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Excel・VBAの自動化を副業で受ける|25,000円からの相場と、見積もりの立て方、受けてはいけない依頼

表計算ソフトの一覧表を開いたノートパソコンと手書きのメモ

プログラミングの副業というと、Webサービスを作る、アプリを作る、という話から始まりがちです。ただ、20代が本業を続けながら週末に受けられる案件で、いちばん数が多くて、いちばん再現性があるのは誰かの手作業をなくす仕事です。表計算ソフトのマクロがその代表で、案件としては「Excel VBA・マクロ開発」という名前で募集されています。

この分野の良いところは、道具にお金がかからないことと、成果が数字で説明できることです。毎週3時間かかっていた集計が5分で終わる。発注する側から見れば、月に12時間が空きます。この説明ができる仕事は、単価を下げずに済みます。

この記事では、表計算の自動化という副業を分解します。扱うのは、単価の相場、手数料を引いた手取り、1本にかかる時間、必要なもの、受けてはいけない依頼、最初の案件の取り方、見積もりの立て方、単価が上がる順番、つまずく場所です。「やってみたら月いくらでした」という結果報告はしません。同じ自動化でも、外部のサイトからデータを集める仕事は確かめることが変わるのでデータ収集の回で、納品後に動かし続ける仕事は保守案件の回で扱っています。

単価はクラウドワークスの公式ページ、手数料はクラウドワークスとココナラの公式ページ、ソフトの価格はマイクロソフト公式、無料で使える自動化の上限はGoogle公式のドキュメントを一次情報にしています。

自動化の単価は「消える手作業の時間」で決まる

ライティングは文字単価、動画編集は尺と作業範囲、デザインは成果物の使われ方で単価が決まります。自動化の単価を決めているのは、その処理を人がやったときに何時間かかっていたかです。コードの行数でも、難しさでもありません。

クラウドワークスが発注する企業側に公開している相場を、この分野だけ抜き出します。

依頼の種類 相場 納期目安
Excel VBA・マクロ開発 25,000円〜 14日前後
スクレイピング・データ収集 50,000円〜 14日前後
業務システム・ソフトウェア改修 100,000円〜 14日前後
データベース設計・構築 300,000円〜 30日前後

同じページには実際の募集例も並んでいます。「Excel VBAを使った残業時間管理システムの開発」が10,000円から50,000円、「Excelを使った全銀データ等のCSVファイル出力マクロの作成」が50,000円から100,000円、「複数のECサイトをスクレイピングしてCSVにデータを抽出するシステム開発」が50,000円から100,000円。時間単価制の募集もあり、簡単なWebシステム構築で1時間3,000円から4,000円という例が出ています。

同じデータを扱う「入力する側」の単価と比べる

比較のために、同じページから手作業側の相場を引きます。PDFをもとにスプレッドシートへ転記するデータ入力が1件1,000円から、営業リストの作成が1件100円からです。

つまり同じ表を扱っていても、入力する側は1件100円、入力を無くす側は1本25,000円という差がついています。この差は技術力の差というより、引き受けている責任の差です。入力は間違えてもその行だけの話ですが、自動化は間違えると全行が同じように間違います。

「何時間が消えるか」を先に聞く

だから、見積もりの前に必ず聞くべき質問が1つあります。「今この作業は、どなたが、月に何回、1回あたり何分かけていますか」です。

週1回30分なら、年間で26時間。時給2,000円の社員が担当しているなら、年間5万円ぶんの作業です。この数字が出ると、25,000円の見積もりは高くありません。逆に、月1回5分の作業なら、自動化しないほうがいいと伝えるのが正しい。断ったことで信頼が上がり、別の案件が来ます。

手数料を引いた手取りと、1本に何時間かかるか

受け取る金額は契約金額そのままではありません。計算の順番を間違えると、見積もりが数パーセントずれます。

クラウドワークスとココナラの違い

クラウドワークスのシステム利用料は、契約金額のうち10万円以下の部分が20パーセントです。公式ページの計算例では、契約金額10,000円(税抜)に消費税を足した11,000円に対して利用料が2,420円かかり、受け取りは8,580円と明記されています。利用料は消費税を足した後の金額にかかるという順番が要点です。

ココナラは通常の販売の手数料が税込22パーセントで、こちらは販売価格に対してかかります。同じ25,000円の仕事でも、受け取る額は変わります。

受注先 25,000円の案件 手取り
クラウドワークス 契約金額25,000円(税抜) 約21,450円
ココナラ 販売価格25,000円 19,500円

ここからさらに振込手数料が引かれます。楽天銀行なら税込100円、それ以外の銀行なら500円です。

マクロ1本にかかる時間(本メディアの想定モデル)

開発の所要時間に公的な統計はありません。以下は標準的な進め方を工程に分けた本メディアの想定モデルで、統計ではありません。自分の作業ログに置き換えて使ってください。

工程 時間 やること
ヒアリング 1時間 現状の手順を画面共有で見せてもらう
仕様の確定 1時間 入力と出力を文章で固めて合意する
実装 4時間 処理を書く。例外はここでは作り込まない
テスト 2時間 実データのコピーで、異常値も含めて流す
手順書と引き渡し 1時間 動かし方と、直す場所の説明を残す

合計で9時間ほどです。手取り21,450円で割ると、時間あたり2,383円になります。デザインやライティングの入口より高く見えますが、これは技術の値段ではありません。壊れたときに直す責任を引き受けているぶんの値段です。

そして、この時間配分で注意すべきなのは実装が半分以下だという点です。ヒアリングと仕様の確定で2時間、テストと手順書で3時間。コードを書く以外の時間のほうが長い。ここを削ると、納品後にやり取りが伸びて、結局は同じ時間を使います。

必要なものは、ほぼ手元にある

この副業は、初期投資がほとんど要りません。順に並べます。

1. 表計算ソフト

Excelのマクロ案件を受けるなら、Excel本体が必要です。マイクロソフト365は個人向けが年額21,300円、月払いなら2,130円。家族向けは年額27,400円です。

ここで大事なのは、VBAそのものには追加の費用がかからないことです。Excelに最初から入っている機能で、開発タブを表示させれば今日から書けます。有料のソフトを別に買う必要はありません。

買い切り版のOfficeを持っている場合も、その中のExcelでマクロは書けます。ただし案件では、相手の環境のバージョンに合わせた確認が必要になります。サブスクリプション版は常に最新に更新されるので、相手が古いバージョンを使っている場合、自分の環境では動いて相手の環境では動かない、という差が出ます。受注時にバージョンを聞いておいてください。

2. 無料で始めるならGoogleのスプレッドシート

Excelを持っていないなら、Google Apps Scriptから入る手があります。Googleアカウントがあれば無料で、スプレッドシートやGmailの操作を自動化できます。ただし実行時間に上限があるので、案件で使う前にGASの回でその上限を確かめてください。

ただし上限があります。公式ドキュメントによると、スクリプト1回の実行時間は6分まで。時間指定などのトリガーで動かす場合の合計実行時間は、無料アカウントで1日90分まで(Google Workspaceアカウントは1日6時間)。カスタム関数は1回30秒までです。

数万件を一度に処理する案件では、この6分の壁に当たります。分割して動かす作りにするか、Excelのマクロで受けるか。受注の前に、扱うデータの行数を必ず聞いてください。

3. テスト用のデータと、戻せる状態

道具より大事なのがこれです。実データをそのまま触らないこと。必ずコピーを作り、そのコピーで開発します。元のファイルを上書きして戻せなくなる事故は、技術力に関係なく起きます。

学習用に1冊置いておくなら、業務の自動化を題材にしたものを選んでください。『Excel VBA塾 初心者OK! 仕事をマクロで自動化する12のレッスン』(たてばやし淳著・2,409円)は、文法ではなく仕事の手順から入る構成です。

受けてはいけない依頼が5つある

この副業でいちばん重要なのが、ここです。技術的にできるかどうかと、引き受けていいかどうかは別の話です。

1. 他社サイトからのデータ収集

スクレイピングの案件は相場が50,000円からと高めですが、対象サイトの利用規約で禁止されていることがあります。禁止されているサイトから自動収集する仕組みを作れば、依頼した側だけでなく作った側も無関係ではいられません。

受ける前に、対象サイトの利用規約と、公式のAPIが提供されていないかを確認してください。APIがあるならそちらを使う提案に切り替える。規約で禁止されていれば断る。この判断ができることは、実装力より価値があります。

2. 個人情報を自分の環境に持ち出す依頼

顧客名簿や従業員名簿を自宅のパソコンに受け取って開発する、という進め方は避けてください。氏名や連絡先を含むファイルは、預かった時点で責任が発生します。

代わりの進め方があります。列の構造だけ同じダミーデータを相手に作ってもらう。あるいは自分で作って渡す。テストは相手の環境で立ち会って行う。個人情報は見ないで作れるというのが、この仕事の標準です。

提案の段階でこう伝えます。「実データはお預かりせず、列の構成だけ同じダミーで開発します。最終確認は画面共有で、御社の環境で行います」。この一文があると、発注する側の社内稟議も通りやすくなります。情報を持ち出さない前提で進められるからです。

どうしても実データが必要な場合は、氏名や連絡先の列を削除したものを送ってもらいます。並び順や書式の確認なら、それで足ります。

3. 会社の基幹システムに直接つなぐ依頼

会計や給与、在庫の基幹システムに書き込む処理は、副業の個人が単独で受ける範囲を超えます。止まったときに業務が止まり、復旧の責任が発生するからです。

受けるとしても、読み取って別ファイルに出すところまで。書き込みは相手の担当者が手動で行う設計にします。この線を引いておくと、事故の範囲が自分の成果物の中に収まります。

この提案の仕方も覚えておくと使えます。「取り込み用のファイルを自動で作るところまでを担当し、システムへの取り込みは御社の運用でお願いします」。相手の手作業は残りますが、月に数時間かかっていた転記が数分の取り込みに変わるので、価値としては十分に届きます。

4. 仕様が口頭のままの依頼

「だいたいこんな感じで」で始まった案件は、ほぼ確実に終わりません。相手の頭の中にある完成形と、こちらが作ったものが一致しないからです。

対処は簡単で、ヒアリングの後に入力と出力を文章にして送り、これで合っているか確認してもらうだけです。返信をもらってから実装に入る。この1往復が、後で5往復を減らします。

書く内容は3行で足ります。読み込むファイルとシート名。出力するファイルの形式と、列の並び。処理の対象にしない条件(空白行は飛ばす、去年のフォーマットは対象外など)。専門用語は使わず、相手が読んで違和感に気づける言葉で書きます。

5. 相手のパソコンでしか再現しない不具合の修正

既存マクロの改修案件で、手元では正常に動くのに相手の環境でだけ落ちる、というものがあります。原因はExcelのバージョン差、参照設定、セキュリティ設定、ファイルの保存形式などさまざまです。

この手の案件は、画面共有で一緒に確認できるかどうかを先に聞いてください。それができない相手なら、時間が読めないので見送る。断る理由を「環境を確認できないと原因の切り分けができないため」と伝えれば、角も立ちません。

最初の案件を取る手順

実績ゼロから1件目を取るまでを順に書きます。応募の前に何を用意しておくかは、未経験の実績の回にまとめています。

手順1:身の回りの作業を1つ自動化して、記録を取る

自分の本業か、家計の管理でかまいません。毎週やっている集計を1つ選んで自動化します。そして前後の時間を必ず測ってください。「毎週25分かかっていた集計が、実行1分になった」という記録が、そのまま提案文の材料になります。

作ったファイルは、個人情報とお勤め先が分かる情報を消したサンプル版にしておきます。これがポートフォリオになります。コードを見せるのではなく、どの作業が何分から何分になったかを見せます。

手順2:小さい金額の改修案件から入る

いきなり新規開発を狙わず、「既存マクロの改修」「1シート分の集計」といった小さい案件に応募します。募集例にあった残業時間管理システムのように、10,000円から50,000円の帯の案件がこれにあたります。

小さい案件を選ぶ理由は、報酬ではなく納品までの往復を1度経験するためです。仕様の確認、テストデータの受け渡し、手順書の書き方。この流れを1度通すと、次の見積もりの精度が変わります。

応募先を選ぶときは、募集文に入力と出力が書かれているものを優先します。「このファイルのこの列から、この形式で出したい」と書けている発注者は、社内で作業を把握している人です。逆に「業務を効率化したい」だけの募集は、要件を一緒に作るところから始まるので、1件目には重すぎます。

手順3:提案文には作業時間の話を書く

提案文に書くのは、使える言語の一覧ではありません。3つだけです。募集内容から読み取った現状の作業(「毎月の請求書を手作業で転記されているとのこと」)。自分が過去に短縮した作業の実例と、その数字。そして納品物(マクロ入りファイル、手順書、修正の対応範囲)。

特に3つ目を先に書くと返信率が変わります。発注する側は、納品後に誰も面倒を見てくれないことを心配しているからです。

逆に書かないほうがいいのは、使える言語やツールの一覧と、学習中であることの説明です。相手が知りたいのは、自分の作業がどう変わるかだけです。技術の話は、相手から聞かれたときに答えれば足ります。

手順4:単発で終わらせず、次の作業を聞く

納品のときに1つ質問を足します。「今回と似た手作業は、他にもありますか」。1か所を自動化した相手には、たいてい2か所目があります。ここから継続の相談につながる確率が、いちばん高い。

このとき、こちらから候補を挙げると話が進みます。毎月の締め作業、複数ファイルの突き合わせ、定型メールの作成と送信。どれも同じ構造(決まった手順をくり返している)なので、1件目が終わった時点で見当がつきます。

新規の募集を探し続けるより、1人の相手の2件目を取るほうが、単価も作業効率も上がります。相手の業務とファイルの構造を、すでに知っているからです。

見積もりの立て方|工数ではなく「範囲」を書く

この分野で揉めるのは金額ではなく範囲です。見積もりには、次の4つを必ず書いてください。

  • 入力と出力:どのファイルのどのシートを読み、何を出すか。列名まで書く
  • 対象外:今回は扱わない処理(例外データの自動判定、レイアウト変更への追随など)を明記する
  • 修正の範囲と期限:納品後◯日以内の不具合修正は無償、仕様変更は別見積もり
  • 動作環境:どのバージョンで動作確認したか。相手の環境が違う場合は追加確認が必要なこと

金額の決め方は、想定モデルの9時間を基準にして、自分の時間単価をかけるやり方が分かりやすい。ただし相手にとっての価値(消える作業時間)が下限を決めると考えてください。年間26時間が消える仕事に、2時間で作れるからといって5,000円をつける必要はありません。

逆に、相手の作業が月5分しか減らないのに50,000円を提示するのは、断られる見積もりです。その場合は、自動化せずに手順を整理する提案に切り替えたほうが、長い付き合いになります。

単価が上がる順番は「扱うデータ」で決まる

この副業で単価が上がるのは、コードが書けるようになったからではありません。任されるデータの範囲が広がるからです。公式の相場に沿って並べると、4段階になります。

1. マクロ開発・改修 25,000円〜/自分の中で完結 2. データ収集の自動化 50,000円〜/規約の判断が要る 3. 業務システム改修 100,000円〜/他人の資産を触る 4. データベース設計 300,000円〜/土台を決める

1段目は、自分の書いたファイルの中で完結します。2段目からは外部のサイトやサービスが相手になり、規約という技術以外の判断が入ります。3段目は他人が作った資産を触るので、壊さない読み方と、戻せる手順が問われます。4段目は、この先の全部を決める土台の設計です。

上がるために必要なのは、上の段の勉強ではありません。下の段で「引き継げる形で納品する人」だと思われることです。手順書がある、命名が読める、直す場所がコメントで示してある。これができている人にだけ、次の段の仕事が来ます。

つまずく場所は決まっている

やめる人が引っかかる場所は、ほぼ5つです。

1. 実装から始めてしまう

いちばん多い失敗です。話を聞いた直後は「できそう」と思えるので、すぐ書き始めたくなります。ところが、実際のデータには空白行、全角の数字、結合セル、去年までの別フォーマットが混ざっています。

先に実データのコピーを1つもらって、中身を見る。ここで15分使うと、実装の手戻りが数時間単位で減ります。順番は、データを見る、仕様を文章にする、合意する、書く、です。

見るときの観点も決めておきます。行数はどれくらいか。同じ列に数値と文字が混ざっていないか。結合セルはあるか。日付の書式は統一されているか。過去分のファイルと列の並びが同じか。この5つを確認するだけで、実装中に出てくる例外のほとんどが先に見つかります。

2. ファイルの保存形式と、マクロの実行設定

マクロを含むExcelファイルは、通常の形式で保存するとコードが消えます。納品時は対応した形式で渡し、相手側でマクロを有効にする手順まで書いて添えてください。

この案内が無いと、納品直後に「動きません」という連絡が来ます。技術的な問題ではないのに、相手には壊れて見える。手順書にスクリーンショットを2枚入れておくだけで防げます。

会社によっては、セキュリティの設定でマクロの実行自体が止められていることがあります。これは個人では解除できないので、受注の前に「マクロを有効にして使える環境かどうか」を確認してください。ここが通らない相手には、マクロではなく関数や別の方法で組む提案に切り替えます。

3. テストデータが本番データしかない

本番のファイルしかもらえない状況で開発すると、うっかり上書きする事故が起きます。作業の最初に必ずコピーを作り、コピーの名前に日付を入れる。そして納品前のテストは、必ず相手にもコピーで実行してもらう。

テストで流すデータも決めておきます。正常なデータだけでなく、空白行が混ざったもの、想定外の文字が入ったもの、行数がふだんの数倍あるもの。この3つを試しておくと、納品後に落ちる確率が大きく下がります。

異常なデータが来たときの動きも、仕様として決めておきます。止めて知らせるのか、その行だけ飛ばして続けるのか。勝手に判断して進む作りにすると、気づかないまま間違った集計が出続けます。

4. 納品後の「ちょっとだけ直して」が続く

見積もりに修正の範囲を書いていないと、仕様変更が不具合修正として持ち込まれます。不具合(仕様どおりに動かない)は無償、仕様変更(欲しいものが変わった)は別見積もり。この2つを分ける言葉を、最初の見積もりに書いておきます。

断り方も決めておくと楽です。「その処理は今回の対象外でしたので、別途お見積もりします。ご予算の範囲で優先順位をつけましょうか」。拒否ではなく、順番の相談に変える言い方です。

それでも無償で受けるべき例外が1つあります。手順書の書き方が悪くて相手が操作できていない場合です。これは納品物の不備なので、直して渡し直します。

5. 自分の環境にしかない前提で作る

自分のパソコンにだけ入っているフォントや参照設定、特定のフォルダ構成に依存した作りは、相手の環境で動きません。ファイルのパスは固定で書かず、同じフォルダを基準にする。この癖をつけておくと、納品後の連絡が減ります。

納品前のチェックとして、別のパソコンか、別のユーザーアカウントで1度開いてみてください。自分の環境に依存している箇所は、ここでほぼ露見します。それができない場合は、相手に画面共有で1度動かしてもらい、その場で直します。

この確認を納品の手順に組み込んでおくと、「自分の環境では動くのに」という、いちばん消耗するやり取りを避けられます。

30代につながるのは、コードを書く速さではない

このメディアは、20代の副業を「30代に何が残るか」で選ぶ立場で書いています。自動化の副業で残るのは、VBAの文法ではありません。言語は入れ替わります。

残るのは、人がやっている作業を、入力と出力に分解して書き出す力です。これは要件定義そのもので、30代で仕事を渡す側に回ったときに、そのまま効きます。外注の見積もりが妥当か判断できる。社内の改善提案を、工数と削減時間で語れる。

もう1つ残るのが、断る判断の経験です。規約で禁止されている収集は受けない。個人情報は預からない。基幹システムには直接書き込まない。この線を自分で引いた経験がある人は、会社で無茶な依頼が来たときにも、理由を添えて断れます。技術より先に信頼が積み上がるのは、この部分です。

まとめ

  • 自動化の単価は消える手作業の時間で決まる。マクロ開発25,000円〜、データ収集50,000円〜、業務システム改修100,000円〜、データベース設計300,000円〜(クラウドワークス発注相場)
  • 同じ表を扱っても、入力側は1件100円から、入力を無くす側は1本25,000円から。差は技術ではなく責任の量
  • 手取りはクラウドワークスで25,000円(税抜)→約21,450円、ココナラで19,500円。振込手数料は楽天銀行100円・他行500円
  • 1本の想定モデルは9時間で、実装は半分以下。ヒアリングとテストと手順書のほうが長い
  • VBAは追加費用ゼロ。Excelが無ければGoogle Apps Scriptで始められる(1回6分・トリガー合計1日90分の上限あり)
  • 受けてはいけない依頼は5つ。他社サイトの収集、個人情報の持ち出し、基幹システムへの書き込み、口頭だけの仕様、環境を確認できない不具合

よくある質問(FAQ)

未経験でもマクロの案件は受けられますか。

受けられますが、順番があります。まず自分の身の回りの作業を1つ自動化して、前後の時間を記録してください。その記録が提案の材料になります。いきなり新規開発の案件に応募するより、既存マクロの改修から入るほうが、納品までの流れを短い時間で経験できます。

VBAとPython、どちらを先に覚えるべきですか。

案件の相手がExcelで作業しているなら、VBAのほうが納品しやすいです。相手のパソコンに新しいものを入れずに動くからです。Pythonは、扱うデータが大きい場合や、Excelの外で処理したい場合に選びます。募集の文面に「Excelファイルで納品」と書かれているかどうかが判断材料になります。

スクレイピングの案件は受けないほうがいいですか。

一律に避ける必要はありませんが、対象サイトの利用規約を先に読んでください。禁止されている場合は断る、公式のAPIがある場合はそちらを使う提案に切り替える、という判断が要ります。規約の確認を提案の段階で伝えられると、むしろ信頼されます。

納品後にバグが出たら、無償で直すべきですか。

仕様どおりに動いていない場合は不具合なので、あらかじめ決めた期間内は無償で直します。一方、動作は仕様どおりだが要望が変わった場合は仕様変更で、別見積もりです。この2つの違いを最初の見積書に書いておくと、判断で揉めません。

副業として始めるとき、確定申告や会社への影響はどうなりますか。

この記事では自動化という仕事の中身だけを扱っています。副業全般の論点は姉妹メディア「20代の放課後」で扱っています。副業の始め方、確定申告と20万円ルールを参照してください。


まず、自分の作業を1つ計ってみる

今週くり返している集計を1つ選んで、かかった時間をメモしてください。その数字が、最初の提案文でいちばん効く材料になります。案件の実際の募集内容は、クラウドワークスの一覧で確認できます。

クラウドワークス公式サイトを見る

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