
Webライターの副業というと、文字単価の話から始まります。実際、相場と手取りの構造は前回の記事で分解しました。ただ、文字単価の世界には構造的な問題が1つあります。速く書けるようになるほど、時間あたりの報酬が上がる一方で、書いた量でしか評価されないという点です。
この頭打ちを越える道が、いくつかあります。そのうち20代が最短で入れるのが、記事を書かずに、構成だけを納品する仕事です。案件としては「記事構成の企画」「構成案作成」といった名前で募集されています。
この記事では、構成案という仕事を分解します。扱うのは、単価の相場、手数料を引いた手取り、納品物の中身、Googleが公開している観点の落とし込み方、1本にかかる時間、案件の取り方、単価が上がる順番、つまずく場所です。「やってみたら月いくらでした」という結果報告はしません。
単価はクラウドワークスの公式ページ、コンテンツの評価の観点はGoogle検索セントラルの公式ドキュメントを一次情報にしています。
構成案の単価は「書く量」ではなく「決める量」で決まる
まず相場です。クラウドワークスが発注する企業側に公開している数字から、ライティング関連を抜き出します。
| 依頼の種類 | 相場 | 納期目安 |
|---|---|---|
| 指定キーワードから記事構成の企画 | 1,000円〜 | 5日前後 |
| 記事のチェック・校正と入稿 | 3,000円〜 | 5日前後 |
| インタビュー60分の文字起こし | 5,000円〜 | 3日前後 |
| 取材・執筆(取材と移動で3時間) | 15,000円〜 | 15日前後 |
構成の企画が1本1,000円からというのは、一見すると安く見えます。ただ、この数字は下限であって上限ではありません。同じページには、アフィリエイト記事の執筆が文字単価1円からと出ています。3,000字の記事なら3,000円です。
構成1本と記事1本を、時間で比べる
3,000字の記事を書くには、調べて、書いて、整えるまでで数時間かかります。一方、構成だけなら1時間から2時間です。単価は3分の1でも、時間は3分の1以下になることがある。これが、構成の仕事が成立する理由です。
そして重要なのは、構成はまとめて受けやすいことです。1本1,000円でも、同じテーマで10本まとめての依頼なら、調査の時間を共有できます。1本目に1時間かけて全体像を作れば、2本目からは30分で組めます。執筆はこの共有が効きません。
「決める量」が単価を分けている
構成案の単価が変わる理由は、作業の分量ではなく、こちらが決める範囲です。キーワードと見出しだけを渡される案件は安く、読者像から決めてよい案件は高い。
言い換えると、発注する側の迷いを肩代わりした分だけ単価が上がります。何を書くかは決まっているが並べ方を考えてほしい、が1,000円の帯。誰に何を伝えるかから考えてほしい、が数千円以上の帯です。
募集要項を読むと、どちらの帯かが分かります。見出しの案まで書かれていれば前者。キーワードだけが指定されていて、読者像の記述がなければ後者です。後者の案件に、前者の値段で応募しないでください。
判断に迷ったら、提案の段階で聞きます。「読者像と検索意図の設定から担当しますか、それとも指定いただいた方針に沿って組みますか」。この質問ができる人は、それだけで単価の交渉が成立します。
書かずに構成だけ受けると、時間が読める
この仕事の最大の利点は、金額ではなく作業時間が読めることです。本業があって週末に副業をする20代にとって、これは単価より重要な条件です。
執筆は時間が伸びる、構成は伸びにくい
執筆は、筆が乗らない日に倍の時間がかかります。書き出しが決まらず1時間が溶ける、という経験は誰にでもあります。構成は、調べる時間と並べる時間で終わるので、伸び方が小さい。
週に使える時間が5時間しかない人にとって、読める3時間は、読めない3時間より価値がある。これは、続けられるかどうかに直結します。
予定が読めないと、本業の繁忙期に副業を止めることになります。止めた期間があると、発注する側から見れば連絡がつかない人になり、次の依頼が来ません。続けられる形を選ぶことは、単価を上げることと同じくらい大事です。
構成の仕事は、1本あたり1時間から2時間の単位に分かれます。平日の夜に1本、週末に3本、という組み方ができます。数時間まとまった時間を確保できない人でも回せる形です。
手取りの計算は執筆と同じ
クラウドワークスのシステム利用料は、契約金額のうち10万円以下の部分が20パーセントです。公式ページの計算例では、契約金額10,000円(税抜)に消費税を足した11,000円に対して利用料が2,420円かかり、受け取りは8,580円と書かれています。
構成10本で10,000円の契約なら、手元に残るのは8,580円。1本あたり858円です。ここからさらに振込手数料が引かれます。楽天銀行なら税込100円、それ以外は500円です。
だから「まとめて受ける」が前提になる
1本単位で受けると、やり取りの手間に対して報酬が小さすぎます。提案の段階から「10本単位でお受けします」と書くのが、この仕事の基本形です。
発注する側にとっても都合がよい。10本まとめて構成が上がれば、そのまま複数のライターに割り振れます。1本ずつ発注するより、編集の手間が減ります。
まとめて受けるときは、納期の刻み方も提案します。10本を一度に出すのではなく、3本、3本、4本と分けて出す。相手は早い段階で方向を確認でき、こちらは1回目の指摘を残り7本に反映できます。
納品物の中身は7つ
構成案として何を渡すのか。募集要項に書かれていないことも多いので、こちらから提示できると強い。標準的な形は次の7つです。
- 想定読者:誰が、どんな状況で検索したか。1〜2文
- 検索意図:その人が知りたいことと、次にとる行動
- 見出し構成:H2とH3の階層で、並び順まで確定させる
- 各見出しの要点:その見出しで何を書くかを1〜3行
- 文字数の配分:見出しごとの目安。合計も出す
- 参考にする一次情報:URLと、そこから使う数値や記述
- タイトル案:3つ。文字数も添える
いちばん差がつくのは「各見出しの要点」
見出しだけ並べた構成案は、受け取ったライターが結局ゼロから考えることになります。それでは編集の手間が減らないので、次の発注につながりません。
各見出しに1〜3行の要点があると、ライターは調べる方向が決まります。「この見出しでは、公式ページの手数料の数字を使って、手取りの計算を示す」のように具体的に書く。ここが、構成案の価値そのものです。
書き方のコツは、抽象的な名詞で終わらせないことです。「重要性を説明」ではなく「重要である理由を、実際の金額の差で示す」。動詞まで書くと、書く人が何をすればいいか迷いません。
ここを埋められない見出しがあれば、その見出し自体が不要である可能性が高い。要点が書けないまま並べた見出しは、原稿でも中身が薄くなります。
参考の一次情報まで示すと、単価が上がる
構成に参考URLを添えると、書く側の調査時間が大きく減ります。発注する側から見れば、記事1本の完成までが速くなる。この効果は分かりやすいので、単価の交渉材料になります。
逆に、ここを他人のブログや要約サイトで埋めると、記事全体の信頼性が落ちます。公式ページ、公的な統計、法令。構成の段階で一次情報を指定できるかどうかが、そのまま成果物の質になります。
探す順番も決めておくと速くなります。まず所管の省庁や公的機関、次にサービスの運営元の公式ページ、最後に業界団体。この順で見て、見つからなければ「該当する一次情報なし」と構成に明記します。
書けない数字を無理に入れないことも、構成側の責任です。出典を示せない数字は、構成の段階で落としてください。
Googleが公開している観点を、構成に落とす
構成を作るときに、感覚で並べる人と、基準を持って並べる人がいます。基準は公開されています。Google検索セントラルの「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」に、自己評価のための質問が並んでいます。
その中から、構成の段階で効く4つを挙げます。
1. 独自の情報や分析を提示しているか
公式ドキュメントは「コンテンツは、独自の情報、レポート、研究または分析の結果を提示しているものですか」と問いかけています。構成の段階でこれに答えるには、他の記事にない見出しを1つは置くことです。
たとえば、手数料を引いた手取りの計算、工程ごとの所要時間、実際に確認した日付つきの数字。既存の記事が書いていない角度を1つ用意して、そこを構成の中心に据えます。
角度の作り方は3つあります。数字を1段深く分解する(売上ではなく手取り)。時間の軸を入れる(何時間かかるか)。条件を線引きする(どこまでが可で、どこからが不可か)。どれも取材が要らず、公開情報の読み方だけで作れます。
2. 見出しは内容を要約しているか
同じドキュメントに「メインの見出しやページタイトルは、内容を要約して説明する有用なものですか」という質問があります。あわせて「コンテンツを誇張している、または読者に強いショックや不快感を与えるものではありませんか」とも書かれています。
構成の見出しは、中身を読まなくても何が書いてあるか分かる形にする。「驚きの事実」「知らないと損」のような煽りは、この基準に照らせば逆効果です。
判定は簡単で、見出しだけを並べて読んでみることです。見出しの一覧が、そのまま記事の要約になっていれば合格。読んでも中身が想像できない見出しがあれば、言葉を足します。
この確認は納品前に必ず行ってください。目次はそのまま検索結果や記事上部に表示されることが多く、読者が最初に読む文章になります。
3. 実体験や深い知識が示されているか
「コンテンツは、実体験や深い知識を明確に示していますか」という質問もあります。構成の段階でできるのは、体験が入る場所を指定しておくことです。
この見出しでは実際に使った期間と金額を書く、ここでは失敗した場面を書く、と指定する。書く人が体験を持っていないなら、その見出しは削るか、一次情報の引用に置き換えます。
体験のない人に体験風の文章を書かせるのは、いちばんやってはいけない指示です。読む人にも伝わりますし、後から事実と違うことが判明すれば媒体の信用に関わります。
発注の段階で「この記事は体験のある方にお願いしたい」と伝えるのも、構成を作る側の仕事です。誰が書くかまで含めて設計できると、単価の段が1つ上がります。
4. 情報源と専門性が示されているか
「明確な情報源、掲載されている専門知識の証左、著者の背景情報を示すなど、信頼性の高いものであることを示す情報を提供していますか」という質問です。構成には、出典を書く位置まで入れておきます。
本文のどこで出典に触れるか、確認日をどこに入れるか。ここを構成で決めておくと、書く人が迷いません。
型を1つ決めておくと運用が楽です。数値の直後に括弧で出典と確認日を書く、記事の冒頭で使った一次情報をまとめて挙げる、のどちらか。媒体の既存記事に合わせて選びます。
価格や手数料のように改定される数字は、確認日を入れるだけで記事の寿命が延びます。読む人が、いつ時点の情報かを判断できるからです。
1本の構成にかかる時間
構成作成の所要時間に公的な統計はありません。以下は工程を分けた本メディアの想定モデルで、統計ではありません。自分の記録に置き換えてください。
| 工程 | 時間 | やること |
|---|---|---|
| 検索結果の確認 | 20分 | 上位10件の見出しを書き出す |
| 一次情報の特定 | 25分 | 公式ページ・統計・法令を探して開く |
| 読者と意図の言語化 | 15分 | 誰が何を知りたいかを2文で書く |
| 見出しの組み立て | 30分 | 並び順と階層を決める |
| 要点とタイトル案 | 20分 | 各見出しの要点3行とタイトル3案 |
合計で1本あたり約1時間50分です。ただし、これは1本目の数字です。同じテーマで10本受けた場合、2本目以降は40分前後まで縮みます。検索結果の確認と一次情報の特定を共有できるからです。
10本を通した合計が約8時間なら、契約金額10,000円で手取り8,580円。時間あたり1,072円です。単価が上がるのは、本数ではなく1本あたりの単価が2,000円、3,000円に上がったときです。
構成の案件を取る手順
実績ゼロから入る順番を書きます。
手順1:既存の記事を1本、構成に分解する
サンプルが要ります。自分が書いた記事がなくても、公開されている記事を1本選んで、構成に分解し直すことはできます。見出しを書き出し、なぜこの順番なのかを推測し、足りない見出しを1つ足す。
ここで作るのは「その記事の構成案」ではなく、「自分ならこう組む」という提案です。元の記事のURLは示さず、テーマだけを書けば、権利の問題も起きません。
選ぶ記事は、自分が内容を判断できるテーマにしてください。知らない分野だと、足りない見出しに気づけません。
サンプルは2本あれば足ります。1本は情報を整理する型の記事、もう1本は手順を説明する型の記事。構成の組み方が違うので、両方見せられると応用が利く人だと伝わります。
手順2:得意なジャンルを1つ決める
構成は、そのテーマの背景を知っているほど速く作れます。本業の業界、学生時代に長く関わったこと、生活で何年も続けていること。何でもかまいませんが、1つに決めます。
「何でも書けます」より「この分野なら一次情報の場所を知っています」のほうが、圧倒的に強い。発注する側が探しているのは、調べ直す手間を減らしてくれる人だからです。
決めたジャンルでは、一次情報の場所を一覧にしておきます。所管の省庁、主要なサービスの公式ページ、統計の公開先。10件もあれば、そのジャンルの構成はほぼ組めます。
この一覧は提案文にも使えます。「この分野では、次の公式資料を根拠に構成を組みます」と書けば、調べる力があることが具体的に伝わります。
手順3:提案文に「納品物の一覧」を書く
先に挙げた7項目を、そのまま提案文に貼ります。募集要項に書かれていない場合でも、こちらが基準を示すことで比較の軸がこちらに寄ります。
あわせて、まとめての受注を提案します。「10本単位でお受けすると、調査を共有できるぶん1本あたりの納期が短くなります」。相手にとっての利点として書くのが要点です。
納品の形式も指定しておきます。スプレッドシートか、文書ファイルか。相手が使っているツールに合わせると、そのまま社内で回せます。ここまで書いてある提案は多くありません。
手順4:初回は3本で試してもらう
いきなり10本の依頼は、相手も不安です。「まず3本お試しいただき、方向が合えば残りを」と提案すると、返事が来やすくなります。
3本納品した時点で、フィードバックを必ずもらってください。どの見出しを使って、どれを変えたか。ここを聞けると、次の10本の精度が上がります。
聞き方は具体的にします。「今回の構成で、そのまま使えた見出しと、変更された見出しを教えていただけますか」。漠然と感想を求めるより、答えやすく、こちらの改善にも直結します。
変更された理由が媒体の方針なら、次回から先回りできます。理由が調査不足なら、一次情報の探し方を変えます。この1往復を挟むかどうかで、3本目と10本目の質が変わります。
単価が上がる順番は「決める範囲」で決まる
この仕事で単価が上がるのは、構成を速く作れるようになったからではありません。決めてよい範囲が広がるからです。4段階に分かれます。
1段目は、渡された見出しを並べ直すだけ。2段目で、読者と検索意図から設計し、一次情報まで指定します。3段目で構成と執筆をまとめて受けると、1記事あたりの金額が一気に変わります。4段目は、他の書き手が書いた原稿に責任を持つ編集の仕事です。
上がるために必要なのは、上の段の勉強ではありません。下の段で「この人の構成なら、そのまま書ける」と思われることです。使われた見出しの割合が高い人にだけ、次の段の相談が来ます。
つまずく場所は決まっている
構成の仕事でやめる人が引っかかる場所は、ほぼ5つです。
1. 上位記事の見出しを並べ替えただけになる
いちばん多い失敗です。検索結果の上位10件を見て、共通する見出しを集めると、それらしい構成ができます。ただ、それは既存の記事の要約であって、Googleが公式に挙げている「独自の情報や分析」には届きません。
対策は単純で、上位にない見出しを必ず1つ足すことです。手取りの計算、工程の分解、条件の線引き。角度を1つ持ち込めば、構成として成立します。
足した見出しには、根拠も添えてください。「この論点は上位10件のいずれにも含まれていないため、差別化の軸として置いています」。構成案にこの一文があると、発注する側が社内で説明しやすくなります。
2. 見出しが多すぎる
丁寧に作ろうとすると、H2が15本を超えることがあります。書く側から見ると、これは1本の記事ではなく3本分です。文字数の配分を出すと、ここに気づけます。
目安として、H2は8本から11本、各H2にH3を2つか3つ。この範囲を超えたら、記事を分ける提案をします。分けたほうが相手にとっても得です。
分ける提案をするときは、分けた後の2本のテーマと、互いをどうつなぐかまで書きます。「1本目で全体像、2本目で手続きの詳細。1本目の該当箇所から2本目へリンクする」。ここまで書けば、1本の依頼が2本の依頼になります。
3. 文字数の配分を書いていない
配分がないと、書く人が前半に力を使い果たして、後半が薄くなります。結果として、編集で直す手間が増えます。
各見出しに目安を添えるだけで、原稿の均質さが変わります。この一手間が、次の発注につながる部分です。
配分の付け方は、重要度に比例させます。記事の中心になる章に全体の3割、導入とまとめは合わせて2割、残りを均等に。合計が指定の文字数に収まっているかも、納品前に足し算で確認します。
配分を書いておくと、書く側が「ここは200字で足りる」と判断でき、無理に膨らませた文章が減ります。読みやすさにも直結します。
4. 相手の記事の型を確認していない
媒体ごとに、見出しの付け方も文章の長さも違います。既存の記事を3本読んでから構成を作らないと、形式が合わずに修正が増えます。
受注時に「参考にすべき既存記事を3本教えてください」と聞いてください。これを聞く人は、それだけで印象が変わります。
読むときに見るのは4点です。見出しの長さと言い回し、1段落の行数、表や箇条書きの使い方、出典の書き方。この4点を揃えるだけで、修正はほとんど出なくなります。
媒体の型に合わせることは、自分の色を消すことではありません。読者が読み慣れた形に乗せて、中身で差をつけるほうが伝わります。
5. 納品形式がバラバラ
毎回違う形で出すと、相手が読み替える手間を負います。1つの型を決めて、同じ順番、同じ見出し、同じ表記で出す。型を固定することは、品質を落とすことではなく、相手の時間を減らすことです。
型が決まっていれば、こちらの作業も速くなります。毎回ゼロから体裁を考えずに済み、抜け漏れも起きません。テンプレートを1つ作って、案件ごとに複製して使ってください。
表記の揺れも同じです。数字の書き方、括弧の種類、見出しの語尾。最初に決めて、以降は変えない。細かい話に見えますが、10本並んだときの印象が変わります。
30代につながるのは、書く速さではない
このメディアは、20代の副業を「30代に何が残るか」で選ぶ立場で書いています。構成の仕事で残るのは、文章力ではありません。
残るのは、読む人の状況から逆算して、情報の順番を決める力です。何を先に言い、何を捨てるか。これは、提案書でも、社内の企画書でも、会議の進め方でも同じ構造です。
もう1つ残るのが、一次情報にあたる習慣です。数字を引くときに出典と日付を押さえる。この癖がついている人は、30代で判断する側に回ったときに、誤った前提で動くことが減ります。
書く仕事は、AIの普及で単価の動きが読みにくくなっています。ただ、誰に何をどの順で伝えるかを決める仕事は、決める責任を負う人が要るという構造が変わりません。20代のうちに、この側に立つ経験を積んでおく価値はあります。
まとめ
- 構成案の相場は1本1,000円から(指定キーワードからの記事構成の企画・納期5日前後)。校正と入稿は3,000円から、取材と執筆は15,000円から(クラウドワークス発注相場)
- 単価を分けているのは作業量ではなく決める範囲。並べ替えは安く、読者像から決める案件は高い
- 執筆と違って作業時間が読める。週末の時間が限られている人には、この安定が単価より効く
- 納品物は7つ。想定読者、検索意図、見出し構成、各見出しの要点、文字数配分、参考の一次情報、タイトル案3つ
- Googleの公式ドキュメントが挙げる観点(独自の情報、見出しが内容を要約しているか、実体験、情報源)を構成の段階で満たす
- 1本目は約1時間50分、同テーマの2本目以降は40分前後。だからまとめて受けるのが基本形
よくある質問(FAQ)
ライターの経験がなくても、構成の案件は受けられますか。
受けられますが、順番として、自分で1本書いてみてからのほうが強くなります。書く側の負担が分かっていないと、抽象的な見出しを並べてしまうからです。過去に書いた記事がないなら、公開されている記事を1本選び、自分ならこう組むという提案の形でサンプルを作ってください。
1本1,000円では安すぎませんか。
1本単位で見れば安いです。ただ、同じテーマで10本まとめて受けると、調査を共有できるぶん2本目以降は40分前後まで縮みます。単価を上げるには、本数ではなく決める範囲を広げることです。読者像の設定と一次情報の指定まで引き受ければ、1本あたりの単価は変わります。
上位記事を参考にするのは良くないのですか。
参考にすること自体は必要です。問題は、それだけで構成を作ることです。Googleは公式ドキュメントで、他のソースを参考にした場合に「単なるコピーや書き換えではなく、付加価値とオリジナリティを十分に示すものですか」と問いかけています。上位にない見出しを1つ足す、という基準を持っておくと判断しやすくなります。
AIに構成を作らせるのは問題ありませんか。
発注元の規約によります。案件によってはAIの使用が禁止されているので、受注前に確認してください。使える場合も、一次情報の特定と数値の確認は自分で行う必要があります。出典のない数字が入った構成は、記事全体の信頼性を落とし、結果として次の発注が来なくなります。規約のどこを読めばよいかは、AIと規約の回にまとめています。
副業として始めるとき、確定申告や会社への影響はどうなりますか。
この記事では構成案という仕事の中身だけを扱っています。副業全般の論点は姉妹メディア「20代の放課後」で扱っています。確定申告と20万円ルール、副業の始め方を参照してください。
構成を作る前に、Googleの自己評価の質問を読む
独自の情報があるか、見出しは内容を要約しているか、実体験が示されているか、情報源が明確か。公式ドキュメントに質問の形で並んでいます。構成の段階で答えられるようにしておくと、納品物の説得力が変わります。