
目次
データベースを作ると、いちばん左に「名前」という列ができます。あとから何とでもなると思って、深く考えずに進めていないでしょうか。
これまで、型を変えても戻せることを確かめてきました。ほとんどのものは直せます。
ただ、この列だけは違いました。消せませんし、型も変えられません。
「名前」の列は、消せません
まず、いちばん基本のところから試しました。
3つとも断られました
| やろうとしたこと | 結果 |
|---|---|
| 「名前」の列を消す | 拒否 |
| 「名前」を文字の列に変える | 拒否 |
| もう1つ「名前」の列を作る | 拒否 |
メッセージもはっきりしていて、消せない、型は変えられない、1つしか持てない、と返ってきます。迷う余地がありません。
返ってくる文言は、4つに分かれています
同じ「拒否」でも、何をしようとしたかで文言が変わります。次の章で書く「入れ替え」も含めると4種類ありました。自分が見ているメッセージがどれなのか、照らし合わせてください。
| やろうとしたこと | 返ってくる内容 |
|---|---|
| 「名前」の列を消す | タイトルの列は削除できない |
| 「名前」を別の型に変える | タイトルを別の型に変えることはできない |
| 別の列を「名前」にする | タイトルの列は1つしか持てない |
| 2つ目の「名前」を作る | 新しくタイトルの列は作れない |
4つとも別の文言です。つまり、Notionの側で4つとも別々に禁止されています。抜け道を探しても、どれかに引っかかります。
逆に言えば、エラーを読めば何をしようとしたかが分かります。作業を自動化していて止まったとき、原因の切り分けが早くなります。
ほかの列とは扱いが違います
ほかの列なら、消せますし、型も変えられます。戻せば値も復活します。「名前」だけが例外です。
データベースには必ず1つ、この列が存在する。そういう決まりになっています。
別の列を「名前」にすることもできません
では、あとから「こっちを名前にしたい」と思ったらどうなるか。
入れ替えができませんでした
既存の文字の列を「名前」に変えようとすると、1つしか持てない、と断られます。先に元の「名前」を消せばいいかというと、そちらも消せません。
つまり、入れ替える手段がありません。
作り直すことになります
どうしても変えたいなら、データベースを新しく作って、値を移すことになります。
行が少なければ手作業でもできますが、ビューの設定は運べませんし、リレーションもつなぎ直しです。かなりの作業になります。
実際に何をやることになるか、並べておきます。
| やること | 重さ |
|---|---|
| 新しいデータベースを作って列をそろえる | 軽い |
| 行の値を移す | 件数しだい |
| ビューを作り直す | 運べないので全部手作業 |
| リレーションをつなぎ直す | 相手側も直すことになる |
| ほかのページからのリンクを張り替える | どこから貼られているかを探すところから |
重いのは下の3つです。データを移すこと自体は、いちばん簡単な部分です。
とくに最後が厄介です。どのページから貼られているかは、貼られた側のページで辿れます。ただし張り替えは1件ずつ、貼った側を開いて直すことになります。
件数が多いと、ここだけで半日かかります。「作り直せばいい」と言えるのは、リンクがまだ少ないうちだけです。
図にすると、こういう線です
変えられるのは、名前だけ
救いもあります。
「名前」を「案件名」に変えられました
列そのものの見出しは、自由に変えられます。「名前」を「案件名」にしても、「タイトル」にしても通ります。
変えられないのは役割と型であって、呼び方ではありません。分かりやすい名前に変えるのは、いつでもできます。
行の中身は空にできます
もう1つ。列は消せませんが、それぞれの行の値は空にできます。名前を入れないまま行を作ることもできました。
ただ、名前のない行は一覧で見分けがつきません。使い道があるというより、必須ではない、という話です。
裏を返すと、外から行を流し込むときに、名前を入れ忘れても止まってくれません。空のまま入ります。名前が入っているかは、入れる側で確かめてください。
見せ方も、あとから変えられます
もう1つ、変えられるものがありました。ページの中に埋め込んだ形にするか、独立したデータベースにするかです。
これは切り替えられました。最初に埋め込みで作って、あとから独立させる。逆もできます。
つまり、迷うところではありません。作りはじめの段階で悩む必要はなく、使ってみてから決められます。
整理すると、こうなります
| 「名前」の列について | あとから |
|---|---|
| 列を消す | できない |
| 型を変える | できない |
| 別の列と入れ替える | できない |
| 2つ持つ | できない |
| 見出しの文字を変える | できる |
| 行の値を空にする | できる |
| 埋め込みと独立を切り替える | できる |
上の4つが役割の話、下の3つが見た目の話です。役割は決め切りで、見た目はあとから自由。この線で覚えておくと迷いません。
あとから直せるもの、直せないもの
これまでに確かめてきたことを、ここで整理しておきます。
直せるもの
- 列を足す、消す
- 列の型を変える(戻せば値も戻ります)
- 列の名前を変える(数式やロールアップも自動で追従します)
- ビューを作り直す
- リレーションの向きを変える
直せないもの
- 「名前」の列を消す、型を変える、入れ替える
- セレクトの選択肢(型を変えると、選択肢の一覧ごと消えます)
数としては少ないです。この2つを決め切ってしまえば、あとは作りながら直せます。
ついでに:置き場所は、外からは動かせません
直せる・直せないとは別に、もう1つ知っておくといいことがあります。データベースやページを別の場所に移すことです。
画面からならドラッグで移せるので、これは「直せないもの」ではありません。ただし、外から指示したときは動きませんでした。しかも、2つで断り方が違います。
| 移そうとしたもの | 結果 |
|---|---|
| データベース | 拒否される(できない、と返ってくる) |
| ページ | 成功したように見えて、移っていない |
ページのほうが危険です。エラーは出ません。成功の返事が返ってきます。それなのに、読み直すと元の場所のままで、移動先の中にも現れません。
「成功した」を信じないでください
ここは、私自身が一度間違えたところです。エラーが出なかったことだけを見て、移せたと記録していました。読み直して確かめる手順を飛ばしていたためです。
Notionを外から操作するときは、これが起きます。成功の返事と、実際に変わったかどうかは別です。
変えたあとに必ず読み直して、変わっているかを見てください。これを毎回やるかどうかで、気づかないうちにずれていく事故が防げます。整理や移動をまとめてやる作業では、とくに効きます。
「作り直せる」と「作り直したくない」は違います
技術的には、新しく作って移せば何とでもなります。ただ、運用が始まったあとのデータベースを作り直すのは、現実的にはかなり重い作業です。
ビューの設定、リレーションのつなぎ直し、ほかのページからのリンク。データを移すことより、周りを直すことのほうが手間です。
「名前」に何を置くか
では、何を置くべきか。考え方を書きます。
一覧で見分けられるもの
この列は、行を開かずに何の行かが分かる唯一の場所です。リンクとして参照されるときも、この列の値が表示されます。
「これが何か」がひと目で分かるものを置きます。案件名、会社名、記事タイトル。素直に選べばだいたい正解です。
迷いやすいのは、番号を持つとき
案件番号や受注番号がある場合、それを名前にするか、別の列にするかで迷います。
番号だけを名前にすると、一覧で中身が分かりません。かといって、名前に含めないと番号で探しにくい。
組み合わせるのが現実的です。「2026-001 甲社サイト改修」のような形にしておけば、番号でも名前でも見つかります。
ちなみに並べ替えでは数字が数値として扱われるので、桁をそろえる必要はありません。
あとから足せる情報は、別の列に
ステータスや日付を名前に含めると、状況が変わるたびに書き換えることになります。それらは別の列に持たせます。
名前に入れるのは、変わらないもの。これを基準にすると迷いません。
よくあるデータベースで当てはめてみます
| データベース | 名前に置くもの | 別の列に置くもの |
|---|---|---|
| 案件管理 | 番号 + 案件名 | 状態・金額・期日・担当 |
| 顧客管理 | 会社名 | 業種・担当者・住所・電話 |
| 議事録 | 日付 + 会議名 | 出席者・決定事項 |
| 記事の管理 | 記事タイトル | 公開日・状態・カテゴリ |
| 備品の管理 | 品名 + 型番 | 数量・保管場所・購入日 |
並べてみると、同じ形をしています。名前に入っているのは「それが何であるか」だけで、状況を表すものは全部別の列です。
議事録だけ日付が名前に入っています。会議名だけでは同じ名前の行が並んでしまうためです。同じ名前が繰り返されるデータベースでは、区別できるものを頭に付けてください。
型を作る前に決めること
最後に、作り始める前の確認事項をまとめます。
1. 名前の列に何を置くか
これだけは、行を入れる前に決めます。あとから入れ替えられない唯一の要素です。
1行だけ試しに作って、一覧で見て、リンクとして貼ってみる。それで違和感がなければ大丈夫です。
確かめるのは、この3つです。
| 確かめること | 見るところ |
|---|---|
| 行を開かずに何の行か分かるか | 一覧の表示 |
| ほかのページから貼ったときに意味が通るか | 貼ったリンクの文字 |
| 同じ名前の行が並ばないか | 3行ほど入れてみる |
2つ目を忘れがちです。リンクとして貼られたときに表示されるのは、この列の値だけです。「打ち合わせ」という名前の行を貼っても、何の打ち合わせか分かりません。
2. セレクトの選択肢を、順番も含めて決める
選択肢は、型を変えると一覧ごと消えます。そして、並べ替えは登録した順になります。
種類と順番を先に決めておけば、あとで触る必要がありません。増やすのは問題ないので、最初の並びだけ意識します。
3. あとは、作りながら直す
列の追加も、型の変更も、名前の変更も、あとから直せます。完璧に設計してから作り始める必要はありません。
むしろ、使ってみないと必要な列は分かりません。1週間使って、足りないものを足す。これでうまくいきます。
4. 作り直すなら、早いうちに
名前の列を間違えたと気づいたら、行が少ないうちに作り直します。ビューもリレーションもまだ少ないはずです。
気づいた時点でやるのがいちばん安い。時間が経つほど、周りにつながるものが増えていきます。
よくある質問(FAQ)
「名前」の列を、本当に消せませんか。
消せません。消そうとすると、消せないというメッセージが返ります。型を変えることもできませんし、別の列を「名前」にすることもできません。データベースには必ず1つ存在します。
「名前」という見出しが気になります。
見出しは自由に変えられます。「案件名」でも「タイトル」でも通ります。変えられないのは役割と型であって、呼び方ではありません。
名前を入れないまま行を作れますか。
作れました。必須ではありません。ただし、一覧で見分けがつかなくなるので、実務では入れることになると思います。
番号を名前にすべきですか。
番号だけだと一覧で中身が分かりません。「2026-001 甲社サイト改修」のように組み合わせておくと、番号でも名前でも探せます。並べ替えでは数字が数値として扱われるので、桁をそろえる必要はありません。
もう運用が始まっているのですが、名前の列を変えたいです。
データベースを新しく作って移すことになります。ビューの設定もリレーションもつなぎ直しになるので、重い作業です。どうしても必要なら、早いうちにやるのがいちばん安く済みます。
ほかに、あとから直せないものはありますか。
今回確かめた範囲では、名前の列と、セレクトの選択肢の2つです。セレクトは型を変えると選択肢の一覧ごと消えて、戻しても復活しません。それ以外は、だいたい直せます。
名前の列だけ、先に決めてください
1行だけ試しに作って、一覧で見て、他のページからリンクとして貼ってみる。それで違和感がなければ大丈夫です。あとの列は、使いながら足していけます。