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副業の所得は「事業所得」と「雑所得」のどっち?分類で変わる3つのことを国税庁の資料で確認する

TAXESと書かれた書類ホルダーと電卓が並んだ机の上のイメージ

副業の確定申告をしようとすると、必ずここで止まります。この収入、事業所得と雑所得のどっちで出せばいいんだろう。

そして調べると、たいてい「事業と認められるかどうかで決まります」と書いてある。それはそうなのですが、知りたいのはその先です。

この記事では、そもそも分類が変わると何が変わるのかを、所得税法の条文と国税庁のタックスアンサーで確認します。違いが分かれば、自分がどちらを目指すべきかも決まります。

まず法律上の定義を見ておく

出発点は条文です。所得税法第27条は、事業所得をこう定めています。

事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業で政令で定めるものから生ずる所得(山林所得又は譲渡所得に該当するものを除く。)をいう。

一方、雑所得の定義は第35条です。

雑所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得及び一時所得のいずれにも該当しない所得をいう。

読んで分かるとおり、雑所得は「他のどれにも当てはまらないもの」という受け皿です。積極的な定義がありません。

つまり順番としては、まず事業所得などに当たるかを考えて、当たらなければ雑所得に落ちる。この構造になっています。

国税庁は「副業に係る所得」を雑所得の例に挙げている

自宅のテーブルでノートパソコンに向かい、ペンを手に考えている人のイメージ

では実務上、副業はどちらに寄るのか。国税庁のタックスアンサーNo.1500「雑所得」には、こう書かれています。

雑所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得および一時所得のいずれにも当たらない所得をいい、例えば、公的年金等、非営業用貸金の利子、副業に係る所得(原稿料やシェアリングエコノミーに係る所得など)が該当します。

さらに同じページは、所得の計算方法の項で「業務に係るもの」に注を付け、「業務に係るものとは、副業に係る収入のうち営利を目的とした継続的なものをいいます」と説明しています。

つまり国税庁は、副業の収入を雑所得の代表例として挙げている。これが出発点です。

もちろん、副業が必ず雑所得になるわけではありません。規模や継続性によっては事業所得になり得ます。ただ、何もしなければ雑所得の側に立っている、という前提で考えるほうが実態に近いでしょう。

どちらに当たるかは個別の事情で判断されるため、迷う場合は税務署や税理士に確認するのが確実です。その前提で、以下の「何が変わるか」を見てください。

この記事で見ていく3つの違いを、1枚にするとこうなります。

副業の収入 事業所得に当たるかどうか(個別の事情で判断される) 事業所得 雑所得 赤字を給与などと 相殺できる 赤字は他の所得と 相殺できない 青色申告が使える 控除は最高65万円 青色申告は使えない 特別控除もなし 残った赤字を翌年以後 3年間くり越せる (青色申告の場合) くり越しも くり戻しもなし 帳簿書類は 原則7年間の保存 前々年分が300万円以下なら 現金主義の特例あり どちらに当たるかは自分で選べるものではなく、 個別の事情によって判断されます

変わること1:赤字を他の所得と相殺できるか

いちばん大きいのがここです。

所得税法第69条は、損益通算についてこう定めています。

総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額を計算する場合において、不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額があるときは、政令で定める順序により、これを他の各種所得の金額から控除する。

列挙されているのは4つ。不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得です。雑所得は入っていません。

国税庁のNo.1500も、注意事項として明記しています。「雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の所得の金額と損益通算はできません」。

これが何を意味するか

副業を始めた年は、機材を買ったり講座を受けたりで赤字になることがあります。

副業が30万円の赤字だったとき 事業所得 雑所得
給与所得と相殺できるか できる できない
結果 課税所得が30万円下がる 赤字はそのまま。給与の税額は変わらない

赤字が出る年ほど、この差が効いてきます。

その年で使い切れなかった赤字はどうなるか

さらに差がつくのがここです。損益通算をしても控除しきれない赤字(純損失)が残ったとき、国税庁のNo.2070はこう書いています。

事業所得などに損失(赤字)の金額がある場合で、損益通算の規定を適用してもなお控除しきれない部分の金額(純損失の金額)が生じたときには、その損失額を翌年以後3年間にわたって繰り越して、各年分の所得金額から控除します。

これは青色申告の特典として挙げられているものです。加えて純損失の繰戻しもあります。前年も青色申告をしている場合は、繰越しに代えて前年分の所得金額に繰り戻して控除し、前年分の所得税額の還付を受けることもできるとされています。

つまり事業所得+青色申告なら、赤字は「その年」だけの話で終わりません。雑所得だと、この繰越しも繰戻しもありません。

変わること2:青色申告が使えるか

2つめは青色申告です。国税庁のNo.2070「青色申告制度」は、対象をはっきり限定しています。

青色申告をすることができる方は、不動産所得、事業所得、山林所得のある方です。

雑所得は入っていません。つまり雑所得のままだと、青色申告の特典は一切使えないということです。

青色申告で何が受けられるのか

同じページによると、主な特典はこうなっています。

【青色申告の主な特典】

  • 青色申告特別控除:不動産所得または事業所得を生ずべき事業を営んでいる青色申告者が、正規の簿記(一般的には複式簿記)で記帳し、貸借対照表と損益計算書を確定申告書に添付して期限内に提出した場合、原則として最高55万円。さらに電子帳簿保存またはe-Taxによる電子申告を行っている場合は最高65万円
  • それ以外の青色申告者:最高10万円の控除
  • 青色事業専従者給与:生計を一にする配偶者や親族で15歳以上、その事業に専ら従事している人へ支払った給与を、届出の範囲内で必要経費に算入できる
  • 貸倒引当金:事業所得を生ずべき事業を営む青色申告者について、年末の貸金の帳簿価額の合計額の5.5%以下の繰入額を必要経費にできる

65万円の控除は大きく見えますが、複式簿記での記帳と、電子帳簿保存またはe-Taxが条件です。副業の規模によっては、手間のほうが勝つこともあります。

なお令和4年分以後に最高65万円の適用を受けるには、仕訳帳と総勘定元帳について優良な電子帳簿の要件を満たした電子データの備付け・保存と、届出書の提出が必要とされています。

変わること3:帳簿と書類の義務

「雑所得なら何もしなくていい」と思われがちですが、そうでもありません。

国税庁のNo.1500には、令和4年分以後の取扱いとして次のように書かれています。

前々年分の業務に係る雑所得の収入金額 必要なこと
300万円以下 特段の保存義務の記載なし。現金主義の特例が使える(申告書への記載が必要)
300万円超 現金預金取引等関係書類の保存が必要
1,000万円超 上の書類の保存に加えて、確定申告書の提出時に総収入金額や必要経費の内容を記載した書類(収支内訳書など)の添付が必要

ここでいう「現金預金取引等書類」とは、その業務に関して作成または受領した請求書・領収書その他これらに類する書類のうち、現金の収受や払出し、預貯金の預入や引出しに際して作成されたもの。要するに、お金が動いたときの紙とデータです。

一方、青色申告をする場合は、帳簿書類を原則として7年間保存することとされています(請求書、見積書、納品書、送り状など5年間でよい書類もあります)。

つまり、どちらを選んでも領収書を捨てていい世界にはなりません。違うのは義務が発生するタイミングと、その見返りに何が受けられるかです。

雑所得でも現金主義の特例が使える

電卓と書類を広げて数字を確認している手元のイメージ

雑所得だと何も無いわけではありません。使える特例があります。

事務を軽くする「現金主義の特例」

No.1500によると、前々年分の収入金額が300万円以下の場合、業務に係る雑所得の総収入金額と必要経費に算入すべき金額を、その年において収入した金額および支出した費用の額とすることができるとされています。

通常は「いつ入金されたか」ではなく「いつ売上が確定したか」で計上します。この特例を使うと、実際にお金が動いた時点で計上できる。副業レベルなら、こちらのほうが圧倒的に楽です。

ただし「この特例を受けるには、確定申告書にこの特例を受ける旨を記載しなければなりません」。黙って使えるものではない点に注意してください。

「家内労働者等の特例」は、会社員の副業ではまず使えない

検索するとよく出てくるのが、経費が少なくても最高69万円まで必要経費として認められるという「家内労働者等の必要経費の特例」です。ただ、本業の給与がある人は、まず対象外になります。

国税庁のNo.1810「家内労働者等の必要経費の特例」に、条件がはっきり書かれています。

(1)給与の収入金額が69万円以上あるときは、この特例は受けられません。

会社員として働きながら副業をしている場合、給与は69万円をまず超えます。つまりこの特例は使えません。同じページも「給与の収入金額から控除する給与所得控除額が69万円以上ある場合(つまり、給与の収入金額が69万円以上ある場合)には、この特例の適用はありません」と念を押しています。

そもそも「家内労働者等」の範囲も限定的です。同ページの注によると、家内労働法に規定する家内労働者、外交員、集金人、電力量計の検針人のほか、「特定の者に対して継続的に人的役務の提供を行うことを業務とする人」を指します。不特定多数から単発で仕事を受けるタイプの副業は、この「特定の者に対して継続的に」に当てはまりにくいところです。

関係してくるのは、会社を辞めて副業一本にした場合や、給与が年69万円未満の働き方をしている場合です。該当しそうなら税務署で確認する価値がありますが、会社員の副業として読んでいる分には、期待しないほうが正確です。

なお金額は令和8年分から69万円で、令和2年分から令和6年分は55万円、令和7年分は65万円とされています。

「20万円ルール」との関係

ここで混同されやすいのが、いわゆる20万円ルールです。

こちらは「確定申告が必要かどうか」の話で、事業所得か雑所得かという「どの区分で申告するか」の話とは別です。20万円以下でも住民税の申告は別途必要になる場合があるなど、注意点がいくつかあります。

そのあたりは副業の確定申告、20万円ルールって結局どういうこと?で整理しました。申告が必要と分かったうえで、次に決めるのが今回の区分です。

副業を始める前に決めておくことの全体像は、20代の副業ガイドにまとめてあります。

今日からできること

机の上に重ねられたレシートと書類のイメージ

ここがこの記事の本題です。4つあります。

ステップ1(今日・10分):去年の副業収入の合計を出す

300万円という線が、書類保存義務と現金主義の特例の両方に関わってきます。ここで見るのは前々年分です。2026年分の申告なら2024年分の収入を見ることになります。まず自分がどちら側にいるかを確定させます。

やることは単純です。クラウドソーシングなら管理画面の支払履歴、物販ならプラットフォームの売上レポート、直接契約なら銀行の入出金明細。その年の1月1日〜12月31日の合計を出すだけです。ここで見るのは収入金額(経費を引く前)で、手取りではありません。

ついでに、いま申告する年の分も同じように出しておくと次のステップがそのまま進みます。

ステップ2(今週・30分):収入から経費を引いてみる

次に、いま申告する年の収入から、同じ年にかかった経費を引きます。ステップ1の300万円判定とは見る年が違うので、混ぜないようにしてください。プラスかマイナスかで、この記事のどの話が自分に効くかが変わります。

【出た数字で見るところが変わる】

  • マイナス(赤字)だった:損益通算と純損失の繰越しが効いてくる場面です。雑所得のままだと、どちらも使えません
  • プラスで、そこそこの額になった:青色申告特別控除(最高55万円/電子帳簿保存またはe-Taxで最高65万円)が効いてくる場面です
  • プラスだが少額:まずは現金主義の特例で事務を軽くするほうが現実的でしょう。前々年分の収入が300万円以下なら使えます

経費に入れられるものが分からない、という場合も、いったん「副業のために払ったもの」を全部並べてみるところから始めれば十分です。仕分けは後からできます。

ステップ3(この時期に必ず確認):青色申告には申請の期限がある

ここを知らずに逃す人がいます。青色申告は、申告のときに選ぶものではありません。事前の申請が必要です。

国税庁のNo.2070によると、提出期限はこうなっています。

自分の状況 「青色申告承認申請書」の提出期限
すでに副業をしている(原則) 青色申告をしようとする年の3月15日まで
その年の1月16日以後に新しく始めた 業務を開始した日から2か月以内

提出先は納税地の所轄税務署長です。ここで間違えやすいのは、どの年の分を青色にする話なのかという点です。

いま確定申告している「前年分」を、後から青色にすることはできません。3月15日という日付が前年分の申告期限と同じなので紛らわしいのですが、これは「これから青色にしたい年」の期限です。

たとえば2027年2月に「青色にしたい」と思ったなら、2026年分にはもう間に合いません。間に合うのは2027年分で、期限は2027年3月15日です。すでに副業をしている人は、この日付をカレンダーに入れてしまうのが確実でしょう。

これから副業を始める人は期限が変わります。その年の1月16日以後に業務を開始した場合は、開始した日から2か月以内です。

ステップ4(今月・1時間):書類の置き場所を先に決める

どちらの区分でも、書類は残す前提になります。雑所得でも300万円を超えれば現金預金取引等関係書類の保存が必要で、青色申告なら原則7年間です。

具体的には、この3つだけ決めれば足ります。

【決めるのは3つ】

  • 紙のレシートの置き場所:月ごとの封筒でも箱でも構いません。財布に溜めるのをやめるのが目的です
  • 電子の領収書の置き場所:クラウドストレージに「2026年_副業」のようなフォルダを1つ作り、PDFをそこへ入れるだけ。ダウンロードフォルダに散らさないことが肝心です
  • 副業の入出金に使う口座:生活費と同じ口座で回すと、あとで1件ずつ選り分ける作業が発生します。ネット銀行で1つ分けておくと集計が一気に楽になります

確定申告で困るのは、たいてい金額ではなく探す時間のほうです。ここを先に作っておくと、区分がどちらになっても効きます。

まとめ

所得税法上、雑所得は「他のどれにも当てはまらないもの」という受け皿で、国税庁は副業に係る所得を雑所得の例として挙げています。

分類で変わるのは3つ。赤字を他の所得と相殺できるか(所得税法69条の列挙に雑所得は入っていない)、青色申告が使えるか(対象は不動産所得・事業所得・山林所得のある人)、そして帳簿と書類の義務(雑所得でも300万円超で書類保存、1,000万円超で収支内訳書の添付)。

雑所得でも、300万円以下なら現金主義の特例が使えます。ただし申告書への記載が条件です。

どちらに当たるかは個別の事情で判断されます。迷ったら税務署や税理士に確認する。そのうえで、今日からできるのは領収書の置き場所を決めることです。

よくある質問(FAQ)

Q1. 副業の所得は事業所得と雑所得のどちらになりますか?

個別の事情によって判断されます。所得税法第35条は雑所得を「利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得及び一時所得のいずれにも該当しない所得」と定めており、雑所得は受け皿の位置づけです。国税庁のタックスアンサーNo.1500は、雑所得の例として「副業に係る所得(原稿料やシェアリングエコノミーに係る所得など)」を挙げています。迷う場合は税務署や税理士に確認してください。

Q2. 雑所得だと何が不利になりますか?

大きく3つあります。1つめは損益通算です。所得税法第69条が損益通算の対象として列挙しているのは不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得で、雑所得は含まれていません。国税庁のNo.1500も「雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の所得の金額と損益通算はできません」としています。2つめは青色申告で、No.2070によると青色申告ができるのは不動産所得、事業所得、山林所得のある方です。3つめは帳簿と書類の義務です。青色申告のような特典がないまま、前々年分の収入金額が300万円を超えれば現金預金取引等関係書類の保存が必要になります。

Q3. 雑所得なら帳簿をつけなくていいですか?

収入金額によって義務が変わります。国税庁のNo.1500によると、令和4年分以後、その年の前々年分の業務に係る雑所得の収入金額が300万円を超える方は現金預金取引等関係書類を保存する必要があります。また前々年分の収入金額が1,000万円を超える方が確定申告書を提出する場合には、総収入金額や必要経費の内容を記載した書類(収支内訳書など)の添付が必要です。

Q4. 青色申告特別控除の65万円はどうすれば受けられますか?

国税庁のNo.2070によると、不動産所得または事業所得を生ずべき事業を営んでいる青色申告者が、正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)により記帳し、その記帳に基づいて作成した貸借対照表および損益計算書を確定申告書に添付して期限までに提出した場合、原則として最高55万円が控除されます。さらに電子帳簿保存またはe-Taxによる電子申告を行っている場合は最高65万円になります。なお令和4年分以後の最高65万円の適用には、仕訳帳と総勘定元帳について優良な電子帳簿の要件を満たした電子データの備付け・保存と、届出書の提出が必要とされています。

Q5. 雑所得でも使える特例はありますか?

現金主義の特例があります。国税庁のNo.1500によると、その年の前々年分の収入金額が300万円以下である方は、業務に係る雑所得の金額の計算上、総収入金額および必要経費に算入すべき金額を、その年において収入した金額および支出した費用の額とすることができます。ただし「この特例を受けるには、確定申告書にこの特例を受ける旨を記載しなければなりません」とされています。

Q6. 家内労働者等の必要経費の特例とは何ですか?

会社員として副業をしている人は、まず対象外になります。国税庁のNo.1810「家内労働者等の必要経費の特例」は「給与の収入金額が69万円以上あるときは、この特例は受けられません」としており、本業の給与がある場合は給与所得控除額が69万円以上になるため適用がありません。また「家内労働者等」とは、家内労働法に規定する家内労働者や、外交員、集金人、電力量計の検針人のほか、特定の者に対して継続的に人的役務の提供を行うことを業務とする人を指します。会社を辞めて副業一本にした場合など、給与が年69万円未満のときは検討の余地があります。なお金額は令和8年分から69万円で、令和2年分から令和6年分は55万円、令和7年分は65万円です。

Q7. 20万円ルールとどう関係しますか?

別の話です。いわゆる20万円ルールは「確定申告が必要かどうか」の論点で、事業所得か雑所得かという「どの区分で申告するか」の論点とは分かれています。申告が必要と分かったうえで、次に決めるのが区分です。なお20万円以下であっても住民税の申告は別途必要になる場合があります。

Q8. 副業で赤字が出たとき、どちらが有利ですか?

赤字を給与所得などと相殺したいのであれば事業所得です。所得税法第69条は、不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得の計算上生じた損失を他の各種所得の金額から控除すると定めており、雑所得はこの列挙に含まれていません。そのため雑所得のままだと、赤字が出ても給与の税額は変わりません。ただしどちらに当たるかは個別の事情によって判断されるものであり、有利だから選べるという性質のものではない点に注意してください。

Q9. 青色申告はいつまでに申請すればいいですか?

国税庁のNo.2070によると、新たに青色申告の申請をする方は、原則として青色申告をしようとする年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出します。その年の1月16日以後に新規に業務を開始した場合は、業務を開始した日から2か月以内です。確定申告の時期に選べるものではなく、事前の申請が必要という点に注意してください。

Q10. 損益通算しても使い切れなかった赤字は翌年に持ち越せますか?

青色申告の特典として、純損失の繰越しがあります。国税庁のNo.2070は「事業所得などに損失(赤字)の金額がある場合で、損益通算の規定を適用してもなお控除しきれない部分の金額(純損失の金額)が生じたときには、その損失額を翌年以後3年間にわたって繰り越して、各年分の所得金額から控除します」としています。また前年も青色申告をしている場合は、繰越しに代えて前年分の所得金額に繰り戻して控除し、前年分の所得税額の還付を受けることもできるとされています。雑所得にはこの繰越しも繰戻しもありません。



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