
UTAGEで商品を売る前には、必ずテスト決済をします。決済連携の設定ミスや商品設定の不備を、本番前に見つけるためです。
ただ、このテスト決済そのものが事故のもとになります。テストモードのまま、お客様が本物のカードで決済してしまうケースです。
公式マニュアルは、この場合の対応を1本の記事にしています。結論は厳しいものです。
結論:テスト決済は本番決済に変換できない
公式の記載を、そのまま引きます。
UnivaPay決済で既に発生済みのテストモード決済データを後から本番決済に変更することはできません
あとから直す方法はありません。お客様に再度決済してもらうか、決済代行会社側で本番決済が成立していたかを確認するか、どちらかです。
なぜ起きるか
原因は単純で、テストが終わったあとに決済モードを本番へ戻していないことです。
公式も強く注意しています。
テストモードのまま運用を開始すると、実際の購入者が決済を行っても売上として計上されません
怖いのは、購入者側の画面では決済が成功したように見えることです。エラーも出ず、サンクスページも表示されます。お金だけが入りません。
発覚するのは、売上を確認したときか、「購入したのに何も届かない」と連絡が来たときです。
2つの画面を見て切り分ける
「テストモードのまま決済された」と気づいたら、公式が示す3ステップで状況を確認します。
ステップ1:UTAGE側を見る
ファネル > 売上 > 売上一覧で、該当の決済データの決済モードが「テストモード」になっているかを確認します。
公式は「今一度ご確認ください」という書き方をしています。思い込みで進めないでほしい、という意図です。テストモードだと思っていた決済が本番だった、という逆のケースもあり得ます。
ここで見るのは該当の1件だけではなく、同じ期間の他の決済も見てください。モードの戻し忘れは1件では終わりません。気づいた時点で、何件が巻き込まれているかを先に把握します。
ステップ2:決済代行会社側を両モードで見る
ここが重要です。公式は「必ず①②を両方ともご確認ください」としています。UnivaPayの例で言えば、次の2つです。
- 管理画面 > 決済 > モードを「テスト」に変更して、該当のメールアドレスで検索
- 管理画面 > 決済 > モードを「本番」に変更して、該当のメールアドレスで検索
片方だけ見て判断しないでください。組み合わせによって、やるべきことが正反対になります。
ステップ3:組み合わせで対応を決める
公式が示している分岐は2つです。
UTAGE側がテスト、決済代行会社側もテストの場合。本番決済は未完了です。UTAGE側の「ファネル共通設定」で決済モードを本番に変更したうえで、お客様へ再度の決済手続きを案内します。
UTAGE側がテスト、決済代行会社側は本番の場合。こちらは本番決済が完了しているので、再決済は不要です。ただし、この状態自体がおかしい。公式はこう書いています。
UTAGE側ではテストモードでの決済履歴が存在するにもかかわらず、UnivaPay側で本番モードとして決済履歴が存在する場合はUTAGE側の決済連携設定が正しく設定されていない可能性があります
過去にあった原因はトークンの入れ違い
公式が実際の事例を挙げています。
過去にあった事例では、UnivaPay側で発行したアプリトークン情報をUTAGE側で本番モード、テストモードを入れ違いで設定されていたケースがあります
本番用のトークンをテストモードの欄に、テスト用のトークンを本番モードの欄に入れてしまっていたということです。
この状態だと、UTAGE側で「テストモード」を選んだときに本物の決済が走ります。テストのつもりで叩いた決済が、全部本物だった可能性があります。
対処は、アプリトークンを本番・テストの両方とも作り直し、UTAGE側の決済連携設定で「トークン」「シークレット」を入れ直すことです。決済連携の設定はUTAGEのStripe決済連携方法でも扱っています。同じ種類の取り違えがStripeでも起こります。
テストモードが使えない決済代行会社
そもそもテストモードを使わない会社があります。公式の注意です。
テレコムクレジット・AQUAGATESをご利用の場合は、ファネル共通設定の「テストモード」は使用しません。決済モードは「本番モード」のままで、各社が発行するテストカード番号を使用してテスト決済を行います
| 決済代行会社 | テストのやり方 |
|---|---|
| UnivaPay/Stripe/FirstPayment | テストモードに切り替える |
| テレコムクレジット/AQUAGATES | 本番モードのまま、各社のテストカード |
後者は本番モードのままテストします。各社発行のテストカード番号以外を使うと、実際に課金されます。
逆に言えば、この2社を使っている場合は「戻し忘れ」の事故は起きません。そもそも切り替えないからです。
テスト決済の手順
公式の流れは5ステップです。
手順1:前提を揃える
テスト決済の前に、次の3つが完了している必要があります。
- 決済連携設定:UTAGEと決済代行会社の連携
- 商品管理設定:テストする商品の登録
- 販売ページ:商品を購入できるファネルページ
Stripeを使う場合の補足があります。
Stripeの場合、決済連携設定で「本番モード」と「テストモード」の両方のキーを登録しておくと、ファネル共通設定で決済モードを切り替えるだけでテストが行えるようになります
両方のキーを最初に登録しておくのが正解です。片方だけ入れていると、テストのたびにキーを差し替えることになり、前述の入れ違い事故が起きやすくなります。
手順2:決済モードを切り替える
ファネル > 対象ファネルの【︙】 > 【共通設定】を開き、【決済モード】を「テストモード」に変更して保存します。
切り替えると、ファネル一覧に「テスト決済モード」と赤字で表示されます。公式も「本番モードへの戻し忘れを防ぐ目安になります」としています。
手順3:テストカードで決済する
公式が挙げているテストカード情報です。
| 決済代行会社 | カード番号 |
|---|---|
| UnivaPay(VISA) | 4000020000000000 |
| Stripe | 4242 4242 4242 4242 |
| Stripe(3Dセキュア) | 4000 0025 0000 3155 |
有効期限は当月以降、セキュリティコードは任意の3桁、カード名義は任意のダミー名義です。UnivaPayの場合は電話番号を4桁〜15桁の範囲で入力する必要があります。
手順4:両方の画面で確認する
UTAGE側はファネル > 売上 > 売上一覧で計上を確認します。決済代行会社側は、管理画面をテストモードに切り替えて確認します。
公式の補足です。
売上データの確認だけでなく、決済完了後のメール配信やシナリオ登録、会員サイトへのアクセス権付与など、関連する自動処理が正しく動作しているかもあわせて確認することをおすすめします
決済が通ったことより、そのあとの動作のほうが壊れやすいです。シナリオ登録、バンドル開放、アクション実行まで通してください。
手順5:本番モードに戻す
同じ【共通設定】から【決済モード】を「本番モード」に戻して保存します。
ファネル一覧で「テスト決済モード」の赤字が消えているかを目で確認してください。保存したつもりで保存できていないことがあります。
公式も繰り返し注意しています。
テスト決済が完了したら、必ず決済モードを「本番モード」に戻してください。テストモードのまま運用すると、実際の購入者からの決済が正しく処理されません
なお、決済モードはファネル単位です。複数のファネルでテストした場合、1つ戻しただけでは足りません。ファネル一覧を上から見て、赤字が1つも残っていないことを確認してください。
決済代行会社ごとの注意点
公式が補足として挙げている、会社ごとの仕様です。どれも知らないと困ります。
UnivaPay:テストデータは1か月で消える
UnivaPayでは、テスト決済データは1ヶ月で自動削除される仕様です。テスト結果の記録が必要な場合は、早めにスクリーンショットなどで保存しておいてください
テストの証跡を残したいなら、その場で撮っておくしかありません。外注に構築を任せていて、あとから「テストしたか」を確認したい場合は要注意です。
Stripe:本番モードでのテストは手数料がかかる
Stripeは本番モードでもテストできます。実際のカードで決済するので、本番と同じ条件で確認できます。
ただし公式の補足です。
実際に課金されるためテスト後にStripeダッシュボードからキャンセルが必要です。なお、キャンセルしても決済手数料はStripe側から徴収されます
キャンセルしても手数料は戻りません。高額商品で本番テストをすると、その手数料だけが残ります。
Stripe:継続課金は両モードに同じ商品を登録する
継続課金・複数回払い・分割払いの商品をテストする場合、Stripe側で本番モードとテストモードの両方に、同じAPI IDの商品を登録する必要があります。
片方にしか登録していないと、モードを切り替えた瞬間に商品が見つからずエラーになります。
これは、UTAGE側の商品設定では「Stripeプラン」と「Stripeプラン(テストモード)」を別々に指定するためです。テスト環境側の商品を作っていないと、選択肢が空のままになります。
Stripe側では、画面右上の「テスト環境」をオンにして、本番と同じ内容の商品をもう1つ作ることになります。金額も請求期間も同じにしてください。違う設定にすると、テストで確認した挙動が本番と一致しません。
有料イベントは切り替え場所が違う
公式の補足です。
有料イベントのテスト決済を行う場合は、ファネル共通設定ではなく、イベント設定から決済モードを「テストモード」に変更します
イベントの売上まわりは通常の商品と扱いが違います。詳しくはUTAGEで有料セミナーを売るにまとめています。
本番モードに戻し忘れないために
この記事の事故は、すべて戻し忘れから始まります。運用でできる対策を挙げます。
赤字表示を見る習慣をつける
ファネル一覧の「テスト決済モード」の赤字が唯一の目印です。
公開前の最終確認で、ファネル一覧を開いて赤字がないことを見る。これを手順に入れてください。ページを見に行くのではなく、一覧で見るのがポイントです。1画面で全ファネルの状態が分かります。
テストは公開直前にやらない
公開の直前にテストすると、慌てて戻し忘れます。テストと公開のあいだに、一度時間を空けてください。
そのうえで、公開の直前にもう一度ファネル一覧を見る。この二段構えが現実的です。
外注やスタッフに構築を任せている場合は、「テストが終わったら本番モードに戻して、ファネル一覧のスクリーンショットを送る」という手順まで決めておくと確実です。口頭で「戻しておいて」と伝えるだけでは、戻したかどうかを後から確認できません。
権限を分けて作業を任せる方法はUTAGEのオペレーター権限で解説しています。UTAGEには行動ログが残らないので、誰がいつモードを変えたかは追えません。手順で担保するしかありません。
自分で1件買ってみる
公開後、本物のカードで実際に1件買ってみるのがいちばん確実です。
売上一覧に本番モードで計上され、シナリオ登録もコース開放も走れば、その経路は生きています。手数料はかかりますが、「売れていたはずのものが全部テストだった」という損失に比べれば安いです。
この種の取り返しのつかない操作はUTAGEでやってはいけない操作38個にもまとめています。
まとめ
テスト決済まわりで押さえる点です。
- テストモードの決済データを、あとから本番決済に変えることはできない
- 切り分けはUTAGE側と決済代行会社側の両方を見る。決済代行会社側はテスト・本番の両モードで検索する
- UTAGE側がテストで決済代行会社側が本番なら、トークンの入れ違いを疑う
- テレコムクレジットとAQUAGATESはテストモードを使わない
- Stripeは本番・テスト両方のキーを最初に登録しておく
- UnivaPayのテストデータは1か月で自動削除される
- Stripeの本番テストは、キャンセルしても手数料が残る
- ファネル一覧の「テスト決済モード」の赤字が唯一の目印
いちばん怖いのは、購入者側の画面ではすべて正常に見えることです。エラーも出ず、サンクスページも表示され、それでもお金は入りません。
公開したら、自分で1件買ってください。それが最も確実な確認方法です。
ここで扱った決済モードの切り替え画面は、UTAGEの機能の14日間の無料お試し期間中に実際に触って確認できます。
よくある質問(FAQ)
テストモードのまま本番カードで決済されました。直せますか?
直せません。公式は「既に発生済みのテストモード決済データを後から本番決済に変更することはできません」としています。UTAGE側と決済代行会社側の両方を確認し、決済代行会社側でも「テスト」で記録されていれば本番決済は未完了なので、決済モードを本番に戻したうえでお客様に再決済を案内してください。
UTAGE側はテストなのに、決済代行会社側は本番になっています。
本番決済は完了しているので再決済は不要ですが、この状態自体が設定の異常です。公式は決済連携設定が正しく設定されていない可能性を指摘しており、過去にはアプリトークンを本番とテストで入れ違いに設定していた事例があります。トークンを両方作り直して入れ直してください。
テストモードのまま運用するとどうなりますか?
実際の購入者が決済を行っても売上として計上されません。購入者側の画面では決済が成功したように見え、エラーも出ないため、気づくのは売上を確認したときか問い合わせが来たときになります。
戻し忘れを防ぐ方法はありますか?
テストモードのファネルは、ファネル一覧に「テスト決済モード」と赤字で表示されます。公開前の最終確認でファネル一覧を開き、赤字がないことを見る手順を入れてください。1画面で全ファネルの状態が確認できます。
テレコムクレジットでテストモードが見当たりません。
テレコムクレジットとAQUAGATESでは、ファネル共通設定の「テストモード」は使用しません。決済モードは「本番モード」のまま、各社が発行するテストカード番号を使ってテストします。
UnivaPayのテスト結果を後から確認したいのですが。
テスト決済データは1ヶ月で自動削除される仕様です。記録が必要な場合は、テスト直後にスクリーンショットなどで保存しておいてください。
Stripeで本番のカードを使ってテストできますか?
できます。ただし実際に課金されるため、テスト後にStripeダッシュボードからキャンセルが必要です。なお、キャンセルしても決済手数料はStripe側から徴収されます。
Stripeで継続課金商品のテストがエラーになります。
Stripe側で本番モードとテストモードの両方に、同じAPI IDの商品を登録する必要があります。片方にしか登録していないと、モードを切り替えたときに商品が見つからずエラーになります。
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