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20代の保険は本当にいらない?公的保険でカバーされる範囲と、それでも最低限備えるなら何か【2026年版】

雨粒のついた黒い傘。備えの範囲を考えるイメージ

社会人になって数年たつと、一度は聞かれます。「保険、何か入ってる?」。先輩に勧められたり、職場に来た担当者の話を聞いたりして、なんとなく月1万円近く払っている人もいれば、「20代に保険はいらない」という言葉を信じて何も入っていない人もいます。

どちらが正しいのでしょうか。結論から言うと、独身で扶養する人がおらず、会社員として健康保険に入っている20代なら、病気・ケガ・働けなくなったときの備えの大半は、すでに公的保険で用意されています。だから「いらない」と言われるのです。ただし「全部いらない」ではありません。公的保険がカバーしない部分がいくつかあり、そこだけは自分で考える必要があります。

この記事では、公的保険が「どこまで」守ってくれるのかを、厚生労働省や日本年金機構が公表している数字と計算式で確認します。そのうえで、20代が自分の状況に当てはめて判断できる順番を示します。特定の保険商品をすすめる記事ではありません。数字はすべて2026年9月6日時点で公式ページを確認したものです。

「20代に保険はいらない」と言われる本当の理由

保険は「起きる確率は低いけれど、起きたら生活が壊れること」に備えるための道具です。逆に言えば、起きても貯金で払える出費や、起きても誰の生活も壊れない出来事には、保険を使う必要がありません。この原則を先に押さえておくと、あとの話がすっきり整理できます。

保険は「損失の大きさ」で選ぶもので、「不安の大きさ」で選ぶものではない

保険を考えるときに一番多い失敗は、不安の大きさで判断してしまうことです。「がんになったらどうしよう」「入院したら払えないかも」という気持ちは自然なものですが、その不安が実際にいくらの損失になるのかを計算してみると、思っていたより小さいことがよくあります。

たとえば1週間の入院で、医療費の総額が50万円だったとします。窓口で払うのは3割の15万円ですが、後述する高額療養費制度を使うと、年収約370万円から770万円の人なら自己負担は8万円台まで下がります。8万円台の出費は痛いですが、生活が壊れる金額ではありません。貯金で払えるなら、それは保険の出番ではなく貯金の出番です。

20代の多くには、まだ「守るべき他人の生活」がない

生命保険(死亡保険)が必要なのは、自分が亡くなったときに生活に困る人がいる場合です。配偶者や子どもを養っている人にとっては大切な備えですが、独身で親も自立している20代なら、自分の死亡によって収入を失って困る人はいません。この場合、死亡保険にお金を払う理由はほとんどないことになります。

「親に迷惑をかけたくないから葬儀代くらいは」と考える人もいます。それ自体は自然な気持ちですが、葬儀代は貯金でも準備できる金額です。保険の形にする必要があるかどうかは、貯金の状況と照らして決めれば十分です。

それでも例外が3つある

ここまで読むと「やっぱり全部いらない」と思いたくなりますが、公的保険が守ってくれないところが3つあります。「他人に与えた損害への賠償」「フリーランスや自営業で健康保険の給付が薄い場合」「扶養する家族がいる場合」です。この3つは記事の後半で具体的に説明します。まずは、公的保険が守ってくれる範囲を数字で確認していきましょう。

病気やケガの治療費は、高額療養費制度でここまで守られる

病院にかかると、窓口では医療費の3割を払います。ここまでは知っている人が多いのですが、その先に「月ごとの上限」があることを正確に知っている20代は多くありません。この上限を決めているのが高額療養費制度です。

窓口の3割負担のあとに、月ごとの上限がある

高額療養費制度は、1か月(暦の1日から末日まで)に払った医療費の自己負担が上限額を超えたとき、超えた分が健康保険から払い戻される仕組みです。上限額は年齢と所得で決まっていて、70歳未満の場合は年収に応じて5つの区分に分かれています。

この上限額は2026年8月の診療分から新しい金額に変わりました。厚生労働省が公表している「令和8年8月から令和9年7月まで」の70歳未満の上限額は次のとおりです。

所得区分(年収の目安) 1か月の上限額 多数回該当(4回目以降) 年間上限
約1,160万円以上 270,300円+(医療費−901,000円)×1% 140,100円 1,680,000円
約770万〜約1,160万円 179,100円+(医療費−597,000円)×1% 93,000円 1,110,000円
約370万〜約770万円 85,800円+(医療費−286,000円)×1% 44,400円 530,000円
約370万円以下 61,500円 44,400円 530,000円
住民税非課税 36,900円 24,600円 290,000円

出典:厚生労働省「高額療養費制度の見直しについて(令和8年8月診療分から)」。2026年9月6日確認。「医療費」は3割負担前の総額です。

20代の会社員の多くは、年収約370万円以下か、約370万〜約770万円の区分に入ります。つまり、どれだけ高い治療を受けても、1か月の自己負担は6万円台か8万円台プラス少しで止まる、ということです。

計算例:医療費100万円の手術を受けたら、実際に払うのはいくらか

年収450万円の会社員が、1か月の入院・手術で医療費の総額が100万円かかったとします。窓口の3割負担なら30万円ですが、上限額を計算すると次のようになります。

85,800円+(1,000,000円−286,000円)×1% = 85,800円+7,140円 = 92,940円

30万円の3割負担のうち、約20万7,000円が高額療養費として戻ってくる計算です。厚生労働省の制度ページにも「医療費100万円の治療を受けた場合、自己負担は約9.3万円まで抑えられます」と同じ例が載っています。

医療費100万円のとき、実際に払う額 年収約370万〜770万円・2026年8月からの上限額 医療費の総額 1,000,000円 窓口3割負担 いったん窓口で払う額 300,000円 高額療養費で払い戻し 最終的な自己負担(1か月) 92,940円 85,800円+(1,000,000−286,000)×1% =85,800円+7,140円=92,940円 戻ってくる額:約207,060円

2026年8月から「年間上限」も新しくできた

今回の見直しで、月ごとの上限とは別に、年単位の上限額(年間上限)が新設されました。8月から翌年7月までの1年間で、自己負担の合計がこの金額に達すると、それ以上の医療費は払い戻されます。年収約370万〜770万円の区分なら年間53万円です。

これまでも、直近12か月で3回以上上限に達した人は4回目から負担が軽くなる「多数回該当」という仕組みがありましたが、年間上限はそれに該当しない人も対象になります。長い治療になっても、1年間に払う医療費の合計に天井がある、と覚えておけば十分です。なお、2027年8月からは所得区分がさらに細かく分かれる予定です。金額を確認するときは、必ずその時点の公式ページを見てください。

窓口で上限額だけ払う方法(限度額適用認定証・マイナ保険証)

高額療養費は「あとから払い戻す」のが原則ですが、先に手続きをしておけば、窓口での支払いを最初から上限額までにできます。方法は2つあります。マイナ保険証を使って受診するか、加入している健康保険(協会けんぽ・健康保険組合・国民健康保険)に「限度額適用認定証」を申請して窓口で提示するかです。

入院が決まった時点で、まずこのどちらかを確認しておくと、一時的に30万円を用意する必要がなくなります。貯金が少ない20代ほど、この手続きの有無で入院時の不安が大きく変わります。

高額療養費制度の対象にならないもの

ここは正直に書いておきます。高額療養費制度は「保険がきく医療費」だけが対象です。次のものは対象外で、全額自己負担になります。

  • 差額ベッド代:個室や少人数部屋を希望したときの追加料金
  • 入院中の食事代:1食ごとに定額の自己負担がある
  • 先進医療の技術料:厚生労働省が定める先進医療は、技術料の部分が全額自己負担(診察や検査など保険がきく部分は通常どおり)
  • 保険外の治療:自由診療、一部の歯科治療など

医療保険をすすめる話でよく出てくるのが、このうちの差額ベッド代と先進医療です。差額ベッド代は「希望しなければ発生しない」ことが多く、大部屋で治療を受ける選択ができます。先進医療は該当する治療自体が限られていて、受けるかどうかは自分で選べます。「対象外がある」ことと「保険が必要」は同じではない、というのがここでのポイントです。

働けなくなったときの収入は、傷病手当金がつなぐ

治療費よりも本当に怖いのは、長く働けなくなって収入が止まることです。ここに備えるのが「就業不能保険」や「所得補償保険」ですが、会社員の場合は健康保険から傷病手当金が出ます。まずこの範囲を知っておきましょう。

給料の3分の2が、通算1年6か月まで支給される

傷病手当金は、業務外の病気やケガで仕事を休み、給料が出ないときに、健康保険から支給されるお金です。全国健康保険協会(協会けんぽ)の公式ページによると、条件と金額は次のとおりです。

  • 連続する3日間(待期)を休んだあと、4日目以降の休んだ日が対象
  • 1日あたりの支給額は、支給開始日以前12か月の標準報酬月額の平均を30で割り、その3分の2
  • 支給期間は、支給を開始した日から通算して1年6か月
  • 休んでいる間に給料が出ていれば支給されない(給料が傷病手当金より少ない場合は差額が出る)

計算例:標準報酬月額24万円なら、月に約16万円

標準報酬月額が24万円(額面の月給がおおむね23万〜25万円)の人で計算してみます。

240,000円 ÷ 30 = 8,000円 → 8,000円 × 2/3 = 1日あたり5,333円

30日分で約16万円です。額面の3分の2なので、手取りに近い水準がしばらく続くと考えると分かりやすいでしょう。これが最長1年6か月続きます。1年6か月を超えて働けない状態が続く場合は、次の章で説明する障害年金が候補になります。

「3分の2では足りない」と感じるかもしれません。ただ、休職中は通勤費や外食費が減り、医療費は高額療養費制度で上限が決まっています。家賃と食費と通信費が払えるかどうか、という現実的な計算をすると、多くの独身の20代は傷病手当金の範囲で生活を維持できます。足りない分は貯金で埋めることになるので、「傷病手当金で足りない額 × 見込みの月数」が、あなたが備えるべき金額の目安になります。

国民健康保険には傷病手当金がない

ここが重要な分かれ目です。傷病手当金があるのは会社員などが入る健康保険(協会けんぽ・健康保険組合)で、フリーランスや自営業の人が入る国民健康保険には、原則としてこの給付がありません。働けなくなった瞬間に収入がゼロになる、ということです。

したがって「20代に保険はいらない」という言葉は、会社員を前提にした話だと考えてください。フリーランスや自営業で働いている20代は、公的保険の薄い部分を貯金か民間の就業不能保険で埋める必要があります。どちらで埋めるかは、後述するチェック表で判断します。

死亡と障害に対して、公的年金は何をしてくれるか

年金は「老後にもらうもの」と思われがちですが、実際には現役世代の死亡と障害にも備える保険の機能を持っています。20代でも保険料を納めていれば対象です。

遺族基礎年金は、子のない独身には支給されない

日本年金機構の公式ページによると、遺族基礎年金を受け取れるのは、亡くなった人に生計を維持されていた「子のある配偶者」と「子」です。ここでいう子は、18歳になった年度の末日までにある子などを指します。

裏を返すと、独身で子がいない人が亡くなっても、遺族基礎年金を受け取る人はいません。これは「公的保障が足りない」という話ではなく、「そもそも保障を必要とする遺族がいない」という話です。死亡保険を検討する意味があるのは、扶養する家族ができたときからだと考えて問題ありません。

障害基礎年金は、老齢基礎年金の満額と同じ水準

病気やケガで障害の状態になり、働けなくなったときには障害年金があります。障害基礎年金の2級は、老齢基礎年金の満額と同じ金額と定められていて、日本年金機構の公表によると令和8年度の老齢基礎年金の満額は月額70,608円(年額847,300円)です。1級はその1.25倍で、厚生年金に加入している会社員なら、さらに障害厚生年金が上乗せされます。

月7万円という金額を「生活できる」と見るか「足りない」と見るかは、住んでいる場所と家賃で変わります。ここで大事なのは、ゼロではないということと、上乗せがいくら必要かを自分の家計で計算できるということです。障害年金の受給には、初診日の前に一定の保険料納付要件を満たしている必要があります。20代で国民年金の保険料を払っていない期間があると、この要件で引っかかることがあります。保険に入る前に、年金の未納がないかを確認するほうが先です。

それでも20代が最低限考えておきたい備え

ここまでで、病気・ケガ・働けなくなること・死亡・障害のそれぞれについて、公的保険の範囲を確認しました。この範囲の外側にあるものが、20代が自分で考える部分です。

①貯金(生活防衛資金)は、最初に持つべき「自分の保険」

高額療養費制度の上限額(月6万〜9万円台)と、傷病手当金で足りない分を埋めるのは貯金の役割です。生活費の3〜6か月分の貯金があれば、20代の独身会社員に起きる大半の出来事は、保険なしで乗り切れます。

保険料として月1万円を払うと、年間12万円です。同じ金額を貯金に回せば、3年で36万円になります。これは高額療養費の上限額の4か月分に相当します。「保険料を払っているから安心」ではなく、「貯金があるから保険がいらない」状態を先に作る、という順番が大切です。生活防衛資金の具体的な目安については、別の記事で詳しく扱います。

②他人への賠償は、公的保険では守られない

公的保険が一切カバーしないのが、他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりしたときの賠償です。自転車で歩行者にぶつかる、マンションで水漏れを起こして階下に損害を与える、といった事故は20代でも起こり得ますし、賠償額が生活を壊す規模になることがあります。

これに備えるのが個人賠償責任保険で、単体で入るよりも、自動車保険・火災保険・クレジットカードなどの特約として付いていることが多い保険です。月数百円程度の負担で家族全員をカバーする形が一般的なので、まず自分や家族がすでに持っている保険に付いていないかを確認してください。自治体によっては条例で自転車保険への加入が義務になっているところもあります。

③車を持つなら、任意保険は「いる・いらない」の対象外

車を持つ人は、強制加入の自賠責保険だけでは足りません。自賠責は相手の人身への賠償に限られ、相手の車や物、自分のケガ、自分の車は対象外です。対人・対物の賠償を無制限にした任意保険は、車を持つ時点で必要経費と考えてください。これは「保険が必要か」の議論ではなく、車を持つコストの一部です。

20代は等級が低く保険料が高くなりがちなので、車両保険を付けるかどうか、運転者を限定するかどうかで金額が大きく変わります。「保険料が高いから入らない」ではなく、「賠償部分は削らず、それ以外で調整する」という順番で考えると、必要な守りを残したまま負担を抑えられます。

④扶養する人ができたら、そのとき考え直す

結婚して配偶者が自分の収入で生活するようになったとき、子どもが生まれたとき。この時点で「自分が死んだら困る人」が生まれ、遺族年金だけでは足りない分を死亡保険で埋める意味が出てきます。ただし、それは20代の今ではなく、そのライフイベントが起きたときに考えれば間に合います。「若いうちに入ると安い」という理由で先に入る必要はありません(この点は後述します)。

自分の状況で判断する順番(チェック表)

ここまでの内容を、自分の状況に当てはめられるように表にまとめます。左から順に確認していけば、何を考えるべきかが決まります。

あなたの状況 公的保険の範囲 自分で埋めるもの 優先度
会社員・独身・扶養なし 高額療養費+傷病手当金+障害年金 生活費3〜6か月分の貯金、個人賠償責任保険 まず貯金
フリーランス・自営業・独身 高額療養費+障害基礎年金(傷病手当金なし) 貯金を厚めに(6か月以上)。足りなければ就業不能への備え 貯金と収入の備え
車を持っている 自賠責(相手の人身のみ) 対人・対物無制限の任意保険 必須
配偶者や子を扶養している 遺族基礎年金(子がいる場合)+遺族厚生年金 遺族年金で足りない分の死亡保障 状況次第で検討
持病がある・治療中 高額療養費(年間上限あり) 年間上限までの自己負担分を貯金で 貯金

この表で分かるように、20代の独身会社員が「保険」として本当に検討すべきものは、個人賠償責任保険と、車を持つなら任意保険の2つです。医療保険や死亡保険は、貯金と扶養の状況を見てから判断すれば十分です。

20代がつまずきやすい3つの勘違い

「若いうちに入ると安い」は、総額で見ると違う話になる

月々の保険料は確かに若いほど安くなります。ただし、それは払う期間が長いからでもあります。25歳から60歳まで35年間払うのと、35歳から25年間払うのとで、総額がどうなるかは商品によって違い、単純に「早いほど得」とは言えません。月額の安さで判断するのではなく、「その保障が今の自分に必要か」で判断するのが先です。必要になったときに入る、というのは合理的な選択です。

「貯蓄型なら損しない」は、保険と貯金を混ぜている

貯蓄型の保険は、保障と貯蓄がひとつの商品に入っています。分かりやすく見えますが、途中で解約すると払った額より少ない金額しか戻らないことが多く、貯金のように自由に引き出せません。保障が必要なら掛け捨てで保障だけを買い、貯金は貯金として別に持つ。この分け方のほうが、20代の間に状況が変わったときに対応しやすくなります。ここでは特定の商品について良い悪いを言うつもりはなく、「保険で貯金をしようとしない」という原則だけを覚えておいてください。

「生命保険料控除で節税になる」は、思っているより小さい

生命保険料を払うと所得控除が受けられます。国税庁の公式ページによると、新制度(2012年1月1日以後の契約)では一般生命保険・介護医療保険・個人年金保険の3区分で、所得税の控除額は各区分最大4万円、合計最大12万円です。

ただし、これは「税金が12万円減る」のではなく「課税される所得が12万円減る」という意味です。所得税率が10%の人なら、所得税の軽減額は最大でも年1万2,000円程度(住民税分は別に計算)です。年間12万円以上の保険料を払って1万円台の節税、という関係なので、節税を目的に保険に入る理由にはなりません。

まとめ

「20代に保険はいらない」という言葉は、正確には「独身で扶養する人がいない会社員なら、公的保険が大半をカバーしている」という意味です。この記事で確認した範囲を振り返ります。

  • 治療費は高額療養費制度で、1か月の自己負担が年収に応じた上限(20代の多くは6万〜9万円台)で止まる。2026年8月から年間上限も新設された
  • 働けなくなったときは、会社員なら傷病手当金で給料の3分の2が通算1年6か月支給される。国民健康保険にはこの給付がない
  • 独身で子がいなければ遺族基礎年金の対象者がいないので、死亡保険を急ぐ理由はない。障害には障害年金がある
  • 公的保険が守らないのは、他人への賠償と、車の任意保険の範囲。この2つは20代でも検討する価値がある
  • 保険を考える前に、生活費3〜6か月分の貯金を作る。貯金は最初に持つべき「自分の保険」

保険に入るかどうかで迷ったら、「それが起きたら、いくらの損失になるか」を公的保険の範囲を引いたうえで計算してみてください。数字にすると、不安の多くは貯金で対応できる大きさに収まります。

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よくある質問(FAQ)

20代で医療保険に入っていないのは少数派ですか?

加入率の統計は生命保険文化センターが公表していますが、加入している人が多いことと、加入が必要なことは別の話です。この記事で確認したとおり、会社員なら高額療養費制度と傷病手当金があるので、貯金があれば医療保険なしでも生活が壊れる状況にはなりにくいです。周りが入っているかどうかではなく、自分の貯金と公的保険の範囲で判断してください。

高額療養費制度は自分で申請しないともらえませんか?

原則は加入している健康保険への申請が必要です。健康保険組合によっては自動で払い戻されるところもあります。入院が決まっている場合は、マイナ保険証を使うか、事前に限度額適用認定証を取っておくと、窓口での支払いが最初から上限額までになります。

傷病手当金は、うつ病などの精神疾患でももらえますか?

業務外の病気やケガで働けない状態であれば、精神疾患も対象になります。医師の意見をもとに「仕事に就くことができない」と判断されることが条件です。業務が原因の場合は労災保険の対象になるので、傷病手当金とは別の制度になります。

フリーランスですが、何から備えればいいですか?

まず貯金です。国民健康保険には傷病手当金がないので、働けなくなると収入が止まります。生活費の6か月分以上を目安に貯金を作り、それでも不安が残る場合に、就業不能に備える保険を検討する順番をおすすめします。高額療養費制度は国民健康保険でも使えます。

親に「保険くらい入りなさい」と言われます。どう答えればいいですか?

親の世代と今では、公的保険の内容も貯金の状況も違います。この記事の高額療養費の上限額と傷病手当金の計算を見せて、「貯金でこの範囲を埋めている」と説明できれば、多くの場合は納得してもらえます。扶養する家族ができたときに改めて考える、と伝えるのも一つの答えです。

会社の団体保険に入ってしまっています。やめたほうがいいですか?

団体保険は保険料が割安なことが多く、扶養する家族ができたときにそのまま使える場合もあります。やめる・続けるの判断より先に、保障内容と保険料を確認して、この記事のチェック表と照らしてください。必要のない保障に払っているなら見直し、必要な保障が安く買えているなら続ける、という判断になります。

自分の上限額を確かめておく

高額療養費の上限額は年収と時期で変わります。保険を考える前に、厚生労働省の公式ページで自分の区分と金額を一度確認してみてください。

厚生労働省の高額療養費制度ページを見る

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