検索順位が下がったとき、真っ先にやりがちなのが記事の書き直しです。ところがGoogleは、わずかな下落について「順位のわずかな増減は常に起こる可能性があります(特に手を加えなくても自然に順位が回復する場合も含めて)。すでにページのパフォーマンスが良好であれば、根本的な変更は避けたほうがよいでしょう」と書いています。手を入れないほうがいい場合がある、ということです。Googleはトラフィック減少の調べ方について専用のドキュメントを公開していて、そこに確認の順番と、原因の分類、使うレポートまで書かれています。この記事では、その順番どおりに切り分ける手順を整理します。
この記事でわかること
結論。確認の順番はGoogleが公開している
Googleは「Google 検索トラフィックの減少をデバッグする」というドキュメントを公開しています。冒頭にこうあります。
オーガニック検索のトラフィックが減少する原因はいくつかあり、サイトに何が起きたかを正確に把握するのは必ずしも簡単ではありません。
簡単ではない、とGoogle自身が書いている。だからこそ、思いつきで手を入れる前に順番が要ります。
| 手順 | やること | 見る場所 |
|---|---|---|
| 0 | 本当に下がったのかを確かめる | 検索パフォーマンス(過去16か月) |
| 1 | グラフの形で当たりをつける | 同上 |
| 2 | 下がり幅を確認する | 同上(平均掲載順位) |
| 3 | 表示回数とクリック数のどちらが落ちたか | 同上 |
| 4 | 検索タイプ別に分ける | 同上(検索タイプフィルタ) |
| 5 | 影響を受けたページのパターンを探す | 同上(ページの表) |
| 6 | 原因を1つずつ潰す | 各種レポート |
| 7 | 業界全体か自社だけかを見る | Googleトレンド |
この順番を守る理由は単純で、0を飛ばすと、下がっていないものに対策してしまうからです。
先にやめること。すぐ書き直す
順位が下がると、記事のリライトから入りたくなります。Googleの記述はこうです。
順位のわずかな増減は常に起こる可能性があります(特に手を加えなくても自然に順位が回復する場合も含めて)。すでにページのパフォーマンスが良好であれば、根本的な変更は避けたほうがよいでしょう。
「根本的な変更は避けたほうがよい」。これが公式の推奨です。
もう1つ、前提として押さえておきたい記述があります。
ただし、順位は固定されるわけではありません。元来、Google の検索結果は流動的なものです。オープンウェブ自体が新しいコンテンツや更新されたコンテンツで常に変化しているからです。このような変化が続くと、オーガニック検索トラフィックが増減する可能性はあります。
順位は固定されない。動くのが正常な状態です。
そして、アルゴリズム更新が疑われる場合については、こう書かれています。
アルゴリズムの更新が原因でトラフィックが減少していると思われる場合、コンテンツには根本的な問題はないかもしれないと推測することが大切です。
「コンテンツには根本的な問題はないかもしれない」という前提から入れ、ということです。いきなり全面改稿すると、うまくいっていた部分まで壊すことがあります。
手順0。本当に下がったのかを16か月で確かめる
最初にやるのは、期間を広げることです。Googleの記述を引きます。
グラフの上部にある [日付] フィルタから、[過去 16 か月] を選択します。これは、トラフィックの減少を状況に応じて分析し、祝祭日やトレンドによって毎年発生する減少ではないことを確認するのに役立ちます。
去年の同じ時期も同じように下がっているなら、それは季節性です。対策は要りません。
次に、比較機能を使います。
グラフの上部にある [日付] フィルタから [比較] タブに進み、[過去 3 か月を前期と比較] または [過去 3 か月の前年比] を選択します。これにより、正確な変化の実態を確認できます。すべてのタブをクリックして、その変化が特定のクエリ、URL、国、デバイス、検索での見え方のいずれかでのみ発生しているのかどうかを確認します。
比較したうえで、タブを全部クリックして、どこで起きているかを絞る。クエリ、URL、国、デバイス、検索での見え方。この5つです。
それと、Googleはもう1か所見る場所を挙げています。「Search Console のデータ異常ページでも、サイトに該当するものがないか確認するようにしてください。トラフィックの減少が、データ処理の変更やロギングエラーに関連している可能性もあります」。Google側の集計不具合ということもある。ここを見ずに原因を探し始めると、存在しない問題を追うことになります。
なお、Search Consoleのデータには反映までの時間差があります。前日の数字はまだ揃っていません。この点はサーチコンソールとアナリティクスの違いで整理しました。
手順1。グラフの形で当たりをつける
Googleは、グラフの形から原因の見当をつける考え方を示しています。挙げられている対応は次のとおりです。
| グラフの形 | 考えられる原因 |
|---|---|
| 大幅な減少 | アルゴリズムの更新、サイト全体のセキュリティやスパムの問題 |
| 周期的な上下 | 季節性 |
| 緩やかな減少 | サイト全体の技術的な問題、興味や関心の変化 |
| 説明のつかない変化 | 不具合の報告 |
落ち方の速さで、疑う先が変わります。
ある日を境に急落しているなら、アルゴリズムの更新か、セキュリティ・スパムの問題。じわじわ下がっているなら、技術的な問題か、需要そのものの変化。
技術的な問題について、Googleは緩やかになる理由も説明しています。「ページ全体(noindex タグの配置間違いなど。これは Google によるページのクロールに依存し、トラフィックがより緩やかに減少することを意味します)」。noindexの設定ミスは、クロールされた順に効いてくるので、緩やかに下がる。ここは知っておくと切り分けが早くなります。
手順2。下がり幅で対応を分ける
Googleは、順位の下落を2つに分けました。
| 区分 | Googleが挙げている例 | 対応 |
|---|---|---|
| 掲載順位のわずかな低下 | 2 位から 4 位への低下 | 根本的な変更は避ける |
| 掲載順位の大幅な低下 | 4 位から 29 位への低下、上位 10 位から 29 位への低下 | サイト全体を自己評価する |
わずかな低下について、Googleはこう補足しています。
検索結果の上位に表示される順位が少し変わると、掲載順位がわずかに低下します(検索クエリの順位が 2 位から 4 位に低下する場合など)。Search Console では、インプレッションに大きな変化がなくてもトラフィックが著しく減少することはあります。
2位から4位に動くだけで、クリック数は大きく減ることがある。表示回数が変わっていないのにアクセスが減っている場合、ここを疑います。
大幅な低下の場合は、対応が変わります。
このような場合は、(個々のページだけでなく)ウェブサイト全体を自己評価し、ウェブサイトが有用で信頼性が高く、ユーザー第一のものになっているか確認してください。サイトを変更した場合、効果が表れるまで時間がかかることがあります。数日で効果を感じられる場合もあれば、数か月かかる場合もあります。
括弧の中に「個々のページだけでなく」と書かれている点に注目してください。1記事だけ直しても戻らない、ということです。
そして、時間についても明記がありました。
長期的に見て有用なコンテンツを生み出しているサイトであるとシステムに判断されるまでに、数か月かかることもあります。一般的には、数週間待ってから Search Console でサイトを再度分析し、掲載順位に良い効果があったかどうか確認することをおすすめします。
数週間待ってから再分析する。直した翌日に順位を見ても、判断できません。
手順3。表示回数とクリック数のどちらが落ちたか
ここで、数字の切り分けに入ります。Googleは2つのパターンを示しています。
| 状態 | Googleの説明 | 疑うところ |
|---|---|---|
| 表示回数もクリック数も減った | インプレッションとクリック数の両方が減少した場合は、考えられる最も一般的な理由のリストで確認してください | 順位、インデックス、需要 |
| 表示回数は同じでクリック数だけ減った | 最適なページのタイトルとスニペットが生成されておらずユーザーがページのコンテンツを理解できていないか、他のサイトがより魅力的なリッチリザルトを使用している可能性があります | タイトル、説明文、検索結果の見た目 |
この2つは、打ち手がまったく違います。後者の場合、記事の中身を直しても意味がありません。検索結果に表示されている文言と、競合の見え方を確認する作業になります。
そして、順位そのものの扱いについて、Googleははっきり書いています。
一般に掲載順位の絶対値については、それほど重要視する必要はありません。最終的にサイト成功の指標となるのは、インプレッションとクリック数です。
順位ではなく、表示回数とクリック数。順位の数字が何を意味しているかについては、検索順位の調べ方で詳しく整理しました。
ただし、大きく下がり続けている場合は別です。「しかしながら、掲載順位の大幅な低下が続く場合は、コンテンツの自己評価により、コンテンツが有益で信頼性の高いものであるかどうかを評価してみてください」。
手順4。検索タイプ別に分ける
ここは見落とされがちな手順です。
グラフの上部にある [検索タイプ] フィルタを選択し、利用できるさまざまなオプションを試してください。これにより、ウェブ検索、Google 画像検索、[動画] または [ニュース] タブのどれで減少が発生したかを把握できます。
画像検索だけ落ちているのに、記事を直そうとしているケースがあります。
画像検索からの流入が多いサイト(飲食、小売、不動産など)では、この切り分けが特に効きます。画像だけ落ちているなら、見るのは画像のファイル名、alt、圧縮設定、そして画像を載せているページのインデックス状態です。
フィルタを「すべて」のままにしていると、複数の検索タイプの増減が打ち消し合って、原因が見えなくなります。
手順5。影響を受けたページのパターンを探す
ここが、原因を絞る中心の作業です。
グラフの下部にある [ページ] の表から、減少の原因を説明できるパターンを探してください。たとえば、減少がサイト全体で発生しているのか、複数のページだけなのか、非常に重要な 1 つのページだけなのかを確認することが重要です。
やり方も具体的に書かれています。
確認するには、減少している期間を類似した期間と照らし合わせて、クリック数が大幅に減っているページを比較するとよいでしょう。[クリック数の違い] を選択して、最もトラフィックが減ったページから順に並べます。
「クリック数の違い」で並べ替える。これで、落ちた順にページが並びます。
そして、結果によって次に見る場所が分かれます。
| パターン | 次に見る場所 |
|---|---|
| サイト全体で落ちている | ページのインデックス登録レポート |
| 一部のページだけ落ちている | URL検査ツールで該当ページを調査 |
Googleの記述をそのまま引きます。「それがサイト全体での問題である場合は、ページのインデックス登録レポートを確認します。一部のページのみで減少している場合は、URL 検査ツールを使用して該当するページを調査します」。
図2:Googleが示している切り分けの順番。落ちた範囲によって、次に開くレポートが変わる。
手順6。原因を1つずつ潰す
ここまでで範囲が絞れたら、原因のカテゴリを潰していきます。Googleが挙げているのは6つで、それぞれ確認場所が指定されています。
| 原因 | 確認する場所 | Googleの説明から |
|---|---|---|
| アルゴリズムの更新 | ランキングの更新に関するリストのページ | システムの重要な改善については、ランキングの更新に関するリストのページに掲載しています |
| 技術的な問題 | クロールの統計情報レポート/ページのインデックス登録レポート | Google によるページのクロール、インデックス登録、ユーザーへのページの表示を妨げかねないエラー |
| セキュリティの問題 | セキュリティ問題のレポート | マルウェアやフィッシングなどのセキュリティの脅威にさらされている場合、Google では、ユーザーがサイトにアクセスする前に警告やインタースティシャル ページでアラートを発することがあり |
| スパムに関する問題 | 手動による対策レポート | サイトが Google ウェブ検索のスパムに関するポリシーに準拠していない場合、検索結果のランキングが下がったり、まったく表示されなかったりすることがあります |
| 季節性、興味や関心の変化 | パフォーマンスレポートとGoogleトレンド | 新しい流行や季節によりユーザーの行動が変化することで、特定のクエリの需要が変わることがあります |
| サイトの移転と移行 | URL変更の有無 | サイト内の既存ページの URL を変更した場合、Google がサイトを再クロールしてインデックスに再登録するまでの間、ランキングが変動することがあります |
技術的な問題については、影響範囲についての注意があります。
このような問題は、サイト全体(ウェブサイトのダウンなど)またはページ全体(noindex タグの配置間違いなど。これは Google によるページのクロールに依存し、トラフィックがより緩やかに減少することを意味します)に影響する可能性がありますので、ご注意ください。
スパムに関する問題について、1つ補足します。手動による対策は、見た目では分かりません。確認できるのはSearch Consoleの「手動による対策」レポートだけです。心当たりがあるとすれば、外部に依頼したリンク施策です。この点は被リンクの獲得方法で、ポリシーに挙がっている行為を一覧にしました。
手順7。業界全体か、自社だけか
ここまでやって原因が見つからない場合、外部要因を疑います。Googleが指定しているのはGoogleトレンドです。
さらに詳しく調べるには、Google トレンドを利用してください。全体的にどのサイトでも減少傾向にあるのか、それとも自分のサイトでのみ減少しているのかを把握できます。
Googleは、変化を引き起こす要因として2つを挙げています。
1つ目。興味や関心の変化。「人々の検索対象と検索方法に大きな変化が起こると、今までとは違うクエリが検索されるようになったり、別の目的でデバイスが使用されるようになったりすることがあります。また、特定のブランドをオンラインで販売している場合は、同じ検索クエリを利用する新しい商品が出現する可能性もあります」。
2つ目。季節性。Googleは食品を例に挙げています。「1 月はダイエット食品、11 月は七面鳥、12 月はシャンパンの検索が増えます。季節性の度合いは業界によって異なります」。
そして、具体的な手順も書かれています。
パフォーマンス レポートを使用して、一度に 1 つだけクエリを含める(最もトラフィックの多いクエリを選択します)ようにフィルタを適用することで、クリック数とインプレッションが減少したクエリを見つけます。次に Google トレンドで、その減少が自分のウェブサイトに関してだけなのか、すべてのウェブサイトに共通して起こっていることなのかを把握してください。
1つのクエリに絞ってから、トレンドで確認する。サイト全体のグラフを見ていても、この判断はできません。
ここで「業界全体が下がっている」と分かったなら、それは自社の問題ではありません。対策はSEOではなく、別の入口を持つことになります。ホームページで集客できない理由で、入口の使い分けを整理しました。
サイトを移転した直後に下がった場合
リニューアルや移転の直後に下がるのは、別枠で扱います。
サイト内の既存ページの URL を変更した場合、Google がサイトを再クロールしてインデックスに再登録するまでの間、ランキングが変動することがあります。原則として、Google が変更に気づくまでに、中規模サイトでは数週間、大規模サイトではさらに長くかかることがあります。
中規模サイトで数週間。まずはこの期間を見込んでください。
そのうえで、戻らない場合の対応も示されています。「移転後に見られた減少が回復しない場合は、サイト移転に関するトラブルシューティングのセクションで、URL の変更を伴うサイトの移転時によくある誤りがないか確認してください」。
実務でよく起きる誤りを挙げます。
リダイレクトの設定漏れ。トップページだけリダイレクトして、下層ページを一括でトップに飛ばしている。これは対応するページへ個別に向けるべきです。
リダイレクト先が404になっている。移転先にそのページが存在しないケース。
URL構造とデザインを同時に変えた。変更点が多いほど、Googleが再評価する範囲が広がります。
サイトマップを更新していない。古いURLのままだと、Googleが変更に気づくのが遅れます。
いつまで待つか
「どれくらい様子を見ればいいですか」という質問への答えを、Googleの記述から整理します。
| 状況 | 目安 | 根拠 |
|---|---|---|
| わずかな順位変動 | 手を入れずに様子を見る | 「特に手を加えなくても自然に順位が回復する場合も含めて」 |
| サイトを変更した後 | 数週間 | 「一般的には、数週間待ってから Search Console でサイトを再度分析し」 |
| 大幅な低下への対応後 | 数日から数か月 | 「数日で効果を感じられる場合もあれば、数か月かかる場合もあります」 |
| サイト移転後 | 中規模サイトで数週間 | 「Google が変更に気づくまでに、中規模サイトでは数週間」 |
共通しているのは、週単位で見るということです。日単位で追いかけても、判断材料になりません。
SEOの成果が出るまでの期間そのものについては、SEO対策の効果はいつから出るのかで、Googleが公式には期間を示していないことを確認しました。ここでも同じで、示されているのは「数週間」「数か月」という幅であって、確定した日数ではありません。
やってはいけない対応
最後に、避けたほうがいい動きを整理します。
1つ目。原因を特定せずに全記事をリライトする。何が効いたか分からなくなります。そして、うまくいっていた部分を壊す可能性があります。
2つ目。翌日に順位を見て判断する。Googleは「数週間待ってから」としています。
3つ目。下がった語をレポートから外す。これをやると、数字は良くなりますが状況は変わりません。業者のレポートでも同じで、対象キーワードの一覧は固定しておくべきです。
4つ目。「順位を戻します」という営業に即決する。Googleは手動による対策の有無をSearch Consoleで確認できるようにしています。まず自分で確認してから、必要な範囲を依頼してください。
5つ目。検索タイプを混ぜたまま分析する。ウェブ検索と画像検索の増減が打ち消し合って、見えなくなります。
それと、社内での扱い方も1つ。順位が下がったことを担当者の責任にすると、レポートが正直でなくなります。Googleが「順位は固定されるわけではありません」と書いているとおり、動くのが前提です。見るべきは、動いたときに原因を切り分けられているかどうかです。
検索結果の見た目が変わって下がる場合
順位は変わっていないのに、クリックだけ減る。これがいま増えています。原因は、検索結果のページ自体が変わっているからです。
自然検索の1位より上に何が出ているかを、実際に検索して確認してください。
| 上に出る要素 | 影響 | できること |
|---|---|---|
| 検索広告 | 4つ並ぶと、自然検索は画面のかなり下 | 自社も出稿するか、別の語に移る |
| 地図の枠 | 地域名を含む検索で大きく出る | ビジネスプロフィールを整える |
| 動画・画像の枠 | 縦方向を占める | その形式のコンテンツを持つ |
| AIによる概要 | 回答が先に出る | 引用される形に整える |
AIによる概要については、Googleが興味深い書き方をしました。
AI による概要が表示される検索結果ページからのクリックは、より質が高いことが確認されています。これは、ユーザーがサイトに長く滞在する傾向があるためです。
クリック数ではなく、クリックの質の話をしています。裏を返せば、クリック数自体は減りうるという含みがあります。
そしてGoogleは、AIによる概要が常に出るものではないとも書いています。「AI による概要は、従来の検索結果に対して付加価値があるとシステムが判断した場合にのみ表示されるため、通常はトリガーされません」。
実務での見方はこうです。クリック数が減っても、滞在時間やコンバージョンが落ちていないなら、内容を直す必要はないかもしれません。減ったのは、答えだけ知りたかった人のクリックです。
ここを判断するには、Search Consoleだけでは足りません。アナリティクス側でエンゲージメント率とキーイベントを並べて見る必要があります。この見方はサーチコンソールとアナリティクスの違いに整理しました。
月に一度、主要キーワードで実際に検索して、画面のスクリーンショットを残しておくことをおすすめします。検索結果の見た目は変わっていきますが、変わったことに気づくには過去の画面が要ります。数字だけ見ていると、「なぜか減った」で止まります。
自分は何もしていないのに下がる
最後に、切り分けきれない部分の話をします。
Googleが書いているとおり、検索結果は流動的です。「オープンウェブ自体が新しいコンテンツや更新されたコンテンツで常に変化しているからです」。
つまり、自社が何もしていなくても、他社が動けば相対的に下がります。これは技術的な問題でもペナルティでもありません。
確認する方法は単純です。実際に検索して、自分より上に出ているページを開いてみる。
| 上位で起きていること | 読み取れること |
|---|---|
| 知らない会社の記事が入っている | 新しく参入してきた |
| 以前からある記事の内容が厚くなっている | 競合が更新した |
| 公的機関や大手メディアが入ってきた | 検索の扱いが変わった可能性 |
| 自社より明らかに薄いページが上にある | 検索意図の解釈がずれているかもしれない |
最後の行が一番重要です。内容が薄いのに上にいるページは、こちらより検索意図に合っている可能性があります。量で負けているのではなく、答えている問いが違う。この場合、書き足すのではなく、構成を組み直すことになります。
逆に、競合が明らかに厚くしてきた場合。ここで同じ土俵に乗って量を増やすと、際限がなくなります。自社にしかない材料を足すほうが効きます。実際の取引で起きたこと、測った数字、断った案件。ここは他社が真似できません。
そして、それでも戻らないことがあります。その語を諦めるという判断も、選択肢に入れてください。競合が全国規模の会社で、こちらが地域の事業者なら、勝ちにいく場所を変えたほうが早いことがあります。
まとめ
整理します。
- すぐ書き直さない。「すでにページのパフォーマンスが良好であれば、根本的な変更は避けたほうがよいでしょう」
- まず16か月で見る。去年も下がっていれば季節性
- データ異常ページも確認する。Google側の集計不具合のことがある
- 下がり幅で分ける。2位→4位と、10位→29位では対応が違う
- 表示回数とクリック数のどちらが落ちたかで、打ち手が変わる
- 検索タイプ別に分ける。画像検索だけ落ちていることがある
- 「クリック数の違い」で並べ替え、全体か一部かを判断する
- 原因は6分類。それぞれ見るレポートが決まっている
- 最後にGoogleトレンドで、業界全体か自社だけかを確認する
この順番で進めると、手を入れる前に「そもそも手を入れるべきか」が分かります。下がったこと自体より、切り分けずに動くことのほうが損失は大きいと思います。
よくある質問
順位が下がったら、まず記事を書き直すべきですか
Googleは「順位のわずかな増減は常に起こる可能性があります(特に手を加えなくても自然に順位が回復する場合も含めて)。すでにページのパフォーマンスが良好であれば、根本的な変更は避けたほうがよいでしょう」としています。まず原因の切り分けが先です。
どれくらい下がったら対応すべきですか
Googleは2位から4位程度を「わずかな低下」、10位から29位程度を「大幅な低下」として区別しました。大幅な低下の場合は、個々のページだけでなくサイト全体を自己評価することが求められています。
アルゴリズムの更新が原因かどうかは、どう確認しますか
Googleの記述は「システムの重要な改善については、ランキングの更新に関するリストのページに掲載しています。サイトに該当するものがないか確認してください」。自社の減少時期と照らし合わせてみてください。
ペナルティを受けていないか確認できますか
Search Consoleの「手動による対策」レポートで確認できます。手動による対策は見た目では分からないので、このレポート以外に確認の方法がありません。
表示回数は変わらないのにアクセスが減りました
Googleは「最適なページのタイトルとスニペットが生成されておらずユーザーがページのコンテンツを理解できていないか、他のサイトがより魅力的なリッチリザルトを使用している可能性があります」としています。実際に検索して、表示のされ方を確認してください。
業界全体が下がっているかどうかは、どう調べますか
Googleトレンドです。パフォーマンスレポートで1つのクエリに絞り、クリック数が減ったクエリを特定してから、そのクエリをトレンドで確認します。
リニューアル直後に下がりました
Googleは「Google が変更に気づくまでに、中規模サイトでは数週間、大規模サイトではさらに長くかかることがあります」としています。まずはその期間を見込んでください。戻らない場合は、リダイレクトの設定漏れやサイトマップの更新漏れを確認します。
対策した後、いつ効果を確認すればいいですか
「一般的には、数週間待ってから Search Console でサイトを再度分析し、掲載順位に良い効果があったかどうか確認することをおすすめします」とされています。翌日や翌週では判断できません。