
購入者だけに案内を送りたい。説明会に申し込んだ人だけにフォローしたい。UTAGEでこうしたセグメント配信をやろうとして、管理画面で「タグ」を探しても見つからない——ここでつまずく人がかなりいます。
理由はシンプルで、UTAGEには「タグ」という名前の機能がありません。同じ役割を果たすのは「ラベル」です。
この記事では、UTAGE公式マニュアルの記載にもとづいて、ラベルの作り方・付け方・絞り込み配信のやり方と、設定は正しいのに配信されないという状況が起きる仕組みまでを整理します。
UTAGEに「タグ」はありません
公式が明言しています
公式マニュアルの「ラベルの管理」には、こう書かれています。
「読者をグループ分けするための機能です。※他社のシステムでは『タグ』という名称で実装されていることがあります」
つまり、他のツールで「タグ」と呼ばれているものが、UTAGEでは「ラベル」という名前になっているだけです。機能を探して見つからないのではなく、名前が違うだけだったということです。
他のLINE配信ツールやメール配信ツールから移ってきた方ほど、この用語の違いで迷います。左メニューの【ラベル】を探してください。
ラベルで何ができるのか
ラベルを付けておくと、次の3つができるようになります。
| できること | 使いどころ |
|---|---|
| 特定のラベルの読者だけに配信する | 購入者限定の案内、申込者へのフォロー |
| 特定のラベルの読者にアクションを実行する | シナリオ遷移、会員サイトの開放など |
| 読者一覧の絞り込み検索に使う | 該当者を数えたい、CSVで出したい |
公式が挙げている利用例が具体的で分かりやすいので、そのまま紹介します。
- 「商品A」を買った方に「商品A購入者」というラベルを付ける → 後日、その人たちだけに特別価格で別商品を案内する
- 「説明会申込者」にラベルを付ける → 後日、申し込んだ人だけに案内する
要するに、「あとで誰に送るかを決めるための目印」です。先に付けておかないと、後から絞り込めません。
ラベルを作る
追加の手順
上メニューの【メール・LINE配信】から「アカウント一覧」で利用するアカウントを選択し、左メニューの【ラベル】→「ラベル管理」を開いて【追加】をクリックします。
「名称」にラベル名を入力して【保存】すれば完了です。作るだけならこれだけで終わります。
数が増えたらグループで整理する
運用を続けるとラベルは確実に増えます。「商品A購入者」「商品B購入者」「説明会申込者」「セミナー参加者」……と並ぶと、選ぶときに探しにくくなります。
ラベル管理の【グループ管理】から任意のグループを追加でき、【表示順変更】でドラッグ&ドロップして振り分けます。一度グループを作っておくと、次回以降は新規作成時にグループを選んで作れるようになります。
先に「購入者系」「申込者系」といった箱を用意しておくと、後から整理し直す手間が減ります。
別のアカウントへ複製できる
配信アカウントを複数持っている場合、各ラベルの操作メニュー【⋮】から「別アカウントへ複製」ができます。複製先は複数選択できるので、同じラベル体系を横展開するときに便利です。
ひとつ注意点があります。同名のラベルがすでにあるアカウントはスキップされます。エラーにはならず、静かに飛ばされるので、複製後に対象アカウントで実際に増えているかを確認してください。
ラベルを付ける3つの方法
ラベルを作っただけでは、誰にも付いていません。付ける方法は状況によって3つに分かれます。ここを取り違えると「作ったのに絞り込めない」という状態になります。
1. 手動で付ける
読者詳細ページ、または友だち詳細ページから、個別に付与できます。少人数を手で分類する場合や、テストで動作を確認する場合に使います。
2. シナリオ登録直後に自動で付ける
これが基本の運用になります。アクション管理で種類「ラベルを変更」のアクションを作り、ステップ配信の設定で指定します。
手順は次のとおりです。
メール・LINE配信 > アカウント名選択 > シナリオ名選択 > ステップ配信 を開き、【メール追加】【LINEメッセージ追加】【アクション追加】のいずれかを選択します。【送信のタイミング】を「シナリオ登録直後」にして、「送信後に実行するアクション」に作成したラベル付与アクションを指定します。
なお、「送信後に実行するアクション」のプルダウンから「新規にアクションを追加」を選べば、その場で直接アクションを作ることもできます。先にアクション管理で作っておく必要はありません。ここを知らないと、画面を行ったり来たりすることになります。
ラベルの「解除」も同じ仕組みでできます。たとえば「見込み客」ラベルを外して「購入者」ラベルを付ける、といった入れ替えが自動化できます。
3. すでに登録済みの読者にまとめて付ける
ここが見落とされやすいポイントです。上の方法2は「これから登録する人」に付ける設定なので、すでにシナリオに入っている読者には適用されません。
既存の読者に付けるには、別の手順を使います。
- ラベル管理で付与したいラベルを作成する
- アクション管理でラベルを付与するアクションを追加する
- 該当シナリオの『予約中』から『アクション追加』をクリックする
- 『実行するアクション』で作成したアクションを選び、実行のタイミングを「今すぐ」または「実行日時を指定」して保存する
「実行日時を指定」で予約した場合は『予約中』に表示され、【⋮】の操作メニューから『配信予定対象者』を確認できます。実行前に対象者を確かめられるので、範囲を間違えていないか必ず見てください。
ラベルで絞り込んで配信する
ラベルが付いたら、いよいよ絞り込み配信です。
配信条件の設定
ステップ配信でメールを作成する際、【配信条件】で次の2つから選びます。
| 選択肢 | 挙動 |
|---|---|
| シナリオ登録者全員に送信 | 条件を設定せず、全員に配信 |
| 条件に該当する登録者に配信 | 条件を満たした人だけに配信 |
後者を選ぶと、条件項目として「登録フォーム・読者項目」に設定した項目、「配信基準日時」、そして「ラベル」から選択できます。一致条件は、項目によって完全一致や部分一致などから選べます。
AND条件とOR条件
条件は複数組み合わせられます。
- AND条件:2つ以上の条件がすべて満たされている場合に発動
- OR条件:複数の条件のうち少なくとも1つが満たされていれば発動
たとえば「商品A購入者」かつ「説明会申込者」に送りたいならAND、「商品A購入者」または「商品B購入者」に送りたいならORです。
絞り込みすぎて対象者がゼロになるのは、ANDを重ねたときによく起きます。条件を追加したら、配信前に対象者数を確認する習慣をつけてください。
配信されない時刻の落とし穴
ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。設定は正しいのに配信されないという状況が、仕様として起こり得ます。
「0日後◯時」は、その時刻を過ぎていると配信されない
送信のタイミングには3種類あります。
- シナリオ登録直後
- 送信日を指定(登録◯日後の◯時◯分)
- 送信日を指定(登録◯日の◯時間◯分後)
問題は2つ目です。公式マニュアルは「『シナリオ登録0日後』で設定した時刻以降にメールアドレス登録があった場合は、既に配信時刻が過ぎているため配信されませんのでご注意ください」と明記しています。
公式が挙げている例をそのまま整理します。20時にメールアドレス登録があった場合の挙動です。
| 設定 | 結果 |
|---|---|
| シナリオ登録 0日後 9時0分 | 配信されません |
| シナリオ登録 0日後 12時0分 | 配信されません |
| シナリオ登録 0日後 18時0分 | 配信されません |
| シナリオ登録 0日後 21時0分 | 配信予約されます |
つまり「登録当日の朝9時に送る」という設定にすると、夜に登録した人には一生届きません。エラーも出ませんし、管理画面上は正常に設定されているように見えます。
テストを昼間に行っていると気づけないのも厄介な点です。登録直後に必ず届いてほしいメールは、「シナリオ登録直後」または「登録◯時間◯分後」を使ってください。
既存読者への送信は2択
ステップ配信を後から追加した場合、すでに登録済みの読者をどう扱うかを選べます。
| 選択肢 | 挙動 |
|---|---|
| ① | 配信時間前の読者は配信予約/配信時間後の読者は配信しない |
| ② | 配信時間前の読者は配信予約/配信時間後の読者は今すぐ配信(未配信の場合) |
途中からステップを追加したとき、既存の読者にも届けたいなら②を選びます。①のままだと、すでにタイミングを過ぎている人には届きません。
到達率に直結する2つの設定
セグメント配信の設定画面には、メールが届くかどうかを左右する項目が2つ紛れています。見落とされがちなので、あわせて押さえてください。
送信者メールアドレスは認証済みのものを指定する
公式マニュアルは、送信者メールアドレスについて「必ずメール・LINE配信機能の『DKIM・DMARC認証設定』済みのメールアドレス(独自ドメイン)をご指定ください」としています。
未設定の独自ドメインを使うと、迷惑メールフォルダに振り分けられるか、「なりすまし」判定で受信拒否される可能性があります。せっかくセグメントを切っても、届かなければ意味がありません。
この設定についてはUTAGEのメールが迷惑メールに入る原因で詳しく解説しています。
URL置換ドメインはデフォルトのままにしない
もう1つ、「URL置換ドメイン」という項目があります。デフォルトと独自ドメインから選べるのですが、公式の説明が明快です。
| 設定 | 公式の説明 |
|---|---|
| デフォルトのドメイン | 他ユーザーの影響を受けてスパム判定される可能性があります |
| 独自ドメイン | 他ユーザーの影響を受けずに配信できます |
デフォルトのままだと、自分の配信内容が適切でも、同じドメインを使う他のUTAGEユーザーの影響でスパム判定を受ける可能性があるということです。
独自ドメインを設定していれば選べるので、独自ドメインの設定を済ませたら、ここも切り替えておいてください。
データを見るときの注意点
ラベル付与者一覧に表示される情報
左メニューの【ラベル】→【ラベル付与者一覧】から、ラベルが付いている人を確認できます。『ラベル』『期間』で絞り込みができ、CSV出力も可能です。
ただし、表示される内容に注意点があります。公式マニュアルによると、ラベル付与者一覧には「最初に登録されたシナリオの読者情報」が反映されます。
たとえば、最初に登録されたシナリオでは「メールアドレスのみ」だった人が、その後別のシナリオで「メールアドレス+LINE情報」として登録された場合。友だち詳細ページからラベルを変更しても、ラベル付与者一覧には「LINE登録名」は表示されません。
一覧に名前が出ていないからといって、LINE情報が紐づいていないわけではありません。この一覧だけを見て「データが欠けている」と判断しないでください。
付与者数の推移も見られる
【ラベル付与者数推移】では、ラベルごとの付与者数の推移を確認できます。日付ごとの新規付与数と総付与数が分かるので、「購入者ラベルが何人増えたか」を日次で追えるということです。
売上そのものはファネルのデータで見ますが、ラベルの増え方は施策の効き方を読む補助線になります。
まとめ
- UTAGEに「タグ」はない。同じものは「ラベル」。公式も他社での名称の違いに言及している
- ラベルは増えるので、先にグループを作っておく
- 別アカウントへの複製で同名はスキップされる。エラーにならないので要確認
- 付け方は3つ。手動/登録直後に自動/既存読者にまとめて。既存読者は別手順
- アクションはステップ配信の画面から直接その場で作れる
- 「0日後◯時」はその時刻を過ぎていると配信されない。夜に登録した人に朝9時の設定は届かない
- 途中でステップを追加したら「既存読者への送信」を②にする
- 送信者アドレスはDKIM・DMARC認証済みのもの。URL置換ドメインは独自ドメインに
- ラベル付与者一覧には「最初に登録されたシナリオの情報」が出る
セグメント配信は、機能そのものは難しくありません。つまずくのは用語の違いと、配信タイミングの仕様です。この2つを先に知っておけば、設定で迷う場面はほとんどなくなります。
なお、ここで解説したラベルとセグメント配信のほか、LP・LINE・決済・会員サイト・ウェビナーまでの機能は、14日間の無料お試し期間中に実際の管理画面で確認できます。
よくある質問(FAQ)
UTAGEに「タグ」機能はありますか?
ありません。同じ役割の機能が「ラベル」という名称で提供されています。公式マニュアルにも「他社のシステムでは『タグ』という名称で実装されていることがあります」と記載されています。
すでにシナリオに登録済みの読者にラベルを付けられますか?
付けられます。ただし手順が異なります。アクション管理でラベル付与アクションを作り、該当シナリオの『予約中』から『アクション追加』で実行します。実行前に『配信予定対象者』で範囲を確認できます。
ラベル付与アクションは事前に作っておく必要がありますか?
必須ではありません。ステップ配信の「送信後に実行するアクション」のプルダウンから「新規にアクションを追加」を選べば、その場で作成できます。
設定したのにメールが配信されません。
送信のタイミングが「登録0日後の◯時◯分」になっていないか確認してください。その時刻を過ぎてから登録した人には配信されない仕様です。確実に届けたい場合は「シナリオ登録直後」または「登録◯時間◯分後」を使ってください。
ラベルを別のアカウントにコピーできますか?
できます。ラベルの操作メニュー【⋮】から「別アカウントへ複製」を選び、複製先を複数選択できます。ただし同名のラベルがすでにあるアカウントはスキップされます。
ラベル付与者一覧にLINEの名前が表示されません。
仕様です。ラベル付与者一覧には「最初に登録されたシナリオの読者情報」が反映されるため、後から別シナリオでLINE情報が登録された場合はLINE登録名が表示されません。
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