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HubSpotのタスクは無料のまま使えます|キューで1件ずつ処理する方法と、続かなくなる3つの原因

公開 2026年10月7日

ロープに一列に並んだ木製の洗濯ばさみ

営業の追いかけが漏れる。この悩みに対して、自動化を検討する前に使えるものがあります。タスク機能です。

地味に見えますが、公式ヘルプの対象は「すべての製品とプラン」。つまり無料ツールのみのアカウントでも使えます。

自動化がProfessional以上であることを考えると、無料のまま追いかけの漏れを減らせる、数少ない手段ということになります。

この記事では、タスクの作り方とキューの使い方、そして続かなくなる原因を扱います。

先に結論:3つだけ押さえてください

  1. タスクはすべての製品とプランで使えます。ただし一部の機能には席が必要です
  2. キューにまとめると、1件ずつ順番に処理できます。一覧を眺める運用より速く終わります
  3. 繰り返しとリマインダーを設定できます。定例の作業は、作り直す必要がありません

自動化は使えなくても、忘れない仕組みは無料で作れます。

前提:タスクは無料のまま使えます

公式ヘルプの冒頭には、対象として「すべての製品とプラン」と書かれています。あわせて、一部の機能には席が必要とも記載されています。

ここが他の営業機能と違う点です

この媒体でこれまで扱ってきた営業まわりの機能は、多くが有料でした。取引パイプラインは無料では1本、ミーティングリンクも1本、シーケンスに至っては上位プランと席が必要です。

その中で、タスクは制限の話がほとんど出てきません。無料で始めた会社が最初に使い込むべき機能だと考えてください。

「メモ帳で十分」と思われがちです

最初は、手帳や付箋、表計算ソフトで管理している会社がほとんどです。それでも回っているうちは、変える必要はありません。

ただ、決定的な違いが1つあります。タスクは、顧客のレコードに紐づきます。「誰に対する、何の作業か」が、記録と一緒に残ります。

付箋に「A社に電話」と書いても、過去に何を話したかは書いてありません。タスクなら、その相手の履歴を開いたまま作業できます。

自動化が使えないプランでの主力になります

自動化との違いを、正しく理解しておいてください。

自動化(ワークフロー) タスク
必要なプラン Professional以上 すべてのプラン
やること 機械が実行する 人に思い出させる
抜けたとき 起きない 人が飛ばすと抜ける
向く作業 定型の処理 判断が要る連絡

「思い出させる」ほうが向く作業もあります

自動化が万能というわけではありません。相手や状況を見て文面を変えるべき連絡は、そもそも自動化に向きません。

見積後の追いかけ、失注先への再接触、紹介のお礼。こうした連絡は、人が判断して送ったほうが決まります。タスクは、その判断の機会を作る仕組みです。

タスクを作る5つの場所

公式には、複数の場所から作成できると書かれています。よく使うものを挙げます。

  1. タスクの一覧画面から……右上のタスクを作成から
  2. レコードから……顧客や取引の画面の左側で作ります
  3. 複数のレコードから一括で……対象を選んでまとめて作れます
  4. 活動のあとに続けて……通話・メール・打ち合わせの記録後に作れます
  5. 受信トレイの拡張機能から……メールを見ながら作れます

このほか、ワークフローやシーケンスからも自動でタスクを作れますが、こちらは上位プランの機能です。

いちばん効くのは4つ目です

活動を記録したあと、その場で次のタスクを作る。これが習慣になると、追いかけが途切れなくなります。

電話を切ったあと、記録を書いて、そのまま「2週間後に再確認」のタスクを作る。1分で終わります。あとでまとめて作ろうとすると、必ず抜けます。

一括作成は展示会の後に効きます

名刺をまとめて取り込んだあと、全員に同じタスクを一括で作る。100人分を1件ずつ作る必要はありません。

ただし、一括で作ったタスクは期限も一括です。同じ日に100件並ぶと、結局その日に処理できません。取り込む前に、優先度で分けて別々に作るほうが現実的です。

キューを使うと、1件ずつ処理できます

公式には、タスクの作成時に既存のキューに追加するか、新しいキューを作れると書かれています。この機能が、実務ではいちばん効きます。

キューは「その日やる分の束」です

タスクを一覧で眺めると、件数の多さに気が重くなります。しかもどれから手を付けるか、毎回考えることになります。

キューにまとめておくと、1件目を開いて、終わったら次へ、という流れで進められます。考える時間が消えるぶん、処理が速くなります。

種類ごとに分けるのがコツです

1つのキューに全部を入れると、電話と、メールと、資料作成が交互に来ます。頭の切り替えが毎回発生するので、疲れます。

「電話するもの」「メールを書くもの」のように、やる作業の種類でキューを分けてください。同じ動作が続くほうが速く終わります。

繰り返しとリマインダーの設定

2つとも、続ける仕組みとして重要です。

繰り返しタスク

公式には、繰り返しに設定するチェックボックスがあり、日数や週数を指定できると書かれています。

毎週の見込み客の確認、毎月の請求前チェック、四半期ごとの既存顧客への連絡。定例の作業は、1回作れば以降は自動で並びます。

リマインダー(通知)

タスクには、リマインダーのドロップダウンから通知のタイミングを選べると記載されています。

期限の当日に通知が来ても、その日はもう予定が埋まっています。前日に通知を出すほうが、動ける時間が確保できます。

通知を付けすぎない

ただし、すべてのタスクに通知を付けると、通知そのものが読み飛ばされます。期限を守る必要があるものだけに付けてください。

目安として、相手が待っているものには付ける。自分の都合で動かせるものには付けない。この基準で分けると、通知が意味を持ち続けます。

タスクが機能しなくなる3つのパターン

導入しても3か月で使われなくなる会社があります。原因はだいたい同じです。

1. 溜まって開かなくなる 期限切れが100件並ぶと、誰も開きません 対策:溜まったら一度まとめて消す ゼロから始め直すほうが早い 2. 書き方が抽象的すぎる 「A社の件」では、何をするか分かりません 対策:動詞で終える 「見積の再送をメールする」まで書く 3. 期限が形だけになる とりあえず今日、と入れると守られません 対策:やる日を決めて入れる 迷ったら1週間先に置く

溜まったら、一度消してください

いちばん多いのがこれです。期限切れが並ぶと、開くこと自体が苦痛になります。その状態を我慢して続けようとすると、使わなくなります。

思い切って、一度まとめて完了にするか削除してください。本当に必要なものは、また出てきます。ゼロから始め直すほうが、続きます。

タイトルは動詞で終える

「A社の件」ではなく「A社に見積の再送をメールする」。開いた瞬間に手が動く書き方にしてください。

何をするか考える時間が要るタスクは、後回しにされます。書くときに10秒かけると、実行のときの30秒が消えます。

1〜10人の会社で作るべきキューは3つ

凝った運用は要りません。3つで足ります。

1. 今日電話する

電話の予定をまとめたキューです。まとめて30分取って、上から順にかけてください。1件ごとに他の作業を挟むより、はるかに速く終わります。

相手の履歴を開いたまま話せるので、前回何を話したかを思い出す時間も要りません。

2. 今週メールする

急ぎではないが、今週中に送るメールです。期限を細かく決めず、週単位で持つのがコツです。

日単位にすると、動かすたびに期限を書き換えることになります。書き換える作業が増えると、続きません。

3. 見に行く

3つ目は、少し性質が違います。「この日に、この人の状況を確認する」というタスクです。

連絡するとは限りません。相手のサイトを見る、ニュースを調べる、社内で状況を聞く。連絡の前に、確認だけする機会を作っておくと、送る内容が変わります。

業種別:最初に置くタスクの型

「何をタスクにすればいいか分からない」という段階の方向けに、3つの業種で例を挙げます。いずれも、放っておくと確実に漏れる場面です。

続く形 電話を切る → 記録を書く → その場で次を作る かかる時間は1分 記憶が新しいので、内容が具体的になります 続かない形 電話を切る → あとでまとめて作る 夕方には、何を話したか薄れています 結果、作られないまま終わります

工務店・リフォーム

最初に置くのは「現地調査の翌々日に、見積の進捗を連絡する」です。調査から見積提出までの空白期間に、相手の熱が下がります。

もう1つが「引き渡しの3か月後に、不具合がないか確認する」。この連絡があるかないかで、紹介の出方が変わります。繰り返しではなく、引き渡しのたびに1件作ってください。

士業事務所

「初回相談の1週間後に、検討状況を確認する」を必ず入れてください。相談の場では「持ち帰って検討します」で終わることが多く、そのまま放置されがちです。

もう1つは「決算・申告の2か月前に、必要書類の案内を送る」。これは繰り返しタスクに向きます。顧問先ごとに時期が決まっているので、1回作れば毎年並びます。

受託開発・制作会社

「提案書の提出から5営業日後に、社内での検討状況を聞く」。決裁に時間がかかる業種なので、こちらから聞かないと止まったままになります。

そして「納品から1か月後に、運用の状況を聞く」。追加の相談は、たいていこのタイミングで出てきます。聞かなければ、他社に流れます。

共通しているのは「空白期間」です

3業種とも、相手からの連絡が来ない期間にタスクを置いています。忙しいときに抜けるのは、まさにこの期間の連絡です。

逆に、相手から連絡が来る場面はタスクにしなくて構いません。放っておいても進む作業に、仕組みは要りません。

複数人で使うときの決めごと

2人以上で使い始めると、別の問題が出ます。先に決めておいてください。

担当者を必ず入れる

タスクには担当者を設定できます。空欄のまま作ると、誰もやりません。「気づいた人がやる」は、誰も気づかないのと同じです。

自分でやるつもりでも、担当者に自分を入れてください。他の人から見て、そのタスクが空いているかどうかが分かります。

他人のタスクを勝手に消さない

一覧を整理していると、他の人の期限切れタスクが目に入ります。そこで勝手に消すと、その人の記憶ごと消えます。

気になったら、本人に聞いてから。棚卸しは、自分の分だけにしてください。

引き継ぎのときは、まとめて付け替える

担当が代わるときは、その人のタスクを一括で新しい担当者に付け替えてください。消してから作り直すと、内容が失われます。

とくに「なぜこの日に連絡することになったか」は、本人しか知りません。付け替えるときに、一言メモを足してもらうと、次の人が動けます。

タスクの種類と優先度を使い分ける

作成画面には、種類と優先度の欄があります。どちらも空欄のまま作れますが、埋めると一覧の使い勝手が変わります。

種類は「あとで絞り込むため」に入れる

通話、メール、ToDo。この3つのどれかを選びます。入れておくと、「電話だけを集めた一覧」を作れます。

前の章でキューを作業の種類で分ける話を書きましたが、種類を入れておけば、キューを作らなくても絞り込みで同じことができます。件数が少ないうちは、こちらのほうが手軽です。

優先度は3段階で足ります

高・中・低の3段階です。ただし、全部を「高」にすると意味がなくなります。実際、そうなっている会社が多い。

基準を1つ決めてください。おすすめは「今日やらないと、相手に実害が出るか」です。見積の提出期限、返信の約束をした案件。ここだけが「高」です。

それ以外は「中」で構いません。低は、正直なところ使わなくても運用できます。やらない可能性があるものは、タスクにしないほうがすっきりします。

期限のない タスクを作らない

期限は空欄でも作れますが、期限のないタスクは永久に残ります。一覧の下のほうに沈んで、誰も見ません。

いつやるか決まっていないなら、とりあえず1か月先に置いてください。その日に見て、まだ要らなければまた動かす。動かす手間より、忘れる損のほうが大きい。

タスクとカレンダーの使い分け

両方を使っていると、どちらに書くか迷います。基準を決めておいてください。

時刻が決まっているものはカレンダー

打ち合わせ、訪問、電話の約束。相手と約束した時刻があるものは、カレンダーです。

タスクに入れると、他の作業と混ざって見落とします。約束は、時間が押さえられている場所に置いてください。

自分の裁量で動かせるものはタスク

追いかけの連絡、資料の準備、確認の作業。いつやるかを自分で決められるものは、タスクです。

これをカレンダーに入れると、予定が埋まって見えます。実際には動かせる作業なのに、他の予定を入れられなくなります。

両方に書かない

同じ内容を両方に入れると、片方を消し忘れます。消し忘れたほうが残り、いつまでも終わらない作業に見えます。

どちらに置くかを、その場で決める。迷ったら、相手が待っているならカレンダー、待っていないならタスクです。

運用を続けるための決めごと

最後に、続けるための決めごとを3つ挙げます。

開く時間を決める

朝いちばんか、昼休みのあと。タスクの一覧を開く時間を、1日1回決めてください。

思い出したときに開く運用は、忙しい日に飛びます。時間を決めておけば、忙しい日でも「開くだけ」はできます。

その日にできない分は、その場で動かす

今日できないと分かった時点で、期限を動かしてください。期限切れのまま放置すると、一覧が見えなくなります。

動かすことは、先延ばしではありません。やらないと決めたなら、消すのも正しい判断です。

週に1回、棚卸しする

金曜の夕方に10分。終わっていないタスクを見て、来週やるものだけを残してください。

この10分があるかどうかで、3か月後に使っているかが決まります。溜まる前に減らすほうが、溜まってから消すより楽です。

1か月後に見る数字

タスクを入れたあと、効いているかを確かめる方法も決めておいてください。見るのは2つだけです。

1. 期限内に終わった割合

完了したタスクのうち、期限内だったものの割合です。この数字が低いなら、期限の付け方が実態と合っていません。

直すのは自分の働き方ではなく、期限のほうです。3日後にやるつもりの作業を「明日」にしているだけ、というケースがほとんどです。

2. タスクが付いていない案件の数

こちらのほうが重要です。進行中の案件のうち、次にやることが決まっていないものが何件あるか。

ここが多い状態は、タスクを使っていないのと同じです。進行中の案件には、必ず次のタスクが1つ付いている。この状態を保つことが、そもそもの目的です。

月に1回、取引の一覧を開いて、次のタスクが空いているものを探してください。5分で終わります。止まっている案件は、この5分でしか見つかりません。

まとめ

タスクは、無料のまま使える数少ない営業機能です。

  1. 対象はすべての製品とプラン。一部の機能には席が必要です
  2. キューにまとめると、1件ずつ順番に処理できます。作業の種類ごとに分けてください
  3. 繰り返しとリマインダーを使えば、定例作業は作り直す必要がありません。
  4. タイトルは動詞で終える。開いた瞬間に手が動く書き方にします
  5. 溜まったら一度消す。本当に必要なものは、また出てきます

自動化は使えなくても、忘れない仕組みは無料で作れます。漏れているのは記憶力の問題ではなく、置き場所の問題です。

よくある質問(FAQ)

タスクは無料版でも使えますか

使えます。公式ヘルプの対象は「すべての製品とプラン」です。ただし、一部の機能には席が必要と記載されています。

キューとは何ですか

タスクをまとめておく束です。作成時に既存のキューへ追加するか、新しいキューを作れます。キューから始めると、1件目を開いて終わったら次へ、という流れで処理できます。

定例の作業を毎回作るのが面倒です

繰り返しの設定を使ってください。繰り返しに設定するチェックボックスをオンにして、日数や週数を指定できます。1回作れば、以降は自動で並びます。

通知は設定できますか

できます。リマインダーのドロップダウンから、通知のタイミングを選べます。期限当日ではなく前日に設定すると、動ける時間が確保できます。

タスクとカレンダー、どちらに書けばいいですか

相手と約束した時刻があるものはカレンダー、自分の裁量で動かせるものはタスクです。追いかけの連絡や資料の準備をカレンダーに入れると、予定が埋まって見えて、本当の約束を入れられなくなります。同じ内容を両方に書かないでください。片方を消し忘れます。

優先度はどう決めればいいですか

「今日やらないと相手に実害が出るか」で分けてください。この基準なら、高が付くのは提出期限のあるものと、返信を約束したものだけになります。全部を高にすると、優先度そのものが意味を失います。

タスクが溜まって開かなくなりました

一度まとめて完了にするか削除してください。期限切れが並んだ状態を我慢して続けると、使わなくなります。本当に必要なものは、また出てきます。

参考にした公式ドキュメント

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