
UTAGEのLINEチャット、いわゆる1対1トークは、読者と個別にやり取りするための機能です。一斉配信やステップ配信が「1対多」なのに対して、こちらは「1対1」でリアルタイムにメッセージを交換できます。
ただ、この機能には知らないと運用事故につながる仕様が2つあります。
ひとつは、LINE公式アカウント側のアプリで返信すると、UTAGE側に履歴が残らないこと。もうひとつは、チャットから送ったURLは計測されないことです。
どちらもエラーが出るわけではないので、気づかないまま運用が進みます。この記事では、UTAGE公式マニュアルの記載にもとづいて、基本操作と、この2つの落とし穴を整理します。
「チャット」は2つある。混同すると履歴が消える
まず、いちばん重要な話からします。UTAGEを使っていると「チャット」という言葉が2箇所に出てきます。この2つは別物です。
| どこにあるか | 何か | |
|---|---|---|
| UTAGEのLINEチャット | UTAGE管理画面の左メニュー【LINEチャット】 | 1対1トークの画面 |
| LINE公式の「チャット」 | LINE公式アカウントの応答設定 | LINE公式アプリ側で会話する機能 |
公式が明言している非対称性
UTAGE公式マニュアルは、LINE公式アカウント側の応答設定「チャット」について【非推奨】とはっきり書いています。理由は、動作しない操作があるためです。
その内容が重要です。
「LINE公式アカウント側の『チャット』画面から相手側にメッセージ送信した内容は、UTAGEの『LINEチャット(1to1トーク)』画面には反映されません」
つまり、LINE公式アプリで返信した内容は、UTAGE側の履歴には一切残りません。
これが実務でどう問題になるか
スマホのLINE公式アカウントアプリに通知が来て、その場で返信する。手軽なのでやってしまいがちですが、UTAGE側の1対1トーク画面には、その返信が表示されません。
ひとりで運用しているなら「自分は返したけど記録がない」で済むかもしれません。しかし複数人で対応している場合は深刻です。他のスタッフがUTAGEの画面を見て「まだ誰も返信していない」と判断し、二重に返信してしまいます。逆に、対応済みだと思って放置されることもあります。
公式は応答設定について、Webhookをオン、チャット・あいさつメッセージ・応答メッセージをオフにすることを推奨しています。この設定は連携時に行うものなので、UTAGEとLINE公式アカウントの連携方法もあわせて確認してください。
なお、公式は「UTAGEは正常に動作する仕様になっているためご利用頂けます」とも書いており、オンにしても使えないわけではありません。ただし上記の制約と、LINE公式アカウント側の仕様変更で予期せず動作しなくなる恐れがあることを了承したうえで、という条件付きです。
LINEチャットの開き方と基本操作
開き方
上メニューの【メール・LINE配信】からLINEを使用している配信アカウントをクリックし、左メニューの【LINEチャット】をクリックします。これで個別チャットの画面になります。
メニューに表示されている赤い数字が未読数です。
未読の扱いと「自動既読」
友だちアカウントの右に出ている数字が、その人からの未読数です。未読を0にするには、アカウントをクリックしたあと【全て既読にする】をクリックします。
ただ、毎回このボタンを押すのは面倒です。自動で既読にする設定があります。
チャット画面左側、LINE友だち一覧の上にある歯車マークをクリックすると「チャット設定」が開きます。ここで「トーク表示時 自動既読」を「する」に設定すれば、トーク画面を開いた時点で既読になります。
この歯車は目立たない場所にあるので、存在に気づかないまま毎回ボタンを押している方が少なくありません。複数人で対応するなら、あえて「しない」のままにして、対応した人が明示的に既読にする運用にするという選択もあります。どちらが良いかは体制次第です。
なお、自動応答のキーワードは自動で既読になります。自動応答で処理された分は未読に積み上がりません。
送れるのはテキストだけではない
送るアカウントを選択し、中央下部のテキストボックスに入力して【送信】をクリックすれば送信できます。テキストに加えて、次のものが送れます。
| 種類 | 補足 |
|---|---|
| 画像 | 画像マークから選択 |
| 動画 | サムネイルの設定も可能 |
| 音声 | 音声マークから選択 |
| スタンプ | スタンプマークから選択 |
動画には注意点があります。公式は「16:9の比率以外の動画を利用する場合、必ずサムネイル画像をアップしてください」としています。縦型の動画などを送るときは、サムネイルを用意しておいてください。
チャット画面からできること
UTAGEのLINEチャットが単なるメッセージ画面と違うのは、チャットしながら顧客管理の操作ができる点です。ここが配信ツールとしての強みになります。
ラベルの追加と解除
チャット画面の右側に【ラベル】ボックスがあり、クリックすると登録済みのラベルがプルダウンで表示されます。選択すればその場で付与でき、解除はラベル名の左の「×」をクリックするだけです。
会話の流れで「この人は購入検討中だ」と分かったら、その場でラベルを付けられます。後からまとめて分類するより、会話した瞬間に付けるほうが正確です。
ラベルの作り方や、ラベルを使った絞り込み配信についてはUTAGEのセグメント配信で解説しています。
アクションの実行
対象ユーザーのチャット欄を開き、右下の【アクション実行】から、事前に登録したアクションを選んで実行できます。
シナリオ遷移、会員サイトのバンドルコース開放、リッチメニューの変更など、アクションでできることはそのまま実行できます。「この人だけ特別に会員サイトを開放する」といった個別対応が、会話の途中でそのまま完結します。
LINEテンプレートの送信
右下の【LINEテンプレート送信】から、事前に作成したテンプレートを送信できます。よくある質問への回答や、申込みページの案内など、繰り返し送る内容はテンプレート化しておくと早くなります。
事前にテンプレートを作成していないと選択できません。チャット画面から作ることはできないので、先に用意しておいてください。
カスタム送信者を切り替える
複数人で対応する場合に便利なのがカスタム送信者です。LINEカスタム送信者を設定しておくと、チャット内で送信者を指定してメッセージを送れます。
切り替えは、メッセージ入力欄の上に表示されているプロフィール画像をクリックし、変更したいカスタム送信者を選んで【保存】を押します。プロフィール画像が切り替わったら、その状態で送信してください。
担当者ごとに送信者を分ければ、受け手からも「誰が対応しているか」が分かります。事前にカスタム送信者を設定しておく必要がある点だけ注意してください。
対応ステータスとピン留め
LINE友だちごとに対応ステータスを設定できます。名称やカラーも設定できるので、「未対応」「対応中」「完了」といった運用に合わせた区分が作れます。
また、特定のトークをピン留めしてチャット画面の上部に固定表示できます。優先度の高いやり取りを見失わずに済みます。
友だちが増えると目的の相手を探すのが大変になりますが、検索欄にLINE登録名を入力すれば該当のトーク画面を開けます。
チャットから送ったURLは計測されない
ここが2つ目の落とし穴です。同じUTAGEから送るメッセージでも、送り方によってURLの扱いが変わります。
utlink.jp とは何か
UTAGEでLINEメッセージを配信すると、相手のLINEアプリ上でURLが「https://utlink.jp/〜」という見慣れない形に変わることがあります。これはUTAGEの仕様です。
公式マニュアルによると、各ユーザーごとにURLのクリック計測や各種データ連携処理を行うために、URLを自動置換しているとのことです。
逆に言えば、置換されない方法で送ったURLは、読者情報を判定できません。公式は、置換されない場合に起きることとして次を挙げています。
- シナリオを参照するカウントダウンが正しく動かない
- メールアドレスとLINEが紐付かないことがある
なお、この「https://utlink.jp/〜」は各ユーザーごとに発行される、特定の読者情報を含むユニークなURLです。公式はコピーして別のメッセージ配信に使ったり、第三者に共有したりしないよう注意喚起しています。他人の読者情報が紐づいたリンクを配ってしまうことになるためです。
置換される方法・されない方法
公式マニュアルが一覧で示しているので、整理します。
| 送り方 | utlink.jp 置換 |
|---|---|
| 一斉配信/ステップ配信/リマインダ配信のテキスト | される |
| 同上の画像・ボタン・カルーセルのURL | される |
| LINEチャット画面からLINEテンプレートを送信 | される |
| アクション経由でLINEテンプレートを送信 | される |
| LINEチャット画面から直接メッセージ送信 | されない |
| LINE自動応答経由でメッセージ送信 | されない |
| ボタンでLINEメッセージ送信 | されない |
| アクション経由でLINEメッセージ送信 | されない |
| リッチメニューからのメッセージ送信 | されない |
整理すると、「配信」と「テンプレート送信」は置換される、「その場で打ったメッセージ」は置換されないという分かれ方です。
実務での使い分け
つまり、1対1トークでURLを手打ちして送ると、そのクリックは計測されません。誰が申込みページを開いたのかが分かりません。
同じチャット画面からでも、LINEテンプレートとして送れば置換されます。計測したいURLを含む案内は、テンプレートを作って送るのが正解です。
逆に、計測が不要な雑談的なやり取りであれば、直接打って構いません。「計測したいURLはテンプレート経由」とだけ覚えておけば、取りこぼしを防げます。
登録通知をChatworkやSlackに飛ばす
チャットつながりで、もうひとつ知っておくと便利な機能があります。シナリオに登録があったときの通知です。
メールアドレスまたはLINEの登録があった際に、指定したメールアドレスや、Chatwork・Slack・Discord宛に通知を送れます。
設定は、メール・LINE配信 > アカウント名 > 該当シナリオ > 左メニュー【シナリオ設定】から行います。メール通知はカンマ区切りで複数のアドレスを指定でき、通知内容は「デフォルト」と「カスタム」から選べます。
1対1トークで対応する体制を組むなら、登録があったことをチームのチャットツールに飛ばしておくと初動が早くなります。UTAGEの画面を開きっぱなしにしておく必要がなくなります。
なお、紹介者経由での登録があった場合、通知内容を「カスタム」にして置き換え文字を使えば、通知メールに紹介者(パートナー名)を記載できます。
まとめ
- 「チャット」は2つある。UTAGEのLINEチャットと、LINE公式側の応答設定のチャット
- LINE公式アプリで返信した内容は、UTAGE側の履歴に残らない。複数人対応では二重返信や放置の原因になる
- 自動既読の設定は、友だち一覧の上の歯車マークから
- 16:9以外の動画を送るときはサムネイル必須
- チャット画面からラベル付与・アクション実行・テンプレート送信ができる
- 複数人対応ならカスタム送信者を事前に設定しておく
- チャットで直接打ったURLは計測されない。計測したいならLINEテンプレート経由で送る
- utlink.jp のURLは読者ごとに固有。コピーして使い回したり第三者に共有したりしない
- 登録通知はChatwork・Slack・Discordに飛ばせる
1対1トークは、使い方自体はシンプルです。気をつけるべきなのは「どこから返信するか」と「どう送るか」で結果が変わるという点だけです。ここを最初に押さえておけば、履歴も計測も取りこぼしません。
なお、ここで解説したLINEチャットのほか、LP・メール配信・決済・会員サイト・ウェビナーまでの機能は、14日間の無料お試し期間中に実際の管理画面で確認できます。
よくある質問(FAQ)
LINE公式アカウントのアプリから返信してもいいですか?
推奨されません。公式マニュアルによると、LINE公式アカウント側の「チャット」画面から送信した内容は、UTAGEの「LINEチャット(1to1トーク)」画面には反映されません。複数人で対応している場合、履歴が分断されます。
毎回「全て既読にする」を押すのが面倒です。
チャット画面左側、LINE友だち一覧の上にある歯車マークから「チャット設定」を開き、「トーク表示時 自動既読」を「する」に設定してください。トーク画面を開いた時点で既読になります。
チャットで送ったリンクのクリックは計測できますか?
直接打って送った場合は計測されません。同じチャット画面からでも、LINEテンプレートとして送れば計測用のURLに置換されます。
「https://utlink.jp/〜」というURLは何ですか?
UTAGEがクリック計測やデータ連携のために自動置換したURLです。各ユーザーごとに発行される、読者情報を含むユニークなURLなので、コピーして別の配信に使ったり第三者に共有したりしないでください。
複数人で対応するとき、誰が返信したか分かるようにできますか?
カスタム送信者を設定すれば、チャット内で送信者を指定して送れます。事前にLINEカスタム送信者の設定が必要です。
縦型の動画を送ったらサムネイルが変になりました。
16:9以外の比率の動画を送る場合は、必ずサムネイル画像をアップロードしてください。公式マニュアルにも明記されています。
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