
UTAGEの公式マニュアルには、「NG操作一覧(避けるべき操作まとめ)」というページがあります。ちょっとした操作ミスが思わぬトラブルを招くことを踏まえて、避けるべき操作とその影響がまとめられたページです。
これがかなり重要な内容なのですが、機能別に並んでいるため「壊す前に気づく」のが難しい構成になっています。
「ファネル(決済連携設定)」の項目は、決済連携を触る人しか読みません。しかし本当に必要なのは、「売上が二重に計上されるのは避けたい」と思っている人が、その前にたどり着けることです。
そこでこの記事では、公式が挙げている38項目を「何が壊れるか」で並べ直しました。自分が絶対に避けたい事態から探してください。
公式の「NG操作一覧」を並べ替えた理由
公式ページは13の機能カテゴリに分かれており、それぞれに「起こる事象」と対応マニュアルへのリンクが付いています。情報としては非常に親切です。ここで挙げる内容はすべて公式の記載にもとづいています。
ただ、実際に事故が起きるのは「その機能を触っている自覚がないとき」です。スタッフに代理でメールアドレスを登録してもらう作業に、「全般」のNG操作を読んでから着手する人はまずいません。
以下、避けたい結果ごとに整理します。
お金が消える4つ
まずここからです。売上に直接影響するものを先に潰してください。
1. テストモードのまま本番カードで決済してしまう
UnivaPay決済で、ファネルの決済モードを「テストモード」にした状態で本番カードで決済してしまうケースです。
起こることは、公式の表現をそのまま引くと「実際の売上が発生しない状態で商品が提供される」。
つまり商品は渡っているのに、お金が入っていません。購入者側は正常に決済できたと認識しているので、後から請求するのも簡単ではありません。ローンチ直前にテストして、モードを戻し忘れる——という流れが典型です。
2. 課金が発生した後に商品データを削除してしまう
課金発生後の商品管理データ(商品データ、商品詳細データ)を削除すると、「決済済み売上データが消去される」うえに、「発行済み領収書URLにアクセスすると404エラーになる」とされています。
売上の記録が消え、購入者が領収書を開けなくなります。販売を終了した商品を整理したくなっても、課金実績のあるものは削除しないでください。
3. UnivaPayのウェブフックを二重に設定してしまう
2パターンあります。
- UnivaPay管理画面のウェブフックで、UTAGEが発行したURLを店舗タブと加盟店タブの両方に設定する → UTAGEの売上一覧に同じ売上が2件以上表示される
- 1つの店舗内に、複数のドメインのウェブフックURLを設定する → 領収書発行メールが2通送信される
売上が実際より多く見えるので、集計を信じて判断すると数字を読み違えます。領収書が2通届くのは、購入者から見ても不安になる挙動です。
4. 紹介リンクのリダイレクト後URLをコピーして使ってしまう
パートナー機能の話です。紹介用リンク(アフィリエイトリンク)をクリックした後にリダイレクトされたURLをコピーして、SNS等で紹介してしまうケース。
結果は「パートナー情報が正しく付与されず成約が計上されない」。紹介した実績が記録されないので、報酬が発生しません。
同じく、複数の案件で同じ商品やシナリオを登録しても、同じ理由で成約が計上されません。
他人のデータと混ざる3つ
次に、読者データが壊れる類です。気づきにくく、気づいたときには手遅れになりやすい種類の事故です。
5. 社内担当者が代理でメールアドレスを登録してしまう
公式が「全般」の筆頭に挙げている項目です。ファネルページ、シナリオ登録フォーム、イベント申込ページから、社内の担当者が代理で登録してしまうケース。
起こる事象は「読者情報のデータ不整合」。具体的には読者の「お名前」が異なる読者の名前で上書きされたり、異なる読者のLINE情報が紐づいたりします。
集めたリストを自分のパソコンから代理で入力していく——やりたくなる作業ですが、データが混ざります。大量に登録する場合はCSV一括追加を使ってください。詳しくはUTAGEの会員サイトでログイン情報を自動発行する方法でも触れています。
6. 配信されたURLやQRコードをコピーして再配信・共有してしまう
シナリオから配信されたURLやQRコードを、コピーして再度配信したり、読者が第三者に共有したりすると、同じく読者情報のデータ不整合が起きます。
UTAGEが配信するURLは、読者ごとに固有の情報を含んでいます。それを使い回すと、別人の情報として処理されます。この仕組みについてはUTAGEのLINEチャットで詳しく解説しています。
7. 既存と同じメールアドレスで重複登録してしまう
2箇所で同じ問題が起きます。
| どこで | 起こること |
|---|---|
| 会員サイトの「受講生管理」画面 | 受講生がログイン不可になる |
| 「オペレーター管理」画面 | オペレーターがログイン不可になる |
どちらも既存アカウントと同一のメールアドレスで新規登録してしまうのが原因です。「登録し直せば直るだろう」と重ねて作ると、かえって入れなくなります。
メールが届かなくなる5つ
ここはメール到達率の記事とも重なりますが、NG操作としてまとめ直します。
8. DKIM・DMARC認証設定をせずにメールを送る
起こることは端的に「メールが届かない」。認証設定は省略できるものではありません。
9. 大量のCSV一括追加後に一斉送信する
シナリオ読者を大量にCSVで一括追加し、そのままメール一斉送信を行うと、「メール受信サービス(Gmail等)側でスパム認定され、配信エラーになる」とされています。
影響がそのアカウント経由の配信全体に及ぶのが厄介な点です。移行した会員だけでなく、既存の読者にも届かなくなります。
10. 【最も危険】外部の記事を見てDKIM設定をしてしまう
これは38項目の中でも被害が最大級です。DKIM・DMARC認証設定を、UTAGEのマニュアルではなく外部のマニュアル記事をもとに設定してしまうケース。
公式が挙げている起こる事象がこちらです。
「ドメインHPアクセス、独自ドメインのメール送受信等が一切不可となる」
UTAGEが使えなくなるだけではありません。そのドメインのホームページが見られなくなり、メールの送受信もできなくなります。会社のドメインで起きれば、業務が止まります。
DNSの設定はサービスごとに手順が異なり、外部記事の手順をそのまま当てると既存のレコードを壊すことがあります。必ずUTAGEの公式マニュアルの手順で設定してください。
11. 独自ドメイン管理と同じサブドメインをDKIMに追加してしまう
「独自ドメイン管理」に登録済みのサブドメインを、DKIM・DMARC認証設定にも追加すると、「UTAGE独自ドメイン管理に追加したサブドメインが無効となる」とされています。
ページ用に設定したドメインが使えなくなるということです。独自ドメイン設定とメール用の設定は、別のドメインで行ってください。
12. 対応していない組み合わせでDNSレコードを追加しようとする
ドメイン取得サービスとレンタルサーバーの組み合わせによっては、サーバー側の仕様でCNAMEレコードの追加ができず、UTAGEで利用できません。
これはDKIM設定と独自ドメイン管理の両方で挙げられています。契約前に組み合わせ表を確認するのが唯一の対策です。
元に戻せなくなる3つ
順番を間違えると復旧できない類です。
13. リッチメニューの適用を解除する前に解約してしまう
LINEリッチメニューの適用解除を行う前にUTAGEを解約すると、「UTAGE解約後にUTAGEで設定したリッチメニューが変更できなくなる」とされています。
UTAGEをやめた後も、LINE公式アカウントに設定したリッチメニューが残り続け、変更する手段がなくなります。解約を検討する段階で、先にリッチメニューの解除を済ませてください。
14. LINE連携に使っている独自ドメインを削除してしまう
独自ドメインでLINEアカウント設定を行った状態でそのドメインを削除すると、「シナリオの読者がLINE登録されない」状態になります。
ドメインの整理をするときは、それがLINE連携に使われていないかを先に確認してください。
15. イベントに連携されていたリマインダシナリオを削除してしまう
結果は「リマインダ配信が行われない」。セミナーや個別相談のリマインドが飛ばなくなるので、当日の欠席が増えます。
シナリオを整理するときは、イベントから参照されていないかを確認してから削除してください。
勝手に増える・重複する5つ
16. 登録直後のアクションで、同じシナリオに再登録してしまう
これは事故としてかなり派手です。シナリオの「ステップ配信(登録直後)」で、再度同じシナリオへ登録するアクションを設定してしまうケース。
結果は「シナリオへの登録がループし、大量に配信されてしまう」。公式の関連マニュアルのタイトルが「シナリオに登録すると、10件同じメールアドレス(LINE)が登録されてしまう」となっており、実際に起きた事象であることが分かります。
読者に同じメールが何通も届きます。アクションでシナリオ遷移を設定するときは、遷移先が自分自身になっていないか必ず確認してください。
17. 商品とアクションの両方でバンドルコースを開放してしまう
商品詳細に「開放するバンドルコース」を設定し、さらにアクションでも「バンドルコースへ登録」を設定すると、受講生の登録済みバンドルコースに重複して追加されます。
会員サイトの開放はどちらか一方で行ってください。購入経由なら商品側、フォーム経由ならアクション側です。
18. 同じLINE公式アカウントを2つの配信アカウントに連携してしまう
同一のLINE公式アカウントをUTAGE側で2つの「メール・LINE配信アカウント」に連携すると、「最初に設定したアカウントのwebhook連携が外れ、ステップ配信やボタンタップ等が正常に動作しない」とされています。
後から連携したほうが優先され、元のアカウントが静かに壊れます。
19. 連携済みのLINE公式アカウントを上書き変更してしまう
すでに連携されているLINE公式アカウントを変更(上書き)すると、「変更前のLINE公式アカウントで追加された友だちへの配信がエラーになる」。
それまでに集めた友だちに配信できなくなります。アカウントを切り替えるときは、既存の友だちをどうするかを先に決めてください。
20. メールとLINEの登録順を、設定と違う順番で案内してしまう
「LINE友だち追加後フォーム経由のメール情報の統合」の設定と異なる順番でメールアドレス登録とLINE友だち追加を案内すると、メールアドレスとLINE友だち情報が統合されません。
公式の関連マニュアルによると、読者が2件登録され、LINE登録直後メッセージが2回届くという現象になります。
エラーが出ないまま動かない6つ
ここが一番やっかいな分類です。画面上は正常なのに機能していないものを集めました。
21. Messaging APIとLINEログインを別プロバイダで作ってしまう
LINE Developersで、「Messaging API」と「LINEログインチャネル」をそれぞれ別のプロバイダで作成すると、「LINEに関連するUTAGEの機能が正常動作しない」状態になります。
連携作業の中で最も間違えやすい箇所です。詳しくはUTAGEとLINE公式アカウントの連携方法で解説しています。
22. 独自ドメインにルートドメインを登録してしまう
結果は「登録したドメインが『利用可』とならない」。UTAGEの独自ドメイン管理はサブドメイン形式のみに対応しています。
23. サーバー側にあるサブドメインをUTAGEにも登録してしまう
レンタルサーバー側で追加済みのサブドメイン名を、UTAGEの独自ドメイン管理にも登録すると、「レンタルサーバー側で作成したサブドメインのHP閲覧不可や、サブドメインのメールアドレスが使用不可となる」。
UTAGE側が動かないだけでなく、もともと動いていたサイトとメールが止まります。
24. 同じキーワードで複数のLINE自動応答を設定してしまう
「LINE自動応答」で複数の設定に同一キーワードを指定すると、「最初にキーワード設定された自動応答の動作以外は実行されない」。
後から追加したほうが黙って無視されます。動かないと気づくまでに時間がかかるタイプです。
25. 配信条件と送信タイミングが同じ設定を複数作ってしまう
シナリオの各配信で、「配信条件」と「送信のタイミング」が同一の複数のメッセージやアクションを設定すると、「アクションが正常に実行されない」とされています。
同じタイミングで複数のことをやらせたい場合は、条件かタイミングをずらしてください。
26. Googleスプレッドシート連携で、左の列に空白や関数がある
連携先のスプレッドシートの左側の列(A列等)に空白のセルや関数が入っていると、「スプレッドシートに転記されない・意図しないセルに転記される」。
見出し行に関数で日付を入れている、といったよくある作り方が原因になります。連携用のシートは素の状態にしておくのが安全です。
残りの注意点
ここまでで挙げきれなかった項目を、公式の記載にもとづいて整理します。
| やってはいけない操作 | 起こること |
|---|---|
| メールアドレス登録のファネルURLと、異なるドメインのLINE登録ページURLをサンクスページやボタンに設定する | メールアドレスとLINE友だち情報が統合されない |
| カスタムフォームの「入力欄」要素に、独自作成した「メールアドレス」項目を使う | メールアドレスとして認識されない |
| 1つの商品内に、異なる決済代行会社を連携した価格ラインナップを作る | 決済エラー |
| 自動ウェビナーの自動返信メールで、イベント・予約機能専用の置き換え文字を使う | 置換されない |
| シナリオ内アンケートURLを、作成元とは別のシナリオで案内する | 「対応していない画面遷移が行われたため…」のエラーが表示される |
読者情報やメッセージ本文に {{文字列}} という表記を入れる |
そのページがグレーアウトし、一切の操作ができなくなる |
| 有料イベントで期間限定価格の基準日時を「アクセス元シナリオの配信基準日時」にして、連携配信シナリオから案内する | 期間限定価格が正しく動作しない |
| 動画ファイルを「動画管理」ではなく「メディア管理」にアップロードする | 動画要素での再生ができない |
最後から3番目、波かっこ2つで囲んだ文字列を入れるとページが操作不能になるという項目は、公式でも対応マニュアルが「準備中」となっています。意図せず入力してしまう可能性がある表記なので、覚えておく価値があります。
まとめ
38項目を通して見ると、事故が起きるパターンは大きく3つに分かれます。
- 順番を間違える——解約前にリッチメニューを解除しない、削除してから参照先に気づく、登録順が設定と違う
- 二重にやってしまう——商品とアクションの両方で開放、ウェブフックを両タブに設定、同じアカウントを2箇所に連携
- 固有のものを使い回す——配信URLのコピー、紹介リンクのリダイレクト後URL、同一メールアドレスでの重複登録
この3つの型を頭に入れておくと、公式のNG操作一覧に載っていない場面でも判断できます。「これは順番が関係ないか」「二重になっていないか」「固有のものを使い回していないか」——迷ったらこの3つを確認してください。
そして、被害が最も大きいのは外部記事を見てDKIM設定をすることです。ドメインのHPもメールも一切使えなくなります。DNS周りだけは、必ず公式の手順に従ってください。
なお、ここで扱った機能を含め、UTAGEのLP・メール配信・LINE・決済・会員サイト・ウェビナーは、14日間の無料お試し期間中に実際の管理画面で確認できます。
よくある質問(FAQ)
テストモードのまま本番カードで決済してしまいました。後から本番決済に変更できますか?
公式マニュアルにこのケース専用のページが用意されています。まずはそちらを確認してください。起こる事象としては「実際の売上が発生しない状態で商品が提供される」とされています。
販売を終了した商品は削除してもいいですか?
課金が発生した商品は削除しないでください。決済済みの売上データが消え、発行済みの領収書URLが404エラーになります。
スタッフが代わりに読者を登録するのはなぜだめなのですか?
読者情報のデータ不整合が起きるためです。公式は、読者の名前が別の読者の名前で上書きされたり、異なる読者のLINE情報が紐づいたりする、としています。大量登録にはCSV一括追加を使ってください。
DKIM設定を他サイトの記事を見ながらやってもいいですか?
やめてください。公式は、外部のマニュアル記事をもとに設定すると「ドメインHPアクセス、独自ドメインのメール送受信等が一切不可となる」としています。必ずUTAGEの公式マニュアルの手順で設定してください。
UTAGEを解約する前にやっておくことはありますか?
LINEリッチメニューを使っている場合は、解約前に適用の解除を行ってください。解約後はUTAGEで設定したリッチメニューを変更できなくなります。
同じメールが読者に何通も届いてしまいました。
ステップ配信(登録直後)に、同じシナリオへ再登録するアクションが設定されていないか確認してください。登録がループして大量配信される事象が報告されています。
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