
LINEの配信は、送った数だけコストになります。UTAGEから送っても、通数を数えているのはLINE公式アカウント側です。
ところが、UTAGEのどの機能を使って送るかによって、同じ内容でも消費する通数が変わります。まったくカウントされない経路もあります。
この記事では、公式が配布している「LINE通数カウント比較表」をもとに、どこで通数が減り、どこで減らないのかを整理します。
結論:通数は「何を送るか」より「どう送るか」で決まる
上の図が全体像です。同じ5個分の内容でも、届け方によって5通・1通・0通に分かれます。
ただし0通の経路には条件があります。こちらから送れないからです。読者がリッチメニューをタップするまで、何も届きません。
つまり選択は「安いか高いか」ではなく、「こちらのタイミングで送るか、相手のタイミングに委ねるか」です。ここを理解しないまま通数だけを削ると、届けたいときに届かない設計になります。
一次情報は記事ではなくPDFの比較表にある
先に情報源の話をします。ここを押さえておかないと、この記事を含めてどの解説も信用できません。
公式は「比較表」をPDFで配っている
UTAGEの公式マニュアルには「LINEメッセージ通数カウントについて」というページがありますが、本体は本文ではなく、そこからダウンロードするPDFです。
このPDFには、UTAGEのメニューごと・動作ごとに、通数カウントの対象かどうかが1行ずつ並んでいます。記号は3種類です。
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| ◯ | 通数カウント対象 |
| ✕ | 通数カウント対象外 |
| △ | 一部の配信方法・タイミングにより対象外 |
この△があるせいで、「ステップ配信は課金対象」のような単純な言い切りが成立しません。同じ機能でも、送るタイミングと動作の組み合わせで結論が変わります。
仕様は予告なく変わる、と公式が明言している
もう1つ重要なのが、公式ページに添えられた注意書きです。
将来的にLINE公式アカウントの仕様変更により、予告なくUTAGE経由でのLINE公式アカウントからのメッセージ配信における通数カウントの仕様が変更されることがあります
つまりこの記事の内容も、読んだ時点で古くなっている可能性があります。配信設計を変えるような判断をするときは、必ず最新のPDFを開いてください。
LINEメッセージ通数カウントについて(UTAGE公式マニュアル)から最新版をダウンロードできます。この記事で引用しているのは2026年8月19日更新版です。
5通が1通になる:1配信に5個まで入る
いちばん効果が大きく、いちばん簡単な話から書きます。
1つの配信に最大5個のメッセージを入れられる
公式の記載を引きます。
1つの配信メッセージ内であれば、5個メッセージを追加したとしても1通として通数カウントされます
対象はLINE一斉送信・ステップ配信・リマインダ配信・LINEテンプレート配信です。1つの配信の中に、テキスト・画像・ボタン・カルーセル・音声・動画・スタンプを最大5個まで追加できます。
ここを分けて送っているかどうかで、コストが5倍変わります。
やりがちな作り方と、直した形
ステップ配信を作るとき、内容ごとに配信を分けたくなります。読みやすいですし、管理画面でも並びが分かりやすい。
ただし通数は、配信の数だけ消費されます。
| 作り方 | 消費 |
|---|---|
| あいさつ/画像/案内/ボタンを4つの配信に分ける | 4通 |
| 同じ4つを1配信の中に4個入れる | 1通 |
読者の画面上は、どちらもほぼ同じように4つの吹き出しとして並びます。違うのは請求だけです。
友だちが1,000人いるシナリオなら、この1か所で3,000通分の差になります。
分けたほうがいい場合もある
ただし、まとめるべきでないケースもあります。配信のあいだに時間を空けたい場合です。
1つの配信に入れた5個は同時に届きます。「まず質問を投げて、1日置いてから回答を送る」といったステップは、配信を分けないと作れません。
判断の基準は単純で、「同時に届いて困らないなら、まとめる」です。
0通で届く経路と、その代償
次は、カウントされない経路の話です。
リッチメニューは、ほぼ全部が対象外
比較表を見ると、LINEリッチメニューの動作は基本的にすべて✕(対象外)です。
- 何もしない
- URLを開く
- メッセージを送信
- LINE友だち側からメッセージを送信
- アクションを実行
- テンプレートを送信
- リッチメニューを切り替え
リッチメニューを押すと返信が返ってくる作りにしても、その返信は通数を消費しません。よくある質問・料金表・申込ページへの案内といった「いつでも見られればいいもの」は、配信ではなくリッチメニューに置くのが正解です。
リッチメニューの作り方と切り替えについてはUTAGEのリッチメニュー切り替え方法で解説しています。
LINE自動応答も対象外
LINE自動応答の動作も、比較表では3つとも✕です。メッセージを送信・アクションを実行・テンプレートを送信、いずれも通数はカウントされません。
読者が特定のキーワードを送ったら資料を返す、といった仕組みは、何回使われてもコストが増えません。
ただし1つだけ例外がある
リッチメニューには注記が付いています。
更にアクションで「LINEメッセージ送信」「LINEテンプレート送信」を設定した場合は、追加アクション分のみ通数カウント対象
「URLを開く」「テンプレートを送信」の動作にアクションを重ねると、その分だけカウントされます。リッチメニューだからすべて無料、ではありません。
代償:こちらのタイミングでは送れない
ここが図の下段に書いたことです。リッチメニューも自動応答も、読者が触るまで何も起きません。
セール開始やセミナー当日のリマインドのように、こちらが決めた時刻に届ける必要があるものは、通数を払って配信するしかありません。
通数を減らす作業とは、「押されたときに見ればいいもの」と「決めた時刻に届ける必要があるもの」を仕分ける作業だと考えてください。
カウントされるのに見落としやすい3つ
逆に、無料だと思われがちな◯(カウント対象)を挙げます。
1. LINEチャットからの手動送信
比較表では、LINEチャットのメッセージ送信は◯です。LINEテンプレート送信も◯です。
1対1のやりとりは配信ではないので無料に感じますが、カウントされます。問い合わせ対応が多いアカウントでは、ここが積み上がります。
なお同じLINEチャットでも、アクション実行の中の「LINEリッチメニューを変更」は✕です。動作によって分かれます。
LINEチャットの使い方はUTAGEのLINEチャット(1to1トーク)にまとめています。
2. アクション単体でのメッセージ送信
比較表のアクションの欄はこうなっています。
| アクションの種類 | カウント |
|---|---|
| LINEメッセージ送信 | ◯ |
| LINEテンプレートを送信 | ◯ |
| LINEリッチメニューを変更 | ✕ |
注記には「登録直後にアクション単体で『LINEメッセージ送信』『LINEテンプレート送信』を設定した場合は通数カウント対象」とあります。
後述する「登録直後の配信は対象外」という話がありますが、アクション単体で送る形にすると、その免除は効きません。同じタイミングで同じ内容を送っていても、どの機能から送ったかで結論が変わります。
3. LINEテンプレートは文脈で変わる
LINEテンプレートは△です。注記を正確に引きます。
※登録直後にアクション単体で「LINEテンプレート送信」を設定した場合は通数カウント対象
※自動応答でアクション「LINEテンプレート送信」が実行された場合は通数カウント対象外
同じテンプレートを送っても、自動応答から実行されれば0通、アクション単体なら1通です。
関連して、公式のFAQにこういう記載もあります。LINEメッセージの「ボタン」で押せる回数を制限したい場合、動作が「LINE友だち側からのメッセージを送信」だとLINEの仕様上制限できません。その代わりに「テンプレートを送る」を選ぶと回数制限が効き、しかも通数カウントの対象外になります。
「直後」は時間ではなく、送信タイミングの設定名
比較表でいちばん誤解されやすいのが、この注記です。
友達追加直後/ブロック解除直後のシナリオ登録を伴うメッセージ配信は通数カウント対象外
友達追加直後/ブロック解除直後以外のメッセージ配信はカウント対象
何分以内、という話ではない
「直後」と書かれていると、追加から何分以内、といった時間の条件を想像します。そうではありません。
UTAGEのステップ配信では、メッセージごとに「送信のタイミング」を設定します。その選択肢の1つが「シナリオ登録直後」です。
公式マニュアルは、LINEのあいさつメッセージを作る方法として、こう案内しています。
送信のタイミングを「シナリオ登録直後」とすることで、LINE友だち追加直後のあいさつメッセージとして自動配信されます
つまり「直後」は設定値の名前です。時計ではなく、管理画面のプルダウンで決まります。
実務上の意味
この仕様は、友だち追加の直後に送る最初の1通は実質無料になるということです。ここは遠慮せずに使ってください。
そして前述のとおり、1配信には最大5個まで入ります。あいさつ・自己紹介・特典の受け取り方・よくある質問へのリンクまでを1配信にまとめれば、最初の接触が0通で終わります。
一方、翌日以降の配信は通常どおりカウントされます。ステップ配信の2通目からは有料だと考えてください。
上限に達すると何が起きるか
通数を使い切ったときの挙動も、公式に書かれています。
配信はエラーになって止まる
上限に達すると、UTAGEの管理画面に【LINE公式アカウントの通数が送信上限に到達しました】というアラートが表示されます。
この状態ではLINE一斉配信・ステップ配信・リマインダ配信が送信できず、エラーになります。送れなかった配信は【LINE配信エラー】に反映されます。
続けるには、LINE公式アカウント側での対応が必要です。公式は「料金プランの変更」または「追加メッセージの購入」と案内しています。UTAGE側では解決できません。
残り通数の表示は1日1回しか更新されない
ここが運用で効いてきます。メール・LINE配信の画面の右上に「LINE公式配信数」が表示されますが、この数字の更新頻度に注意が必要です。
手動で更新しない場合は、1日1回だけ更新されます
画面の数字は、最大で1日前のものです。一斉配信の前に残量を確認したつもりでも、実際にはもっと減っている可能性があります。
右上の更新マークをクリックすると、その場で最新の数字を取得できます。大量配信の前には、必ず手動で更新してから確認してください。
LINE公式アカウント側でプランを変更したり通数を追加したりした場合も、手動更新しないとUTAGE側の表示に反映されません。
上限到達をチャットで受け取れる
UTAGEには【LINE通知設定】という機能があり、通数が上限に達したときにチャット通知を受け取れます。
管理画面を毎日見ていないなら、設定しておいたほうがいいです。気づくのが遅れるほど、その間の配信が丸ごと届いていないことになります。
通数を減らす手順
ここまでの内容を、実際の作業の順番に並べます。いま動いているアカウントを見直す前提で書きます。
手順1:いまの残量を正しく把握する
メール・LINE配信の画面を開き、右上の「LINE公式配信数」の横にある更新マークをクリックします。表示されている数字は、これをやらないと最大1日古いままです。
正確な数字が出たら、LINE公式アカウント側の管理画面でも確認します。公式が案内している場所は設定 > ダッシュボード > 今月のメッセージ利用状況です。
手順2:ステップ配信を開いて、分かれている配信を数える
メール・LINE配信 > アカウント名 > シナリオ名 > ステップ配信を開きます。
配信が縦に並んでいるので、送信のタイミングが同じものが複数ないかを見てください。同じタイミングで並んでいる配信は、まとめられます。
まとめる作業は、残す1つの配信を開いて【LINEメッセージ追加】で中身を足し、元の配信を削除する形になります。1配信に入れられるのは5個までです。
この時点で、シナリオごとに何通減るかが分かります。友だち数を掛ければ、削減できる通数が出ます。
手順3:最初の1通を「シナリオ登録直後」に寄せる
ステップ配信の1通目を開き、送信のタイミングが「シナリオ登録直後」になっているかを確認します。
なっていれば、その配信は通数カウントの対象外です。ここに入れられる内容は、できるだけここに入れてください。あいさつ、特典の渡し方、よくある質問へのリンク、リッチメニューの使い方の案内まで、5個に収まる範囲で寄せます。
なお、同じ内容をアクション単体の「LINEメッセージ送信」で送っている場合はカウント対象になります。ステップ配信側に移してください。
手順4:常設の情報をリッチメニューへ移す
配信の内容を1つずつ見て、「決めた時刻に届く必要があるか」を判定します。
- 必要あり:セール開始、セミナー当日のリマインド、締切の告知 → 配信のまま
- 必要なし:料金表、よくある質問、申込ページ、使い方の説明 → リッチメニューへ
リッチメニューの動作は通数カウントの対象外なので、ここへ移した分はコストがゼロになります。
ただし、動作に重ねてアクションで「LINEメッセージ送信」「LINEテンプレート送信」を設定すると、その分はカウントされます。移し替えたつもりが課金されていた、という事故を避けるため、アクション欄は空のままにしてください。
手順5:問い合わせ対応の運用を決める
LINEチャットからの手動送信はカウント対象です。問い合わせが多いアカウントでは、ここが読めないコストになります。
頻出の質問は、LINE自動応答に寄せてください。自動応答の動作は3つとも対象外なので、何回使われても増えません。
テンプレートを返す形にする場合は、自動応答から実行することが条件です。同じテンプレートでも、アクション単体で送るとカウントされます。
手順6:上限通知を設定する
最後に【LINE通知設定】で、通数が上限に達したときのチャット通知を有効にします。
ここまでやっても上限に届くことはあります。重要なのは、届いた瞬間に気づけることです。気づかないまま数日経つと、その間の配信はすべてエラーになっています。
まとめ
UTAGEから送るLINEの通数は、内容ではなく、どの機能から送るかで決まります。
- 1配信に最大5個まで入る。分けて送ると、その数だけ通数を消費する
- 「シナリオ登録直後」の配信はカウント対象外。「直後」は時間ではなく送信タイミングの設定名
- リッチメニューと自動応答の動作は基本的に対象外。ただしアクションを重ねた分はカウントされる
- LINEチャットの手動送信はカウント対象。1対1でも無料ではない
- アクション単体のメッセージ送信・テンプレート送信はカウント対象
- 同じテンプレートでも、自動応答経由なら対象外
- 残量表示は手動更新しないと1日1回だけ。大量配信の前は必ず更新する
いちばん効くのは1配信にまとめることで、いちばん見落とされているのはリッチメニューに移せる情報が配信に残っていることです。
そして、通数を削る作業は「押されたときに見ればいいもの」と「決めた時刻に届ける必要があるもの」を仕分ける作業です。全部を0通に寄せると、届けたいときに届かなくなります。
なお、カウント仕様は予告なく変わると公式が明言しています。設計を変える判断をするときは、公式マニュアルから最新のPDFを開いて確認してください。この記事で扱ったのは2026年8月19日更新版です。
ここで挙げた配信メニューの作りは、UTAGEの機能の14日間の無料お試し期間中に実際の管理画面で確認できます。
よくある質問(FAQ)
1つの配信に5個入れたら5通になりますか?
1通です。公式マニュアルに「1つの配信メッセージ内であれば、5個メッセージを追加したとしても1通として通数カウントされます」と明記されています。対象はLINE一斉送信・ステップ配信・リマインダ配信・LINEテンプレート配信です。
リッチメニューを押して返ってくるメッセージは課金されますか?
比較表ではリッチメニューの動作は基本的にすべて対象外です。ただし動作に重ねてアクションで「LINEメッセージ送信」「LINEテンプレート送信」を設定した場合は、その追加アクション分のみカウント対象になります。
「友だち追加直後」とは何分以内のことですか?
時間の条件ではありません。UTAGEのステップ配信で「送信のタイミング」を「シナリオ登録直後」に設定した配信のことです。公式マニュアルは、この設定がLINEのあいさつメッセージに相当すると案内しています。
LINEチャットで1対1に返信するのは無料ですか?
カウント対象です。比較表ではLINEチャットのメッセージ送信・LINEテンプレート送信がいずれも◯になっています。ただしアクション実行のうち「LINEリッチメニューを変更」は対象外です。
同じテンプレートなのにカウントされたりされなかったりします。
実行される経路で変わります。公式の注記では、登録直後にアクション単体で「LINEテンプレート送信」を設定した場合はカウント対象、自動応答でアクション「LINEテンプレート送信」が実行された場合は対象外です。
管理画面の残り通数が実際と合いません。
「LINE公式配信数」は、手動で更新しない場合は1日1回だけ更新されます。画面右上の更新マークをクリックすると、その場で最新の数字を取得できます。LINE公式アカウント側で通数を追加した直後も、手動更新しないと反映されません。
上限に達すると配信はどうなりますか?
LINE一斉配信・ステップ配信・リマインダ配信が送信できずエラーになり、【LINE配信エラー】に反映されます。続けるにはLINE公式アカウント側で料金プランの変更または追加メッセージの購入が必要で、UTAGE側では解決できません。【LINE通知設定】で上限到達時のチャット通知を受け取れます。
この記事の内容はいつまで有効ですか?
公式が「将来的にLINE公式アカウントの仕様変更により、予告なく通数カウントの仕様が変更されることがあります」と明記しています。この記事は2026年8月19日更新版のPDFにもとづいています。設計を変える判断をするときは、必ず公式マニュアルから最新版をダウンロードして確認してください。
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