
安い商品をまず買ってもらい、その直後に上位商品を提案する。いわゆるトリップワイヤーファネルです。
UTAGEではオーダーバンプ(決済画面で同時に提案)とワンクリック決済(購入直後にカード再入力なしで提案)の2つを組み合わせて作ります。
ここで最初につまずくのが、この2つを商品管理のどこに作るかが違う点です。片方は同じ商品の中、もう片方は別の商品として作ります。
結論:オーダーバンプとアップセルは作る場所が違う
公式の手順を整理すると、商品データは2つ作ることになります。
| 作るもの | 中身 |
|---|---|
| 商品A(フロントエンド) | 価格ラインナップを2つ。通常商品+オーダーバンプ商品 |
| 商品B(アップセル) | 価格ラインナップを1つだけ。通常商品 |
オーダーバンプは同じ商品の中に作る
フロントエンド商品とオーダーバンプ商品は、1つの商品の中に2つの価格ラインナップとして並べます。
手順としては、商品を追加してから「商品詳細(価格ラインナップ)」で【追加】を2回やります。
- 1回目:メイン商品。「オーダーバンプ商品」の項目で「通常商品(非オーダーバンプ商品)」を選ぶ
- 2回目:追加提案する商品。同じ項目で「オーダーバンプ商品」を選ぶ
これで、決済フォームにメイン商品とチェックボックス付きのオーダーバンプ商品が並びます。公式は「スーパーのレジ横にある商品をイメージするとわかりやすい」と説明しています。
アップセルは別の商品として作る
一方、購入直後に提案するアップセル商品はまったく別の商品データとして作ります。
商品管理で【商品追加】からもう1つ商品を作り、その中に通常商品の価格ラインナップを1つ置きます。
フロントエンド商品の価格ラインナップに追加してはいけません。アップセルページの「購入ボタン」要素から連携するのは、商品単位だからです。
重複購入の設定に注意
ここで、以前の記事で扱った仕様が効いてきます。重複購入を「禁止する」にすると、同一商品内の通常商品全体に効きます。
フロントエンド商品とアップセル商品を分けて作るのは、この点でも正しい構成です。同じ商品にまとめると、片方を買った人がもう片方を買えなくなります。商品管理の基本的な考え方はUTAGEでEC・D2Cはできるかで解説しています。
アップセルは通常商品を1つだけにする
公式の注意事項を、そのまま引きます。
アップセル商品(購入ボタンで使用する商品)は、通常商品(非オーダーバンプ商品)を1つだけ設定してください。購入ボタンによるワンクリック決済は、通常商品1つのみに対応しています。価格ラインナップに複数の商品詳細がある場合は、一番上の商品詳細がアップセル対象となります
複数入れても、エラーにはなりません。一番上のものが売られます。
何が起きるか
アップセル商品に「通常版」と「上位版」の2つを用意して、ページ上で選ばせようとしたとします。購入ボタンは1つの商品しか指定できないので、常に一番上のものが決済されます。
買った人は自分が選んだつもりのものと違う金額を請求されます。しかも即座に決済が完了するので、確認画面で気づくこともできません。
アップセルで複数の選択肢を出したいなら、商品自体を分けて、購入ボタンも分けてください。1つの商品に複数の価格ラインナップを入れないことです。
UnivaPayで使えなくなる設定
決済代行会社による制約が1つあります。公式の注意事項です。
UnivaPayをご利用の場合、「分割払いオプション」を「表示する」に設定した通常商品はワンクリック決済(購入ボタン)でご利用いただけません
分割払いオプションを表示にしていると、その商品はアップセルの購入ボタンに使えません。
高額な上位商品ほど分割払いを用意したくなりますが、ワンクリック決済とは両立しません。どちらを取るかを決める必要があります。
- ワンクリックの手軽さを取る:分割払いオプションを表示しない。一括払いのみ
- 分割払いを用意する:購入ボタンではなく、通常の決済フォームで売る。カード情報の再入力が発生する
アップセルの成約率はカード再入力の有無で大きく変わるので、金額を分割不要な水準に収めるほうが設計としては素直です。
決済代行会社ごとの違いはUTAGEのStripe決済連携方法でも扱っています。
4ページの作り方
公式が示すファネルは4ページ構成です。順に作ります。
手順1:ファネルと4ページを用意する
ファネル > ファネル一覧 > 【+追加】でテンプレートを選びます。足りないページは追加します。必要なのは次の4つです。
- 商品紹介ページ(セールスレター)
- 決済ページ(フロントエンド商品+オーダーバンプ)
- アップセルページ(上位商品の提案)
- サンクスページ
決済ページは「決済ページ(コンテンツ販売)」のテンプレートが使えます。アップセルページは「空白のページ」から作って、紹介用のテキストや動画を自分で置きます。
手順2:決済ページに決済フォームを置く
決済ページの編集画面で【決済フォーム】要素をクリックし、「連携商品」でフロントエンド商品(商品A)を選びます。
連携すると、プレビューにメイン商品とオーダーバンプ商品が表示されます。オーダーバンプ側はチェックボックス付きで出ます。
そしてここが重要です。「決済後のリダイレクト先」が「ファネルの次のステップ」になっているか確認してください。
ここが別のURLになっていると、アップセルページに飛びません。決済は成功するのに、上位商品の提案が一度も表示されないまま終わります。
手順3:アップセルページに購入ボタンを置く
アップセルページで【購入ボタン】要素を追加し、「連携商品」でアップセル商品(商品B)を選びます。
この購入ボタンの挙動について、公式の補足です。
購入ボタンをクリックすると、ブラウザ上に「購入してもよろしいですか?」のような確認メッセージが表示されます。「OK」をクリックすると決済が完了します。カード情報の入力画面は表示されません
フロントエンド商品を買ったときのカード情報がそのまま使われます。これがワンクリック決済です。
裏を返すと、ボタンを押してOKを押した時点で課金が確定します。ボタンの文言は「詳しく見る」のような曖昧な表現を避け、購入行為だと分かる書き方にしてください。金額もボタンの近くに明記すべきです。
「購入しない場合はこちら」を必ず置く
公式が手順の中でさらっと書いている、しかし抜けると詰まる指示があります。
購入ボタンの下やページ内に、「購入しない場合はこちら」のようなリンク(次のページへのリンク)も設置しておくと、購入しないお客様もサンクスページに進めるようになります
これを置かないと、アップセルを買わない人がサンクスページにたどり着けません。
何が問題か
アップセルページは、フロントエンド商品の決済が完了した直後に表示されます。つまりそこにいる人は、すでにお金を払った顧客です。
その人が上位商品を買わないと判断したとき、ページに出口がないと、ブラウザを閉じるしかありません。
そうなると次の問題が起きます。
- 購入した商品の受け取り方が分からない。サンクスページに案内を書いていた場合、見られないまま終わります
- 「決済したのに何も表示されなかった」という不安を与えます
アップセルページには、必ず次への導線を置いてください。売り込みの強さより、買った人を迷わせないことが優先です。
購入後の動作は商品ごとに設定する
見落としやすいのが、購入後の動作設定を商品ごとに行う必要があることです。
公式の記載です。
この設定はフロントエンド商品(通常商品・オーダーバンプ商品)とアップセル商品の両方に対して、必要に応じて個別に行ってください
価格ラインナップ単位の設定です。このファネルでは、設定すべき箇所が3つあります。
- フロントエンド商品の通常商品
- フロントエンド商品のオーダーバンプ商品
- アップセル商品
設定できる3種類
それぞれで設定できるのは次の3つです。
| 設定 | 用途 |
|---|---|
| 登録するシナリオ | 購入後のフォローメールを配信する |
| 開放するバンドル | 会員サイトのコースを閲覧可能にする |
| 実行するアクション | webhook、Googleスプレッドシートへ追記など |
オーダーバンプ商品の設定を忘れるのが典型的なミスです。チェックボックスで追加購入されたのに、その商品のコンテンツが開放されません。
購入者からは「追加で買ったものが届かない」という問い合わせになります。3か所とも設定したか、テスト前に必ず確認してください。
会員サイトのバンドル開放についてはUTAGEの会員サイトでログイン情報を自動発行する方法にまとめています。
テストで確認する8項目
公式がチェック項目を挙げています。この順に確認してください。
- 商品紹介ページの表示内容に問題がないか
- 商品紹介ページのボタンで決済ページに遷移するか
- 決済ページでフロントエンド商品が表示され、決済が完了するか
- オーダーバンプ商品をチェックした場合、追加購入されるか
- 決済完了後にアップセルページへ自動で遷移するか
- 購入ボタンでワンクリック決済が完了するか
- 最終的にサンクスページが表示されるか
- 各商品の購入後アクションが正しく実行されるか
4と8は、テストを1回だけやると見落とします。オーダーバンプにチェックを入れたパターンと、入れないパターンの両方を通してください。
そして公式の注意です。
テスト決済は必ずテストモードで行ってください。テストモードでは実際の課金は発生しません
ただし、UTAGEで有料セミナーを売るでも書いたとおり、決済代行会社によってはテストモードが使えません。テレコムクレジットとAQUAGATESは本番モードのまま、各社発行のテストカードを使います。
そしてテストが終わったら本番モードに戻すのを忘れないでください。
まとめ
トリップワイヤーファネルを組むときに押さえる点です。
- オーダーバンプは同じ商品の中に、2つ目の価格ラインナップとして作る
- アップセルは別の商品として作る。フロント商品の中に足さない
- アップセル商品の価格ラインナップは1つだけ。複数あると一番上が売られる
- UnivaPayで分割払いオプションを表示にすると、購入ボタンに使えない
- 決済後のリダイレクト先を「ファネルの次のステップ」に
- 購入ボタンはOKを押した瞬間に課金される。文言と金額を明記する
- 「購入しない場合はこちら」を必ず置く
- 購入後の動作設定は3か所(通常・オーダーバンプ・アップセル)
この構成でいちばん静かに失敗するのは、オーダーバンプ商品の購入後設定を忘れることです。決済は通り、売上も立ち、それでもコンテンツだけが届きません。
そして次に多いのがアップセルページに出口を置き忘れること。買わない人が行き止まりになります。
どちらも「売る側が通らない経路」で起きます。テストのときは、買わないパターンも必ず通してください。
ここで扱った商品管理とファネルの画面は、UTAGEの機能の14日間の無料お試し期間中に実際に触って確認できます。
よくある質問(FAQ)
オーダーバンプとアップセルはどう違いますか?
オーダーバンプは決済フォーム上でメイン商品と一緒にチェックボックスで追加購入してもらう仕組みで、同じ商品の中に2つ目の価格ラインナップとして作ります。アップセルは購入直後のページでカード情報を再入力せずに上位商品を買ってもらう仕組みで、別の商品として作ります。
アップセル商品に複数の価格を用意できますか?
1つの商品の中に複数置くことはできません。公式は「通常商品(非オーダーバンプ商品)を1つだけ設定してください」としており、複数ある場合は一番上の商品詳細がアップセル対象になります。選択肢を出したい場合は商品自体を分け、購入ボタンも分けてください。
アップセル商品で分割払いを用意できますか?
UnivaPayの場合、「分割払いオプション」を「表示する」に設定した通常商品はワンクリック決済(購入ボタン)で利用できません。分割払いを用意するなら、購入ボタンではなく通常の決済フォームで売ることになり、カード情報の再入力が発生します。
決済は成功するのにアップセルページが表示されません。
決済フォーム要素の「決済後のリダイレクト先」を確認してください。「ファネルの次のステップ」になっていないと、アップセルページへ遷移しません。
購入ボタンを押すとどうなりますか?
ブラウザ上に「購入してもよろしいですか?」のような確認メッセージが表示され、OKをクリックすると決済が完了します。カード情報の入力画面は表示されません。フロントエンド商品購入時のカード情報がそのまま使われます。
アップセルを買わない人はどうなりますか?
「購入しない場合はこちら」のような次のページへのリンクを置いていないと、サンクスページに進めません。ブラウザを閉じるしかなくなり、購入した商品の受け取り方も伝わらなくなります。必ず設置してください。
オーダーバンプで買ってもらったのにコンテンツが届きません。
購入後の動作設定は価格ラインナップ単位です。フロントエンド商品の通常商品、オーダーバンプ商品、アップセル商品の3か所それぞれに、登録するシナリオ・開放するバンドル・実行するアクションを設定する必要があります。オーダーバンプ商品の設定漏れが典型的なミスです。
テストは1回通せば十分ですか?
不十分です。オーダーバンプにチェックを入れたパターンと入れないパターン、アップセルを買うパターンと買わないパターンの両方を通してください。買わない経路は売る側が通らないため、不具合が残りやすい箇所です。
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