
「ライバー ファンマーク」で検索すると、決め方5ステップ、被り対策、人気ライバーの推しマーク一覧が出てきます。どれも決め方の話です。
この記事では決め方も書きますが、重心は別のところに置きます。ファンマークは、応援の記号であると同時に、内輪と外側を分ける記号でもあるからです。
つまり、作り方を間違えると、新しい人が入りにくい配信になります。この記事では、押し付けない作り方と、外すときまで含めた設計を書きます。あわせて、そもそもアプリ側の条件を満たしているかを先に確認します。
ファンマークは、応援の記号であり内輪の記号でもある
まず、この仕組みが何をしているのかを整理します。ここを見ておくと、あとの判断が楽になります。
名前に入れてもらう、は相手に手間を渡している
ファンマークは、リスナーが自分の表示名に絵文字を足すことで成立します。つまり、動くのは相手側です。こちらは絵文字を1つ決めるだけですが、相手は自分の名前を編集します。
この手間は、思っているより小さくありません。他の配信も見ている人なら、そちらで違和感が出ます。複数の配信者を応援している人は、名前が絵文字だらけになります。そして一度つけると、外すときにまた考えることになります。
だから、つけてもらえたこと自体が、けっこうな好意です。ここを当たり前だと思うと、お願いの仕方が雑になります。
つけている人と、いない人の線ができる
もうひとつの側面が、境界線です。マークをつけている人が増えるほど、つけていない人は「まだ内側ではない」状態になります。
本人にそのつもりがなくても、コメント欄を外から見ると分かります。同じ絵文字が並んでいる場所に、何もつけていない自分が入っていく。これは、初めて来た人にとっては小さくない壁です。
コメントが打たれるまでには段階があって、そのうち止まりやすいのが「自分が答えていい場か分からない」という段階です。この話はコメントが来ないときの記事でも扱いました。ファンマークは、この段階のハードルを上げる装置でもあります。
外すときの気まずさまで、設計に入る
3つ目が、終わり方です。ファンマークは、つけるより外すほうが難しい仕組みです。
見に来る頻度が減ったとき、他の配信に移りたくなったとき、単に飽きたとき。名前からマークを外すのは、こちらに対して「やめます」と宣言するような感覚になります。だから外せないまま、来なくなる。
本人は何も言わずに消えるので、こちらからは分かりません。ですが、外しにくさは、関係を続ける理由ではなく、離れるときのコストを上げているだけです。5章で、この扱い方を決めます。
作る前に確認すること
次に、実務の話です。決める前に確認しておくことが3つあります。
アプリ側の条件を先に見る
見落とされがちですが、アプリによっては条件があります。決め方の記事には書かれていないことが多い部分です。
たとえば17LIVEでは、推しマークが「ライバーが17LIVE ID名に利用している絵文字」と説明されていて、ユーザーレベルが30以上であることが条件とされています。推しマークを活用するにはレベルを上げる必要がある、とも書かれています(確認日2026年9月22日)。
これは17LIVEの例なので、他のアプリでは条件が違います。ただ、絵文字を決めたのに自分のID名に入れられなかった、という順番の事故は避けられます。先に自分のアプリのヘルプで確認してください。なお、つけ方そのものについては同じページで「どんな方法でも構いません」とされています。
被りを調べる
次に、同じアプリ内で同じ絵文字を使っている人がいないかを見ます。よく使われる絵文字は、当然ながら被ります。
被ると何が起きるかというと、コメント欄でどちらの応援なのか分からなくなります。そして、相手の配信に自分のリスナーが流れたときに、気まずい状況が生まれることがあります。
調べ方は、アプリ内の検索でその絵文字を入れてみることです。完全に避けるのは難しいので、2つ組み合わせると被りにくくなります。ただし、3つ以上にすると相手の入力が面倒になるので、2つまでにしてください。
それと、同じアプリで活動している知り合いがいるなら、先に一言確認しておくと安全です。あとから被りが分かると、どちらが先だったかの話になります。先に聞いておけば、その手間がありません。
読み上げられるかどうか
3つ目は、見落とされやすい実務です。配信中に、その絵文字を声で説明できるかを確認してください。
「猫のマーク」「三日月」のように、名前がはっきりしているものは説明が1秒で済みます。一方、意味が取りにくい記号や、似た絵文字が複数あるものは、毎回説明に時間がかかります。
そして、端末によって見え方が違う絵文字があります。自分の画面では意図どおりでも、相手の端末では別の形に見えることがある。決める前に、別の端末で表示を確認してください。
| 確認すること | 方法 | 理由 |
|---|---|---|
| アプリの条件 | 公式ヘルプを見る | 使えない場合がある |
| 被り | アプリ内で検索 | 応援先が分からない |
| 読み上げ | 声に出してみる | 説明に時間を使う |
| 端末差 | 別の機種で見る | 形が違って見える |
押し付けない作り方
ここが本題です。作ること自体より、どう扱うかで結果が変わります。
自分から「つけてください」と言うのは1回だけ
作ったことは伝えていいです。ただ、お願いするのは作ったときの1回で十分です。
毎回言うと、つけていない人は「まだ応えていない」状態に置かれます。見ているだけでいたい人にとって、これは負担です。そして、負担を感じた人は静かに離れます。
言い方も、お願いではなく報告の形にしてください。「マークを作りました。よかったら使ってください、使わなくても全然大丈夫です」。最後の一言があるかないかで、受け取り方が変わります。
そのあとは、プロフィール欄に書いておけば足ります。知りたい人は読みますし、読まない人は必要としていません。口で繰り返すより、置き場所を決めるほうが効きます。
つけている人と、いない人を区別しない
いちばん大事なのがここです。コメントを拾う順番や、呼びかけ方を、マークの有無で変えないでください。
本人にその意識がなくても、外から見ると分かります。マークつきのコメントにだけ長く反応していると、それはそういう場だと伝わります。そして、新しく来た人は最初から不利な立場に置かれます。
拾う順番を決めるなら、初めての人を優先してください。常連さんはまた来てくれますが、初めての人は今日しか来ないかもしれません。常連さんは、その配慮を分かってくれます。
判断に迷ったら、自分のコメント欄を録画して見返してください。マークつきの名前にだけ反応している時間が長いかどうかは、配信中には分かりませんが、あとから見ると一目で分かります。
由来を、出てくるたびに1秒で説明する
マークを使うときは、毎回ひとこと足してください。「このマーク、私が三日月が好きだからなんですけど」。1秒で終わります。
毎回説明するのは面倒に感じますが、毎回初めての人がいる前提で考えると、繰り返す価値があります。由来が分かれば、外から見ても意味が通る。内輪の記号を、外から読める記号に変えるのがこの一言です。
この考え方は挨拶でも同じで、固有名詞が出たら一言説明を足す、という形で使えます。挨拶の記事にもまとめています。
マークより先に決めたほうがいいもの
順番の話をします。ファンマークより先に決めたほうがいいものが2つあります。
自分をどう呼んでもらうか
マークより先に、呼び方です。名前が長い場合、人によって呼び方がばらばらになります。そして、呼び方が決まっていないと、コメントで呼びかけにくくなります。
決め方は単純で、「◯◯って呼んでください」と1回言うだけです。省略形でも、あだ名でも構いません。これだけで、コメントの書き出しが決まります。
呼び方は、マークと違って相手に手間がかかりません。だから先にこちらを整えたほうが、効果が早く出ます。相手のコストが低いものから順に置いていくのが原則です。
| 置くもの | 相手の手間 | 順番 |
|---|---|---|
| 呼び方 | 覚えるだけ | 最初 |
| 合言葉 | 1語打つ | 2番目 |
| ファンマーク | 名前を編集 | 3番目 |
| グッズ | お金を払う | ずっと後 |
合言葉は1つだけにする
次が合言葉です。配信の始まりや終わりに、決まった短い言葉を使う形です。
これも、相手の手間は1語打つだけなので軽いです。そして、打った人は「参加した」実感が残ります。コメントを打つ練習台としても機能します。
気をつけるのは、数を増やさないことです。始まりの合言葉、終わりの合言葉、盛り上がったときの合言葉、と増やすと、覚えるほうが大変になります。覚えるものが増えるほど、新しい人は入りにくくなります。1つに絞ってください。
選ぶなら、普通の言葉がいいです。造語や略語は、初めての人には意味が分かりません。「おつかれさま」のように、知らなくても意味が通る言葉を、決まった場面で使う。それだけで合言葉として機能します。
グッズ化は急がない
マークが定着すると、グッズにしたくなります。ここは急がなくて大丈夫です。
理由は2つあります。ひとつは、マーク自体がまだ変わる可能性があること。もうひとつは、グッズは相手にお金を払わせるので、いちばん手間の重い参加になることです。
順番としては、呼び方、合言葉、マーク、と積んで、それが半年くらい安定してから考えてください。先に作ると、在庫と手間だけが残ります。
それに、グッズを作ると「買った人と買っていない人」という新しい線が引かれます。マークの線に加えてもう1本増えるので、内輪化はさらに進みます。作るなら、そのことを分かったうえで作ってください。
外すとき・変えるときの扱い
1章で触れた終わり方を、ここで決めます。ここを先に決めておくと、こちらも相手も楽になります。
外す自由を、最初に明言しておく
マークを作ったときに、一緒に言っておいてください。「合わなくなったら、いつでも外してもらって大丈夫です」。
この一言があると、つけるときのハードルが下がります。外せないと思うから、つけるのをためらう人がいるからです。出口が見えていると、入口が広がります。
そして実際に外した人がいても、触れないでください。「マーク外しました?」と聞くのは、本人にとってはかなりの圧です。気づいていても、気づいていないふりをするのが唯一の正解です。
外す理由は、こちらへの気持ちが変わったからとは限りません。他のアプリでも同じ名前を使っていて不都合が出た、家族に見られたくなくなった、単に名前を変えたくなった。理由を想像して落ち込む必要はないです。
自分が変えるときは、予告する
こちらの都合でマークを変えることもあります。名前を変えるとき、活動の形が変わったとき。
このときは、必ず予告してください。急に変わると、つけている人は自分の名前をどうすればいいか分からなくなります。「来週からこのマークに変えます。今のままでも全然構いません」と伝えるだけで済みます。
そして、古いマークをつけている人を「古い」扱いしないでください。変えたのはこちらの都合です。相手に合わせる義務はありません。
予告は、配信中に言うだけでなくプロフィールにも書いておいてください。配信を見ていない期間がある人は、口頭の予告を聞いていません。書いてあれば、久しぶりに来た人も状況が分かります。
| 場面 | やること | やらないこと |
|---|---|---|
| 作ったとき | 外す自由も伝える | 毎回お願いする |
| 外されたとき | 触れない | 理由を聞く |
| 自分が変える | 先に予告する | 黙って変える |
| 休むとき | 外していいと言う | つけたままを頼む |
休むとき・やめるときの伝え方
配信を休むときや、やめるときにも、マークの話は出てきます。
休むときは「マークはそのままでも、外してもらっても構いません」と伝えてください。戻ってきたときに、つけ直してもらう必要はありません。つけたまま待ってもらうのは、相手に待機を強いることになります。
やめるときも同じです。むしろ、こちらから「もう外して大丈夫です」と言ったほうが、相手は動きやすくなります。最後まで相手の名前を占有しないでください。休み方そのものはしんどいときの記事で扱っています。
効いているかを確かめる
最後に、判断の方法です。つけている人の数を数えるのは、あまり意味がありません。
見るのは「つけている人数」ではない
マークをつけている人が増えると、うまくいっている気がします。ですが、その数字が示しているのは、既にいる人の熱量だけです。
見るべきは、新しく来た人が減っていないかです。具体的には、1枠あたりの初めての名前の数と、初めての人がコメントした割合。この2つが落ちていたら、内輪化が進んでいます。
内輪化そのものは悪いことではありません。関係が深くなった証拠でもあります。問題なのは、内輪化が進むと、そのまま人数が固定されることです。固定された集団は、時間とともに少しずつ減ります。
マークを作った月と、その3か月後を比べてください。つけている人は増えたのに、初めての人が減っているなら、扱い方を見直す必要があります。
つけている人数を数えること自体は、悪くありません。ただ、それは結果であって、改善に使える数字ではないです。増やそうとしてお願いの回数を増やすと、逆方向に働きます。見るだけにして、目標にはしないでください。
初見のコメント率が落ちていないか
もう少し細かく見るなら、初めて来た人が何分でコメントしたかを記録してください。入ってから1コメント目までの時間です。
マークが壁になっている場合、この時間が伸びます。何を言えばいいか分からない状態が長くなるからです。逆に、由来を毎回説明していれば、時間は伸びません。
毎回測る必要はありません。月に1回、1枠だけ記録すれば傾向は分かります。数字の見方は伸びないときの記事で詳しく書いています。
記録するときは、その日の視聴者数も一緒に書いてください。人が少ない日は、そもそも初めての人が来ません。人数を添えておかないと、あとから読み返したときに解釈できなくなります。
| 見る数字 | 意味 | 使い方 |
|---|---|---|
| つけている人数 | 今いる人の熱量 | 見るだけ |
| 初めての名前の数 | 入りやすさ | 判断に使う |
| 1コメント目まで | 壁の高さ | 判断に使う |
3か月やって判断する
判断は、3か月を待ってください。1か月では、作った直後の盛り上がりが混ざります。
3か月たって、初めての人の数が横ばいか増えていれば、扱い方は間違っていません。減っているなら、お願いの回数を減らす、由来の説明を足す、拾う順番を初めての人からに変える。この3つのうち1つだけ変えて、また3か月見てください。
そして、合わないと分かったらやめても構いません。ファンマークは、なくても配信は成立します。使っていない配信者はいくらでもいます。
やめるときは、静かに使わなくなるので構いません。「マークをやめます」と宣言すると、つけている人が外すべきかどうかで悩みます。こちらが言及しなくなれば、自然に薄れていきます。
まとめ
ファンマークは、決め方より扱い方で結果が変わります。
- つけてもらうのは、相手が自分の名前を編集する行為。こちらは絵文字を1つ決めるだけだが、相手は他の配信での見え方まで抱える。かなりの好意だと思っておく
- 応援の記号であり、内輪の記号でもある。つけている人が増えるほど、つけていない人は「まだ内側ではない」状態になる
- 作る前に、アプリの条件を確認する。17LIVEでは推しマークについて、ユーザーレベルが30以上であることが条件とされている。つけ方自体は「どんな方法でも構いません」と案内されている
- 被りは2つの組み合わせで避ける。3つ以上にすると相手の入力が面倒になる。端末による見え方の違いも確認する
- お願いするのは作ったときの1回だけ。「使わなくても全然大丈夫です」を必ず添える
- つけている人といない人を区別しない。拾う順番は、マークの有無ではなく初めての人から
- 由来を出てくるたびに1秒で説明する。内輪の記号を、外から読める記号に変えるのがこの一言
- 順番は、呼び方 → 合言葉 → マーク → グッズ。相手のコストが低いものから置く。合言葉は1つだけに絞る
- 外す自由を最初に言っておく。出口が見えていると入口が広がる。外した人には触れない
- 判断は3か月。見るのはつけている人数ではなく、初めての人の数とコメントまでの時間
今日できるのは、呼び方を1つ決めて伝えることだけで十分です。マークは、呼び方と合言葉が定着してからで間に合います。
よくある質問(FAQ)
ファンマークは作らないとだめですか
なくても配信は成立します。使っていない配信者はいくらでもいますし、作ったせいで内輪感が強くなることもあります。作るかどうかより、呼び方が決まっているか、合言葉が1つあるか、のほうが先です。相手の手間が軽いものから順に置いていくと、無理がありません。
誰もつけてくれません
お願いの回数を増やさないでください。増やすほど、つけていない人が居づらくなります。考えられるのは、そもそも常連さんの人数がまだ少ないか、マークが入力しにくいかのどちらかです。前者なら時間の問題なので、待ってください。後者なら、絵文字を1つに減らすか、探しやすいものに変えると改善します。
他のライバーとマークが被ってしまいました
2つの組み合わせにすると、被りはかなり減ります。すでに使っている場合は、変えるかどうかを自分の都合だけで決めて構いません。ただ、変えるときは必ず予告して、古いマークのままの人を古い扱いしないでください。なお、被ったこと自体を相手に抗議するのは避けたほうがいいです。絵文字に権利はありません。
マークをつけている人を優先したほうが、常連さんは喜びませんか
その場では喜ばれますが、長い目では減る方向に働きます。新しい人が入らなくなると、常連さんも固定の人数のまま減っていくからです。常連さんは、初めての人を先に拾うことの意味を分かってくれます。優先順位は、マークの有無ではなく、今日しか来ないかもしれない人からにしてください。
マークを変えたいのですが、今つけている人に申し訳ないです
予告すれば大丈夫です。「来週からこのマークに変えます。今のままでも全然構いません」と伝えてください。相手に変更を求めないことが大事です。変えたのはこちらの都合なので、合わせる義務は相手にありません。古いマークのままの人を区別しないでください。
グッズを作りたいのですが、いつ頃がいいですか
マークが半年くらい安定してからをおすすめします。グッズは相手にお金を払わせるので、参加の手間としてはいちばん重いです。それに、マーク自体がまだ変わる可能性がある段階で作ると、在庫と手間だけが残ります。呼び方、合言葉、マークの順に定着してから考えてください。
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