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UTAGEのファネル分析で数字が合わない理由|登録経路とA/Bテストの使い分け、UUの数え方まで

分析ダッシュボードのグラフを表示しているノートパソコン

UTAGEのファネル機能には、成果を測るための仕組みが2つあります。「登録経路」と「A/Bテスト」です。

名前だけ見るとどちらもデータを分けて見る機能なので、どう使い分ければいいのか分かりにくい。さらに厄介なのが、実際に使い始めると「表示されている数字が実感と合わない」という状況が起きることです。

アクセス数が少なすぎる気がする。A/Bテストの振り分けが偏っている。登録しているはずなのに登録数が増えない——これらには、どれも仕様上の理由があります。

この記事では、UTAGE公式マニュアルの記載にもとづいて、2つの機能の役割の違いと、数字の読み方で誤解しやすいポイントを整理します。

登録経路とA/Bテスト|似ているが役割が違う

先に結論を書きます。この2つは、測っている対象がまったく違います。

登録経路 1つのページに対して 「どこから来たか」 A/Bテスト 複数のページを比べて 「どれが良いか」 Facebook広告 Google広告 ハウスリスト → 同じLPを1枚だけ用意 Aページ:ボタンが緑 Bページ:ボタンが赤 Cページ、Dページ…も可 → 良い方を残す

登録経路は「流入元を分けたいとき」

公式マニュアルは、登録経路の主な用途を「広告媒体別や広告委託先別にデータを分けたい場合」としています。設定例として挙げられているのは次のようなものです。

  • 登録経路A=Facebook広告からの流入(広告委託先a)
  • 登録経路B=Facebook広告からの流入(広告委託先b)
  • 登録経路C=Google広告からの流入
  • 登録経路D=ハウスリストからの流入

同じ広告媒体でも、委託先ごとに分けている点に注目してください。「どの代理店の運用が効いているか」まで分解できる、という設計です。

A/Bテストは「ページの中身を比べたいとき」

一方のA/Bテストは、「ファネルステップの特定の要素を変更したAページ、Bページを作成し、2種類のコピーの成果を比べたい場合」に使います。

公式が挙げている例は「AページではCTAボタンを緑、BページではCTAボタンを赤」というものです。CページやDページと、2種類以上に増やすこともできます。

両方使うこともできる

この2つは排他ではありません。むしろ組み合わせて使うことが想定されています。登録経路の設定画面で計測対象の「ページ」を選べるのですが、この選択肢はA/Bテストを使っている場合にのみ表示されます。A/Bテストをしていないと、そもそも選ぶページが1つしかないためです。

登録経路|「どこから来たか」を測る

LPを複製しなくてよくなる

公式マニュアルの説明が、この機能の価値をよく表しています。「複数の流入経路がある場合、これまではLPを複製したり、utmパラメーターを使ってデータ分析する必要がありました」。

登録経路を使えば、1枚のLPのまま流入経路ごとの分析ができます。LPを媒体の数だけ複製する必要がなくなるので、修正のたびに全部直す、という手間からも解放されます。

設定手順

上メニューの【ファネル】から対象のファネルを選び、【登録経路】をクリックします。【登録経路分析】から『追加』ボタンを押してください。

入力するのは3つです。

項目 内容
管理名称 アクセス元が分かる名前(例:Facebookからのアクセス)
ファネルステップ 計測するステップ(例:ランディングページ、サンクスページ)
ページ ステップ内のどのページか(A/Bテスト使用時のみ選択可)

保存すると登録経路用のURLが生成されます。あとは、このURLを媒体ごとに設置していくだけです。同じ手順で必要な数だけ経路を追加できます。数が増えてきたら、グループ管理でまとめたり、表示順を並び替えたりもできます。

【重要】発行後は設定を変更できない

ここは事前に知っておかないと確実に困ります。登録経路の設定(ファネルステップ/ページ)は、リンクを発行した後に編集できません。

公式マニュアルは、その理由を「登録経路データ集計上のデータ不整合を防ぐため」と説明しています。集計済みのデータと設定がずれることを防ぐ仕様なので、これは正しい設計です。

ただし利用者側から見ると、「ステップを選び間違えた」「別のページに変えたい」と思っても直せないということです。その場合は新規作成するしかありません。作る前に、どのステップのどのページを測りたいのかを決めておいてください。

ページをまたいでも引き継げる

広告からクッションページを挟んでLPへ、という構成を取ることがあります。この場合でも、登録経路の情報を次のステップに引き継げます。

条件は、ファネル要素の「ボタン」を使い、そのリンク先を「ファネルの次のステップ」に設定することです。ここで「指定したURL」を選ぶと引き継げません。同じページに遷移するとしても、設定の選び方ひとつでデータが切れてしまうので注意してください。

なお、LINE登録を計測したい場合は、ファネルページに必ず【LINE友だち追加ボタン】要素を使う必要があります。

A/Bテスト|「どのページが良いか」を測る

設定手順

【ファネル】→「ファネル一覧」で該当ファネル→「ページ一覧」で該当ページを開き、【A/Bテストを作成】ボタンをクリックします。

作成方法は2つから選べます。

作成方法 向いているケース
ページをコピーして作成 一部だけ変えてテストする場合(公式推奨)
新規にページを作成 最初から別のページを作りたい場合

ボタンの色やコピーだけを比べたいなら、コピーして作るほうが確実です。ゼロから作ると、意図しない差分がいくつも混ざり、何が成果の違いを生んだのか分からなくなります。

2つのURLを使い分ける

A/Bテストには、性質の違う2種類のURLがあります。

URL 挙動
ファネルページURL(上部に表示) 作成した各ページに均一にアクセスが振り分けられる
個別テストページURL(各ページ下部) 指定したページだけを表示する

普通にテストするなら上のファネルページURLを使います。個別URLは、特定のページだけを見せたいときに使う補助的なものです。

同じ人には同じページしか表示されない

公式マニュアルに「同一個人には同じページのみ表示される制御がされています」と明記されています。

これは重要な仕様です。テストの途中で同じ人が再訪しても表示が変わらないので、「見るたびにデザインが違う」という体験を与えずに済みます。一方で、自分でテストしようとして何度アクセスしても同じページしか出ないので、「振り分けが動いていない」と誤解しやすい点でもあります。

削除ではなくアーカイブする

テストの結果、成果の出なかったページをテスト対象から外すときは、削除ではなくアーカイブを使ってください。

公式マニュアルは理由をはっきり書いています。「削除すると、データが正常に集計できなくなるためアーカイブを推奨します」。

アーカイブしたページは、右上の【アーカイブ済みを表示】にチェックを入れれば確認でき、解除して戻すこともできます。負けたページを消してしまうと、そのテスト自体の記録が壊れます。整理したい気持ちは分かりますが、アーカイブに留めてください。

計測がリセットされる条件

ここからが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。A/Bテストの振り分けは、条件によってリセットされます。これを知らないと、データを見誤ります。

ページを追加すると振り分けデータがクリアされる

公式マニュアルには「登録経路を利用されていない場合は、新たなページが追加された場合に計測がリセットされます」とあります。

AとBでテストしていて、途中でCを追加したとします。その瞬間に、それまでの振り分けデータはクリアされます。「Cだけアクセスが少ない」のではなく、全部が0からやり直しになるということです。

UTAGEは全期間でアクセス数が均等になるように振り分ける仕様なので、途中でページが増えると計算の前提が変わるためです。

登録経路を使っていると、そのアクセス数も加味される

登録経路を併用している場合は、挙動がもう一段複雑になります。ファネルページURL(A/Bテスト)のアクセス数と、登録経路URLのアクセス数を合わせて均等になるように振り分けられます。

公式マニュアルが挙げている例が分かりやすいので、そのまま整理します。

状況 振り分け
ページA:10アクセス/ページB:10アクセス —
ページCを追加 この時点で振り分けデータはクリア
ただし登録経路URL(Aのみ)で新たに10アクセス発生 —
その後30アクセスあった場合 A:0/B:10/C:10

Aは登録経路URL経由ですでに10アクセスを獲得しているため、A/Bテストの振り分けとしては0になります。「Aだけ極端に少ない」と見えるのは、壊れているのではなく、合算で均等にするための調整です。

期間ごとに比較したいなら、新しいページを作る

「今月と先月で比べたい」というときはどうするか。公式マニュアルの案内は明快です。「期間ごとに新たにファネルページ(A/Bテスト)を作成し、登録経路のURLをご利用ください」。

つまり、期間で区切りたいなら、その都度ページを作り直すのが正しい使い方です。同じページのまま期間フィルタだけで比べようとすると、上記の合算ルールが効いてしまい、意図した比較になりません。

数字が実感と合わない3つの理由

リセット以外にも、数字の読み方でつまずきやすい点が3つあります。

1. アクセス数(UU)はIPアドレスで数えている

これがいちばん誤解を生みます。公式マニュアルには「UUのカウントはIPアドレスでカウントされます」と明記されています。

具体例を並べると、直感とのズレがはっきりします。

状況 UUのカウント
同じネット環境からパソコンで2回、3回アクセス 1
同じネット環境からパソコンとスマホでアクセス 1
自宅Wi-Fiのスマホと、外出先Wi-Fiの同じスマホ 2

同じ人でも場所が変われば2人分、違う人でも同じWi-Fiなら1人分になります。オフィスやコワーキングスペースから複数人がアクセスした場合、実態より少なく出るということです。

これは不具合ではなく、そういう数え方だと理解して読む必要があります。絶対値を正確な人数として扱わず、A/B間の相対比較に使うのが実務的な向き合い方です。

2. 計測されない登録導線がある

登録数についても制約があります。

LINE登録は、「友だち追加ボタン」要素と「友だち追加QRコード」要素を経由した登録のみが計測対象です。それ以外の方法で友だち追加された分は数字に乗りません。

メール登録も同様で、公式マニュアルは「登録フォーム要素等を使わず、カスタムHTML等で登録導線がある場合は計測対象外」としています。

デザインにこだわって独自のHTMLでフォームを組むと、登録は成立するのに数字には出ないという状態になります。「登録されているのに登録数が増えない」と感じたら、まずここを疑ってください。

3. 集計方法が2種類ある

データ画面の「集計方法」には2つの選択肢があり、どちらを選ぶかで売上の見え方が変わります。

集計方法 8/31に登録、9/1に購入した場合(期間を8/1〜8/31で表示)
指定した期間に発生したデータを集計 9/1の売上は反映されない
指定した期間に初回登録されたデータを集計(β版) 9/1の売上も計上される

前者は「その月に起きたこと」を、後者は「その月に獲得した人が生んだ売上」を見る集計です。広告の費用対効果を見るなら後者のほうが実態に近くなります。月末に登録した人の購入が翌月にずれるのは普通のことだからです。

ただし後者はβ版と明記されているので、どちらで見た数字なのかを意識して読んでください。切り替えるだけで売上の数字が変わるため、比較するときは条件を揃える必要があります。

結局どちらを使えばいいのか

判断はシンプルです。

やりたいこと 使う機能
広告媒体や代理店ごとの成果を比べたい 登録経路
ページの中身(コピー・ボタン等)を比べたい A/Bテスト
媒体ごと × ページごとの両方を見たい 両方
期間で区切って比べたい 期間ごとに新しいページを作る

なお、ファネルやページが違っても同じシナリオに登録させることは可能です。登録フォームのサブメニュー「連携シナリオ」で同じシナリオを指定すれば、A/Bテストで別ページから登録された人にも同じステップ配信が届きます。

データは分けたいが、その後の育成は同じにしたい——という一般的な運用は、この設定で実現できます。分析のために配信まで分ける必要はありません。

まとめ

  • 登録経路は「どこから来たか」、A/Bテストは「どのページが良いか」。測る対象が違う
  • 登録経路はリンク発行後に設定を変更できない。作る前に対象を決めておく
  • クッションページを挟むならボタンのリンク先を「次のステップ」に。「指定したURL」だと引き継げない
  • 負けたページは削除せずアーカイブ。削除すると集計が壊れる
  • ページを追加すると振り分けデータはクリアされる
  • 登録経路を併用すると、そのアクセス数も合算して均等化される。片方が0に見えるのは仕様
  • UUはIPアドレスで数える。同じ人でも場所が変われば2、違う人でも同じWi-Fiなら1
  • カスタムHTMLの登録導線は計測対象外
  • 集計方法は2種類。どちらで見た数字かを意識する

数字が合わないと感じたとき、その多くは不具合ではなく仕様です。何をどう数えているのかを先に理解しておくと、改善の判断を間違えずに済みます。

なお、ここで解説したファネル分析のほか、LP作成・メール配信・LINE・決済・会員サイトまでの機能は、14日間の無料お試し期間中に実際の管理画面で確認できます。

よくある質問(FAQ)

登録経路とA/Bテストは同時に使えますか?

使えます。むしろ組み合わせが想定されており、登録経路の設定で計測対象の「ページ」を選べるのはA/Bテストを使っている場合のみです。

登録経路の設定を後から変更できますか?

できません。データ集計上の不整合を防ぐための仕様です。別のページやステップで計測したい場合は、新規作成が必要です。

A/Bテストで自分が何度アクセスしても同じページが出ます。

正常な動作です。「同一個人には同じページのみ表示される制御」がされています。

成果の出なかったページは削除していいですか?

削除しないでください。データが正常に集計できなくなります。アーカイブを使ってください。あとから解除して戻すこともできます。

アクセス数が実感より少ない気がします。

UUはIPアドレスでカウントされます。同じネット環境からのアクセスは、パソコンとスマホでも、複数人でも1としてカウントされます。

A/Bテストで別ページから登録された人に、同じステップ配信を送れますか?

送れます。登録フォームのサブメニュー「連携シナリオ」で同じシナリオを指定してください。ファネルが異なる場合も同様です。

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