
返信が1日遅れる。2日目になると、謝る文を考え始める。3日目には、どう書き出せばいいか分からなくなって、さらに遅れる。
これは遅れた事実より、書き出しが決まっていないことが原因です。型を持っておけば、何日空いても3分で返せます。
遅れるほど、返信が重くなる
遅れが積み重なる仕組みを、先に押さえます。
時間が経つほど、書く量が増える気がする
1日遅れなら1行で済むのに、1週間空くと、経緯の説明が要る気がしてきます。実際には相手が求めているのは返事の中身だけで、経緯ではありません。書く量が増えると思うから、着手が遅れる。そしてまた1日増えます。
謝る文を考える時間が、いちばん長い
本題は3行で書けるのに、冒頭の謝罪をどう書くかで20分悩む。この時間が、返信を先延ばしにする最大の要因です。謝罪の文を毎回考えるのをやめて、固定にしてください。
放置した案件ほど、自分の中で大きくなる
相手は忘れているかもしれないのに、こちらだけが気にしている状態になります。実際に返してみると、あっさり進むことがほとんどです。英語の謝罪メールは範囲の特定で決まるで書いたとおり、相手が知りたいのは謝罪の言葉ではなく、これからどうなるかです。
遅れの長さで、書き方を変える
同じ書き方を使い回すと、短い遅れには大げさ、長い遅れには軽く見えます。
| 遅れ | 冒頭 | 理由 |
|---|---|---|
| 当日〜翌日 | 何も書かない | 不要 |
| 2〜3日 | 短い一言 | 不要 |
| 1週間程度 | 遅れたことに1文 | 1文まで |
| 1か月以上 | まだ有効かを先に聞く | 書かない |
翌日までなら、何も書かない
1日以内の返信は、遅れではありません。ここで謝罪を入れると、かえって不自然です。相手は待たされたと思っていないので、普通に本題から始めてください。日本語の感覚だと遅いと感じるかもしれませんが、基準が違います。
2〜3日なら、一言で足りる
Thanks for your patience の一言で十分です。謝罪の形にしなくても構いません。待ってくれたことへの礼のほうが、読む側の印象は良くなります。そのまま本題に入ってください。
1週間なら、遅れに1文だけ触れる
ここから、遅れたことに触れたほうが自然になります。ただし1文です。Sorry for the slow reply. のあと、すぐ本題に入る。長く書くほど、言い訳の量が増えたように見えます。
理由を書いていいのは、相手に影響する場合だけ
遅れた理由は、書かないほうが短く済みます。
相手の予定が変わるなら、書く
承認待ちで止まっていた、担当が交代した、出張で確認できなかった。これらは、今後の進み方に関係します。相手が次の動きを決めるための情報なので、1文で書いてください。
忙しかった、は書かない
忙しさは全員に共通の条件なので、理由になりません。しかも、あなたの件は優先度が低かった、と読まれる可能性があります。書かないほうが安全です。
体調や個人の事情は、相手との距離で決める
長く続いている取引先なら、簡単に触れても問題ありません。初めての相手や、フォーマルな関係では省いてください。詳しく書く必要はなく、書くとしても1文です。
1か月以上空いたら、謝るより先に確認する
長く空いた場合、謝罪から始めると話が進みません。
まだ有効かを聞く
1か月経つと、相手の状況が変わっている可能性があります。案件が終わっている、別の会社に決まっている、担当が変わっている。謝罪してから本題に入ると、すでに不要な内容を長々と書くことになります。先に「この件はまだ進行中でしょうか」と聞いてください。
組み立ての例
Is this still open on your side?
If so, I can send the revised quote by Thursday.
If you’ve moved on, please let me know and I’ll close it here.
4文です。謝罪は1文、あとは相手が答えやすい形になっています。終わっている場合も、相手は1行で返せます。
閉じる選択肢を渡す
すでに終わっている案件を、無理に再開させようとしないでください。閉じてよいかを聞く1行があると、相手も答えやすくなります。放置して自然消滅させるより、閉じたことを確認したほうが、次の機会につながります。
返さないまま終わった案件の扱い
返信しそびれて、そのまま数か月経った案件があると思います。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 相手から催促が来ていた | 返す。放置は印象が悪い |
| 相手も返していない | 返さなくてよい |
| 今後も取引がある | 返す。次の案件で気まずくなる |
| 一度きりの問い合わせ | 判断は自由 |
催促が来ていたなら、必ず返す
相手が一度確認してきた案件を放置すると、次の連絡がしにくくなります。何か月経っていても、短く返してください。遅れの長さより、返さなかったことのほうが記憶に残ります。
相手も止まっているなら、無理に掘り起こさない
双方が返していない案件は、自然に終わっていることがあります。掘り起こすと、相手にも作業が発生します。次に別の用件で連絡するときに、一言触れる程度で足ります。
気まずさは、こちらだけが感じている
相手は覚えていないか、同じように忘れています。返してみると、あっさり進むことがほとんどです。悩んでいる時間のほうが、失うものが大きいです。
そもそも遅れを溜めない仕組み
返信そのものより、受領の連絡を分けると楽になります。
即答できないものは、受領だけ返す
内容を検討する必要があるメールでも、届いたことは当日中に返せます。「確認して、木曜までにお返しします」の1行。これがあると、相手は待てますし、こちらも謝る必要がなくなります。返信は2段階でよい、と決めておくと楽です。
日付を入れると、自分の期限にもなる
木曜までと書いておけば、木曜までにやります。期限を書かないと、いつでもよくなって、また遅れます。相手のためではなく、自分のために日付を書いてください。
返せない日が続くなら、1行だけ送る
約束した日に間に合わないと分かった時点で、その日のうちに知らせてください。「来週前半にずれます」の1行です。黙って過ぎるより、印象がはるかに良くなります。英語の依頼メールが通るかは見積もりやすさと同じで、相手が予定を組めるかどうかが基準です。
まとめ
遅れた返信が書けないのは、書き出しが決まっていないからです。
- 遅れるほど書く量が増える気がして、さらに遅れる
- 謝罪の文は毎回考えず、固定にする
- 翌日までなら何も書かない。2〜3日は一言。1週間で1文
- 理由を書くのは、相手の予定に影響する場合だけ
- 忙しかった、は書かない。優先度が低かったと読まれる
- 1か月以上なら、謝罪より先に「まだ有効か」を聞く
- 即答できないメールは、受領だけ当日中に返す
相手が気にしているのは、遅れた日数ではなく、いつ答えが来るかです。
よくある質問
何日から「遅い」と思われますか
相手と案件によりますが、2営業日以内なら問題になりにくいです。急ぎの案件は、その日のうちに受領だけでも返してください。基準が分からないときは、相手の返信の速さに合わせると、だいたい外れません。
謝罪の言葉は何を使えばいいですか
1つ決めて固定してください。毎回選ぶから時間がかかります。短い遅れには待ってくれたことへの礼、長い遅れには遅れたことへの謝罪。この2つを決めておけば足ります。
上司や取引先には、もっと丁寧にすべきですか
丁寧さは、謝罪の長さではなく、本題の明確さで示してください。長い謝罪より、いつまでに何を出すかが書いてあるほうが評価されます。相手の役職で書き方を変える必要はありません。
相手が怒っている場合はどうしますか
短く返してください。長い文面は、言い訳の量が多いと受け取られます。事実、対応、日付の3つだけ書いて、詳細は次のやりとりに回してください。
同じ相手に何度も遅れています
そのつど謝るより、返信の仕方を変えるほうが早いです。受領の連絡を当日中に返す形にすると、遅れそのものが減ります。謝罪を繰り返すと、言葉が軽くなります。