
UTAGEで作ったLPや会員サイトのURLを、自社のドメインに変えたい。そう思って独自ドメイン管理を開いたものの、追加したドメインのステータスが「DNS設定反映待ち」から一向に変わらない——これは、UTAGEの独自ドメイン設定で最も多いつまずき方です。
原因はほぼ決まっています。UTAGEはルートドメイン(example.com)を登録できず、サブドメイン(sub.example.com)しか使えないこと、そしてUTAGE側で追加しただけでは完了せず、DNS側にCNAMEレコードを自分で足す必要があることです。この2つを知らないまま進めると、必ず途中で止まります。
この記事では、UTAGEの公式マニュアルの記載にもとづいて、設定の全手順と、止まったときの切り分け方を順番に解説します。
設定前に必ず押さえる3つの前提
手順に入る前に、ここを理解しているかどうかで所要時間が変わります。逆に言うと、この3つを知らずに始めると高い確率でやり直しになります。
1. ドメイン契約とレンタルサーバー契約の両方が必要
UTAGEの独自ドメイン管理を使うには、独自ドメインの契約に加えて、DNSレコードの追加操作ができるレンタルサーバー(またはDNS管理サービス)の契約が必要です。ドメインを取っただけでは設定できません。
ここで言う「レンタルサーバー契約」は、UTAGEのページを置くためのものではありません。UTAGEのページはUTAGE側のサーバーに置かれたままです。必要なのはDNSレコードを1本追加するためだけで、サーバーにファイルをアップロードする作業は一切ありません。この点を誤解して「サーバーも借りるならUTAGEを使う意味がないのでは」と考えてしまう人がいますが、役割がまったく違います。
2. ルートドメインは使えない。必ずサブドメイン形式にする
これが最大の落とし穴です。UTAGEの仕様上、「example.com」のようなルートドメイン形式は登録できません。必ず「sub.example.com」のように、ルートドメインの前に任意の文字列を付けたサブドメイン形式にする必要があります。
| 形式 | 例 | UTAGEで使えるか |
|---|---|---|
| ルートドメイン | example.com | 使えない |
| サブドメイン | lp.example.com | 使える |
| サブドメイン | school.example.com | 使える |
「sub」の部分は半角英数字なら自由に決められます。用途がひと目で分かる文字列にしておくと、あとから複数のドメインを管理するときに迷いません。たとえば申込みLP用なら「lp」、会員サイト用なら「school」や「member」といった具合です。ここで一度決めたサブドメインを後から変えると、発行済みのURLがすべて変わります。公開前に決め切っておくのが安全です。
3. サーバー側ですでに使っているサブドメインは併用できない
もう1つ、見落とされがちな制約があります。レンタルサーバー側にすでに追加してあるサブドメインは、UTAGEでは使えません。UTAGE専用のサブドメインを、UTAGE側にだけ登録する必要があります。
さらに公式マニュアルは、レンタルサーバーの管理画面で対象のサブドメインを新規作成してはいけないと明記しています。サーバー側で「サブドメイン追加」をしてしまうと、そのサブドメインはサーバーのものになり、UTAGEに向けられなくなります。やるべきなのはUTAGE側での登録と、DNSレコードの追加だけです。すでに作ってしまった場合は、別の文字列のサブドメインを使ってください。
設定は2ステップ。UTAGE側だけでは動かない
全体像を先に押さえます。作業は大きく2つに分かれており、どちらか片方だけでは完了しません。
公式マニュアルには「UTAGEの独自ドメイン管理にドメイン追加しただけではご利用いただけません」とはっきり書かれています。止まっている人の多くは、Step2をやっていないか、Step2の入力を間違えています。
また、設定完了の通知は送られてきません。ステータスの変更をもって設定完了という運用なので、追加したあとは自分で管理画面を見に行く必要があります。メールを待ち続けても何も届かないので注意してください。
Step1|UTAGE管理画面でサブドメインを申請する
まずUTAGE側の操作です。ここは3分もかかりません。
1. 「独自ドメイン管理」を開く
UTAGEにログインし、画面右上のUTAGEアカウント名をクリックします。表示されたメニューから【独自ドメイン管理】を選択してください。
この項目は左サイドバーではなくアカウント名のメニュー内にあるため、「独自ドメインの設定項目が見つからない」と探し回ってしまうことがあります。ファネルやステップ配信の設定と同じ階層にはありません。アカウント名をクリックする、と覚えておいてください。
2. サブドメインを入力して追加する
「独自ドメイン管理」の画面が開いたら、【+追加】をクリックします。注意事項が表示されるので確認し、「追加するドメイン」の欄に、登録したいサブドメインをフルで入力します。
ここで入力するのは「sub」だけではなく、「sub.example.com」のようにルートドメインまで含めた全体です。次のStep2ではこれと逆に「sub」の部分だけを入力する場面が出てくるので、混同しないようにしてください。ここで取得済みドメインが「utagesample.net」なら、入力するのは「sub.utagesample.net」のような形になります。
入力できたら【追加】をクリックします。
3. 表示されたDNS設定内容を控える
追加すると、システムが発行したDNS設定内容が画面に表示されます。ここに出てくる「値」は、次のStep2でDNS側に貼り付ける文字列です。この画面を閉じる前に必ずコピーしておいてください。
この時点ではステータスは「DNS設定反映待ち」などの未完了状態です。これは正常です。Step2を終えるまで変わりません。
Step2|DNSにCNAMEレコードを追加する
ここからはUTAGEを離れ、ドメインのネームサーバーを管理している側での操作になります。ムームードメイン、エックスサーバー、お名前.comなど、契約しているサービスの管理画面を開いてください。
追加するレコードは1本だけ
追加するのは次の1本です。複数のレコードを足す必要はありません。
| 項目 | 入力する内容 |
|---|---|
| レコード名 | 追加したサブドメインのうち「sub」の部分だけ |
| レコードタイプ | CNAME |
| 値 | UTAGEが発行した「値」をそのまま貼り付け |
レコード名は「sub」の部分だけ入力する
ここが最も間違えやすい箇所です。「sub.example.com」を登録したい場合、レコード名の欄に入れるのは「sub」だけです。「sub.example.com」と丸ごと入れてはいけません。
多くのDNS管理画面では、入力欄の右側や下に「.example.com」がグレーで表示されています。これはルートドメイン部分はシステム側で自動的に付くという意味です。ここに気づかず全体を入力すると、実際には「sub.example.com.example.com」という存在しないレコードが作られ、いつまで経ってもUTAGE側のステータスが変わりません。
公式マニュアルも、よくある誤設定の筆頭としてこのパターンを挙げています。入力欄の外にルートドメインが表示されているかどうかを、必ず目視で確認してください。
サービスによって項目名の呼び方が違う
DNS管理画面の項目名は、サービスごとに呼び方が異なります。公式マニュアルが挙げている対応は次のとおりです。
| マニュアル上の名称 | 実際の画面での表記例 |
|---|---|
| レコード名 | ホスト名/エントリ名/サブドメイン |
| レコードタイプ | 種別/タイプ |
| 値 | VALUE/内容/データ |
「レコード名」という項目が見当たらなくても、上の表のいずれかの名前で必ず存在します。名前が違うだけで役割は同じです。どうしても判断がつかない場合は、契約しているサービスのヘルプで「CNAMEレコードの追加方法」を調べるのが確実です。
なお、レンタルサーバーによってはDNSレコードの追加自体ができない場合があります。UTAGEは、ドメイン取得サービスとレンタルサーバーの組み合わせ表をPDFで公開しているので、自分の組み合わせが対応しているかを先に確認しておくと安全です。
ステータスが「利用可能」に変われば完了
レコードを追加すると、UTAGE側が変更を検知し、ステータスが「利用可能」に変わります。ここまで来れば設定完了です。
ただし反映には時間がかかります。追加直後に見に行っても変わっていないのが普通なので、時間を置いてから確認してください。どのくらい待つべきかは後述します。
「DNS設定反映待ち」から進まないときの3つの原因
公式マニュアルは、ステータスが変わらないときの原因を3つに整理しています。上から順に確認すれば、ほとんどのケースは自力で解決できます。
原因1:サブドメイン形式になっていない
登録したドメインが「example.com」のようなルートドメイン形式になっていないか確認してください。UTAGEは仕様上、サブドメイン形式しか受け付けません。
ルートドメインで登録してしまった場合は、そのデータは削除して問題ありません。独自ドメイン管理の【+追加】から、あらためてサブドメイン形式で登録し直してください。この場合、Step2のDNSレコードも新しいサブドメインに合わせて作り直す必要があります。
原因2:DNSレコードを追加していない
UTAGE側で追加しただけで終わっているケースです。Step2のDNSレコード追加は、UTAGEが代行してくれるものではありません。自分でDNS管理画面を開いて追加する必要があります。
「追加した記憶はあるが自信がない」という場合は、DNS管理画面のレコード一覧を開き、目的のサブドメインのCNAMEレコードが実際に並んでいるかを確認してください。保存ボタンを押し忘れていた、というのもよくあるパターンです。
原因3:レコード名にルートドメインまで入れてしまっている
Step2で触れた誤設定です。レコード名の欄に「sub.example.com」と丸ごと入れてしまうと、レコードは作られるのに機能しません。エラーも出ないので気づきにくいのが厄介なところです。
確認方法はシンプルで、DNS管理画面のレコード一覧を開き、レコード名の欄に入っているのが「sub」だけかを見ます。「sub.example.com」と入っていたら、「sub」だけに修正して保存し直してください。ここを直した瞬間に反映が進むケースは少なくありません。
ネームサーバーの向き先を先に確認しておく
上の3つを確認しても解決しない場合、そもそもDNSレコードを追加した場所が違っている可能性があります。ドメインのネームサーバーがどこを向いているかによって、設定すべき画面が変わるためです。
公式マニュアルは、確認手段としてGoogle Admin Toolbox の Digを案内しています。ドメイン名を入力して「NS」を選ぶと、そのドメインのネームサーバーが表示されます。
たとえばムームードメインで取得したドメインの場合、表示が「dns01.muumuu-domain.com.」「dns02.muumuu-domain.com.」であればムームードメイン側で設定します。一方で「uns01.lolipop.jp.」「uns02.lolipop.jp.」と表示された場合は、ロリポップ側の管理画面で「ムームーDNSへ移行」を行ってから設定する、という別の手順が必要になります。
ネームサーバーの向き先と違う場所でレコードを足しても、そのレコードは参照されません。作業しても何も起きない、という状況に陥ったら、まずここを疑ってください。
設定が終わったあとの使い方
ステータスが「利用可能」になったら、実際に独自ドメインを使い始められます。使い方は主に4つです。
1. 独自ドメインのログインページから入る
独自ドメイン管理の一覧で、対象ドメインの「⋮」をクリックし、【ログインページ】を選択します。開いたページで普段と同じログイン情報でログインすると、以降はドメイン部分が独自ドメインに置き換わった状態でUTAGEを利用できます。
なお、これはUTAGE契約アカウントのみ利用可能です。オペレーターアカウントの場合はログインページのURLが異なるため、契約者から発行されたオペレーター用URLのドメイン部分を、自分で独自ドメインに書き換えてアクセスします。
2. URLのドメイン部分を書き換える
すでに発行済みのページURLを独自ドメインで案内したい場合は、URLのドメイン部分だけを書き換えれば動きます。パス以降はそのままで構いません。
たとえば「https://utage-system.com/p/XXXXXXXX」というLPを「lp.example.com」で出したいなら、「https://lp.example.com/p/XXXXXXXX」に書き換えるだけです。メールやLINEで案内を出す直前に置き換える、といった使い方ができます。
3. ドメイントップに表示するページを設定する
独自ドメインのトップ(https://lp.example.com)に直接アクセスされたときに、指定したページへ自動的に飛ばす設定です。対象ドメインをクリックし、「ドメイントップに表示するページのURL」にURLを貼り付けて【保存】します。
ここで絶対にやってはいけないのが、ドメイントップURL自体を指定することです。公式マニュアルも警告しているとおり、リダイレクトが無限に繰り返され、ページが表示されなくなります。指定するのは必ず、LPや会員サイトなど別の具体的なページのURLにしてください。
4. ファビコンを設定する
ドメインごとにファビコン(ブラウザのタブに出る小さいアイコン)を設定できます。対象ドメインをクリックし、「ファビコンURL」のアップロードマークから画像を選んで【保存】します。
独自ドメインまで設定してファビコンがデフォルトのままだと、タブを並べたときに自社のページだと分かりません。ドメイン設定とセットで済ませておくことをおすすめします。なお、ここで解説している独自ドメイン管理をはじめ、LP・メール配信・LINE・決済・会員サイトまでの機能は、UTAGEの14日間無料お試し期間中にすべて実際の管理画面で確認できます。
見落としやすい注意点
反映には最大約72時間かかることがある
DNSレコードの変更がインターネット全体に行き渡るまでには時間がかかります。公式マニュアルは最大約72時間を見込むよう案内しています。
数分で切り替わることもあれば、半日以上かかることもあります。設定した当日にステータスが変わらないからといって、慌てて設定をやり直さないでください。設定内容が正しいのに触ってしまうと、かえって切り分けが難しくなります。上の3つの原因を確認したうえで正しいと判断できたら、あとは待つのが正解です。ローンチ日から逆算して、余裕を持って着手してください。
UnivaPay決済を連携済みの場合は再設定が必要
UnivaPay決済の連携を先に済ませている場合、あとから独自ドメインを追加すると、UnivaPay側の「アプリトークン」の再作成と、UTAGE側の「決済連携設定」の再設定が別途必要になります。
決済が絡むため、影響範囲が大きい部分です。すでに販売を稼働させている状態でドメインを追加する場合は、この作業まで含めて段取りを組んでください。可能であれば、決済連携より先に独自ドメインを設定しておくほうが手戻りがありません。
まとめ
UTAGEの独自ドメイン設定でつまずく原因は、ほぼ次の3点に集約されます。
- ルートドメインは使えない。必ず「sub.example.com」の形にする
- UTAGE側の追加だけでは完了しない。DNSにCNAMEレコードを1本追加する必要がある
- レコード名に入れるのは「sub」の部分だけ。ルートドメインまで入れると、エラーが出ないまま機能しない
逆に言えば、この3つを最初に押さえておけば、作業自体は10分程度で終わります。あとは反映を待つだけです。反映に最大72時間かかる前提で、公開予定日から余裕を持って着手してください。
よくある質問(FAQ)
ルートドメイン(example.com)をどうしても使いたい場合はどうすればいいですか?
UTAGEの仕様上、独自ドメイン管理にルートドメインを登録することはできません。サブドメイン形式での運用が前提になります。どうしてもルートドメインでの表示が必要な場合は、ルートドメイン側で別途リダイレクトを設定するなど、UTAGEの外側での対応を検討することになります。
レンタルサーバーを契約していないと設定できませんか?
公式マニュアルでは、ドメイン契約に加えて、DNSレコードの追加操作ができるレンタルサーバー契約が必要とされています。UTAGEのページを置くためではなく、DNSレコードを追加するために必要になります。
サブドメインは後から変更できますか?
別のサブドメインを新たに追加することはできますが、すでに発行・案内済みのURLは変わってしまいます。運用を始める前に決め切っておくことをおすすめします。
設定が完了したらメールで通知は来ますか?
来ません。公式マニュアルにも「こちらは通知をお送りしておりません。ステータスの変更をもって設定完了としております」と記載されています。管理画面のステータスを自分で確認してください。
自分のレンタルサーバーが対応しているか、事前に分かりますか?
UTAGEがドメイン取得サービスとレンタルサーバーの組み合わせ表をPDFで公開しています。組み合わせによっては利用できないケースがあるため、着手前の確認をおすすめします。表に載っていないレンタルサーバーの場合は、そのサーバーのサポート窓口に「DNSレコードの追加方法」を問い合わせることになります。
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