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AIでデータ分析を始める手順|質問を3段階に分けて聞く【2026年版】

机の上でグラフの資料にペンを当て、ノートとノートパソコンを並べて見ているところ

データをAIに渡して「分析して」と頼むと、当たり前の要約しか返ってきません。合計と平均と、いちばん大きい項目。それなら自分でも出せます。公式ヘルプには、結果を出すための聞き方が3段階で書かれていました。

この記事では、Microsoftの公式ヘルプに書かれている内容を並べ、実務の手順として整理します。内容は公式ページで確認したものです。仕様は更新されるため、運用を決める前には原典で最新の記載をご確認ください。なお、公式に記載のない部分は、実務の提案であることを本文で明示しています。

結論:一度に聞かず、3段階に分ける

先に結論です。「このデータを分析して」という一文で終わらせると、返ってくるのは概要だけになります。公式ヘルプは、最良の結果を得るためのヒントとして3つを順番に挙げていました。この順番がそのまま手順になります。

公式が挙げている3つの順番

公式ヘルプには、最良の結果を得るためのヒントとして次の3つが並んでいます。1つ目が具体的な質問から始めて、Copilot が質問の内容を正確に理解できるようにします。2つ目がフォローアップで会話を続け、応答を絞り込むか拡張します。3つ目がデータをより深く調査し、気づかなかった傾向やパターンを明らかにするために洞察を求めますです。具体から入って、重ねて、最後に広げるという並びになっています。多くの人がやっているのは、いきなり3つ目から入ることだと思います。広い質問から始めると、広い答えが返ってきます。

別のページにも同じ考え方がある

Excel の Copilot のヒントを集めたページにも、似た記載があります。具体的に書いてください。入力した情報が詳細であるほど、Copilot の応答はより有用になります。大まかに始めて、次に洗練させます。結果が完全に正しくない場合は、詳細を追加して、再試行するように Copilot に依頼します。フォローアップの質問をして、前の結果に基づいてください。表現は違いますが、同じ流れです。1回で完成させようとしないという考え方が、複数のページで繰り返されています。分析だけの話ではなく、Copilot 全体の使い方として書かれているわけです。以降の節で、3つの段階をそれぞれ見ていきます。

聞き方の3段階

1. 具体的に聞く列名を出して、比べる対象まで書く。
2. 重ねて聞く前の質問の文脈は記憶されている。
3. 洞察を聞く傾向、比較、外れ値、予測、要約。
そのあとコードを展開して、出どころを確かめる。

出典:Microsoft Support(Copilot in Excel)

動いているのはPythonだと書かれている

聞き方の前に、中で何が動いているのかを押さえます。ここが分かっていないと、うまくいかないデータの見当がつきません。公式ヘルプに、仕組みと対象の両方が明記されていました。思っていたより限定的な条件が並んでいました。

Pythonで計算していると明記されている

公式ヘルプにこうあります。Copilot は、Python ベースの分析を使用して、質問を解釈し、ブック内の関連データを特定し、回答を計算します。関数で計算しているのではなく、Pythonのコードを書いて実行しているという説明です。同じページには数式を書いたり、アナリストになったり、Python を理解したりしてその力を活用する必要はありませんとも書かれています。使う側は知らなくていいが、中身はコードであるということです。ここを知っておくと、あとの節で出てくる検算の意味が分かります。

効く範囲が限定されている

続きに、対象の条件が書かれています。単一のテーブルやテーブルのような範囲、またはブック全体で複数のそのような範囲で機能します。非構造化データはサポートされていません。非構造化データはサポートされていませんとはっきり書かれています。1行目が見出しになっていて、以下が同じ形で並んでいる。この形になっていないと想定の外です。ここは実務の感覚ですが、社内のExcelには途中に小計行が挟まっていたり、セルが結合されていたり、1枚のシートに複数の表が置かれているものが多いと思います。分析が的外れなときは、聞き方ではなく表の形を先に疑う順番になります。

聞けることが8つに分類されている

公式ヘルプには、聞ける内容がカテゴリごとに表で並んでいます。Q&A、視覚エフェクト、統計 & 分析の概要、分析情報の識別、探索的分析、What-If 分析、機械学習、データ抽出の8つです。例も具体的で、What-If 分析には「金利が 2% 上昇した場合、ローンの支払いはどうなりますか?」、機械学習には「支出に基づいて顧客をセグメント化するには、クラスタリングを使用してください。」が挙げられています。クラスタリングまで依頼できると公式に書かれているのは、知らない人が多い部分だと思います。何が聞けるか分からないときは、この8分類を見るのがいちばん早いです。

1段目:具体的に聞く

ここから3段階を順に見ます。1段目でつまずくと、あとが全部ずれます。公式ヘルプには、避けたい聞き方と勧められる聞き方が、そのまま対比で示されていました。違いがどこにあるのかも、読めばはっきり分かります。

対比の例が示されている

公式ヘルプのヒントにこうあります。具体的な質問から始めて、Copilot が質問の内容を正確に理解できるようにします。そして例が続きます。「売上について教えてください」ではなく、「第 1 四半期と第 2 四半期の売上を比較する」を試してみてください。違いは比べる対象が書かれているかです。「教えてください」には答えの形がありません。「比較する」には、何と何を並べるかが入っています。ここは実務の提案ですが、最初の質問を書くときに答えが表になるのか、数字ひとつになるのか、グラフになるのかを先に決めておくと、質問が自然に具体的になります。

列に名前を付ける

もう1つ、別のページに書かれているヒントがあります。具体的に書いてください。Copilot に分析させる列に名前を付けると、より正確な結果が得られます。そしてヒントのページには特に書式設定や分析リクエストの場合に、Copilot で使用できる列または範囲に名前を付けますとあります。列に名前を付けるが2回出てきます。質問の中で列名を出す、という意味に読めますが、そもそも表の見出しが「項目1」「項目2」のままだと、名前で呼びようがありません。ここも実務の提案ですが、分析の前に見出し行を整えるほうが、質問を工夫するより効きます。

形式まで指定できる

出力の形も指定できます。公式ヘルプにはデータについて Copilot に質問すると、グラフ、ピボットテーブル、要約、傾向、または外れ値として分析情報が返されます。質問が具体的であればあるほど、答えはより有用です。ピボットテーブルなどの特定の形式で結果を取得するには、プロンプトにそう言いますと書かれています。ピボットテーブルで、と書けばその形で返るということです。返ってきたものが表として使いにくいとき、聞き直すより先に形式を指定するほうが早く済みます。形式の候補としてグラフ、ピボットテーブル、要約、傾向、外れ値が挙げられています。

2段目:重ねて聞く

1回目の答えが出たら、次は作り直しではありません。公式ヘルプは、続けて聞くことを勧めていました。しかも、なぜ続けて聞くほうがよいのか、理由まで書かれていました。ここを知らないと、毎回条件を書き直す手間が発生します。

前の質問を覚えていると書かれている

公式ヘルプにこうあります。フォローアップで会話を続け、応答を絞り込むか拡張します。Copilot は前の質問のコンテキストを記憶しているので、必要なものが得られるまで質問を続けることができます。前の質問のコンテキストを記憶していると明記されています。つまり、2回目の質問に条件を全部書き直す必要がありません。1段目で対象と期間を指定していれば、2段目は「地域別に分けて」だけで通ります。ここは実務の感覚ですが、毎回長いプロンプトを書き直している人は、この記載を知らないのだと思います。

続けて聞く例も示されている

実際の流れも公式ヘルプに書かれています。「なぜそのストリームが増加しているのですか?」などのフォローアップの質問をして会話を続けます。または「グラフを表示できますか?」2つの方向が例示されています。1つが理由を掘る方向。もう1つが見せ方を変える方向です。どちらも短い一文です。前の節で触れたとおり、条件は引き継がれているので、聞きたいことだけを書けば足ります。長い指示を書き直すより、短い質問を足すほうが早いという形になります。

結果が違うときの直し方

答えが的外れだったときの記載もあります。ヒントのページには大まかに始めて、次に洗練させます。結果が完全に正しくない場合は、詳細を追加して、再試行するように Copilot に依頼しますとあります。詳細を追加して、再試行するです。最初から質問を作り直すのではなく、足りなかった条件を足す。ここも実務の提案になりますが、何が足りなかったのかが分からないときは、答えのどこが違うかを言葉にすると、足すべき条件が見えてきます。「期間が違う」「除外したい区分がある」「単位が違う」。この3つが多い印象です。

3段目:洞察を聞く

ここが最後の段です。自分で思いついていない切り口を出してもらう段階になります。公式ヘルプには、聞ける切り口が5つ挙げられていました。そのまま使える質問文の例まで書かれていました。自分では思いつかない形です。

切り口が5つ挙げられている

公式ヘルプにこうあります。データをより深く調査し、気づかなかった傾向やパターンを明らかにするために洞察を求めます。傾向、比較、外れ値、予測、または要約について質問できます。挙げられているのは傾向、比較、外れ値、予測、要約の5つです。ここで効くのが外れ値だと思います。合計や平均は自分で出せますが、外れ値は探そうと思わないと見つかりません。気づかなかった傾向やパターンという書き方も、この段階の目的をよく表しています。1段目と2段目は確認、3段目は発見です。

そのまま使える質問文がある

公式ヘルプには、この段階の質問例が載っています。「このデータの何が興味深いのですか?」と試してみてください。プロンプト例の表にも分析情報の識別というカテゴリで「このデータの何が興味深いの?」が挙げられています。同じ質問が2箇所に出てきます。あまりに漠然としているので自分では書かない質問だと思いますが、この段階でだけは、漠然としているほうが効きます。1段目で具体的に聞け、と書いてあるページが、3段目ではこの質問を勧めている。使い分けが前提になっているわけです。

テキストの列にも使える

数値だけの話ではありません。公式ヘルプにはテキストから洞察を得るという項目があり、大きなテキスト セット(アンケート結果、レビュー、フィードバックなど)がある場合、Copilot はそれを要約し、主要なテーマやセンチメントを特定して、結果を新しい列としてブックに追加できますと書かれています。結果を新しい列としてブックに追加できるのが要点です。自由記述のアンケートを1件ずつ読む作業が、テーマの列に変わります。例として「このシートのお客様フィードバックを確認し、主要なテーマを特定します。」や「バグ レポートをプロの口調で箇条書きで説明します。」が挙げられています。

答えの出どころを確かめる

ここが実務でいちばん重要な部分です。数字が返ってきても、それが正しいかどうかは別の話になります。公式ヘルプには、確かめるための操作が具体的に書かれていました。コードが読めない場合の手段まで用意されていました。

コードを展開できる

公式ヘルプの手順にこうあります。コードを展開すると、回答がどのように生成されたかを確認できます。コードには役立つコメントが含まれているので、Copilot が何をしたかを理解することができます。返ってきた答えの下に、実際に走ったコードがあるという説明です。コメントが含まれているとも書かれています。前の節で触れたとおり、中で動いているのはPythonです。結果だけを見るか、過程まで見るかを選べる構造になっています。数字を資料に載せるなら、ここを開くのが前提になると思います。

コードの説明を、本人に出させる

さらに、読めない場合の手段も書かれています。大規模言語モデル(LLM)機能を使用してコードの概要を生成するように Copilot に依頼し、そのロジックを検証することもできます。コードを読める人でなくても、何をしたかの説明を出させて、そのロジックを検証できるという記載です。ここは実務の提案になりますが、説明を読むときに見るのはどの範囲を対象にしたかと何を除外したかの2点だと思います。合計が合わないときの原因は、たいていこのどちらかです。計算式そのものが間違っていることは、あまりありません。

テキスト分析には別の確認方法がある

テキストを分析した場合は、もう1つ方法があります。公式ヘルプには結果を確認するには、分析の上付き番号にカーソルを合わせると、Copilot が参照しているソース データが表示されますと書かれています。上付き番号にカーソルを合わせるという具体的な操作です。要約されたテーマが、どの回答から来ているのかを1つずつ辿れることになります。なお公式にはAI によって生成されたあらゆるコンテンツと同様に、Copilot によって作成されたものを確認、編集、検証できますとも書かれています。確認の手段が用意されている以上、使わない理由はないと思います。

ブックは変わらない

最後に、誤解しやすい仕様です。質問して答えが返ってきても、ブックの中身は変わりません。これは不具合ではなく、公式に明記された動きでした。ここを知らないと、どこが変わったのかを探す時間が無駄になります。

変更しないと明記されている

公式ヘルプにこうあります。Copilot はブックを変更しません。場合によっては、シートに挿入できる静的なテーブルまたは画像の視覚化を返す場合がありますが、これらは更新できません。並べ替え、フィルター処理、数式の挿入などのタスクには、他の Copilot 機能を使用します。3つのことが書かれています。ブックを変更しないこと、返るのは静的なテーブルまたは画像でこれらは更新できないこと、そして並べ替えやフィルターには他の機能を使うことです。質問して出したグラフは、元データを直しても追随しません。聞く機能と、直す機能が分かれているという整理になります。

もっと深く見るためのモードがある

物足りないときの行き先も書かれています。より高度な分析情報をお探しの場合は、Python モードで Excel の元の Copilot にアクセスできます。入り方は直接回答を受け取った後、フォローアップの提案ピルを選択します「高度な分析モードを使用して、より深い結果を得る」、または「高度な分析モードに入る」と直接質問する形です。そしてこれにより、新しいシートが開き、Python コードが実行され、より詳細でカスタマイズ可能な分析が実行されますと続きます。基になる Python コードを更新可能な Python セルとして変更して挿入することもできるとされています。戻るときは[高度な分析の停止] を選択して標準の Copilot モードに戻りますです。

編集する機能のほうは、直接書き換える

一方で、ブックを編集する側の機能には別の注意書きがあります。ヒントのページに機密ファイルまたは共有ファイルを Copilot で編集する場合は注意が必要です。Copilot はブックに直接変更を加えます。変更を元に戻す必要がある場合は、いつでも変更を元に戻すか、以前のバージョンを表示できますとあります。こちらは直接変更を加えると書かれています。さらにExcel の変更をチェックアウトするために、それらの変更をブックに自動的に保存せずにそれらの変更を試すには、自動保存を無効にしますという記載もあります。試す前に自動保存を切るという手順が公式に書かれているわけです。共有ファイルで試すときは、ここを先に見ておく部分だと思います。

まとめ

データをAIに分析させるとき、公式ヘルプは聞き方を3段階で示していました。1つ目が具体的な質問から始めて、Copilot が質問の内容を正確に理解できるようにします。例として「売上について教えてください」ではなく、「第 1 四半期と第 2 四半期の売上を比較する」が挙げられています。2つ目がフォローアップで会話を続け、応答を絞り込むか拡張します。理由はCopilot は前の質問のコンテキストを記憶しているからです。3つ目がデータをより深く調査し、気づかなかった傾向やパターンを明らかにするために洞察を求めますで、切り口として傾向、比較、外れ値、予測、または要約が挙げられています。

中で動いているのはPythonです。Copilot は、Python ベースの分析を使用して、質問を解釈し、ブック内の関連データを特定し、回答を計算しますとされ、単一のテーブルやテーブルのような範囲が対象で非構造化データはサポートされていませんと書かれています。答えの確かめ方も用意されていて、コードを展開すると、回答がどのように生成されたかを確認できます、さらにコードの概要を生成するように Copilot に依頼し、そのロジックを検証することもできますとあります。テキスト分析では分析の上付き番号にカーソルを合わせると、Copilot が参照しているソース データが表示されます。

そして、仕様として覚えておきたいのがCopilot はブックを変更しませんという一文です。返るのは静的なテーブルまたは画像の視覚化で、これらは更新できません。並べ替え、フィルター処理、数式の挿入などのタスクには、他の Copilot 機能を使用しますとされています。もっと深く見たいときは「高度な分析モードに入る」で新しいシートが開き、[高度な分析の停止] で戻ります。なお編集側の機能はブックに直接変更を加えますとされ、試すときは自動保存を無効にしますという手順が書かれています。具体に聞いて、重ねて、広げて、コードを開く。これが手順になります。

よくある質問(FAQ)

「分析して」と頼んでも概要しか返りません

公式ヘルプには、具体的な質問から始める、という記載があり、「売上について教えてください」ではなく「第 1 四半期と第 2 四半期の売上を比較する」を試す、という対比の例が示されています。比べる対象を入れた質問から始める形になります。

2回目の質問でも条件を全部書く必要がありますか

公式ヘルプには、Copilot は前の質問のコンテキストを記憶しているので、必要なものが得られるまで質問を続けることができる、と書かれています。フォローアップで会話を続け、応答を絞り込むか拡張する、という使い方が示されています。

結果が的外れです

公式ヘルプには、Python ベースの分析が単一のテーブルやテーブルのような範囲で機能し、非構造化データはサポートされていない、と書かれています。また、結果が完全に正しくない場合は、詳細を追加して再試行するように依頼する、という記載もあります。

返ってきた数字は確かめられますか

公式ヘルプには、コードを展開すると回答がどのように生成されたかを確認でき、コードには役立つコメントが含まれている、と書かれています。さらに、コードの概要を生成するように依頼してロジックを検証することもできる、とされています。

グラフを出したのにブックが更新されません

公式ヘルプには、Copilot はブックを変更しない、シートに挿入できる静的なテーブルまたは画像の視覚化を返す場合があるがこれらは更新できない、と書かれています。並べ替え、フィルター処理、数式の挿入などには他の Copilot 機能を使う、とされています。

共有ファイルで試すのが不安です

公式ヘルプには、機密ファイルまたは共有ファイルを編集する場合は注意が必要で、Copilot はブックに直接変更を加える、と書かれています。変更をブックに自動的に保存せずに試すには自動保存を無効にする、という手順も示されています。

原典で記載を確認する
機能と手順は更新されます。運用を決める前に、データ分析に関する質問に対する直接の回答を得る(Microsoft Support)で最新の記載をご確認ください。

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