届かないと順位が動かないことがあります。予算を圧縮するなら、対象とするキーワードの範囲を狭めて、狙いを絞ったほうが現実的です。「全体を薄く」ではなく「一部を厚く」と考えてください。