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モバイルバッテリーを燃えないゴミに入れないでください|発火品目の1位です。出す先は法律で用意されています

モバイルバッテリーと充電ケーブルが並べられている様子

引き出しの奥に、使わなくなったモバイルバッテリーが入っていないでしょうか。

膨らんでいる。充電がすぐ切れる。そもそも何年前に買ったか覚えていない。

捨てたいけれど、不燃ゴミでいいのか分からないまま置いてある。おそらく、かなり多くの人がこの状態だと思います。

結論を先に書きます。燃えないゴミに入れてはいけません。そして、自治体のルールが分からなくても使える道が、法律で用意されています。

この記事では、環境省の資料と法令を読んで、なぜ駄目なのか、どこに出せばいいのかを整理します。

発火した品目の1位は、モバイルバッテリーでした

まず、何が起きているかです。

環境省の環境再生・資源循環局が、リチウムイオン電池に係る火災防止と再資源化に向けた取組という資料を公開しています(2025年10月30日、参考資料7)。

そこに、ごみ処理の現場で発火した品目の集計が載っています。令和5年度の実績で、複数回答です。

品目 件数
モバイルバッテリー 171
加熱式たばこ 115
コードレス掃除機 73
スマートフォン 33
電気かみそり 32
電動工具 22
ハンディファン 17
ロボット掃除機 15
電動式がん具 13
作業服用ファン 11
ワイヤレスイヤホン 10

環境省「リチウムイオン電池に係る火災防止と再資源化に向けた取組」p.3/データ出典:一般廃棄物処理実態調査(令和6年度)

1位がモバイルバッテリー、2位が加熱式たばこ。どちらも、20代の部屋に高い確率であるものです。ハンディファンもワイヤレスイヤホンも入っています。

なぜこうなるのか。資料には理由も書かれていました。

「発火の発生品目としては、小型で安価なものや表面がプラスチックのものが多い傾向にある。原因としては、ユーザーが見た目から危険性や適切な分別区分を把握しにくいこと等が挙げられる。」

見た目で分からない。これが原因だと、国の資料がはっきり書いています。読者の不注意というより、判別しにくい製品が増えたという話です。

燃えているのは、収集車よりその先の施設です

「ごみ収集車が燃える」という話は聞いたことがあると思います。実際の内訳を見ると、もう少し違う絵が見えてきます。

同じ資料の、令和5年度の発生場所です(複数回答)。

発生場所 件数
破砕、選別、圧縮等を行う再資源化施設(保管場所含む) 18,892
その他の施設 1,431
ごみ焼却施設(ピット含む) 1,236
収集運搬車 192

圧倒的に多いのが、破砕や選別をする施設です。資料は、その仕組みをこう書いています。

「リチウムイオン電池等が市区町村が定める適切な分別区分に排出されず、ごみ収集車やごみ処理施設の破砕機等で衝撃が加わった際に発火し、大規模な火災事故につながるケースがある。」

押しつぶされたり砕かれたりしたときに発火する。だから、不燃ゴミとして出すと、処理の工程で確実に衝撃を受けることになります。

件数の規模も押さえておきます。同じ資料の冒頭です。

「廃棄物処理時のリチウムイオン電池に起因すると疑われる火災事故等が発生。(令和5年度の発生件数は8,543件(発煙・発火を含む発生件数:21,751件))」

資料は続けて「火災等の発生は人命にかかわるばかりでなく、地域のごみ処理の停滞や莫大な施設修繕費の発生等につながる可能性がある」としています。

自治体で捨て方が違うのには、理由があります

「モバイルバッテリー 捨て方」で検索すると、区や市の名前と一緒に調べている人が多いことが分かります。実際、ルールは自治体ごとに違います。

その理由も、同じ環境省の資料に数字で出ていました。

「市区町村におけるリチウムイオン電池等の回収への取組状況について、『リチウムイオン電池及びリチウムイオン電池使用製品の両方回収』『リチウムイオン電池のみ回収』『リチウムイオン電池使用製品のみ回収』と回答した市区町村は、令和5年度で1,313市区町村(75.4%)とこれまでより増加している。」

全部で1,741市区町村なので、残りの634市区町村は、回収していないか一部しか回収していないことになります。

その理由の1位も書かれています。

自ら回収を行わない理由として最も多かったのは「一般社団法人JBRCによる回収や民間企業の小売店回収等を住民へ周知している」(55.2%)。次いで「組織体制の整備や人員確保が困難」(25.6%)、「近隣に引き取りが可能な事業者又はその他適正な者がいない」(21.0%)。

つまり、自治体が回収していない場合、それは「捨てる方法がない」という意味ではなく、別のルートを案内しているからという場合が多い、ということです。

なお、国の側も動いています。同じ資料によれば、令和6年度末に「市町村における循環型社会づくりに向けた一般廃棄物処理システムの指針」を改訂し、リチウムイオン電池を1つの分別回収区分として設定。令和7年4月には、市区町村におけるリチウム蓄電池等の適正処理に関する方針の通知を発出しています。

これから各自治体のルールは揃っていく方向ですが、いまはまだ地域差があります。

自治体に関係なく使える道が、法律で用意されています

ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。

自治体の回収とは別に、作った側・売った側が回収する仕組みが法律で定められている。

根拠は資源の有効な利用の促進に関する法律。第2条第14項が「指定再資源化製品」を定義しています。

「この法律において『指定再資源化製品』とは、製品…であって、それが一度使用され、又は使用されずに収集され、若しくは廃棄された後それを当該製品…の製造、加工、修理若しくは販売の事業を行う者が自主回収…をすることが経済的に可能であって、その自主回収がされたものの全部又は一部の再資源化をすることが技術的及び経済的に可能であり…政令で定めるものをいう。」

では、何が「指定再資源化製品」なのか。同法施行令第7条が別表第六に委ねていて、そこにはこう並んでいます。

一 パーソナルコンピュータ(重量が一キログラム以下のものを除く。)
二 密閉形蓄電池(密閉形鉛蓄電池、密閉形アルカリ蓄電池又はリチウム蓄電池をいう。)
三 電源装置(リチウム蓄電池を部品として使用するものに限る。)
四 携帯電話用装置
五 加熱式たばこデバイス

このうち第3号の「電源装置」が、モバイルバッテリーに当たります。第5号には加熱式たばこデバイスが名指しで入っています。

そして同法第53条。主務大臣が、指定再資源化製品の製造・加工・修理・販売の事業を行う者(指定再資源化事業者)の判断の基準となるべき事項を定めるものとされています。その第3号が、市町村との関係に触れていました。

「三 使用済指定再資源化製品について市町村から引取りを求められた場合における引取りの実施、引取りの方法その他市町村との連携に関する事項」

まとめると、メーカーや販売店が回収する仕組みは、善意ではなく制度として存在しているということです。だから、家電量販店に回収ボックスが置いてあります。

出し先を図にすると、次のようになる。

出し先は4つ。どれも「燃えないゴミ」ではありません

使わなくなった電池 電池が入った小型家電

1 自治体の分別回収 令和5年度に1,313市区町村が 何らかの形で回収(75.4%)

2 JBRCの回収ボックス 協力店・協力自治体を 公式サイトの検索で探す

3 家電量販店・販売店 資源有効利用促進法の 指定再資源化製品の仕組み

4 メーカーに問い合わせ 膨らんでいる・壊れていて 回収ボックスに出せないとき

燃えないゴミに出す 破砕機で衝撃が加わり、発火の原因に

※ 1と2は自治体によって扱いが異なります。3は店舗ごとに対象品目が決まっています。 ※ 出典 環境省「リチウムイオン電池に係る火災防止と再資源化に向けた取組」、   資源有効利用促進法・同施行令別表第六、JBRC

回収ボックスに出せるもの・出せないもの

実際に多くの店舗に置かれている回収ボックスは、一般社団法人JBRCのものです。公式サイトは、自分たちを「小型充電式電池のリサイクル」を扱う団体と説明し、「日本全国から小型充電式電池を回収できる『協力店・協力自治体』を検索いただけます」として検索機能を用意しています。

対象と対象外を整理したのが、不要電池の出し方のページ。

回収の対象は、ニカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池の3種類で、JBRCの会員企業が製造したものです。

対象にならないものは、次のとおりです。

  • 使い捨てのアルカリ乾電池(単3・単4など)
  • リチウム一次電池(BR、CR、ERの表示があるもの)
  • ボタン電池・コイン電池
  • JBRCの会員企業以外が製造したもの
  • 破損、水濡れ、膨張しているもの
  • 外装のないラミネート型のもの

見分け方も書かれていました。電池に付いているリサイクルマークを見ると、リサイクルが必要なことを示す記号と、電池の種類を表す英字が組み合わされている形になっています。

ここで確認する順番
1 電池やバッテリーの表面に、リサイクルマークがあるか
2 膨らんでいないか、割れていないか、濡れていないか
3 マークがあって、傷んでいなければ、回収ボックスへ
4 どれかに引っかかるなら、第7章へ

出す前に、端子にテープを貼る

出し方にも決まりがあります。JBRCの同じページです。

金属の端子は絶縁する。そのうえで、普通のセロハンテープではなく、透明のビニールテープが望ましいとされています。

理由は想像がつくと思います。端子がむき出しのまま他の金属と触れると、そこでショートして発熱します。回収ボックスの中には、同じような電池がたくさん入っています。

作業そのものは10秒です。

  • モバイルバッテリー … USBの差込口を含め、金属部分が露出しているところを覆う
  • 電池パック … 端子(金属の接点)にテープを貼る
  • 機器に内蔵されていて外せない … 無理に分解しない。そのまま持っていく

最後の1行が大事です。ワイヤレスイヤホンのように電池が取り出せない製品は、分解しようとしないでください。こじ開けるときの力が、そのまま発火の原因になります。

膨らんでいる、壊れている場合

ここがいちばん困るところだと思います。

前章のとおり、膨張・破損・水濡れしているものは、JBRCの回収ボックスの対象外です。つまり、店頭のボックスには入れられません。

そして言うまでもなく、燃えないゴミにも出せない。環境省の資料が示しているとおり、破砕されたときが最も危険だからです。

では、どうするか。この記事で確認できた範囲で言えるのは、次の2つです。

ひとつ、製造元に問い合わせる。資源有効利用促進法の仕組みは、製造・加工・修理・販売の事業を行う者が自主回収することを前提にしています。膨張や破損の扱いは製品や会社によって変わるので、型番を手元に置いて、サポート窓口に聞くのが筋です。

ふたつ、自治体に問い合わせる。同法第53条第3号が「市町村から引取りを求められた場合における引取りの実施…その他市町村との連携に関する事項」を挙げているとおり、自治体と事業者の連携は制度に組み込まれています。自治体の清掃事務所に状況を伝えれば、持ち込み先の案内が得られる可能性があります。

なお、膨らんだものを持ち運ぶときや保管するときに、どう扱うのが安全かについては、この記事では公的な手順を確認できていません。断定を避けます。心配な状態であれば、動かす前に自治体や消防に相談してください。

その間の置き場所については、環境省の資料が「強い衝撃や発熱に弱く、それらが理由で使用・携帯中でも発火に至ることがある」としている点が参考になります。衝撃と熱を避ける、というのが資料から言えることです。

イヤホンも加熱式たばこも、同じ話です

第1章の表に戻ってください。発火している品目は、モバイルバッテリーだけではありません。

加熱式たばこ(115件)。施行令の別表第六に「加熱式たばこデバイス」として名指しで入っています。つまり、販売店に回収の仕組みがあるものです。

ワイヤレスイヤホン(10件)。充電池が内蔵されていて、取り出せません。ケースごと回収ルートに出すことになります。

ハンディファン(17件)、作業服用ファン(11件)。夏に買って壊れたら、そのまま不燃ゴミに入れられがちなものです。

電気かみそり(32件)、コードレス掃除機(73件)。充電式のものは、同じ仲間です。

判断の目安はシンプルです。

コンセントやUSBで充電して使うものは、全部この話の対象だと思ってください。

乾電池で動くもの(充電しないもの)は別です。使い捨てのアルカリ乾電池はJBRCの回収対象外で、自治体のルールに従います。

ここが、環境省の資料が言う「見た目から危険性や適切な分別区分を把握しにくい」の中身です。イヤホンやファンに電池が入っていると意識しないまま捨ててしまう。だから、充電するかどうかという分かりやすい基準で覚えておくほうが確実です。

自分の自治体のルールを3分で調べる

ここからは手順です。自治体名で検索している人が多いので、調べ方を具体的に書きます。

手順1:自治体の公式サイトで、品目名で探す

検索するのは「〇〇市 ごみ 分別 モバイルバッテリー」のように、自治体名+ごみ+品目名です。「捨て方」より「分別」のほうが、自治体のページに当たりやすくなります。

多くの自治体は、品目を五十音で引ける一覧(ごみ分別辞典、ごみ品目検索など)を持っています。そこで「モバイルバッテリー」「充電池」「リチウムイオン電池」を引いてみてください。

手順2:出てきた区分を、そのまま読む

自治体のページに書かれている区分は、だいたい次のどれかになります。

  • 有害ごみ・危険ごみとして、別の日に収集 … 指定された袋や容器に入れて、その日に出す
  • 拠点回収 … 区役所、清掃事務所、スーパーなどに置かれた回収ボックスへ
  • 小型家電の回収ボックス … 投入口のサイズ制限があることが多い
  • 市では回収しない。販売店やJBRCへ … 第4章のルートを使う

最後のパターンでも、困ることはありません。第3章のとおり、それは「捨てられない」ではなく「別のルートを案内している」という意味です。

手順3:書かれていなかったら、JBRCの検索を使う

自治体のページで品目が見つからない、あるいは記載が古そうなときは、JBRCの協力店・協力自治体検索で近くの回収場所を探します。

家電量販店、ホームセンター、一部のスーパーなどが協力店になっています。

手順4:持っていく前に、2つだけ確認する

ひとつ、膨らんでいないか。膨らんでいたら第7章です。

ふたつ、端子にテープを貼ったか。第6章です。

この2つを済ませてから持っていけば、窓口で断られる場面はだいぶ減ります。

買うときにできること

捨てる話をしたので、入口の話も少しだけ。

リサイクルマークがある製品を選ぶ。第5章のとおり、マークは回収ルートに乗せられるかどうかの目印になります。極端に安い製品だと、マークがないことがあります。

型番と購入日を残しておく。第7章で製造元に問い合わせるとき、型番が分からないと話が進みません。購入時のメールや注文履歴を残しておけば足ります。

必要以上に買い足さない。引き出しの中に3個も4個もモバイルバッテリーがあるなら、使っていないものは早めに回収ルートに出すほうが安全です。古いものほど膨らみやすく、膨らむと出し先が減ります。

このあたりは、選び方の記事とあわせて読むと分かりやすいと思います。

今日からできること

3つあります。

ひとつめ、3分。引き出しを開けて、充電するものを全部出す。

モバイルバッテリー、古いスマホ、使っていないイヤホン、壊れたハンディファン。「充電して使うもの」を基準に集めます。この時点で、何個あるかに驚く人が多いはずです。

ふたつめ、1分。膨らんでいるものがないか見る。

ケースが浮いている、底が平らでない、ラベルがしわになっている。心当たりがあれば、それは第7章のルートです。無理に押したり落としたりしないでください。

みっつめ、5分。自分の自治体のページで「モバイルバッテリー」を引く。

第9章の手順です。1回調べておけば、次からは迷いません。調べた結果をスマホのメモに1行残しておくと、さらに楽になります。

まとめ

環境省の資料によると、令和5年度にごみ処理の現場で発火した品目の1位はモバイルバッテリー(171件)、2位は加熱式たばこ(115件)でした。ワイヤレスイヤホンやハンディファンも入っています。

発生場所でいちばん多いのは、破砕や選別をする再資源化施設(18,892件)です。押しつぶされたり砕かれたりしたときに発火するためで、不燃ゴミに出すと必ずその工程を通ります。

自治体ごとにルールが違うのは事実ですが、令和5年度で1,313市区町村(75.4%)が何らかの形で回収しています。回収していない自治体の理由の1位は「JBRCによる回収や民間企業の小売店回収等を住民へ周知している」でした。

そして、自治体とは別に、作った側・売った側が回収する仕組みが法律で定められています。資源の有効な利用の促進に関する法律の「指定再資源化製品」がそれで、同法施行令の別表第六に、密閉形蓄電池、電源装置(リチウム蓄電池を部品として使用するもの)、携帯電話用装置、加熱式たばこデバイスが並んでいました。

JBRCの回収ボックスに出せるのは、ニカド・ニッケル水素・リチウムイオンの3種類で、会員企業の製品です。破損・水濡れ・膨張しているものは対象外になります。出す前には金属の端子を絶縁し、透明のビニールテープを使うことが望ましいとされています。

膨らんでいる、壊れているものは、製造元か自治体に問い合わせてください。持ち運びや保管の安全な手順については、この記事では公的な資料を確認できていないため断定を避けています。

覚えておく基準はひとつで十分です。コンセントやUSBで充電して使うものは、燃えないゴミに入れない。

よくある質問(FAQ)

Q1. モバイルバッテリーを燃えないゴミに出してはいけないのはなぜですか?

処理の工程で衝撃が加わり、発火するからです。環境省の資料は「リチウムイオン電池等が市区町村が定める適切な分別区分に排出されず、ごみ収集車やごみ処理施設の破砕機等で衝撃が加わった際に発火し、大規模な火災事故につながるケースがある」としています。令和5年度の発生場所の内訳では、破砕・選別・圧縮等を行う再資源化施設が18,892件で最も多く、ごみ焼却施設が1,236件、収集運搬車が192件でした。不燃ゴミに出すと、この工程を必ず通ることになります。

Q2. どこに持っていけばいいですか?

道は4つあります。ひとつめは自治体の分別回収で、令和5年度に1,313市区町村(75.4%)が何らかの形で回収しています。ふたつめはJBRCの協力店・協力自治体に置かれた回収ボックスで、公式サイトの検索で近くの場所を探せます。みっつめは家電量販店や販売店の回収で、これは資源の有効な利用の促進に関する法律の指定再資源化製品の仕組みにあたります。よっつめは、膨張や破損で回収ボックスに出せないときの製造元への問い合わせです。どれを使うかは、自治体のルールと製品の状態で決まります。

Q3. 自分の市では回収していないと書かれていました。捨てられないのですか?

そうではありません。環境省の資料によると、自ら回収を行わない理由として最も多いのは「一般社団法人JBRCによる回収や民間企業の小売店回収等を住民へ周知している」(55.2%)でした。つまり、回収していない自治体の多くは、別のルートを案内しているということです。JBRCの協力店・協力自治体検索で近くの回収場所を探すか、購入した店舗や家電量販店に回収ボックスがあるかを確認してください。

Q4. 回収ボックスに入れられないものはありますか?

あります。JBRCの説明によると、回収の対象はニカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池の3種類で、JBRCの会員企業が製造したものです。対象にならないのは、使い捨てのアルカリ乾電池、リチウム一次電池(BR・CR・ERの表示があるもの)、ボタン電池・コイン電池、会員企業以外が製造したもの、破損・水濡れ・膨張しているもの、外装のないラミネート型のものです。電池に付いているリサイクルマークで種類を確認できます。

Q5. 膨らんでいるモバイルバッテリーはどうすればいいですか?

JBRCの回収ボックスの対象外になるので、店頭のボックスには入れられません。燃えないゴミにも出せません。この記事で確認できた範囲で言えるのは2つです。ひとつ、製造元に問い合わせること。資源有効利用促進法の仕組みは、製造・加工・修理・販売の事業を行う者が自主回収することを前提にしています。ふたつ、自治体に問い合わせること。同法第53条第3号は、市町村から引取りを求められた場合の引取りの実施など、市町村との連携に関する事項を挙げています。なお、膨らんだものの持ち運びや保管の安全な手順については、公的な資料を確認できていないため断定を避けます。心配な状態なら、動かす前に自治体や消防に相談してください。

Q6. 出すときにテープを貼る必要がありますか?

必要です。JBRCは、金属の端子を絶縁すること、そのときは普通の粘着テープより透明のビニールテープが望ましいとしています。端子がむき出しのまま他の金属と触れるとショートして発熱するためで、回収ボックスの中には同じような電池がたくさん入っています。モバイルバッテリーならUSBの差込口を含め、金属部分が露出しているところを覆ってください。作業そのものは10秒で終わります。

Q7. ワイヤレスイヤホンは電池が取り出せません。分解すべきですか?

分解しないでください。こじ開けるときの力が、そのまま発火の原因になります。環境省の資料も、リチウムイオン電池は「強い衝撃や発熱に弱く、それらが理由で使用・携帯中でも発火に至ることがある」としています。電池が内蔵されていて外せない製品は、そのままの状態で回収ルートに持っていくことになります。なお、ワイヤレスイヤホンは令和5年度の発火品目の集計にも10件として挙がっています。

Q8. 加熱式たばこやハンディファンも同じですか?

同じです。環境省の令和5年度の集計では、加熱式たばこが115件で2位、ハンディファンが17件、作業服用ファンが11件、電気かみそりが32件、コードレス掃除機が73件でした。加熱式たばこデバイスは、資源有効利用促進法施行令の別表第六に名指しで載っている指定再資源化製品でもあります。判断の目安は「コンセントやUSBで充電して使うものかどうか」です。充電するものは、この話の対象だと思ってください。乾電池で動くものは別で、使い捨てのアルカリ乾電池は自治体のルールに従います。

Q9. 自治体のルールはどうやって調べますか?

「自治体名+ごみ+品目名」で検索してください。たとえば「〇〇市 ごみ 分別 モバイルバッテリー」です。「捨て方」より「分別」のほうが、自治体のページに当たりやすくなります。多くの自治体は品目を五十音で引ける一覧を持っているので、「モバイルバッテリー」「充電池」「リチウムイオン電池」を引いてみてください。出てくる区分は、有害ごみ・危険ごみとしての別収集、拠点回収、小型家電の回収ボックス、あるいは「市では回収しない。販売店やJBRCへ」のいずれかであることが多いです。見つからないときはJBRCの協力店・協力自治体検索を使ってください。

Q10. これから自治体のルールは統一されますか?

揃っていく方向にはあります。環境省の資料によると、令和6年度末に「市町村における循環型社会づくりに向けた一般廃棄物処理システムの指針」を改訂し、リチウムイオン電池を1つの分別回収区分として設定しました。令和7年4月には市区町村におけるリチウム蓄電池等の適正処理に関する方針の通知を発出し、同年9月には全市区町村を対象とした説明会も実施しています。ただし、いつ各自治体の運用が揃うかについては資料に書かれていないため、この記事では予測しません。現時点では地域差があるものとして、第9章の手順で自分の自治体を確認してください。

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