
UTAGEのメール配信には一斉送信・ステップ配信・リマインダ配信の3種類があります。
名前から役割は想像できますが、設定画面はほとんど同じです。違うのは「何を基準に送信時刻を決めるか」だけです。
そして3つに共通して、知らないとスパム判定のリスクが上がる設定が1つあります。
結論:違うのは基準にする時刻だけ
3種類の基準を整理します。
| 種類 | 基準 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 一斉送信 | カレンダーの日時 | お知らせ、キャンペーン告知 |
| ステップ配信 | 読者が登録した時点 | 登録後の教育、フォロー |
| リマインダ配信 | イベントの開催日 | 前日・当日・開催後の案内 |
一斉送信は全員に同じ時刻。ステップ配信は人によって届く日が違います。登録日が基準なので、3か月前に登録した人と昨日登録した人では、同じ「3日後のメール」でも届く日付が違います。
リマインダ配信は、公式によれば「イベント等の開催日を『基準日』として、開催日までのお知らせや、当日・開催後の案内を配信する」ものです。基準日の前と後の両方に配信を置けます。
LINEのみのアカウントでは使えない
公式は3つの記事すべてに同じ注記を置いています。
アカウントの種類が「LINEのみ」の場合は【LINE一斉送信】をご利用ください
配信アカウントの種類によって、メール系のメニューが出ません。LINEだけで始めた場合、あとからメールを送りたくなっても、そのアカウントではできません。
アカウントの種類はUTAGEの始め方で扱ったとおり、最初に決める項目です。迷ったら両方使える種類にしておくのが安全です。
URL置換ドメインを最初に決める
3種類すべてに共通する設定の中で、いちばん見落とされていて、いちばん影響が大きいのがここです。
公式の記載を引きます。
・デフォルトのドメインの場合:他ユーザーの影響を受けてスパム判定される可能性があります。
・独自ドメインの場合:他ユーザーの影響を受けずに配信できます。
何が起きているか
UTAGEはメール本文のURLを短縮URLに置き換えます。このとき「URL置換ドメイン」がデフォルトだと、UTAGE利用者で共有されているドメインが使われます。
公式の例では「https://utlink.jp/〜」という形です。
共有ドメインということは、他のUTAGE利用者が問題のある配信をすると、そのドメイン全体の評価が下がります。自分の配信内容が健全でも、影響を受けます。
これはUTAGEの403・404・419で扱った、無料VPNのIPアドレスが一律ブロックされる話と同じ構造です。共有しているものは、他人の行為で汚れます。
独自ドメインに変える
URL置換ドメインを独自ドメインにすると、公式の言葉どおり「他ユーザーの影響を受けずに配信できます」。
公式の例では「https://sub.utagesample.com/l/〜」のようになります。
すでにメール配信の準備で独自ドメインを契約しているはずなので、追加の費用はかかりません。設定を切り替えるだけです。
メールを1通でも送る前に、ここを確認してください。配信を始めてから変えても、それまでに送ったメールのリンクはデフォルトのままです。
置換しないという選択もある
「URL置換方法」では「置換URLを表示」「元のURLを表示」を選べます。
- 元のURLを表示:本文に書いたURLがそのまま表示される
- 置換URLを表示:短縮URLに置き換わる
置換すると、クリック率の計測ができます。一方、読者から見るとリンク先が分からなくなります。
判断の基準は「クリックを測りたいか」です。測るなら置換、信頼感を優先するなら元のURL。ただし置換する場合は、必ず独自ドメインにしてください。
管理名称は件名ではない
公式が3つの記事すべてで同じ注意を繰り返しています。
入力した管理名称は、UTAGE管理画面内部でのみ表示される名称です。メール送信時の「件名」ではありませんのでご注意ください
3回書かれているということは、それだけ間違える人が多いということです。
管理名称は任意項目なので、空欄でも送れます。ただし配信が増えてくると、一覧でどれがどれか分からなくなります。
命名の目安としては、「送る順番+中身」が扱いやすいです。「01_登録直後のあいさつ」「02_特典の受け取り方」のようにすると、一覧が並び順どおりになります。
これは商品管理でも同じ構造でした。UTAGEには「管理用の名前」と「相手に見える名前」が別々にある機能がいくつもあります。片方を埋めて安心しないでください。
配信条件のAND/ORと、事前確認
3種類とも【配信条件】で送り先を絞れます。選べるのは2つです。
- シナリオ登録者全員に送信(条件を設定しない)
- 条件に該当する登録者に配信(条件を指定する)
条件項目には「登録フォーム・読者項目」に設定した項目、「配信基準日時」、「ラベル」が使えます。ラベルでの絞り込みはUTAGEのセグメント配信で詳しく扱っています。
ANDとORを取り違えない
公式の説明です。
- AND条件:2つ以上の条件がすべて満たされている場合に発動
- OR条件:複数の条件のうち少なくとも1つが満たされていれば発動
ANDは絞り込み、ORは広げる。条件を足したのに送信数が増えた場合は、ORになっています。
間違えやすいのは「AとBのどちらかのラベルが付いている人」を作りたいときです。日本語で「AとB」と言うのでANDを選びたくなりますが、正しくはORです。
逆に「Aのラベルが付いていて、かつ購入していない人」のような絞り込みはANDです。条件が増えるほど人数が減るならAND、増えるならORと覚えると取り違えません。
なお、条件項目には「配信基準日時」も使えます。これは読者ごとの基準日時で、イベントの期間限定価格でも使われている値です。「配信から3日以内の人だけに送る」といった絞り込みができます。
送る前に対象者を見る
ここが実務で効く機能です。公式の記載です。
該当の予約済みメールの三点ボタンをクリックして「配信予定対象者」を選択すると参照できます
予約した配信の宛先を、送信前に一覧で確認できます。
条件を組んだあと、必ずここを開いてください。想定と違う人数になっていたら、条件が間違っています。送ってから気づいても取り消せません。
予約中の一覧では『媒体』『管理名称』『送信日時』『送信予定数』『ステータス』が確認できます。送信予定数だけでも、桁違いのミスは防げます。
リマインダの基準日は自分で追加できる
リマインダ配信だけにある設定です。公式の記載を引きます。
基準日で「イベント参加日」以外を指定したい場合、登録フォーム・読者項目の設定でデータ形式が「日付」タイプの項目を追加すると表示されるようになります
初期状態では「イベント参加日」しか選べません。他の日付を基準にしたいなら、読者項目に「日付」タイプの項目を先に作る必要があります。
使える場面
イベント以外にも基準日が必要な場面はあります。
- 受講開始日:講座の開始日から逆算して準備の案内を送る
- 契約更新日:更新の1か月前に案内する
- 誕生日:特典を送る
どれも「読者ごとに違う日付」です。一斉送信では作れず、ステップ配信の「登録からの経過日数」でも表現できません。リマインダ配信の基準日だけが扱えます。
ただし、読者項目を先に作っていないと選択肢に出てきません。「基準日にイベント参加日しかない」と思ったら、この設定を疑ってください。
送信タイミングの5パターン
基準日に対して、公式は5つの指定方法を挙げています。
| 基準との関係 | 指定方法 |
|---|---|
| 前 | 送信時刻を指定(開催◯日前の◯時◯分) |
| 前 | 相対時間を指定(開催◯日◯時間◯分前) |
| 後 | 送信時刻を指定(開催◯日後の◯時◯分) |
| 後 | 相対時間を指定(開催◯日◯時間◯分後) |
| 当日 | 送信時刻を指定(開催当日の◯時◯分) |
「送信時刻を指定」と「相対時間を指定」の違いに注意してください。
公式は相対時間について「イベント開始時間を基準時間として、配信が行われます」と説明しています。
つまり「開催1時間前」は、イベントの開始時刻の1時間前です。一方「開催1日前の18時」なら、前日の18時ちょうどに届きます。
当日の直前リマインドは相対時間、前日のお知らせは時刻指定。この使い分けになります。
条件分岐で1通にまとめる
2025年3月のアップデートで追加された機能です。公式の説明です。
例えば、ラベル付与者やシナリオ登録者、登録経路など、これまで配信条件を利用して条件に該当する人・該当しない人で分けて作成していたメールを1通に集約できます
本文の一部を条件で出し分けられます。置き換え文字一覧の下の「条件分岐」ボタンから使えます。
何が楽になるか
これまでは、購入者と未購入者で文面を変えたいとき2通のメールを作って、それぞれに配信条件を付けていました。
この方式には問題があります。文面を直すたびに2か所を直す必要があり、片方だけ直す事故が起きます。
条件分岐を使えば1通で済みます。共通部分は1か所だけになるので、修正漏れがなくなります。
HTMLメールでは使えない
公式の制約です。
※HTMLメールでは利用できません
デザインされたHTMLメールを使っている場合、条件分岐は選べません。テキストメールに限定される機能です。
到達率の観点ではテキストメールのほうが有利なので、条件分岐を使いたいならテキストメールに寄せる、という判断もあります。
まとめ
メール配信3種で押さえる点です。
- 違うのは基準にする時刻だけ。一斉=カレンダー、ステップ=登録日、リマインダ=基準日
- URL置換ドメインは独自ドメインにする。デフォルトは他ユーザーの影響でスパム判定される可能性がある
- 管理名称は件名ではない。公式が3記事すべてで注意している
- 条件を足したのに送信数が増えたらORになっている
- 送信前に「配信予定対象者」で宛先を確認する
- リマインダの基準日を増やすには、読者項目に「日付」タイプを追加する
- 相対時間の指定はイベント開始時間が基準
- 条件分岐で2通を1通にまとめられる。ただしHTMLメールでは使えない
いちばん先に手を付けるべきはURL置換ドメインです。ここだけは、配信を始めてから直しても過去のメールには反映されません。
1通目を送る前に、独自ドメインに切り替えてください。
ここで扱ったメール・LINE配信の画面は、UTAGEの機能の14日間の無料お試し期間中に確認できます。
よくある質問(FAQ)
3種類の違いは何ですか?
基準にする時刻が違います。一斉送信はカレンダーの日時、ステップ配信は読者が登録した時点、リマインダ配信はイベントの開催日などの基準日です。設定項目自体はほとんど同じです。
URL置換ドメインはデフォルトのままで大丈夫ですか?
公式は「デフォルトのドメインの場合:他ユーザーの影響を受けてスパム判定される可能性があります」としています。独自ドメインにすれば「他ユーザーの影響を受けずに配信できます」。メールを送り始める前に切り替えてください。
管理名称は読者に見えますか?
見えません。公式は「UTAGE管理画面内部でのみ表示される名称です。メール送信時の『件名』ではありません」と注意しています。件名は別の欄です。
送信前に宛先を確認できますか?
できます。予約済みメールの三点ボタンから「配信予定対象者」を選択すると参照できます。予約中の一覧でも「送信予定数」が確認できるので、条件を組んだら必ず確認してください。
リマインダの基準日にイベント参加日しか出てきません。
登録フォーム・読者項目の設定で、データ形式が「日付」タイプの項目を追加すると、基準日として選べるようになります。受講開始日や契約更新日を基準にしたい場合は、先に読者項目を作ってください。
「開催1時間前」は何時に届きますか?
相対時間を指定した場合、公式は「イベント開始時間を基準時間として、配信が行われます」としています。つまりイベントの開始時刻の1時間前です。日付単位で決まった時刻に送りたい場合は「送信時刻を指定」を使います。
購入者と未購入者で文面を変えたいのですが。
2025年3月のアップデートで追加された「条件分岐」を使うと、1通のメール内でテキストを出し分けられます。置き換え文字一覧の下の「条件分岐」ボタンから利用できます。ただしHTMLメールでは利用できません。
LINEだけのアカウントでメールを送れますか?
送れません。公式は「アカウントの種類が『LINEのみ』の場合は【LINE一斉送信】をご利用ください」としています。配信アカウントの種類は最初に決める項目なので、両方使う可能性があるなら最初から選んでおいてください。
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