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Notionのページは、一度では読み切れません|AIや外部ツールに渡す前に知っておくこと

入れ子になったマトリョーシカ人形に手を伸ばしているところ。Notionのページを外から読むときの入れ子構造を表した記事のアイキャッチ

Notionのページを、何かに読ませたことはあるでしょうか。要約させる、検索させる、他のツールに同期する。使い方はいろいろあります。

そのときに、読んでほしかった部分が読まれていないことがあります。要約が妙に薄い、大事な数字が出てこない。そういう経験はないでしょうか。

原因を確かめました。Notionのページは、一度読んだだけでは中身が揃いません。構造の問題です。

この記事に、あとから分かったことを足しています

この記事では「ブロックを1つずつ取る道」で測りました。その測り方は今も正しく、同じ条件でやり直しても、1回の取得で読めたのは置いた11個のうち3個でした。

ただし、ページを丸ごとマークダウンで取る道が別にありました。そちらなら、同じページが1回・0.5秒で11個すべて読めます。トグルの中身も、表のセルも、2つに分けた列の中も入っていました。段落を2,500個置いたページでも、途中で切れずに1回で返りました。この記事で書いた「100個で区切られる」も、その道には当てはまりません。

詳しくは ページを1回でまるごと読む方法の記事 に書きました。この記事の内容は「ブロックを辿る道を使っている場合」として読んでください。使っている道具がどちらを使っているかは、たいていこちらからは分かりません。表の中の言葉で質問して確かめる、という下の方法は、どちらの道でも有効です。

一度読むと、半分しか見えない

実際に測った結果から書きます。

5種類の部品を置いたページを作った

段落、トグル、2つに分けた列、表、コールアウト。よく使う5つを1ページに置いて、そのページの中身を1回だけ取得しました。

置いたもの 1回の取得で見えた文字
段落 本文の段落
トグル トグルの見出しだけ
2つに分けた列 何も見えない
表 何も見えない
コールアウト コールアウトの見出しだけ

置いた文字は9つありました。1回の取得で読めたのは3つです。

中身は「別の場所」にある

消えているわけではありません。それぞれの部品に「中身を持っています」という印が付いていて、その中身は別途取りにいく必要があります。

トグルの中の文章を読むには、トグルを開ける操作にあたる取得をもう1回。その中にさらにトグルがあれば、もう1回。入れ子の深さだけ、取得の回数が増えます。

実際に全部たどると、置いた9つの文字がすべて出てきました。たどりさえすれば読めます。問題は、たどらない道具があることです。

表の中身は、まるごと落ちる

5つの中でも、影響が大きいのが表です。

見出しすら残らない

トグルとコールアウトは、見出しの文字が1回目で読めます。少なくとも「そこに何かある」ことは伝わります。

表は違いました。1回目では、文字が1つも出てきません。表があること自体は分かりますが、中身は完全に別の場所です。

2つに分けた列も同じです。列という入れ物があるだけで、文字はその中の中にあります。

大事な情報ほど、そこに入っています

ここが厄介なところです。表に何を書くか考えてみてください。

単価、件数、期限、担当者。数字や固有名詞は、たいてい表に入ります。文章の中にダラダラ書くより、表にしたほうが読みやすいからです。

つまり、いちばん読ませたい情報が、いちばん落ちやすい場所にあるということになります。

図にすると、こういう構造です

1回の取得で見えるところと、見えないところ 1回目で読める 段落の本文 トグルの見出し コールアウトの見出し 置いた9つのうち、3つ もう一段たどらないと読めない トグルの中の文章 コールアウトの中の補足 表の中身(見出しも含めて全部) 2つに分けた列の中身 数字や固有名詞は、たいてい右側に置かれている いちばん読ませたい情報が、いちばん落ちやすい場所にある。 ※ たどりさえすれば全部読めます。たどらない道具があることが問題です。
5種類の部品を置いたページを1回だけ取得し、読めた文字を数えた結果です。

100個で区切られる

もう1つ、長いページで当たるものがあります。

1回で取れるのは100個まで

段落を120個並べたページを作って、まとめて取得しました。返ってきたのは100個です。「まだ続きがあります」という印が付いています。

200個ください、と指定してみましたが、やはり100個でした。上限が決まっていて、それ以上は一度に取れません。一度に追加できるのも100個までだったので、この数字はNotionのあちこちに出てきます。

続きの印を使ってもう一度取りにいくと、残りの20個が返ってきました。最後の段落まで、きちんと揃います。

途中で終わっても、エラーにならない

ここが落とし穴です。100個で止まっても、エラーは出ません。正常に100個返ってきただけに見えます。

続きを取りにいかない作りになっていると、101個目以降は存在しないことになります。長い議事録やマニュアルほど、後半が丸ごと落ちます。

ページの後半だけ要約に出てこない場合は、これを疑ってください。

なぜ「要約が薄い」ことが起きるのか

ここまでを合わせると、説明がつきます。

2つの落ち方が重なる

入れ子の中身が落ちる。100個目で止まる。この2つが同時に起きると、読まれている部分はかなり限られます。

表を多用した長いページなら、読まれたのは冒頭の段落だけ、ということもあり得ます。その状態で要約を作れば、薄くなるのは当然です。

道具によって結果が変わります

大事なのは、これが道具側の作りに依存することです。きちんと入れ子をたどって、続きも取りにいく作りなら、全部読めます。実際に自分でたどってみたら、置いた文字は全部出てきました。

逆に、1回だけ取得して終わる作りだと、ここまでのとおりになります。同じページでも、渡す先によって結果が変わります。

だから、読まれていないと感じたら、まず道具を疑う。次にページの構造を疑う。この順番がいいと思います。

確かめ方

簡単な確かめ方があります。表の中だけに書いてある固有の言葉を1つ選んで、それについて質問してみてください。

答えられなければ、その道具は表の中身を読めていません。答えられれば、たどれています。

1回やっておけば、その道具の性格が分かります。以降は、それを前提に使い分けられます。

読ませる前にやっておくこと

ページ側でできることを整理します。

1. 読ませたい数字は、本文にも書く

表は残していいので、その要点を1行、本文の段落として添えておきます。「単価は1,200円、納期は10営業日」のような形です。

人が読むときは表を見ます。機械が読むときは、その1行を拾います。両方が成立します。

全部を書き写す必要はありません。落ちたら困るものだけで十分です。

2. 結論を、いちばん上に置く

100個で区切られる以上、上にあるほど読まれる確率が高くなります。

経緯を積み上げて最後に結論、という順番は、人には読みやすいですが機械には不利です。結論を先に置いて、経緯を下にする。これだけで通りやすくなります。

議事録なら、決まったことを冒頭にまとめる。マニュアルなら、要点を先頭に置く。もともと読みやすい書き方でもあります。

3. 長いページは、分ける

100個を超えるページは、テーマごとに分けたほうが安全です。区切りのたびに落ちる可能性が減ります。

分けたページを親ページから並べておけば、人が探すときも楽になります。100個というのは、そこそこ長いページです。そこを超えるなら、分ける理由は他にもあるはずです。

4. 入れ子を深くしすぎない

トグルの中のトグルの中の表、のような構造は、たどる回数が増えます。道具によっては、途中で打ち切ることもあります。

深さを2段くらいに収めておくと、たいていの道具で読めます。見た目の整理のために深くしているなら、見出しで分けるほうが安全です。

それでも入れ子を使いたいとき

ここまで読むと、入れ子を避けたほうがいいように聞こえるかもしれません。そこまでではありません。

人の読みやすさは、譲らなくていい

トグルで長い補足を畳むのも、表で数字を並べるのも、読みやすさのための工夫です。それをやめてまで機械に合わせる必要はありません。

人が読むページなら、人に合わせる。そのうえで、読ませたい要点だけを本文に出しておく。この使い分けでほとんど困りません。

機械に渡す前提のページは、別に作る

定期的に読ませるページがあるなら、そのページだけは平たく作るという手もあります。段落と見出しだけ、表は使わない。

元の資料は読みやすく作って、そこから要点だけを平たいページに書き出す。手間はかかりますが、確実です。

データベースなら、話が変わります

ここまではページの本文の話です。データベースの行は、列の値としてまとめて取れます。入れ子の問題が起きません。

繰り返し読ませる情報なら、ページの本文に書くよりデータベースの列に入れるほうが、機械には扱いやすいということです。見出しや表で整理したくなったときに、一度考えてみてください。

ただし、ビューの絞り込みは外からは見えません。「今週の分だけ」という見え方はビューが作っているので、データを渡すときは条件を自分で指定することになります。

よくある質問(FAQ)

表の中身は、本当に読めないのですか。

1回の取得では読めません。表という入れ物があることは分かりますが、中の文字は別途取りにいく必要があります。たどる作りになっている道具なら読めます。

自分が使っている道具が、たどっているか確かめられますか。

表の中だけに書いてある固有の言葉を1つ選んで、それについて質問してみてください。答えられなければ読めていません。1回やっておけば、その道具の性格が分かります。

100個というのは、行数ですか。

ページの中に並んでいる部品の数です。段落が1つで1個、見出しが1つで1個。表は入れ物として1個で、中の行はまた別に数えられます。感覚としては、そこそこ長いページで到達する数です。

トグルを使わないほうがいいですか。

そこまでではありません。人が読むページなら、読みやすさを優先していいと思います。落ちたら困る要点だけ、本文にも1行書いておけば両立します。

データベースの行なら大丈夫ですか。

行の列の値は、まとめて取得できます。入れ子の問題は起きません。ただし、行の中をページとして開いて書いた本文は、ページと同じ扱いになります。

読ませたいページが何十個もあります。

すべてを作り直すのは現実的ではないので、よく読ませるものから手を付けるのがいいと思います。まず、いちばん結果が薄いページを1つ選んで、要点を本文に出してみてください。効果があるかどうかが早く分かります。

表の中の言葉で、質問してみてください

表の中だけに書いてある固有の言葉を1つ選んで、それについて聞いてみる。答えられなければ、その道具は表を読めていません。1回試すだけで、何が起きているかが分かります。

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