
一人暮らしを始めてから、ふと寂しさがこみ上げてくる瞬間がある。
そんな経験がある20代は、決して少数派ではありません。
実際の調査でも、首都圏の20〜30代の4割以上が、一人暮らしで孤独感や寂しさを感じることがあると回答しています。
この記事では、なぜ一人暮らしで寂しさを感じやすいのか、実際にみんなが試している対処法、そしてそれでも辛いときに頼れる相談先までを、データに基づいてまとめました。
20代の一人暮らし、実は4割以上が「寂しい」と感じている
東京シェアハウスが2025年10月28〜30日に実施した調査(首都圏で一人暮らしをしている20代〜30代937名対象)によると、「一人暮らしで孤独感や寂しさを感じることがあるか」という質問に対し、「時々ある」33.8%、「頻繁にある」10.1%で、合計43.9%が孤独感や寂しさを感じることがあると回答しています。
| 回答 | 割合 |
|---|---|
| 頻繁にある | 10.1% |
| 時々ある | 33.8% |
| あまりない | 31.2% |
| まったくない | 24.9% |
この傾向は一部の調査に限りません。内閣府が2026年4月14日に公表した「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査」(2025年11月〜2026年1月実施、全国16歳以上11,873人対象)でも、孤独感が「ある」と回答した人は全体で4割弱にのぼり、年代別では30代が最も高く約43%、僅差で20代・50代・40代も4割を超えるという結果が出ています。「寂しさを感じるのは自分だけ」ではなく、20代の一人暮らしにとってごく一般的な感情だといえます。
なぜ一人暮らしで寂しさを感じやすいのか
実家暮らしや寮生活と違い、一人暮らしでは「帰宅しても誰もいない」「話しかけられることがない」という状態が毎日続きます。テレビの音も生活音も自分が出さない限り生まれない、静まり返った部屋。この環境そのものが、寂しさの土台になっています。特に就職や転勤・進学をきっかけに知らない土地で一人暮らしを始めたばかりの20代は、それまでの友人関係がリセットされ、新しい接点がまだ少ない状態に置かれやすく、寂しさを感じやすいタイミングだといえます。
この点を裏付けるデータが、先ほどの内閣府調査にあります。誰かと一緒に食事をとる「共食」の頻度が低い人ほど、孤独感が強いという相関が示されており、共食がほとんどない人では「しばしば・常に孤独を感じる」と答えた割合が17.3%だったのに対し、月1回以上共食する人では5.1%にとどまりました。3倍以上の差です。つまり「誰かと言葉を交わす・時間を共にする接点があるかどうか」が、寂しさの感じやすさに直結しているということです。
ここに、SNSで友人の集まりや充実した様子を目にすることで感じる比較心理も重なります。一人の時間そのものが悪いのではなく、「接点の少なさ」と「他者との比較」が重なったときに、寂しさが強くなりやすいと考えると、対処の方向性も見えてきます。
対処法ランキング1位は「動画配信サービス」、でも8割以上が「解消できていない」

前述の東京シェアハウスの調査では、孤独感や寂しさを感じたときの対処法についても聞いています。結果は次の通りです。
1位:動画配信サービスを見る 47.1%
2位:趣味に没頭する 39.1%
3位:SNSを見る・投稿する 28.4%
ここで見過ごせないのが、対処をした後の結果です。同調査では、こうした対処をしても85%以上が「孤独感は根本的に解消されていない」と回答しています。さらに65.6%(「増やしたい」55.0%+「とても増やしたい」10.6%)が、人との交流をもっと増やしたいと考えていることもわかりました。
つまり、動画や趣味は「その場をしのぐ」対処にはなっても、寂しさの根っこにある「人との接点の少なさ」そのものは解消できていない人が多いということです。特に3位の「SNSを見る・投稿する」(28.4%)は要注意です。友人の集まりや旅行の投稿を眺めることで、かえって「自分だけ取り残されている」と感じ、寂しさが増幅してしまうケースも少なくありません。SNSを開く前に「見て元気になれる内容かどうか」を一度意識してみるだけでも、感じ方は変わってきます。次の章では、その根っこにアプローチする具体的な習慣を紹介します。
寂しさを和らげる4つの具体的な習慣
習慣1:帰宅したらまず「音」をつくる
静まり返った部屋に帰ると、それだけで寂しさのスイッチが入りやすくなります。玄関を開けたらまずテレビかラジオをつける、これだけで部屋の印象は大きく変わります。生活音があるだけで「誰かがいる」ような感覚に近づき、無音の部屋よりも気持ちが落ち着きやすくなります。
習慣2:3日に1回、誰かと言葉を交わす日を決めておく
前述のとおり、共食・会話の頻度が低いほど孤独感は強くなります。「友人と会う」までいかなくても、3日に1回は家族に電話する、週末は必ず誰かとビデオ通話するなど、あらかじめ頻度を決めておくと実行しやすくなります。「連絡する用事がない」と身構えず、「最近どう?」の一言だけでも十分です。コンビニやカフェの店員に「ありがとうございます」と一言添えるだけでも、声を出す機会になります。
習慣3:没頭できることを1つ持つ
対処法ランキング2位の「趣味に没頭する」(39.1%)は、正しい方向性です。ただし漠然と「趣味を持とう」ではなく、資格の勉強を始める、筋トレの記録をつける、ゲームの実況配信を見るなど、続けられる小さな行動から始めるのがポイントです。目的を持って没頭できる時間があると、部屋にいる時間の質そのものが変わります。
習慣4:「顔見知り」ができる場所を1つ持つ
友人でなくても構いません。行きつけのカフェ、通うジム、近所の定食屋など、顔を覚えてもらえる場所を1つ持っておくと、「誰も自分を知らない」という感覚が和らぎます。毎回同じ時間帯に行くようにするだけで、自然と顔見知りは生まれやすくなります。
部屋の環境を変えるという選択肢

行動を変えるのと合わせて、部屋そのものの雰囲気を変えるのも有効な方向性です。特に効果を感じやすいのが、次の2つです。
部屋の「冷たさ」を和らげるアイテムの例
3,130円
天井の白い蛍光灯だけの部屋は、どうしても事務的で冷たい印象になりがちです。オレンジ系の間接照明を1つ足すだけで、部屋の体感温度が上がったように感じられます。
いずれも数千円台から試せる価格帯です。価格や在庫状況は変動することがあるため、購入前には各販売ページで最新情報をご確認ください。「モノを買えば寂しさが消える」わけではありませんが、毎日過ごす部屋の印象が変わることで、気持ちの落ち着き方が変わることは十分にあります。
それでも辛いときは、一人で抱え込まない
ここまで紹介した習慣は、日常的な寂しさへの対処法です。もし気分の落ち込みが長く続く、夜眠れない状態が続くなど、つらさが日常生活に影響しているようであれば、一人で抱え込まず専門の窓口に相談することをおすすめします。
・こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556):全国共通の電話番号から、発信地域の公的な相談窓口につながります
・内閣府「あなたはひとりじゃない」:電話だけでなくLINE・チャットでの相談窓口も紹介されています
「これくらいで相談していいのか」と迷う必要はありません。多くの窓口は、深刻な症状が出る前の段階でも気軽に利用できるよう用意されています。
まとめ:寂しさは「弱さ」ではなく、一人暮らしの自然な感情

首都圏の20〜30代の4割以上が一人暮らしで孤独感や寂しさを感じており、これは決して珍しいことではありません。動画や趣味だけでは根本的な解消にはつながりにくいというデータもふまえ、生活音・接点・没頭できること・居場所という4つの習慣を、できるものから少しずつ取り入れてみてください。それでもつらさが続くときは、一人で抱え込まず、専門の窓口を頼ることも選択肢に入れておきましょう。
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