
面接対策、英会話の練習、資料作成の下書き、スケジュール管理――20代のAI活用は、気づけばかなり幅広い場面に広がっています。
一方で、AIを使ったことでミスや叱責につながった経験がある20代は86.4%にのぼるという調査結果もあり、「使えば便利」だけでは済まない実態も見えてきました。
この記事では、20代のAI活用の実態データから、具体的な4つの使い道、気をつけたい落とし穴、初めて使うときの選び方まで順番に見ていきましょう。それぞれのテーマをより詳しく解説した記事へのリンクも用意しています。
20代はどれくらいAIを使っている?
まず、20代がどれくらい生成AIを使っているのか、複数の調査から実態を見てみましょう。
日経BPコンサルティングの調査(2025年11月14〜19日実施、n=1,000)によると、生成AIをまったく使っていない人の割合は20代が22%で全世代の中で最も低く、逆に業務の中でAIを使う機会が半分以上あると答えた「高頻度利用者」の割合も20代が19.5%で全世代最高水準でした。つまり20代は、「まったく使わない人が少なく、よく使う人が多い」という、生成AIとの距離が最も近い世代だと言えます。
株式会社PRIZMAの調査(2025年10月7〜8日実施、正社員1,022人対象)では、正社員として働く20代の72%が生成AIを利用していると回答しています(この数値は正社員を対象にした調査であり、学生・非正規雇用等を含む20代全体の数値ではありません)。同じ調査では、AI検索(GoogleのAI OverviewsやAIモード)についても20代の半数以上が「検索が完結する」「参考にする」と回答しており、2〜3割はAIモードだけで検索を完結させているという結果も出ています。
| 調査項目 | 20代の数値 | 出典・時点 |
|---|---|---|
| 生成AIをまったく使っていない割合 | 22%(全世代最低) | 日経BPコンサルティング、2025年11月調査 |
| 業務で半分以上AIを使う「高頻度利用者」の割合 | 19.5%(全世代最高水準) | 日経BPコンサルティング、2025年11月調査 |
| 生成AI利用率(正社員対象) | 72% | PRIZMA、2025年10月調査(正社員1,022人) |
20代がAIを使う4つの場面
一口に「AI活用」と言っても、20代が実際に使っている場面はさまざまです。ここでは、よく使われている4つの場面を「仕事寄りかプライベート寄りか」「相談相手として使うか、作業を任せるか」という2つの軸で整理しました。
面接対策の壁打ち相手にする
想定質問への回答を声に出す前に、AIを相手に「壁打ち」して言葉を整理する使い方です。ChatGPTに面接官役をしてもらい、回答の言い回しやSTAR法(状況・課題・行動・結果)に沿った構成になっているかを確認できます。具体的なプロンプト例や進め方は、ChatGPTで面接対策|20代の転職を助ける使い方とプロンプト集で詳しく紹介済みです。
英会話の練習相手にする
発音の矯正や試験対策は苦手でも、「雑談の間(ま)を埋める練習」「言いたいことが英語で出てこないときの言い換え練習」には向いているのがAI英会話です。無料でどこまでできるか、オンライン英会話との費用比較はChatGPTの英会話練習、無料でどこまでできる?オンライン英会話との費用比較で分かる20代の始めどきにまとめています。
資料・企画のたたき台を作ってもらう
真っ白な状態から資料を作り始めるのは時間がかかりますが、AIに「箇条書きの構成案」「見出し案」を先に出してもらい、そこに自分の情報・意見を足していく使い方なら、着手のハードルがぐっと下がります。最終的な事実確認・体裁の調整は必ず自分で行うのが前提で、AIの出力をそのまま提出しないことが大切です。
スケジュール・タスク整理を手伝ってもらう
「今週やることリスト」を箇条書きで伝えて優先順位を提案してもらったり、複数の締め切りを整理して抜け漏れがないか確認してもらったりする使い方です。カレンダーアプリと直接連携するわけではありませんが、頭の中がごちゃごちゃしているときに一度AIに書き出して整理してもらうだけでも、次にやることが明確になります。
気をつけたい落とし穴

便利な一方で、AIの使い方でつまずいている20代も少なくありません。株式会社Hajimariの調査(2025年9月実施、n=861)によると、20代のAI利用者の86.4%が「AIに起因するミスや叱責」などのトラブルを経験しており、これは全世代の中で最も高い割合でした。さらに、20代の利用者の約63%が「AIを使ったことを隠した経験がある」と回答しており、これも年代別で最多です。
トラブルの多くは、AIが出した情報をそのまま鵜呑みにしてしまったケースだと考えられます。特に会話相手になりすます詐欺の手口では、AIによる音声・映像の合成技術が悪用されるケースも報告されているのが実情です。具体的な手口と対策は、AIなりすまし詐欺とは?20代が知っておきたい手口と対策【2026年最新】で詳しく解説しています。
「AIを使ったことを隠す」のではなく、AIを使ったこと自体はオープンにしつつ、出てきた情報は自分で裏取りするという姿勢の方が、結果的にトラブルを避けやすくなるでしょう。
もうひとつ、仕事や副業でAIを使うなら避けて通れないのが著作権です。AIが作ったものに権利はつくのか、逆に他人の権利を踏んでいないか。文化庁の「AIと著作権に関する考え方について」を読んで整理したものをAIで作ったものに著作権はつく?文化庁の考え方を読んで、20代が仕事や副業で使う前に押さえる3つのことにまとめました。
初めてAIを使うなら何から?

「AIを使ってみたいけれど、何から始めればいいか分からない」という人には、まずChatGPTの無料版から試すことをおすすめします。ブラウザからすぐに使い始められ、費用もかかりません。面接対策の壁打ち、資料作成のたたき台づくり、スケジュール整理、英会話練習のいずれも、この無料版だけでひととおり試せます。
- ✓ AI活用そのものが初めてで、まず試してみたい人
- ✓ 面接対策や資料作成の壁打ち相手が欲しい人
- ✓ お金をかけずに英会話の言い回し練習をしたい人
英会話の練習だけは少し勝手が違い、AIとのやり取りに慣れたあとで「発音を直接指摘してほしい」「試験対策までカバーしたい」と感じたら、DMM英会話やレアジョブ英会話のような、人が教えるオンライン英会話サービスに切り替えるという流れも一般的です。ChatGPTとオンライン英会話の詳しい費用比較・無料でどこまで練習できるかはこちらの記事にまとめています。
今日から始めるなら
あれもこれも同時にAIに任せようとすると、かえって使いこなせずに終わってしまいがちです。まずは「4つの場面」のうち1つだけを選び、1週間だけ試してみるという始め方が現実的でしょう。例えば「今週の面接練習だけAIに壁打ち相手をしてもらう」「今週のタスク整理だけAIに手伝ってもらう」というように、範囲を絞ることで、自分に合う使い方かどうかが判断しやすくなります。
AIとの付き合い方や情報の扱い方をもう少し体系的に学びたい人には、Kindle Unlimitedの読み放題対象に含まれるAI関連の書籍もおすすめです。
まとめ
20代のAI活用は、面接対策・英会話・資料作成・スケジュール管理と、すでに幅広い場面に広がっています。一方で、AIに起因するトラブルを経験した20代は86.4%と全世代最多という調査結果もあり、便利さと引き換えに注意も必要な段階に来ているのが実情です。
まずは1つの場面に絞って試し、出てきた情報は自分で裏取りする。この2点を押さえておくだけで、AIとの付き合い方はぐっと安全になります。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 20代はどれくらいAIを使っているのですか?
日経BPコンサルティングの2025年11月調査(n=1,000)では、生成AIをまったく使っていない20代は22%で全世代最低、業務で半分以上使う「高頻度利用者」は19.5%で全世代最高水準でした。また正社員を対象にしたPRIZMAの2025年10月調査(n=1,022)では、正社員として働く20代の72%が生成AIを利用していると回答しています。
Q2. 20代はAIをどんな場面で使っていますか?
面接対策の壁打ち、英会話の練習相手、資料・企画のたたき台作り、スケジュールやタスクの整理といった場面でよく使われています。仕事寄りかプライベート寄りか、相談相手として使うか作業を任せるかで整理すると、自分に合う使い方が見つけやすくなるでしょう。
Q3. AIを使う上でどんなトラブルが多いのですか?
株式会社Hajimariの2025年9月調査(n=861)によると、20代のAI利用者の86.4%が「AIに起因するミスや叱責」等のトラブルを経験しており、全世代で最も高い割合でした。AIが出した情報をそのまま鵜呑みにせず、自分で裏取りすることが重要です。
Q4. AIを使ったことを職場や周囲に言わない方がいいのでしょうか?
同調査では20代の約63%が「AIを使ったことを隠した経験がある」と回答していますが、隠すこと自体がリスクを高めるとは限りません。むしろAIを使ったことはオープンにしつつ、出てきた情報の裏取りを自分で行う姿勢の方が、結果的にトラブルを避けやすくなります。
Q5. ChatGPTとオンライン英会話、どちらから始めればいいですか?
まず費用をかけずに試したい場合はChatGPTの無料版から始めるのがおすすめです。発音の直接的な指摘や試験対策まで求める場合は、DMM英会話やレアジョブ英会話のようなオンライン英会話サービスが向いています。詳しい費用比較は関連記事にまとめました。
Q6. AIの使い方に慣れるための一番の近道は?
複数の場面に一気に手を広げるより、まずは1つの場面(面接対策やタスク整理など)に絞って1週間だけ試してみることをおすすめします。自分に合う使い方かどうかが判断しやすいはずです。


