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スマホの写真を明るくする加工|Appleは「明るい画像はより鮮やかに見える」と書いている

白い背景の上に、ノートパソコンと小さなカート、紙袋、箱を並べて撮った写真

スマホで撮った商品写真が、なんとなく暗い。もう少し鮮やかにしたい。そう思ったとき、最初に手が伸びるのは彩度のスライダだと思います。

ただ、鮮やかに見せる方法は彩度だけではありませんでした。Appleの公式サポートに、そのことをはっきり説明している一文があります。

この記事では、各社の公式サポートに書かれている内容と、そこから商品写真をどう扱うかを分けて書きます。公式が書いているのは「各項目が何をするか」までです。 「彩度を上げてはいけない」と書いているわけではないので、そこは区別します。

彩度を上げる前に、試すものがあった

iPhoneの写真アプリには、ブリリアンスという項目があります。聞き慣れない名前ですが、何をするものなのかがAppleの公式サポートに書かれていました。

引用します。Macの「写真」のガイドにある説明ですが、同じ写真アプリの調整項目です。

ブリリアンス: 写真やビデオを調整してより鮮やかで生き生きとするように、暗い領域を明るくし、ハイライトを抑え、コントラストを追加して、隠れていた細部を見えるようにします。この調整は色には影響しませんが(彩度は変わらない)、色が変わったような印象を受けることがあります。これは、明るくてコントラストが強い画像はより鮮やかに見えるためです。

出典:Apple サポート「Macの『写真』で写真の明るさ、露出、色を調整する」(日本語)

最後の一文が、この記事の起点です。明るくてコントラストが強い画像は、より鮮やかに見える。 Apple自身がそう書いています。

つまり、順番がある

鮮やかに見せたいとき、色をいじる以外の道があるということです。暗い部分を明るくして、コントラストを付ける。それだけで見た目の印象が変わります。

しかも、この方法なら色そのものは動きません。 引用の中にも「彩度は変わらない」と書かれています。商品の色を変えずに、写真の印象だけを良くできる。

まずブリリアンスと露出を試す。それでも足りないときに、色に手を付けるかどうかを考える。この順番にしておくと、やりすぎが起きにくくなります。

Appleが書いている、各項目の意味

スライダを左から順に触っていくと、どれが何なのか分からなくなります。公式の説明を並べておくので、迷ったときに戻ってきてください。

いずれもMacの「写真」のガイドからの引用です。iPhoneのユーザガイド本文には項目の一覧だけが載っていて、1つずつの定義は見当たりませんでした。同じ写真アプリの調整項目なので、意味を知るうえでは足ります。

明るさに関するもの

露出:「画像全体の明るさまたは暗さが調整されます」

ハイライト:「ハイライトの細部が調整されます」

シャドウ:「シャドウに現れる細部が調整されます」

コントラスト:「写真のコントラストが調整されます」

色に関するもの

彩度:「全体的な色強度が調整されます」

自然な彩度:「色コントラストや、写真やビデオ内の類似した色の区別が調整されます」

キャスト:「カラーキャスト(色かぶり)が調整および修正されます」

出典:Apple サポート(日本語)。UIの表記はiPhoneとMacで一部異なります

ハイライトとシャドウは、部分を直すもの

露出は写真全体の明るさを動かします。一方でハイライトとシャドウは、明るい部分と暗い部分をそれぞれ扱います。

白い背景で撮った商品写真だと、この違いが効きます。全体を明るくすると背景が飛んで、商品の輪郭が消えます。そういうときは露出ではなく、シャドウだけを上げる。暗くて見えない部分だけが持ち上がります。

逆に、窓際で撮って一部が白く飛んでいるなら、ハイライトを下げます。飛んだ部分に階調が戻ることがあります。

「彩度」と「自然な彩度」は別のもの

iPhoneの写真アプリには、彩度と自然な彩度が別々に並んでいます。名前が似ているので、どちらを使えばいいのか分かりにくいところです。

Appleの公式サポートを読むと、それぞれの説明は書かれていました。ただし、2つを比べる形での説明は見つかりませんでした。 並列に定義されているだけです。

どちらも「カラー」の中に並んでいて、隣り合っています。触れば違いは出るのですが、どう違うのかを言葉で説明した記載は見当たりませんでした。

公式の説明

彩度:「全体的な色強度が調整されます」

自然な彩度:「色コントラストや、写真やビデオ内の類似した色の区別が調整されます」

ここは、確かめられなかったことを書いておきます

「自然な彩度は肌の色を守る」といった説明を見かけることがあります。ただ、確認したAppleの公式ページには、その記載を見つけられませんでした。

画像編集ソフトを作っている会社の公式ヘルプも当たろうとしましたが、こちらはアクセスできませんでした。したがって、2つの違いを断定する材料が揃っていません。

そこで、自分のスマホで確かめる方法を書いておきます。同じ写真を2枚用意して、片方は彩度だけを上げ、もう片方は自然な彩度だけを上げる。並べて比べると、どこがどう変わるかが分かります。説明を読むより、この5分のほうが確実です。

商品写真で彩度を上げないほうがいい理由

ここからは公式の記載ではなく、こちらの考え方です。Appleも他社も「彩度を上げてはいけない」とは書いていません。 書かれているのは、各項目が何をするかまでです。

そのうえで、商品写真に限っては彩度を触らないほうがいいと考えています。理由は1つだけです。

色が実物と違うと、返品になるからです。

写真を見て買った人は、届いた商品と写真を見比べます。そのとき色が違えば、話が違うと感じます。これは好みの問題ではなく、事実として違っているという受け取られ方になります。

返品の理由になる3つのうちの1つ

返品でよく挙がるのは、サイズが違った、素材の印象が違った、そして色が違った、の3つです。このうち色は、加工で自分から作り出してしまえる違いになります。

彩度を上げると、写真は良く見えます。手に取ったときの落差も、同じだけ大きくなります。

そして返品されると、送料も再梱包の手間もかかります。決済手数料が戻らないことについては、別の記事で書きました。1枚の写真を良く見せて得られるものより、失うもののほうが大きくなります。

代わりにやること

鮮やかに見せたいなら、さきほどのブリリアンスと露出で調整します。Appleが「明るくてコントラストが強い画像はより鮮やかに見える」と書いているとおり、色を動かさずに印象を上げられます。

それでも実物の色と違って見えるなら、原因は加工ではなく撮影のほうです。照明の色が写真全体に乗っている可能性があります。その場合はキャスト、つまり色かぶりの調整で戻します。

加工は「良く見せる」ためではなく、「実物に近づける」ために使う。この考え方にすると、どこまでやるかの基準ができます。

Androidの場合

Googleフォトにも同じような調整項目があります。公式ヘルプのパソコン版のページに、1つずつの説明が書かれていました。

名前の付け方はAppleと少し違います。Googleフォトには「自然な彩度」にあたる項目が見当たらず、彩度が1つだけ並んでいました。迷う余地がないぶん、こちらのほうが分かりやすいかもしれません。

なお、この定義が書かれているのはパソコン版のヘルプでした。Android版の同じページは項目の一覧のみで、1つずつの説明は載っていません。

明るさ:「全体の明るさまたは暗さを調整できます」

コントラスト:「トーンの違いを調整できます」

ハイライト:「最も明るい部分の細部を調整できます」

シャドウ:「最も暗い部分の細部を調整できます」

彩度:「色の強さを調整できます」

色温度:「色温度を調整できます」 色合い:「色相を調整できます」

出典:Google フォト ヘルプ「写真を編集する(パソコン)」(日本語)

やることは同じです

ブリリアンスにあたる項目はありませんが、明るさとコントラストとシャドウを組み合わせれば、同じ方向に持っていけます。順番も同じで、明るさ側から触って、色は最後に考えます。

色かぶりを直したいときは、色温度を使います。室内の電球で撮って全体が黄色いなら、色温度を青のほうへ動かします。

失敗しても、元に戻せる

加工をためらう理由のひとつが、元の写真がなくなることへの不安だと思います。ここは両方の公式ヘルプに書かれていました。

iPhoneのユーザガイドには、こうあります。

写真やビデオを編集するときに、変更を取り消したり、やり直したりできます。保存したあとに変更の結果が気に入らない場合は、オリジナルに戻すことができます。

出典:Apple サポート「iPhoneで写真の編集を取り消す/元に戻す」(日本語)

保存した後でも戻せます。手順としては、編集した写真を開いて、メニューから「オリジナルに戻す」を選ぶ、と案内されていました。

Googleフォトも同様で、編集アイコンから元に戻す操作が案内されています。ただし1つ注意があって、ヒントとして「写真をコピーとして保存した場合は、変更を元に戻すことはできません」と書かれていました。

だから、思い切って動かしていい

戻せると分かっていれば、スライダを端まで動かして見てみることができます。どこまで動かすと不自然になるかは、一度やりすぎてみないと分かりません。

1枚の写真で試して、感覚をつかむ。それから他の写真に同じ設定を当てていく。この進め方だと早いです。

撮るときにできること

加工でできることには限りがあります。撮る時点で整えておくほうが、結果は良くなります。Appleの公式サポートに手順が書かれているものを3つ挙げます。

どれも設定を変えるだけで、道具は要りません。一度やれば次から効きます。

加工でできるのは、撮れているものを整えることまでです。暗すぎる写真を明るくすると、その分だけ粗さも出ます。撮る段階で明るさを合わせておけば、そこは起きません。

1. グリッドを出す

「設定アプリを開きます。『カメラ』をタップしてから、『グリッド』と『水平』をオンにします」。傾きが分かるので、あとで直す手間が減ります

2. 露出を手で調整する

「画面上のオートフォーカス領域の移動先をタップします」「オートフォーカス領域の横にある…を上下にドラッグして露出を調整します」。撮る前に明るさを決められます

3. 正方形で撮る

「『1:1』、『4:3』、『16:9』のアスペクト比を選択できます」。カメラを開いて、アスペクト比をタップして選びます

出典:Apple サポート「iPhoneのカメラツールを使って撮影を設定する」(日本語)

正方形は、あとで効いてきます

3つ目を入れたのには理由があります。カートによっては、登録した画像が正方形に自動調整されるからです。縦長で撮ると上下が切れることがあります。

撮る時点で正方形にしておけば、切れる心配がありません。SNSに載せるときも、比率を変えずに使えます。あとから切り抜くより、最初から合わせるほうが早いです。

なお、すでに撮った写真を正方形に切り抜く方法も案内されていました。編集から切り取りのツールを開いて、比率の中から「スクエア」を選びます。

商品写真を加工する手順

ここまでを、実際の手順の形に並べ直します。1枚あたり1分もかかりません。

順番を固定しておくのは、迷わないためです。写真が10枚あるときに、毎回どこから触るかを考えていると疲れます。

1. 傾きと切り抜きを直す

先に形を決めます。切り抜いたあとで明るさを調整するほうが、見え方が合います

2. 露出で全体の明るさを決める

白い背景なら、背景が白く見えるところまで。飛びすぎたら少し戻します

3. シャドウで暗い部分を持ち上げる

商品の影で潰れている部分を戻します。ここで質感が見えるようになります

4. ブリリアンスで印象を整える

公式の説明どおり、色を動かさずに鮮やかに見せられます。少しずつ上げます

5. 実物と見比べる

商品を手元に置いて、画面と並べます。色が違って見えたら戻す。 ここが最後の関門です

5番目を手順に入れておくのが、この記事でいちばん伝えたいところです。画面だけを見ていると、どこまでが実物なのか分からなくなります。手元に置いて比べれば、1秒で判断できます。

この記事で確認した公式の記述まとめ

公式サポートで確かめられた内容と、確かめられなかったことを分けて並べます。この記事の提案部分は公式の記載ではないので、そこも明示します。

加工の話は感覚で語られがちな分野です。どこまでが公式の説明で、どこからが判断なのかを分けておけば、あとで自分で考え直せます。

アプリの項目名と場所は、更新で変わることがあります。見当たらないときは、公式のサポートページで名前を調べ直してください。

Appleが書いていること

ブリリアンスは「この調整は色には影響しませんが(彩度は変わらない)」

その理由として「明るくてコントラストが強い画像はより鮮やかに見えるためです」

保存後でも「オリジナルに戻すことができます」

撮影の設定(Apple公式)

設定アプリのカメラから「グリッド」と「水平」をオンにできる

画面をタップしてから上下にドラッグで露出を調整できる

アスペクト比は「1:1」「4:3」「16:9」から選べる

この記事の提案(公式の記載ではありません)

商品写真では彩度を触らず、明るさ側で印象を整える

理由は、色が実物と違うと返品の原因になるため

確認できなかったこと

「彩度」と「自然な彩度」を比較した公式の説明(並列の定義のみ確認できました)

画像編集ソフトの会社の公式ヘルプ(アクセスできませんでした)

iPhoneのユーザガイド本文での各調整項目の定義(一覧のみで、定義はMacのガイドにありました)

※Appleサポートの日本語ページとGoogle フォト ヘルプの日本語ページを確認したものです。アプリの仕様と項目名は変わります。

よくある質問

写真を鮮やかにしたいのですが、どこを触ればいいですか

まずブリリアンスを試してみてください。Appleの公式サポートには「写真やビデオを調整してより鮮やかで生き生きとするように、暗い領域を明るくし、ハイライトを抑え、コントラストを追加して、隠れていた細部を見えるようにします」と書かれています。さらに「この調整は色には影響しませんが(彩度は変わらない)」「明るくてコントラストが強い画像はより鮮やかに見えるためです」とも説明されています。色を動かさずに印象を変えられるので、商品写真ではこちらから試すほうが安全です。

彩度を上げてはいけないのですか

AppleもGoogleも「彩度を上げてはいけない」とは書いていません。公式に書かれているのは、彩度が「全体的な色強度が調整されます」という機能の説明までです。そのうえでこの記事は、商品写真に限っては触らないほうがいいと考えています。理由は、色が実物と違うと返品の原因になるからです。写真は良く見えますが、手に取ったときの落差も同じだけ大きくなります。返品されると送料も手間もかかるので、割に合いません。

「彩度」と「自然な彩度」はどう違いますか

公式の説明はそれぞれ書かれていますが、2つを比べる形での説明は見つけられませんでした。彩度は「全体的な色強度が調整されます」、自然な彩度は「色コントラストや、写真やビデオ内の類似した色の区別が調整されます」とされています。断定できる材料が揃っていないので、自分で確かめる方法をおすすめします。同じ写真を2枚用意して、片方は彩度だけ、もう片方は自然な彩度だけを上げて並べてみてください。5分で違いが分かります。

加工に失敗したら元に戻せますか

戻せます。iPhoneの公式ユーザガイドには「保存したあとに変更の結果が気に入らない場合は、オリジナルに戻すことができます」と書かれています。編集した写真を開いてメニューから「オリジナルに戻す」を選ぶ手順です。Googleフォトも編集アイコンから元に戻せますが、ヒントとして「写真をコピーとして保存した場合は、変更を元に戻すことはできません」と注意されています。戻せると分かっていれば、スライダを端まで動かして感覚をつかむこともできます。

撮るときに設定しておくことはありますか

3つあります。1つ目はグリッドです。設定アプリの「カメラ」から「グリッド」と「水平」をオンにできます。2つ目は露出で、画面をタップしてから横のマークを上下にドラッグすると、撮る前に明るさを決められます。3つ目はアスペクト比で、「1:1」「4:3」「16:9」から選べます。商品写真なら1:1、つまり正方形にしておくと、カート側で自動調整されて切れる心配がありません。どれも設定するだけで、次から効きます。

最後に、実物と並べてみてください

加工が終わったら、商品を手元に置いて画面と見比べます。色が違って見えたら戻す。この1秒が、返品を1件減らします。

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