
ログインできない。この状態は、焦るほど遠回りになります。
公式ヘルプには、試すべき手順が順番どおりに書かれています。上から順にやれば、多くはそこで解決します。
ただし、どうやっても戻せない状態が1つだけあります。2要素認証の端末を失い、他の方式を登録していない場合です。
この記事では、切り分けの順番と、入れなくなる条件を扱います。
先に結論:慌てる前に3つ
- 複数のアドレスを持っているなら、まず正しいほうを確認してください。
- リセットのメールが届かないなら、許可リストに hubspot.com を追加します。
- 自分だけの問題かは、status.hubspot.com で確認できます。
2要素認証の方式を1つしか登録していない場合、その端末を失うとアカウントに入れなくなります。
前提:上から順に試す7つの手順
公式ヘルプには、ログインできない場合の手順が順番どおりに書かれています。そのまま挙げます。
- ブラウザーがHubSpotに対応していることを確認する
- 複数のメールアドレスを持っている場合、正しいアドレスを使っているか確認する
- ブラウザーでキャッシュとCookieをクリアする
- status.hubspot.com でログイン関連の問題が報告されていないか確認する
- 別のネットワークからログインを試す
- システムメールの受信に問題がないかを確認する
- Chromeの設定でサードパーティーCookieを有効にする
順番に意味があります
上の3つは、自分の環境でできることです。数分で終わります。
4つ目で、そもそも自分の問題かどうかが分かります。ここを先に見ておくと、無駄な作業をせずに済みます。
飛ばして問い合わせない
いきなりサポートに連絡すると、結局この手順を聞かれます。そして、やりとりに時間がかかります。
7つ全部でも15分ほどです。先に済ませてから連絡するほうが、結果的に早く解決します。
いちばん多いのは「別のアドレスで登録していた」
実務でいちばん多い原因が、2つ目の項目です。
複数のアドレスを持っている人ほど起きます
会社のアドレス、部署の共有アドレス、個人のアドレス。どれで登録したかを覚えていないことがあります。
招待のメールが届いたアドレスが、登録されているアドレスです。受信箱を「hubspot」で検索してみてください。
ドメインが変わった会社も要注意
社名変更やサイトのリニューアルでメールのドメインが変わると、古いアドレスで登録されたままになります。
この場合、古いアドレスが受信できる状態なら、まだ間に合います。閉じる前に、登録アドレスの変更を済ませてください。
退職した人のアドレスで招待されている場合
前任者が自分のアドレスで招待を受け取り、そのまま引き継いでいるケースもあります。
この状態は危険です。本人のアドレスで登録し直してください。以前の記事で書いたとおり、会社のアドレスで招くのが原則です。
パスワードのリセットメールが届かないとき
公式には、リセットのメールが受信箱に表示されない場合の対処として、「Eメールの許可リストに hubspot.com を追加」すると記載されています。
迷惑メールの設定で止まっています
会社で迷惑メールの対策を厳しくしていると、システムからのメールがブロックされます。
とくに、大企業や官公庁のような環境で起きやすい。この媒体で以前書いた、ハードバウンスの原因と同じ構造です。
情報システムの担当者に依頼してください
自分の受信設定では変えられない場合があります。会社全体のフィルターで止まっているためです。
依頼するときは、「hubspot.com からのメールを許可してください」と具体的に伝えてください。これだけで通ります。
別のアドレスで試さない
届かないからといって、別のアドレスで新しくアカウントを作らないでください。同じ会社のデータには入れません。
新しいアカウントは、まったく別の空のアカウントになります。解決にはなりません。
サービス側で起きている場合
4つ目の手順です。status.hubspot.com を開いてください。
公式には、このページでログイン関連の問題が報告されているかを確認でき、随時新しい情報で更新されると記載されています。
ここを見れば、待つべきかが分かります
サービス側の問題なら、こちらでできることはありません。待つのが正解です。
この確認をせずに、キャッシュを消したり、パスワードを変えたりすると、復旧したあとに別の問題が起きます。
社内に共有してください
自分だけでなく、全員が入れない状態かもしれません。先に共有すれば、他の人の時間を節約できます。
そして、顧客対応に影響があるかを判断してください。問い合わせの通知が止まっている可能性があります。
ブラウザーの設定が原因のとき
手順の1つ目、3つ目、7つ目が、これにあたります。
対応しているブラウザーを使う
公式には、ブラウザーがHubSpotに対応していることを確認すると書かれています。
古いブラウザーを使い続けている環境では、ここで止まります。会社の方針で更新できない場合は、別のブラウザーを試してください。
キャッシュとCookieを消す
いちばん効くことが多い手順です。古い情報が残っていると、ログインの処理が途中で止まります。
消すと、他のサイトのログイン状態も切れます。他のパスワードを控えてから実行してください。
サードパーティーCookieの設定
公式には、Chromeの設定でサードパーティーCookieを有効にすると記載されています。
セキュリティ強化のために無効にしている環境では、ここで止まります。設定を戻すか、別のブラウザーで試してください。
二度と入れなくなる条件
ここが、この記事でいちばん重要な部分です。
公式には、2要素認証について「セカンダリーの2要素認証方法がないと、アカウントにアクセスできなくなります」と明記されています。
機種変更のときに起きます
スマートフォンを買い替えて、認証アプリの設定を新しい端末に移し忘れる。これが、いちばん多い形です。
気づくのは、次にログインしようとしたときです。そのときには、もう古い端末は手元にありません。
紛失や故障でも同じです
落とした。水没した。予告なく起きます。
そして、こういうときに限って急ぎの用件があります。問い合わせに返信しなければならない、という場面で入れなくなる。
対策は、今日5分で終わります
2つ目の方式を登録する。バックアップコードを印刷して保管する。これだけです。
この5分をやっていない人が、実際にかなりいます。今日の記事で1つだけやるなら、ここです。
2要素認証の方式は3つ
公式には、次の3つが挙げられています。
| 方式 | 公式の記載 |
|---|---|
| パスキー | 選択肢の1つ |
| 認証アプリ | 推奨 |
| SMS | 最もセキュリティが低い |
推奨は認証アプリです
公式に推奨と書かれているのは認証アプリです。専用のアプリで、時間ごとに変わる数字を表示するものです。
SMSは最も低いと明記されています
公式には、SMSが最もセキュリティが低いと記載されています。
手軽ではありますが、これを唯一の方式にしないでください。携帯番号が変わったときにも困ります。
2つ目として使うなら有効です
認証アプリを主に使い、SMSを予備として登録しておく。この組み合わせなら、端末を失っても入れます。
バックアップコードの扱い
公式には、バックアップコードについて「2要素認証デバイスを紛失した場合のログインに使用できます」と記載されています。
新しく生成すると、前のものは使えません
重要な仕様です。公式には、新規に生成すると「以前生成したバックアップコードは機能しなくなります」と書かれています。
つまり、印刷して保管したコードは、再生成した時点で紙くずになります。生成し直したら、保管しているものも差し替えてください。
保管場所を決めておく
画面のスクリーンショットを、その端末に保存しない。端末を失ったときに、一緒に失います。
印刷して、鍵のかかる場所に保管する。あるいは、会社の共有の保管場所に置いてください。
誰が保管しているかを共有する
本人しか知らない場所に置くと、その人が不在のときに使えません。
代表者が保管場所を把握している状態にしてください。コードそのものを見せる必要はありません。場所だけで足ります。
他の人が入れなくなったとき
自分ではなく、社内の誰かが入れなくなった場合。管理する側として、何を聞くかを決めておいてください。
1. 何と表示されているかを聞く
「入れません」だけでは判断できません。どの画面で、何と表示されているかを聞いてください。
パスワードが違うのか。メールが届かないのか。画面が真っ白なのか。原因はまったく別です。
スクリーンショットを送ってもらうのが、いちばん早い。口頭の説明は、たいてい途中が抜けます。
2. 無効化されていないかを確認する
管理者側の一覧を開いて、その人の状態を見てください。以前の記事で書いたとおり、無効化するとログインできなくなります。
退職者の整理をしたときに、間違えて現職の人を無効化していた。実際に起きます。
3. 入れているが、機能が見えないだけの場合
本人は「使えない」と言っていても、ログインはできていて、必要な機能が表示されていないだけのことがあります。
この媒体で繰り返し書いたとおり、席と権限は別の話です。まず席、次に権限を確認してください。
通知が届かないときの切り分け
ログインとは別に、「メールが届かない」という相談もよくあります。手順の6つ目にあたる部分です。
システムからのメールと、配信メールは別です
パスワードのリセット、通知、招待。これらはシステムからのメールです。
一方、顧客に送るマーケティングメールは別の仕組みで送られます。片方が届かないからといって、もう片方も止まっているとは限りません。
まず、迷惑メールのフォルダを見る
当たり前のようですが、ここで見つかることが多い。とくに、初めて受け取る種類のメールは入りやすい。
見つけたら、迷惑メールではないと指定してください。次から受信箱に届きます。
会社のフィルターは、自分では見えません
受信箱にも迷惑メールにも見当たらない場合、会社のサーバーの段階で止まっています。
この状態は、自分の設定を何度見ても分かりません。情報システムの担当者に確認してもらうしかありません。
会社として備えておくこと
個人の対策だけでは足りません。会社として決めておくことがあります。
スーパー管理者を2人以上にする
この媒体で繰り返し書いていることです。1人が入れなくなっても、もう1人が操作できる状態にしてください。
パスワードのリセットは、管理者が行える場合があります。その1人が入れない状態だと、誰も何もできません。
入れなくなったときの連絡先を決めておく
誰に、どう連絡するか。これを決めていないと、その場で調べることになります。
焦っているときに調べるのは、いちばん効率が悪い。手順書に1行書いておいてください。
入社時のチェックリストに入れる
新しい人を招くときに、2要素認証の設定を2つ登録してもらう。これを入社時の手順に入れてください。
あとからお願いしても、たいていやりません。最初の設定のときなら、ついでに終わります。
共有アカウントにしない
ログインの問題を根本的に増やしているのが、1つのアカウントを複数人で使う運用です。
誰かがパスワードを変えた時点で、全員が止まります
共有していると、1人が変更しただけで他の全員が入れなくなります。そして、誰が変えたのかも分かりません。
2要素認証を入れていれば、その端末を持っている人しか入れません。その人が休みの日に、業務が止まります。
誰が何をしたかが残りません
共有アカウントだと、記録がすべて同じ名前になります。誰がその顧客に連絡したのか、誰がデータを消したのかが分かりません。
この媒体で何度か書いたとおり、記録は担当者ごとに残ってこそ使えます。共有は、その価値を消します。
無料でも人数は追加できます
共有する理由は、たいてい「席を増やすとお金がかかる」という思い込みです。無料で使える範囲なら、人を追加できます。
以前の記事で書いた、席と権限の話がここにつながります。まず1人1アカウントにしてから、権限で見える範囲を調整してください。
サポートに連絡する前に揃えるもの
7つの手順を試しても解決しない場合は、問い合わせることになります。ここで、手ぶらで連絡しないでください。
先に揃えておく4つ
連絡の前に、次を手元に用意してください。これがあるだけで、やりとりの往復が減ります。
- 登録しているメールアドレス(招待メールが届いたもの)
- エラー画面のスクリーンショット(全体が写っているもの)
- 試した手順(7つのうち、どれをやったか)
- いつから入れないか(日付と、直前に何をしたか)
とくに4つ目が大事です。「機種変更の直後」「パスワードを変えた直後」といった情報で、原因の見当がつきます。
直前に何をしたかを思い出してください
入れなくなる前には、たいてい何かをしています。端末を変えた。パスワードを変えた。会社のセキュリティ設定が変わった。
本人は無関係だと思っていることが、原因であることがよくあります。自分で判断せず、そのまま伝えてください。
管理者経由で連絡する場合
社内に管理者がいるなら、まずその人に相談してください。ユーザーの状態を見れば、その場で解決することがあります。
無効化されていただけ、というケースがあるためです。外部に問い合わせる前に、社内で5分確認するほうが早い。
まとめ
ログインの問題は、順番に見れば多くが解決します。
- 公式の手順を上から試してください。ブラウザー、アドレス、キャッシュ、サービスの状態の順です
- いちばん多いのは、別のアドレスで登録していたケースです。受信箱を検索してください
- リセットのメールが届かないなら、hubspot.com を許可リストに追加します。
- 2要素認証の方式が1つだけだと、端末を失ったときに入れなくなります。
- バックアップコードは、再生成すると前のものが無効になります。差し替えてください
入れなくなってからできることは、ほとんどありません。今日、2つ目の方式を登録してください。
よくある質問(FAQ)
ログインできません。何から試せばいいですか
公式の手順は順番が決まっています。ブラウザーが対応しているか、正しいメールアドレスを使っているか、キャッシュとCookieを消す、status.hubspot.comで障害を確認する、別のネットワークで試す、システムメールの受信を確認する、サードパーティーCookieを有効にする。この順です。
パスワードのリセットメールが届きません
公式には、Eメールの許可リストに hubspot.com を追加すると記載されています。会社全体のフィルターで止まっている場合は、情報システムの担当者に依頼してください。別のアドレスで新しくアカウントを作っても、同じ会社のデータには入れません。
自分だけの問題かどうか、どう確認しますか
status.hubspot.com を開いてください。公式には、このページでログイン関連の問題が報告されているかを確認でき、随時更新されると記載されています。サービス側の問題なら、待つのが正解です。
スマートフォンを買い替えました。入れなくなりますか
2要素認証の方式を1つしか登録していない場合、入れなくなります。公式には、セカンダリーの方法がないとアカウントにアクセスできなくなると明記されています。機種変更の前に、2つ目の方式を登録してください。
2要素認証はどの方式がいいですか
公式に推奨と記載されているのは認証アプリです。選択肢はパスキー、認証アプリ、SMSの3つで、SMSは最もセキュリティが低いと記載されています。認証アプリを主に使い、もう1つを予備として登録してください。
1つのアカウントを部署で共有してもいいですか
おすすめしません。誰か1人がパスワードを変えた時点で、他の全員が入れなくなります。2要素認証を設定している場合は、その端末を持っている人しかログインできません。記録もすべて同じ名前で残るため、誰が対応したのかが分からなくなります。無料で使える範囲なら人数を追加できるので、1人1アカウントにしてください。
バックアップコードは保存しておけばいいですか
印刷して、端末以外の場所に保管してください。端末に保存すると、その端末を失ったときに一緒に失います。また、新しく生成すると以前のコードは機能しなくなると記載されているため、生成し直したら保管しているものも差し替えてください。
参考にした公式ドキュメント
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