
UTAGEの解約は、管理画面から数クリックで完了します。手続き自体はまったく難しくありません。
問題は、押した瞬間に終わってしまうことです。公式マニュアルの表現では「即時解約」で、その時点からログインできなくなり、アカウントは抹消されます。あとから中のデータを取りに戻る手段はありません。
そしてもう1つ、見落とされやすい事実があります。解約してもお客様への課金は止まりません。継続課金も分割払いも、決済代行会社側で走り続けます。しかも解約後はUTAGEから止める手段がなくなります。
この記事では、公式マニュアルにもとづいて解約前にやることを順に整理します。手続きの手順は最後に置いています。先に読むべきは、その前の準備のほうだからです。
解約は即時。アカウントは抹消される
手続きが完了した時点で何が起きるか
公式マニュアルの記載をそのまま引きます。
UTAGE管理画面からの解約手続き後、またはメールでの解約手続き申請後は、即時解約となります
解約手続きが完了した時点より、ユーザーおよびユーザーが作成した会員サイトの受講生はUTAGEプラットフォームにログインすることができなくなり、サービスの利用が停止されるとともに、それまでご利用いただいていたアカウントは抹消されます
ここで押さえておきたいのは、影響が自分だけで終わらないという点です。会員サイトを運営している場合、受講生もログインできなくなります。販売した講座を提供し続ける義務がある状態で解約すると、その提供手段が消えることになります。
「契約期間の終わりまでは使える」という猶予はありません。押した時点で終わりです。
使えなくなる機能
公式が列挙している「ご利用不可となる機能」は次のとおりです。
- ファネル機能(決済履歴データの閲覧、発行済み領収書URL、請求書URLへのアクセスを含む)
- メール・LINE配信機能
- 会員サイト機能(受講生操作での継続課金停止操作を含む)
- イベント・予約機能
- パートナー機能
- メディア管理/動画管理/音声管理
- UTAGE月額料金の領収書発行
- その他、UTAGEアカウントで利用している全ての機能
括弧の中が重要です。決済履歴も、発行済みの領収書URLも、この時点で見られなくなります。そして受講生が自分で継続課金を止める操作もできなくなります。止めたい人が止められない状態になる、ということです。
返金はなく、再契約しても設定は戻らない
お金と設定についても、公式に明記があります。
- 解約通知日においてすでに支払い済みの料金について、日割りによる返金は行わない
- 解約後、支払い済みの利用料金について返金しない
- 解約後に再度契約した場合でも、以前のアカウントの各種設定情報は引き継がれない
3つ目は、迷っている段階の人ほど知っておく価値があります。「一度止めて、必要になったらまた契約すればいい」は成立しません。ファネルもシナリオも会員サイトも、すべて作り直しになります。
月額は21,670円(税込)ですから、作り直しにかかる時間を考えると、数か月ぶんの費用より高くつくことは十分あり得ます。止めるかどうかは、この前提で判断してください。
解約前に回収するデータ15箇所
公式は「必要なデータがある場合は、解約手続き前にデータダウンロードを必ずご実施ください」としたうえで、具体的な画面を機能別に挙げています。そのまま整理したのが次の図です。
順番はファネルから
回収の順番に決まりはありませんが、失うと取り返しがつかない順に進めるのが安全です。
最優先はファネルの売上関連3つです。売上一覧・複数回、分割払い一覧・継続課金一覧。これは会計処理に直結しますし、後述するとおり解約後にUTAGEで見ることはできません。
次にメール・LINE配信の読者データ4つです。シナリオごとの読者一覧に加えて、「アカウント内全情報 > 全読者」から全体を落としておくと漏れがありません。LINE友だち一覧とラベル付与者一覧も別画面なので、それぞれ取得が必要です。ラベルの設計をやり直すことになった場合、付与状況の記録があるかどうかで復元のしやすさが変わります。
会員サイトは受講生管理・コミュニティの登録メンバー・各レッスンの登録データの3つです。3つ目は「コース > 各レッスン」の下にあるので、レッスン数が多いと手間がかかります。ここは時間を見積もっておいてください。
この一覧が全部ではない
公式は一覧の末尾にこう添えています。
上記画面の他にもご設定された各種データがあれば、解約手続き前にデータダウンロードをお願いいたします
挙げられているのは「よく使われる画面」であって、網羅ではありません。自分だけが使っている機能があれば、そこは自分で棚卸しする必要があります。
迷ったときの基準は単純で、「この画面でしか見られない情報か」です。他のツールにも同じ情報があるなら急ぎません。UTAGEにしかないなら、解約前に落とす対象です。
月額料金の領収書は取り方が違う
UTAGE自体の月額料金の領収書は、解約後に管理画面から発行できません。ただし代わりの方法があります。
月額課金時にご契約メールアドレス宛に送信済みの自動送信メールに領収書URLが記載されているので、そちらをご利用ください
つまり過去の自動送信メールを消していなければ、そこから辿れます。逆に、契約用のメールアドレスを整理してしまっている場合は、解約前に管理画面から発行しておく必要があります。
いちばん危ないのは、止まらないお金
ここがこの記事で最も伝えたい部分です。解約してもお客様への課金は止まりません。
継続課金は決済代行会社側で走り続ける
公式の記載です。
UTAGE解約に伴い、課金継続中の「継続課金」決済につきましては引き続き課金処理は決済代行会社側で継続いたしますが、UTAGE側から課金停止させることが一切できなくなります
UTAGEをやめたのだから請求も終わる、と考えてしまいがちですが、決済の実体は決済代行会社にあります。UTAGEは指示を出していただけなので、UTAGEが消えても課金データはそのまま残ります。
公式が「できなくなる」として挙げているのは次の操作です。
- ファネル > 売上 > 継続課金一覧からの手動停止
- 会員サイトの受講生側の操作(課金連動機能を使っている場合)
- ファネル機能・メール・LINE配信機能のアクション「継続課金を停止」
解約後に止めるには、決済代行会社側の管理画面から手動で停止するしかありません。具体的な操作は決済代行会社によって違うので、公式は各社のサポート窓口へ問い合わせるよう案内しています。
ステップ配信の「継続課金を停止」が発火しなくなる
これは設計として組んでいる人ほど危ない項目です。公式が具体例を挙げています。
お客様から継続課金の解約希望があり、予約での継続課金停止を行う運用をされている場合、UTAGE解約に伴い、予定していたタイミングでの「継続課金を停止」アクション実行がされなくなります
「解約希望を受けたら、次回課金日の前に停止アクションを予約しておく」という運用は珍しくありません。その予約は、UTAGEの解約と同時に消えます。
結果として起きるのは、止めると約束したお客様に課金が続くという事態です。公式も「継続課金の停止漏れが発生するリスクがございます」と書いています。
対策は1つだけです。解約前に、アクション経由で「継続課金を停止」を使っている箇所がないか全部確認してください。該当があれば、予約に頼らず先に停止してしまうか、決済代行会社側で止める段取りに切り替えます。
分割払いは決済代行会社によって扱いが分かれる
複数回払い・分割払いも、課金処理は決済代行会社側で継続します。ただし「支払回数が終わったら自動で止まるかどうか」が会社によって違います。
| 決済代行会社 | 回数完了後の 自動停止 |
解約後にやること |
|---|---|---|
| UnivaPay | ◯ | 停止したか確認する |
| テレコムクレジット | ◯ | 停止したか確認する |
| AQUAGATES | ◯ | 停止したか確認する |
| FirstPayment | ◯ | 停止したか確認する |
| Stripe | × | 手動で停止する |
Stripeだけが自動停止しません。公式の記載を引きます。
Stripeを利用した「複数回払い・分割払い」では、UTAGE解約後、支払回数完了後に複数回払い・分割払いの課金データを自動停止することができません
つまり3回払いで売った商品が、4回目以降も引き落とされ続けます。止めるには、分割の支払予定回数が終わったタイミングで、Stripeの管理画面から手動で停止する必要があります。
自動停止が「◯」の4社についても油断はできません。公式は「必ず支払回数が指定した回数分成功後に決済代行会社側の管理画面上から停止しているかご確認ください」としています。任せきりにせず、最後に目視するところまでが手順です。
なお、UTAGE側でStripeを設定するときの注意点はUTAGEのStripe決済連携方法で解説しています。本番モードとテストモードの取り違えなど、契約中に気づいておきたい話です。
解約後に決済履歴を見る方法
UTAGE内の決済履歴データは見られなくなりますが、記録が消えるわけではありません。
UTAGE解約手続き完了後に決済履歴データを確認される場合は、ご利用の決済代行会社側(Stripe/Univapay等)の管理画面からご確認ください
決済代行会社のアカウントは、UTAGEの解約とは別です。そちらを解約しない限り履歴は残ります。ただし、UTAGE側で付けていた商品名やシナリオとの紐付けは決済代行会社側にはないので、照合できる形で残したいならUTAGEから落としておくほうが確実です。
領収書・請求書URLは404になる
購入者に発行済みの領収書についても、明確な記載があります。
UTAGE解約後は、解約前に自動作成された全ての発行済み領収書URL、請求書URLは無効となりアクセス不可(404エラー表示)となります
過去に商品を買ってくれた人が、確定申告の時期に領収書を開こうとして404になる、ということです。相手にとっては、こちらの解約は無関係な出来事です。
公式は、その場合「ご自身にて手動発行対応をお願いいたします」としています。UTAGEの外で作って渡すことになります。
準備としてできるのは2つです。解約前に発行済みの領収書・請求書をPDF等で保存しておくこと。そして売上一覧を落としておくことです。後から依頼が来ても、この2つがあれば手動で作れます。
なお、課金実績のある商品データを削除すると、解約しなくても同じことが起こります。この種の「消すと戻せない操作」はUTAGEでやってはいけない操作38個にまとめています。
LINEリッチメニューは解約前に消す
LINE公式アカウントと連携している場合、解約前にやっておかないと取り返しがつかない操作がもう1つあります。
UTAGE解約後は、LINE友だちに適用済みのLINEリッチメニュー表示の削除、変更操作が一切できなくなります
リッチメニューはUTAGEから設定していますが、実際に表示されているのはLINE公式アカウント側です。UTAGEがなくなると、その表示だけが残り、変更する手段が消えます。
残ったメニューのボタンは、当然リンク先も生きたままです。すでに閉じたLPや、機能しなくなった申込ページへ友だちを送り続けることになります。
公式は「必ずUTAGE解約手続き前にLINEリッチメニュー非表示化処理をご実施ください」としています。手順そのものはUTAGEのリッチメニュー切り替え方法で解説している「適用の解除」と同じ考え方です。解約を決めた日にまずやることとして扱ってください。
解約手続きの手順(契約日で分かれる)
準備が終わってから、ここに進みます。手続きの方法は契約した時期で2つに分かれます。
| 契約時期 | 手続き方法 |
|---|---|
| 2022/03/15 以降 | UTAGEの管理画面から自分で手続きする |
| 2022/03/15 より前 | support@utage-system.com へ解約希望を連絡する |
2022/03/15以降に契約した場合
- UTAGEアカウントにログインし、右上のアカウント名をクリック
- メニューから「アカウント情報」を開く
- 「解約」ボタンから手続きする
ここで詰まりやすい点が2つあります。
1つ目はアカウントの種類です。公式は「UTAGEご契約アカウントでのみ解約手続きが可能です。オペレーターアカウントでは解約手続きは行えません」としています。オペレーターアカウントでログインすると、そもそも「解約」ボタンが表示されません。スタッフに任せられない操作、ということです。
契約者専用のログインURLは https://utage-system.com/login です。ボタンが見当たらない場合は、まずこのURLから契約アカウントでログインし直してください。
2つ目は独自ドメインが失効しているケースです。独自ドメインの有効期限が切れて管理画面に入れなくなっている場合でも、UTAGEのデフォルトドメインのログインページから入れます。URLは上と同じです。「ドメインが切れたのでログインできず解約もできない」という状態にはなりません。
2022/03/15より前に契約した場合
この場合はメールでの申請になります。support@utage-system.com へ解約希望を連絡してください。
ここで重要なのがタイミングです。公式はこう案内しています。
解約手続きは手動で行いますので、課金日に余裕をもって解約申請をお送りください。課金日直前のご連絡の場合は、手続きが間に合わない場合やご連絡が混み合い対応ができない場合もありますため、課金日3日前以上の余裕を持ったご連絡をお願いいたします
間に合わないと1か月ぶん多く支払うことになります。日割り返金はないので、遅れたぶんは戻りません。
そして完了の確認です。公式は「解約完了時にはメールをお送りしております」としたうえで、届いていない場合は解約が完了していない可能性があるので連絡するよう案内しています。申請を送っただけで終わりにせず、完了メールが届いたかどうかまで確認してください。
解約の前に、疑問なら先に聞ける
公式は解約の連絡先の案内と並べて、「機能の利用方法による疑問がございましたら、解決できます」と書いています。マニュアルで解決しない疑問がある場合の窓口も同じです。
「使いこなせないから止める」という理由であれば、解約は取り消せない操作なので、先に聞くほうが順序として正しいということになります。
まとめ:解約前チェックリスト
解約は即時で、取り消せません。押す前に次を終わらせてください。
お金を止める
- アクション経由で「継続課金を停止」を使っている箇所がないか確認した
- 継続課金を、決済代行会社側で止める段取りをつけた
- 分割払いでStripeを使っているなら、回数完了後に手動停止する予定を決めた
データを回収する
- ファネルの売上3種(売上一覧・複数回、分割払い一覧・継続課金一覧)
- メール・LINE配信の読者データ4種
- 会員サイトの受講生・メンバー・レッスン登録データ
- イベント申込者、パートナーの成約状況と報酬集計
- メディア・動画・音声の各管理画面のファイル
- 発行済みの領収書・請求書と、UTAGE月額料金の領収書
外に出ているものを止める
- LINEリッチメニューを非表示にした
- 会員サイトの受講生に、提供がどうなるかを伝えた
この3つのうち、後から取り返せないのは1番目と2番目です。特に「止めると約束したお客様への課金が続く」という事態は、金銭だけでなく信頼の問題になります。解約ボタンより先に、決済代行会社の管理画面を開いてください。
なお、まだ契約を続けるか迷っている段階であれば、UTAGEの機能を一度棚卸ししてから判断するのも手です。再契約しても設定は引き継がれないので、止めるコストは思っているより大きくなります。
よくある質問(FAQ)
解約するとすぐに使えなくなりますか?
はい。公式マニュアルでは「即時解約」とされており、手続きが完了した時点でログインできなくなり、アカウントは抹消されます。契約期間の残りを使い切る、といった猶予はありません。
解約すればお客様への課金も止まりますか?
止まりません。継続課金も複数回払い・分割払いも、課金処理は決済代行会社側で継続します。しかもUTAGE解約後はUTAGE側から停止できなくなるため、決済代行会社の管理画面から手動で停止する必要があります。
分割払いは支払回数が終われば自動で止まりますか?
決済代行会社によります。UnivaPay・テレコムクレジット・AQUAGATES・FirstPaymentは回数完了後に自動停止しますが、Stripeは自動停止しません。Stripeの場合は管理画面からサブスクリプションを手動停止してください。自動停止する会社でも、実際に停止しているかの確認は必要です。
解約後に決済履歴を見ることはできますか?
UTAGE内では見られません。ご利用の決済代行会社(Stripe/UnivaPay等)の管理画面から確認してください。UTAGE側の商品名やシナリオとの紐付けは残らないため、必要であれば解約前に売上一覧をダウンロードしておいてください。
購入者に発行した領収書はどうなりますか?
発行済みの領収書URL・請求書URLはすべて無効になり、アクセスすると404エラーになります。解約後に発行依頼が来た場合は、自分で手動発行する必要があります。解約前にPDF等で保存し、売上一覧も落としておいてください。
解約ボタンが見当たりません。
オペレーターアカウントでログインしている可能性があります。解約手続きはUTAGE契約アカウントでのみ可能で、オペレーターアカウントでは「解約」ボタンが表示されません。契約者専用のログインURLから契約アカウントでログインし直してください。
独自ドメインが切れて管理画面に入れません。
UTAGEのデフォルトドメインのログインページから入れます。独自ドメインが失効していても、そちらからログインして解約手続きを行えます。
解約後に再契約すれば元に戻りますか?
戻りません。公式は「解約後、再度UTAGEをご契約された場合でも、以前契約されていたUTAGEアカウントの各種設定情報は引き継がれません」としています。ファネル・シナリオ・会員サイトはすべて作り直しになります。
支払い済みの料金は返金されますか?
されません。解約通知日においてすでに支払い済みの料金について日割りによる返金は行われず、解約後の返金もありません。
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