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ChatGPTのレシピはなぜ「まずい」と言われるのか|信用していい部分と、作る前に必ず直す3か所

キッチンで食材を切りながらスマートフォンを見る様子

「ChatGPT レシピ」で検索すると、すぐ横に「まずい」「失敗」「信用できる」という言葉が並びます。作ってみたけれど味が決まらなかった、という人が一定数いるということです。この記事は、AIのレシピがなぜ失敗するのかを分解して、作る前に直す3か所と、失敗しにくい頼み方をまとめたものです。読んで直すところが分かれば、実用になります。

先に結論を3つ書いておきます。1つ目。失敗の原因のほとんどは、調味料の分量です。手順や組み合わせは妥当なのに、味付けの数字だけが実感とずれます。2つ目。AIのレシピは「試作の前の下書き」として使うと当たります。完成品として扱うと外れます。3つ目。加熱時間と食材の扱いは、必ず自分の目で確かめてください。ここだけは、おいしさではなく安全の話です。

この記事は、特定の料理が成功する・失敗するという話ではありません。AIが文章を作る仕組みから来る、避けにくいずれの話です。そこを分かったうえで使えば、献立を考える時間はかなり減ります。

なぜ「まずい」と言われるのか

味が決まらない理由は、AIが料理をしたことがないからです。当たり前のようですが、ここが全部の原因につながっています。

味見をしていない文章が出てくる

AIは、世の中にある大量の文章から「レシピらしい書き方」を学んでいます。だから、材料を並べて手順を書くところまでは非常に自然にこなします。けれど、その分量で実際に作って味を確かめたわけではありません。もっともらしい数字が入っているだけで、その数字を検証した人はどこにもいないのです。

特にずれやすいのが、しょうゆ、みりん、砂糖、塩の量です。レシピの文章としてはよくある比率でも、家庭の分量に落とすと濃すぎたり薄すぎたりします。また、めんつゆやだしの素のように「商品によって濃さが違うもの」は、そもそも一律の数字で書けません。ここを疑わずに入れると、味が決まらないという結果になります。

家の台所の条件が入っていない

もう1つの原因が、条件の欠落です。フライパンの大きさ、火力、鍋の材質、コンロがガスかIHか。同じ「中火で5分」でも、これらが違えば結果は変わります。AIは、あなたの台所を知らないまま数字を書いています。

この2つを合わせると、失敗の型が見えてきます。手順の流れは合っているのに、数字だけがずれる。だから、手順は参考にして、数字は自分で握る。この分け方ができると、AIのレシピは急に使えるものになります。

要素 AIに任せてよいか 理由
材料の組み合わせ 任せてよい 定番の型から出てくる
手順の順番 任せてよい 調理の流れは安定している
調味料の分量 自分で決める 味見をしていない数字
加熱時間 自分で確かめる 火力と道具で変わる

作る前に必ず直す3か所

返ってきたレシピを、そのまま台所に持っていかないでください。3か所だけ直します。慣れれば1分です。

1か所目:調味料は「半分から」始める

書かれている調味料の量を、いったん半分にして作り始めます。味をみて、足りなければ足す。この順番なら失敗しません。逆に、書かれたとおりに全部入れてから「濃い」と気づくと、もう戻せません。

特にめんつゆ、鶏がらスープの素、だしの素、コンソメのような「濃縮されたもの」は、半分どころか3分の1から始めてもいいくらいです。商品ごとに濃さが違うので、AIが書いた数字は目安にもなりません。パッケージに書かれている希釈の目安を見て、そちらを優先してください。

2か所目:加熱時間は「短めに切って確かめる」

「中火で10分」と書かれていたら、7分で一度止めて中を確かめます。足りなければ戻す。ここは味の話ではなく、火の通り方の話です。特に、鶏肉、豚肉、ひき肉、魚は、中心まで火が通っているかを目で見て確認してください。

逆に、煮込みすぎて崩れる、炒めすぎて水分が飛ぶ、という失敗も同じ理由で起きます。時間は指示ではなく目安として扱い、途中で開けて見る。これだけで、仕上がりが安定します。

目安の持ち方も書いておきます。炒め物は書かれた時間の7割で一度止める。煮物は書かれた時間の8割で味をみる。焼き物は、表面の色ではなく切って中を見る。厚みのある肉は、切った断面が白っぽくなって、透明な肉汁が出れば火が通っています。赤い汁が出るなら戻してください。この判断は、時間ではなく目で行います。

3か所目:知らない工程は調べてから始める

「面取りをする」「霜降りにする」「湯通しする」。知らない言葉が出てきたら、始める前に調べてください。分からないまま進めて、あとで戻れなくなるのが一番もったいない失敗です。

調べるのもAIに聞いて構いません。ただし、聞き方を変えます。「その工程が何のためにあるのか」「省略したらどうなるのか」を一緒に聞くと、やるかやらないかを自分で判断できます。

「料理で『(分からない工程)』とは何をすることですか。手順を3行以内で説明したあと、この工程は何のためにあるのか、省略した場合に何が変わるのかを、それぞれ1行で書いてください。」

失敗しにくい送る言葉

ここからは、最初から失敗しにくい形で頼む方法です。条件を足すだけで、返ってくるレシピの質が変わります。

基本の形

次の言葉をコピーして、カッコの中を置き換えてください。味付けを自分で握れる形になっています。

「(材料と分量)で作れる晩ごはんを1つ提案してください。条件は、調理時間30分以内、フライパン1つ、特別な調味料を使わないことです。調味料の分量は『しょうゆ:みりん:砂糖=2:2:1』のように比率で書いてください。加熱時間は『◯分を目安に、中まで火が通るまで』のように幅のある書き方にしてください。」

要点は2つです。分量を比率で書かせることと、加熱時間に幅を持たせること。比率なら、自分の好みや家族の人数に合わせて掛け算できます。幅のある書き方なら、時間を守らなければという気持ちになりません。この2つを入れるだけで、「書いてあるとおりにやったのに」という失敗が減ります。

分量を比率で受け取ると、何が変わるか

比率で書かせる効果を、具体的に書いておきます。「しょうゆ大さじ2、みりん大さじ2、砂糖大さじ1」と数字で来ると、人数が変わったときに計算し直す必要があります。ところが「2:2:1」で来れば、大さじでも小さじでも、自分の鍋に合う単位で掛けるだけで済みます。

もう1つの効果が、調整のしやすさです。甘さを抑えたければ「2:2:0.5」にする。照りを出したければみりんを増やす。比率で持っていると、どこをいじればどう変わるかが見えます。数字の羅列だと、1つ動かしたときに全体のバランスが崩れたのかどうか分かりません。比率は、味を自分で操作するための持ち方です。

味の方向を先に決めてしまう

それでも味が決まらないときは、方向を指定します。AIは、指定がないと万人向けの無難な味に寄せてくるので、輪郭がぼやけるのです。

「味の方向は『しょうゆとバターのこってり系』でお願いします。塩気は控えめ、甘さは入れないでください。子どもも食べるので、辛味は使わないでください。」

「こってり」「さっぱり」「甘辛」「塩だけ」。この程度の言葉で十分に伝わります。家族に苦手なものがある場合も、先に書いておいてください。あとから「ピーマンが苦手でした」と言うより、最初に除いたほうが早く終わります。

返ってきたものを、どこまで直すか

言葉だけでは分かりにくいので、直し方の例を書きます。上の送る言葉で「豚こま肉300グラム、キャベツ半分、卵3個」と渡したとします。返ってくるのは、たとえば豚肉とキャベツの炒め物で、味付けが「しょうゆ:みりん:酒=2:2:1、おろしにんにく少々」、手順が「豚肉を中火で3分炒める、キャベツを加えて4分、調味料を加えて2分」といった形です(あくまで一例で、毎回同じものが返るわけではありません)。

ここで直すのは3か所です。まず調味料。比率はそのままに、全体の量を半分から始めます。次に加熱時間。「3分」「4分」「2分」は、それぞれ7割の時間で一度止めて様子を見ます。最後に、手順に書かれていない前提を足します。キャベツは芯と葉で火の通りが違うので、芯を先に入れる。この一手間は、レシピには書かれていないことが多いのに、仕上がりを大きく変えます。

つまり、直すのは数字と、自分が知っている段取りです。材料の組み合わせと大きな流れは、そのまま使って構いません。ここを毎回やっていると、どこがずれやすいかが自分の中に溜まっていきます。

うまくいったら、その場で記録する

作ってみて良かったレシピは、自分が直した分量に書き換えて残してください。AIに「さっきのレシピを、しょうゆ大さじ1、みりん大さじ1に直した形で書き直してください」と頼めば、直した版が出てきます。

この「直した版」こそが、あなたの家の味です。2回目からは、これを貼って「この形で、豚肉を鶏肉に変えてください」と頼めば、毎回ゼロから作るより確実に当たります。AIのレシピは1回目が一番外れて、2回目から当たり始めます。

AIのレシピが向いている場面、向いていない場面

そもそも、どんなときに使うと得なのか。ここを整理しておくと、無駄に期待して外すことがなくなります。

向いているのは「決められないとき」

一番効くのは、材料はあるのに何を作るか決まらないときです。冷蔵庫にあるものを並べて、候補を3つ出してもらう。この使い方なら、味の精度はあまり関係ありません。決める手間だけを減らしています。冷蔵庫の中身から献立を立てる詳しい手順は、別の記事にまとめてあります。

同じく、献立の組み合わせを考えるのも得意です。主菜が決まっていて副菜が思いつかない、1週間で同じ味が続かないように並べたい。こういう「組み立て」の相談は、味の数字が関係ないので外れにくい領域です。

向いていないのは「再現したいとき」

逆に、向いていないのは、特定の店の味や、実家の味を再現したいときです。AIはその味を知りません。それらしい材料を並べてはくれますが、目指している味に近づく保証はありません。

また、お菓子とパンも苦手な領域です。分量の比率が少しずれると、そもそも形にならないからです。料理は味が濃い薄いで済みますが、焼き菓子は膨らまない、固まらないという結果になります。お菓子は、実際に作られた確かなレシピを見るほうが早いです。

作るものが決まっているときの使い方

「今日は肉じゃがを作る」と決まっている場合は、レシピをまるごと出してもらうのではなく、自分のやり方に足りない部分だけを聞くほうが当たります。すでに知っている料理なら、全体の手順は頭に入っているはずだからです。

たとえば「肉じゃがで、煮崩れを防ぐには何に気をつければいいですか。理由も一緒に、3つ以内で教えてください」。こう聞くと、切り方、煮る順番、火加減といった要点だけが返ってきます。レシピ全体をもらうより短く、しかも自分のやり方に足せる形で受け取れます。

この聞き方には、もう1つ利点があります。分量の数字が絡まないので、AIが外しにくいのです。「作り方を全部教えて」より「ここだけ教えて」のほうが精度が上がる。料理に限らず、AI全般に言えることです。

栄養や健康の判断はさせない

「この献立で栄養は足りていますか」「塩分は大丈夫ですか」。こういう聞き方は避けてください。答えは返ってきますが、それは目安ですらありません。持病があって食事制限がある場合は、必ず医師や管理栄養士に確認してください。

整理してもらうのは構いません。「この1週間の献立に、野菜が少ない日があれば教えてください」のように、気づきを出してもらうところまでにしてください。判断は人がします。この線引きは、健康・お金・法律のどのテーマでも同じです。

写真から作ってもらうときの注意

冷蔵庫の中身を写真で送って、そこから考えてもらう方法もあります。手は抜けますが、気をつける点が2つあります。

読み違いが起きる

写真に写っているものを、AIが正しく認識するとは限りません。見た目が似たものは取り違えますし、奥にあるもの、袋に入っているもの、パッケージの文字が小さいものは読めません。返ってきた材料リストに、自分の家にないものが混ざっていないか、必ず確認してください。

確実なのは、写真を送ったうえで文字でも補うことです。「写真に写っているもののうち、豚こま肉は300グラム、にんじんは2本です。ほかに、写っていませんが卵が3個あります」。この一文を足すだけで、精度が上がります。

写真に何が写っているか見直す

冷蔵庫を開けて撮ると、思ったより多くのものが写ります。処方薬、子どもの学校のプリント、宅配便の伝票、家族の写真。冷蔵庫の扉にこういうものを貼っている家は多いです。送る前に、扉ではなく庫内だけが写っているか確認してください。

また、無料プランではファイルのアップロードに1日3回という上限があります。写真を何枚も送る使い方をすると、すぐ届きます。文字で書けるものは文字で渡すほうが、回数を気にせず使えます。

入力してはいけないもの

料理の相談は、個人情報が入りにくいテーマです。それでも、気づかないうちに入れてしまうものがあります。

家族の健康に関わること

「夫が高血圧なので塩分を控えたい」「上の子が卵アレルギーです」。こういう情報は、家族の健康に関する個人情報です。本人が入れてよいと言ったわけではありません。

代わりに、条件だけを書いてください。「塩分は控えめにしてください」「卵を使わないでください」。理由を書かなくても、レシピの内容は変わりません。必要なのは条件であって、理由ではないからです。

これは細かい話に見えますが、積み重なると意味が変わります。家族構成、年齢、持病、アレルギー、食べられないもの。こうした断片が同じアカウントの会話に溜まっていくと、「どういう家族が、どこに住んでいて、誰に何の持病があるか」がつながった情報になります。1回ごとには無害でも、まとまると別のものになる。だから、毎回の一言を削っておくほうが安全です。

住所や行動が分かるもの

「近所の◯◯スーパーで安かった」「毎週火曜に◯◯駅前で買い物をします」。店名と曜日が組み合わさると、生活圏と行動パターンが特定できる情報になります。「近所のスーパー」で十分です。

そのほか、氏名、住所、電話番号、勤務先、写真に写り込んだ書類。この記事の使い方では、どれも必要になりません。入れなくても、レシピの質は落ちません。

残るのが気になる方は、料理の相談を一時チャットで始める方法もあります。履歴に残らず、AIの学習にも使われません。ただし、設定をオフにしても消えないものがあるので、そちらも一度読んでおいてください。順番としては、入れないことが先、設定はそのあとです。

任せる部分と、自分で握る部分AIに任せる材料の組み合わせ手順の順番献立の組み立て候補を3つ出す自分で握る調味料は半分から加熱は短めに切る知らない工程は調べる栄養と健康の判断手順は参考に、数字は自分で握る1回目は外れる。直した版を残すと2回目から当たる

まとめ

AIのレシピが「まずい」と言われるのは、AIが味見をしていないからです。材料の組み合わせと手順の流れは学習した型から出てくるので妥当ですが、調味料の分量と加熱時間だけは、検証されていない数字が入ります。だから、手順は参考にして、数字は自分で握る。これが結論です。

作る前に直すのは3か所です。調味料は書いてある量の半分から始めて、味をみて足す。加熱時間は短めで一度切って、中を確かめる。知らない工程は、始める前に調べる。この3つをやるだけで、失敗のほとんどは避けられます。

頼むときは、分量を比率で書かせて、加熱時間に幅を持たせてもらう。そして、うまくいった分量に直した版を残しておく。AIのレシピは1回目が一番外れて、2回目から当たり始めます。1回で見切らずに、自分の家の味に育てていく道具として使ってください。

最後に、向き不向きをもう一度だけ。決まった材料で何を作るか迷っているとき、献立の幅を広げたいとき、手順を短くしたいとき。この3つは得意です。逆に、はじめて作る料理を正確に再現したいとき、分量が結果を決める焼き菓子のようなもの、そして家族の体調に関わる制限があるとき。この3つは向きません。向かない場面では、レシピそのものを探すほうが速いです。AIに聞くのは「何を作るか」まで。「どう作るか」は、信頼できるレシピを見る。この分け方にすると、まずいと感じる場面はほとんどなくなります。そして、できたものが思ったとおりでなかったときは、味ではなく手順を聞き直してください。どこで失敗したかが分かれば、次は直せます。味の評価だけは、作った人にしか分かりません。

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よくある質問(FAQ)

AIのレシピは信用していいのですか?

部分的に信用できます。材料の組み合わせと手順の順番は、定番の型から出てくるので大きく外れません。信用しないほうがよいのは、調味料の分量と加熱時間です。AIは実際に作って味を確かめたわけではないので、もっともらしい数字が入っているだけです。分量は半分から始めて、加熱は途中で確かめてください。

作ってみたら味が薄かった(濃かった)です。どうすればいいですか?

返ってきたレシピに続けて「しょうゆを大さじ1に減らした形で書き直してください」のように、自分が直した分量を伝えて書き直してもらってください。その直した版を残しておくと、次からはそれを貼って「豚肉を鶏肉に変えてください」と頼むだけで済みます。ゼロから作り直すより確実です。

お菓子作りにも使えますか?

おすすめしません。お菓子とパンは、分量の比率が少しずれると、味が変わるのではなく形にならないからです。膨らまない、固まらないという結果になります。お菓子は、実際に作って確かめられたレシピを見るほうが確実です。AIを使うなら、材料の代用ができるかを聞く程度にとどめてください。

栄養バランスを見てもらってもいいですか?

気づきを出してもらうまでにしてください。「この1週間の献立で、野菜が少ない日があれば教えてください」のような聞き方なら使えます。一方、「栄養は足りていますか」「塩分は大丈夫ですか」という判断は任せないでください。持病があって食事制限がある場合は、必ず医師や管理栄養士に確認してください。

冷蔵庫の写真を送るのは危なくないですか?

庫内だけが写っていれば問題ありません。注意が必要なのは扉のほうです。処方薬の袋、学校のプリント、宅配の伝票、家族の写真を貼っている場合、それが一緒に写ります。送る前に、写っているものを一度確認してください。また、無料プランではファイルのアップロードが1日3回までなので、文字で書けるものは文字で渡すほうが回数を節約できます。

家族のアレルギーや持病を伝えたほうが、いいレシピが出ますか?

理由は書かず、条件だけを書いてください。「卵を使わないでください」「塩分は控えめに」で十分です。「上の子が卵アレルギーで」と書いても、返ってくるレシピは変わりません。家族の健康に関する情報は、本人が入れてよいと言ったわけではないので、条件だけを渡すのが安全です。

手順は参考に、数字は自分で握る

まだアプリを入れていない方は、ChatGPTをスマホで始める手順に、入れ方と最初に変える設定をまとめています。持病があって食事制限がある場合は、必ず医師や管理栄養士にご確認ください。

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