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AIに「これ合ってる?」と聞くのは、確認になっていません|総務省の教材が示す確かめ方

ノートパソコンの前で両手を広げ、腑に落ちない表情をしている人のイメージ

AIに下書きを作らせる。要約させる。調べものをさせる。ここまでは、もうふつうのことになりました。

問題はそのあとです。出てきた答えが正しいかどうか、どうやって確かめているでしょうか。

いちばんよく見るのは、AIにそのまま聞き返す方法です。「これ、合ってる?」「出典を教えて」。手間がかからないので、つい選んでしまうのではないでしょうか。

ところが、総務省が公開している教材には、それは適切ではないとはっきり書かれています。

この記事では、総務省「生成AIの入門的な使い方と注意点」を読んで、なぜ間違いが起きるのか、どう確かめればいいのかを整理します。

AIに「これ合ってる?」と聞くのは、確認になっていません

先に結論から。

総務省の教材には理解度チェックの問題があり、その解説にこう書かれています。

設問「生成AIにより生成された偽情報・誤情報に騙されないために常に意識するものとして、適切なものはどれか。」

選択肢ア「生成AIに、この情報が正しいか質問する」
→ 生成AIが偽・誤情報を回答する恐れがあることから、生成AIに真偽を問うことは適切ではない

この選択肢は、不正解として示されています。

理屈としては当たり前の話です。間違えるかもしれない相手に「あなたの言ったこと、合ってる?」と聞いても、その答えもまた間違えるかもしれない。けれど、実際にやってしまう人は多いはずです。わたしもやります。

同じ設問で正解とされているのは、次の3つでした。

  • 人は信じたいものを選び、無意識のうちに合理的ではない行動、偏った判断をすることがあるという意識をもつ
  • 「情報源があるか?」「その分野の専門家の発信か?」といった確認をする
  • 安易に拡散しない。拡散したいときはひと呼吸おく

どれも、AIの外に出るという点で共通しています。確認は、AIと自分の間で完結しません。

なぜ間違えるのか。総務省が挙げる4つの原因

同じ教材が、偽情報・誤情報が増える原因を、生成AIの特性として4つ挙げています。

  • 特殊な技術がなくても、時間を掛けずにもっともらしい偽画像・映像・音声・ニュース記事等を作成できるため
  • 学習データが不正確/偏向的な可能性があるため
  • 裏付けのない回答をする場合があるため
  • 正確なデータを学習したとしても、出力される情報が正しくない可能性があるため

いちばん下の一文が重いところです。学習したデータが正確でも、出てくる答えが正しいとは限らない。 つまり、良いデータを使っているサービスを選べば解決する、という種類の問題ではありません。

ついでに言葉の整理も載っています。偽情報は「意図的/意識的に作られたウソ」「虚偽の情報」、誤情報は「勘違い/誤解により拡散した間違い情報」。悪意があるかどうかで呼び分けられています。

AIが出すものの多くは後者です。嘘をついてやろうと思っているわけではない。だからこそ、文章としては自然に読めてしまうわけです。

どんな間違い方をするのか

グラフや数字が並んだ資料にペンを当てて確認している人の手元のイメージ

教材には、実際に生成させた例が2つ載っていました。

ひとつめ。「西日本で最も高い山のTOP10を教えてください」

出てきたリストの課題として、こう書かれています。

  • 実在しない山の名前が含まれる
  • 標高が不正確

ふたつめ。ある駅の周辺で、平日ランチの和食の店を5つ挙げさせた例です。

教材では駅名と金額が伏せられていますが、指示には「予算は1人あたり◯◯円以内」「駅から徒歩5分以内」という条件が付けられていました。

  • 存在しないお店が含まれる
  • お店の場所が全く違う
  • 予算を大幅超過

どちらも、言われてみれば確かめようのある話です。山の名前も、店の存在も、調べれば分かる。問題は、出力が自然すぎて確かめる気にならないことのほうです。

リストが10件きれいに並んでいると、そのうち2件が実在しないとは思いません。条件を3つ指定したのだから条件は満たしているだろう、とも思ってしまいます。実際には予算を大幅に超えていた、というのがこの例です。

条件を細かく指定したときほど確かめる。これは覚えておく価値があります。指定した条件の数だけ、守られていない可能性のある箇所が増えるからです。

見た目で見分けるのは、もう無理です

画像の話です。教材の応用問題に、SNSの投稿を題材にしたものがあります。

「A駅付近でライオンを目撃しました。どうやらB動物園から脱走したようです。避難指示が出ています。拡散希望」という、画像つきの投稿。避けるべき対応はどれか、という設問です。

選択肢のひとつが「画像に違和感がないか確認し、本物だろうと判断したので、家族に避難を呼びかける」。これも避けるべき対応とされていて、解説はこうです。

「画像が本物か疑っているところまでは正しい行動。しかし、生成AIの技術の進歩により、合成画像を見分けるのは非常に困難となっている。画像に違和感がなくても偽情報の可能性があるため、まずは公式情報を確認すべき」

疑うところまでは正しい。でも、見分けようとした時点で方法が間違っている。 正解は、自治体や動物園の公式サイトを見ることでした。

これは実際に起きたことでもあります。教材は、2022年9月に台風15号の水害被害として静岡県の画像がSNSで拡散し、その後に投稿者が画像生成AIで作成した偽画像だったと公表した件に触れています。

なお、この応用問題について教材の末尾に注意書きがありました。「今回の問題のSNS文章と写真は全て生成AIで作成」。教材そのものが、実演を兼ねているわけです。

国の教材が挙げる3つのポイント

偽・誤情報に騙されない、拡散しないために常に意識するものとして、教材は3つを挙げます。

ポイント1。人は信じたいものを選ぶ(認知バイアス)ので、無意識のうちに合理的ではない行動、偏った判断をすることがあるという意識をもつ。

教材は、共感・拡散されやすい要素として「意外性」「願望・希望」「人に言いたくなる情報」「その人の正義感に訴えるもの」「誰も知らない」といった切り口を挙げています。「これは出回っていない情報です!」「こんなこと許せません!」「大切な人に共有してください!」といった言い回しです。

ポイント2。チェックリストを用いて真偽を判断する。

基本と応用の2段構えです。

基本 応用
情報源はある? 「知り合いだから」という理由だけで信じていないか?
その分野の専門家? 表やグラフも疑ってみた?
他ではどう言われている? その情報に動機はある?
その画像は本物? ファクトチェック結果は?

ポイント3。それでも騙される可能性がある。安易に拡散しない/拡散したいときはひと呼吸おく。

安易に拡散しないものとして、「わからないもの」「誰かを傷つけるもの」「医療・健康情報」の3つが挙げられています。どうしても拡散したいときは「拡散する前にひと呼吸」「手を止めて『間違いでは??』と考える」「異なる情報が出ていないかチェック」。

ポイント3がわざわざ置かれているのは、チェックリストを使っても騙されるからです。教材は「チェックリストを用いて判断しても騙されるので、安易に拡散しない」と書いています。

確かめた、の度合い

ここまでを、確からしさの軸にしてみます。

「確かめた」の度合い

AIが言っただけ 複数のサイトが言っている 公式・一次情報で確認 同じ誤りが写し合われていることがある 発表元の資料にあたる

AIに「これ合ってる?」と聞く → 左端から動きません 総務省の教材では不適切とされています

右へ動かすのは、AIの外でやることだけです。 情報源はあるか/その分野の専門家か/ 他では何と言われているか/画像は本物か。

※「複数のサイト」は、同じ元ネタを写しているだけのことがあります。数より出どころを見てください。 出典:総務省「生成AIの入門的な使い方と注意点」(ver1.0)、    総務省「インターネットとの向き合い方~ニセ・誤情報にだまされないために~」。

提出する前、公開する前にやること

ノートパソコンと紙の書類を並べて見比べている人の手元のイメージ

ここが実務です。具体的に書きます。

チェックリストをそのまま全部やると、AIを使った意味がなくなります。全部を確かめるのではなく、確かめる場所を絞るのが現実的です。

確かめる場所を絞る4つの目印

AIの出力の中で、この4つだけは必ず外に出て確かめると決めておきます。

① 固有名詞
店名、会社名、製品名、人名、地名、法律の名前。存在しないものが混ざるのはここです。

② 数字
金額、割合、年号、順位、標高。教材の例でも「標高が不正確」「予算を大幅超過」と挙がっています。

③ 条件を指定した部分
「徒歩5分以内」「予算◯円以内」のように自分が指定した条件。指定した数だけ、守られていない可能性のある箇所が増えます。

④ 言い切っている部分
「〜です」「〜と決まっています」と断定している箇所。断定は、裏付けがあるときも無いときも同じ顔をしています。

逆に言うと、文章のつなぎ方や要約の構成は、そこまで神経質にならなくていい部分です。AIが得意なのはそちらで、事故が起きるのは上の4つのほうです。

確かめ方の順番

目印が見つかったら、次の順で当たります。上から順に、見つかった時点で止めて構いません。

  1. 発表した本人の資料。会社の製品なら公式サイト、統計なら省庁のページ、法律なら条文そのもの。これが見つかればそこで終わりです
  2. その分野の専門家の発信。本人が無理なら、業界団体や学会など
  3. 他では何と言われているか。ここで食い違いが出たら、1に戻ります

ひとつ注意があります。3番目を「複数のサイトが同じことを言っているから正しい」と使わないでください。 同じ元ネタを写し合っているだけのことがあります。数ではなく、出どころをたどるのが目的です。

固有名詞と数字の、実際の当たり方

  • 店名・会社名:名前で検索して公式サイトか地図に実在するかを見ます。レビューサイトだけで確認したことにしない
  • 統計の数字:「◯◯によると△%」と書かれていたら、その◯◯のサイトで元の資料を探します。見つからなければその数字ごと落とす
  • 法律:e-Gov法令検索で条文を開きます。条番号まで合っているかを見ます
  • 製品の仕様・価格:メーカーの公式ページ。価格は変わるので、書くなら時点を添えます

見つからなかったときの扱いが大事です。裏が取れなかったものは、書かない。 「たぶん合っているだろう」で残した一文が、あとで効いてきます。

それでも分からないときは、そのまま出さない

締切が近いと、確かめきれないまま出したくなります。そういうときは、その部分を落とすか、断定をやめるのが安全です。

「◯◯社の売上は△億円です」が確かめられないなら、その一文を消す。消せないなら「◯◯社の売上については、公表資料を確認できませんでした」と書く。確かめていないことを、確かめたように書かないのが要点です。

間違いを広げた側が負うもの

受け取る側の話だけではありません。教材は、発信者としてのリスクも挙げています。

発信者として(偽・誤情報と気づかずに発信・拡散)
・誹謗中傷、偽計業務妨害等につながった場合、損害賠償責任や刑事責任等を負う
・悪意を持って社会・経済を混乱させようとする人に、意図せず加担してしまう

受信者として(偽・誤情報に騙される)
・詐欺等により、自分が直接的な被害を被る
・思考誘導(世論操作)等により、社会全体があらぬ方向に進む

「気づかずに」でも責任の話になる、と書かれているところがポイントです。悪意がなかったことは、広げてしまった事実を消しません。

仕事で使う場面に置き換えると、AIに作らせた資料の数字が間違っていて、それが社外に出た場合、説明する立場になるのは作った人です。「AIが言っていた」は通りません。

残りの3つの注意点は、別の記事にあります

この教材は、生成AIを使ううえでの注意点を4つ挙げています。この記事で扱ったのは、そのうちの情報の正確性です。残る3つについては、それぞれ別に書いています。

注意点 内容
情報の正確性 この記事
情報流出 何を入れてはいけないか、学習させない設定で防げる範囲は →ChatGPTの情報漏洩、「学習させない設定」で防げるのはどこまで?
知的財産権の侵害 AIで作ったものの著作権、他人の権利を侵害しないために →AIで作ったものに著作権はつく?文化庁の考え方
活用者としてのモラル 下記

モラルについてだけ、ここで触れておきます。教材が挙げているのは次の3つでした。

  • 本来自分が行うべきことまで生成AI任せにしない
  • 生成AIが作った偏見のある回答を使用しない
  • 生成AIを非倫理的な行為や犯罪に悪用しない

2つ目について、教材に具体例があります。画像生成AIで「Various nurses」と指示したら女性ばかりが出力され、人種にも偏りが出た。「国会議員」と指示したら男性ばかりが出力され、やはり人種にも偏りが出た、というものです。教材は「現在では、生成AIサービス側の改善が進んでいる」とも添えています。

出力をそのまま使うと、自分が意図していない偏りを配ってしまうことがある。 人物のイメージを作らせるときは、ここも見る場所になります。

今日からできること

3つあります。

ひとつめ、1分。「AIに聞き返す」をやめる。

「これ合ってる?」「出典を教えて」とAIに聞くのは、確認になっていません。総務省の教材では不適切な対応として挙げられています。出典を聞いた場合、その出典自体が実在しないことがあります。出典を聞いたら、その出典を開くところまでをセットにしてください。

ふたつめ、3分。確かめる場所を4つに絞ると決める。

固有名詞、数字、自分が指定した条件、言い切っている部分。この4つだけを外に出て確かめます。全部を確かめようとすると続かないので、場所を絞って必ずやるほうが現実的です。

みっつめ、5分。出す前に「落とす」判断をする練習をする。

裏が取れなかった一文を消す。これがいちばん難しく、いちばん効きます。消したくないときは断定をやめて「確認できませんでした」と書く。確かめていないことを確かめたように書かない。この一線だけ守れば、大きな事故はほぼ防げます。

まとめ

AIの答えが正しいかをAI自身に聞くのは、確認になっていません。総務省の教材は、理解度チェックの解説で「生成AIが偽・誤情報を回答する恐れがあることから、生成AIに真偽を問うことは適切ではない」と書いていました。

なぜ間違えるのかについて、教材は4つの原因を挙げています。もっともらしいものを簡単に作れること、学習データが不正確・偏向的な可能性、裏付けのない回答をする場合があること、そして正確なデータを学習しても出力が正しいとは限らないこと。

実際の例として、実在しない山の名前、不正確な標高、存在しない店、指定した予算の大幅超過が挙げられていました。

画像については、見分けようとすること自体が、方法として間違っているのだそうです。教材は「合成画像を見分けるのは非常に困難」としたうえで、まずは公式情報を確認すべきだとしています。

確かめるときは、固有名詞・数字・自分が指定した条件・言い切っている部分の4つに絞り、発表した本人の資料から順に当たる。見つからなければ、その部分を落とす。

そして、気づかずに広げた場合でも発信者としての責任の話になります。「AIが言っていた」は、説明になりません。

よくある質問(FAQ)

Q1. AIの答えが正しいか、AIに聞き返すのはだめですか?

確認にはなっていません。総務省の教材「生成AIの入門的な使い方と注意点」の理解度チェックでは「生成AIに、この情報が正しいか質問する」が不正解の選択肢として示されており、解説に「生成AIが偽・誤情報を回答する恐れがあることから、生成AIに真偽を問うことは適切ではない」と書かれています。間違えるかもしれない相手に確認を求めても、その答えも間違えるかもしれないからです。同じ設問で正解とされているのは、認知バイアスを意識すること、情報源や専門家かどうかを確認すること、安易に拡散しないことの3つで、いずれもAIの外で行うものです。

Q2. 出典を教えてと頼めば大丈夫ではないですか?

出典を聞くこと自体は悪くありませんが、それだけでは確認になりません。出典として示された資料やページが実在しないことがあるためです。総務省の教材も、生成AIの特性として「裏付けのない回答をする場合がある」ことを偽・誤情報が増える原因に挙げています。出典を聞いたら、その出典を実際に開いて、引用された内容がそこに書かれているかまで見てください。開けない、見つからない場合は、その情報を使わない判断が安全です。

Q3. 性能のいい有料プランを使えば、間違いは減りますか?

減る面はあるかもしれませんが、確認が不要になるという話ではありません。総務省の教材が挙げる4つの原因のうち最後の一つは「正確なデータを学習したとしても、出力される情報が正しくない可能性があるため」です。学習データが正確であることと、出力が正しいことは別だと示されています。つまり、良いデータを使うサービスを選べば解決する種類の問題ではありません。どのサービスを使っていても、固有名詞や数字は外に出て確かめる前提で使うことになります。

Q4. どこを重点的に確かめればいいですか?

4つに絞るのが現実的です。固有名詞(店名・会社名・製品名・人名・地名・法律名)、数字(金額・割合・年号・順位)、自分が指定した条件(「徒歩5分以内」「予算◯円以内」など)、そして言い切っている部分です。総務省の教材の例でも、実在しない山の名前、不正確な標高、存在しない店、場所の相違、予算の大幅超過が課題として挙げられていました。逆に、文章のつなぎ方や要約の構成はAIが得意な部分なので、そこまで神経質にならなくて構いません。全部を確かめようとすると続かないので、場所を絞って必ずやるほうが機能します。

Q5. 複数のサイトが同じことを言っていれば、正しいと考えていいですか?

数だけで判断しないほうがいいです。同じ元ネタを写し合っているだけのことがあり、その場合は何件あっても確からしさは上がりません。総務省の教材のチェックリストにも「他ではどう言われている?」という項目がありますが、これは食い違いを見つけるための確認であって、多数決ではありません。順番としては、まず発表した本人の資料(会社の公式サイト、省庁のページ、法律なら条文そのもの)に当たり、それが見つかればそこで終わりにします。見つからないときに、専門家の発信や他の情報源を見る、という順です。

Q6. AIが作った画像かどうか、見れば分かりませんか?

難しくなっています。総務省の教材の応用問題では「画像に違和感がないか確認し、本物だろうと判断したので、家族に避難を呼びかける」が避けるべき対応とされており、解説に「生成AIの技術の進歩により、合成画像を見分けるのは非常に困難となっている。画像に違和感がなくても偽情報の可能性があるため、まずは公式情報を確認すべき」と書かれています。疑うところまでは正しい行動でも、見分けようとした時点で方法が違う、ということです。災害や事件の画像なら、自治体や関係機関の公式発表を見るのが先になります。

Q7. 知らずに間違った情報を広めてしまったら、どうなりますか?

総務省の教材は、発信者としてのリスクに「誹謗中傷、偽計業務妨害等につながった場合、損害賠償責任や刑事責任等を負う」「悪意を持って社会・経済を混乱させようとする人に、意図せず加担してしまう」を挙げています。気づかずに発信・拡散した場合として書かれているので、悪意がなかったことが広げた事実を打ち消すわけではない、という整理です。仕事の場面に置き換えると、AIに作らせた資料の数字が誤っていて社外に出た場合、説明する立場になるのは作った人で、「AIが言っていた」は説明になりません。

Q8. 拡散を控えたほうがいいのは、どんな情報ですか?

総務省の教材は、安易に拡散しないものとして「わからないもの」「誰かを傷つけるもの」「医療・健康情報」の3つを挙げています。どうしても拡散したいときの対応としては「拡散する前にひと呼吸」「手を止めて『間違いでは??』と考える」「異なる情報が出ていないかチェック」が示されています。このポイントがわざわざ置かれているのは、チェックリストを使っても騙されることがあるからで、教材も「チェックリストを用いて判断しても騙されるので、安易に拡散しない」としています。

Q9. 人物の画像をAIに作らせるとき、気をつけることはありますか?

偏りが出ることがあります。総務省の教材のモラルの項に具体例があり、画像生成AIで「Various nurses」と指示したところ女性ばかりが出力されて人種にも偏りが見られ、「国会議員」と指示したところ男性ばかりが出力されて同様に偏りが見られた、とされています。教材は「現在では、生成AIサービス側の改善が進んでいる」とも添えていますが、出力をそのまま使うと、自分が意図していない偏りを配ってしまう可能性があります。人物のイメージを作らせるときは、ここも確認する場所になります。

Q10. 締切が近くて確かめきれないときは、どうすればいいですか?

その部分を落とすか、断定をやめるのが安全です。裏が取れなかった一文を消す。消せない事情があるなら「◯◯については公表資料を確認できませんでした」と書く。要点は、確かめていないことを確かめたように書かないことです。全部を確かめる時間がないときほど、確かめる場所を4つ(固有名詞・数字・指定した条件・言い切っている部分)に絞って、そこだけは必ず外に出て確認する、という進め方が現実的でしょう。

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