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Instagramから売る導線の作り方|「リンクは1万人から」は、いまの公式ヘルプに書かれていない

ノートパソコンで作業しながら、机の上にスマートフォンを置いているところ

Instagramから自分のショップに来てもらう。この話を調べると、必ず2つの文章に出会います。「ストーリーズにリンクを貼れるのはフォロワー1万人から」と「キャプションにURLを書いてもタップできない」です。

どちらも、あちこちで見かけます。ただ、出典が書かれていることは、ほとんどありません。

そこでMetaの公式ヘルプを日本語で1ページずつ開きました。結果として、片方はいまのヘルプ本文に見当たらず、もう片方はそもそもヘルプに書かれていませんでした。

この記事では、公式ヘルプで確かめられたことだけを並べます。確かめられなかったことは、確かめられなかったと書きます。

「リンクは1万人から」は、いまの公式ヘルプに書かれていない

まずストーリーズです。ストーリーズからウェブサイトに送る仕組みは、リンクスタンプという名前で案内されています。Instagramの公式ヘルプには、動きがこう書かれていました。

ストーリーズでこのリンクスタンプをタップすると、リンク先のウェブサイトにリダイレクトされます。

出典:Instagram 公式ヘルプ(日本語)

本文を最後まで読みましたが、フォロワー数についての条件は、どこにも書かれていませんでした。 1万人という数字も出てきません。

これは「フォロワー数の条件が無い」と断言できる材料ではありません。書かれていないだけ、という可能性は残ります。ただ少なくとも、条件として案内されてはいない状態です。数年前にはそう言われていたのだと思いますが、その情報だけを見て「うちはまだ無理だ」と判断すると、使えるものを使わないまま終わります。

代わりに書かれていた条件はこちら

フォロワー数の代わりに、別の条件が1つ書かれていました。使える場所の限定です。

このリンクスタンプは、オーガニックのInstagramストーリーズでのみ使用できます。

出典:Instagram 公式ヘルプ(日本語)

オーガニックというのは、広告費を出していない通常の投稿のことです。広告として配信するストーリーズには、このスタンプは使えません。広告のほうには自動で下部に配置されるボタンが別に用意されている、という説明が続いていました。

つまり、お金をかけずに出すストーリーズこそがリンクを置ける場所です。フォロワーが少ないうちは広告に手が出ないので、順番としては都合がいい話になります。

プロフィールには、ウェブサイトを5つまで置ける

次にプロフィールです。ここも思い込みが残りやすいところで、「リンクは1本しか置けないから、まとめページを挟むしかない」という前提で設計している人が多いと思います。

公式ヘルプを開くと、本数がはっきり書かれていました。

Instagramプロフィールにはウェブサイトを5つまで追加できます。

出典:Instagram 公式ヘルプ(日本語)

5つです。 しかも並べ替えの手順も同じページに案内されていて、順番は自分で決められます。同じページには、公開範囲についての注意もありました。

Instagram内外の誰でも、このウェブサイトを見ることができます。

出典:Instagram 公式ヘルプ(日本語)

5つ置けるとして、何を置くか

本数が増えたぶん、置くものを決める必要が出てきます。5つ埋めることが目的になると、押されないリンクが並ぶだけになるからです。

まず1つ目は、ショップのトップではなくいま売りたい商品のページにします。トップに送ると、そこから商品を探す手間が増えます。プロフィールを見た人は、たいてい特定の投稿を見て来ているので、その投稿の商品に直接つながるほうが短くなります。

2つ目は、ショップのトップ。3つ目以降は、よくある質問のページ、送料と発送日のページ、問い合わせ先あたりが候補になります。順番は上から押されやすいので、いちばん押してほしいものを一番上に置きます。

まとめページを挟む方法も、これで見直せます。挟めばクリックが1回増えるので、5つで足りるなら直接つないだほうが短くなります。

キャプションのリンクは、公式ヘルプに記載を見つけられなかった

投稿のキャプションにURLを書いた場合、それがタップできるのかどうか。ここは公式ヘルプに明示的な記載を見つけられませんでした。

キャプションの編集について案内しているヘルプ記事は見つかりましたが、本文はキャプションを追加・編集・削除する手順の説明で、URLのクリック可否についての記述はありませんでした。他のヘルプ記事も探しましたが、該当する文章には行き当たりませんでした。

「キャプション内のURLはタップできない」という説明は、公式以外のページにはたくさんあります。ただ、この記事では公式に書かれていないことを書かれているように扱わないので、確認できなかった、として扱います。

確認できないなら、自分で試せばいい

とはいえ、判断は必要です。この場合は、自分のアカウントで確かめるのがいちばん早くて確実でした。手順は3つだけです。

まず、テスト用の投稿をひとつ出して、キャプションに自分のショップのURLを書きます。次に、別の端末から自分のアカウントを開いて、そのURLの文字をタップしてみます。最後に、遷移するかどうかを見ます。

仕様は変わりますし、端末やアプリのバージョンでも違う可能性があります。誰かの記事に書いてあった状態ではなく、いま自分の環境がどうなっているかが知りたいことなので、この確認方法のほうが答えに近づきます。5分で終わります。

Instagramショップは、日本ではまだ「オープンベータ」

Instagramの中に商品を並べるショップ機能があります。日本で使えるのかどうかを、対応国のページで確かめました。

このページは3つの段階に分かれていて、国ごとにどこまで使えるかが変わる作りになっていました。日本が入っていたのは、いちばん上ではありませんでした。同じ機能名で語られていても、国によって使える範囲が違うということです。海外の解説記事をそのまま読んで手順を進めると、途中で画面が出てこないのはこのためだと思います。段階の分かれ方を先に押さえておきます。

機能をすべて利用できる国

北米の欄に米国のみ(一部の領土を除く、との注記あり)。日本はここに含まれていません

全機能のオープンベータ版が提供されている国

アジア太平洋の欄に、オーストラリア・インド・日本・韓国・台湾・タイ

ショップの機能が制限されている国

アジア太平洋の欄にインドネシア

出典:Meta 公式ヘルプ「FacebookとInstagramのショップでサポートされている国」(日本語)

ページの冒頭に、見逃せない一文があった

この対応国のページには、国の一覧が始まる前に短い注意書きが置かれていました。読み飛ばしそうな場所ですが、内容は重いものでした。

FacebookとInstagramでのショップとチェックアウトに関連する機能の一部は利用できなくなりました。

出典:Meta 公式ヘルプ(日本語)

機能が増えているのではなく、減っているという案内です。詳細は別の告知ページにあるとされていて、そのページが存在することまでは確認できました。ただし本文の取得には至らなかったので、どの機能がいつ止まったのかは、この記事では書けません。

ここから言えるのは、ひとつだけです。Instagramの中で完結する売り方を前提に設計しない。 自分のショップを持っておいて、Instagramはそこへ送る入口として使う。入口の仕様が変わっても、店そのものは残ります。

ショップを使うには、5つの条件がある

ショップを申し込む前に、コマース利用資格の要件ページも見ておきました。要件は5項目が並んでいます。中身は短い見出しなので、そのまま書き出します。

1. FacebookおよびInstagramのポリシーに準拠していること

2. 該当するビジネスとドメインに紐付いていること

3. 所在地がコマース機能を利用できる国であること

4. 信頼性を示すこと

5. 正確な情報を提供し、ベストプラクティスに従うこと

気になるのは2番目です。ドメインに紐付いていることが条件に入っているので、自分のショップのURLがはっきりしている必要があります。無料カートでも独自ドメインを当てておくほうが、この先で詰まりません。

4番目の「信頼性を示すこと」については、具体的な数値の基準を本文中に見つけられませんでした。フォロワー何人、といった線引きは書かれていません。ここも、書かれていないことは書かれていないままにしておきます。

プロアカウントにすると、何が増えるか

ここまでの機能の多くは、プロアカウントが前提になります。切り替えは無料で、公式ヘルプには使えるようになるものが並べられていました。

順番に挙げると、プロフェッショナルダッシュボード、収益化と広告、連絡先情報、カテゴリラベル、インサイト、補助受信箱、リクエストのランク付け、フォロワーを管理、発見を促進、の9つです。ショップを売る立場で効いてくるのは、このうち連絡先情報・インサイト・発見を促進の3つだと考えています。

連絡先情報は、プロフィールに問い合わせ用のボタンを置けるようにするものです。メールアドレスや電話番号を載せられます。ネットショップでは、買う前に聞きたいことがある人を取りこぼさないための入口になります。

ひとつだけ、戻せない性質がある

切り替える前に知っておきたい記載も、同じページにありました。アカウントの公開範囲についての一文です。

プロアカウントは非公開に設定できません。

出典:Instagram 公式ヘルプ(日本語)

もともと非公開で使っていたアカウントをプロに切り替えると、公開に変わります。そのとき、保留になっていたフォローリクエストは自動的に承認される、という説明も続いていました。

個人で使っていたアカウントをそのままショップ用にしようとしている場合は、ここで一度止まったほうがいいところです。誰に見られてもいい状態かどうかを、切り替える前に確かめておく。過去の投稿をさかのぼって整理するより、新しく作るほうが早いこともあります。

インサイトは90日で消える

数字の見方についても、公式ヘルプに期間の制限が書かれていました。ここは知らないと損をする部分なので、そのまま引きます。

過去90日以内で、インサイトを表示する期間(プリセットまたはカスタム)を選択できます

出典:Instagram 公式ヘルプ(日本語)

90日より前は、さかのぼれません。 去年の同じ時期と比べたい、という使い方はできない仕組みです。1年やってから振り返ろうとすると、最初の9か月ぶんは残っていません。

対策はひとつしかありません。月に1回、数字を自分のところに書き写しておくことです。ノートでも表計算ソフトでも構いません。見られる指標としては、閲覧数、閲覧者、インタラクション、アクションを実行したアカウント数、合計フォロワー、シェアしたコンテンツが案内されていました。全部でなくていいので、毎月同じ項目を残します。

オーディエンス属性には、別の条件がある

フォロワーがどんな人たちなのかを見る画面には、表示のための条件が別に書かれていました。フォロワー数ではなく、届いた数のほうで決まります。

オーディエンスの利用者層データを表示するには、プリセット期間を利用し、リーチしたアカウントが100件を超えている必要があります

出典:Instagram 公式ヘルプ(日本語)

リーチ100件超が条件です。7日間で届かない場合は、30日や90日といった長い期間を選び直すように案内されていました。フォロワーが少なくても、期間を広げれば表示されることがある、という意味になります。

この差は小さいようで大きいところです。フォロワー数の条件だと思っていると「まだ無理」で止まりますが、実際は期間の選び方で解決することがあります。

売ってはいけないものが、ポリシーで決まっている

最後に、扱う商品の話です。Metaにはコマースポリシーがあり、そこで販売できないものが定められています。ポリシーの冒頭では、対象になる範囲がこう説明されていました。

コマースコンテンツとは、コマース用のFacebook、Instagram、WhatsApp、もしくはMessengerサービス上で、商品の購入、販売または取引(無料の場合も含む)を試みるものを指します。

出典:Meta コマースポリシー(日本語)

無料の場合も含む、というところが見落としやすい箇所です。プレゼント企画で配るものも、この範囲に入ります。

禁止されているカテゴリは24項目ありました。武器や薬物のように、そもそも扱わないものは省いて、ふつうのネットショップでも当たりうるものだけを並べます。

医療・ヘルスケア製品

医療機器や、飲み込むタイプのサプリメントが含まれます。健康食品を扱う予定があるなら、先に確認しておく項目です

使用済み化粧品

使用済みのもの、元の包装で売られていないものが対象です。小分けにして売る形も、ここに触れる可能性があります

サブスクリプションとデジタル製品

ダウンロード形式のコンテンツ、デジタルの定期購読やアカウントが挙げられています。データ販売を考えている場合は要確認です

第三者の権利侵害

著作権と商標が含まれます。他社の名前やロゴ、特徴的な意匠をまねた商品が対象になります

リコール製品

回収対象になった製品、禁止された製品の売買が対象です。在庫を抱えている品目は、回収情報を確かめておきます

他に、成人向け製品、酒類、たばこ、賭博、差別的な内容、車両パーツやアクセサリーなども並んでいました。自分の扱う商材が引っかかるかどうかは、出品する前に一度読んでおくほうが早いところです。あとから止められると、そこまでの導線がまるごと止まります。

この記事で確認した仕様のまとめ

公式ヘルプで確かめられたことと、確かめられなかったことを分けて並べます。よく言われている話と違うところが、いくつかあります。

導線を作るときに決めるのは、結局のところ3つだけです。どこにリンクを置くか、送り先に何を用意しておくか、そして数字をどう残すか。この3つが決まれば、あとは投稿を続けるだけになります。逆にここが決まらないまま投稿を増やしても、見られた数が増えるだけで注文には変わりません。

仕様は変わります。変わったときに困らないように、公式ヘルプのどのページを見れば確かめられるのかも合わせて残しておきます。人の解説ではなく、元のページを開き直せる状態にしておくのが、いちばん長持ちします。

リンクを置ける場所

プロフィール:ウェブサイトを5つまで。並べ替えもできる

ストーリーズ:リンクスタンプ。フォロワー数の条件は本文に見当たらない

キャプション:クリック可否についての記載を見つけられなかった

ショップ機能

日本は「全機能のオープンベータ版」の段階。全機能が使える段階は米国のみ

冒頭に「ショップとチェックアウトに関連する機能の一部は利用できなくなりました」との記載あり

プロアカウント

9つの機能が案内されている。切り替えは無料

非公開には設定できない。 切り替えると保留中のフォローリクエストは自動承認される

インサイト

さかのぼれるのは過去90日まで。それ以前は自分で控えておく

オーディエンス属性はリーチ100件超が条件。フォロワー数ではない

確認できなかったこと

キャプション内URLのクリック可否

止まった機能の具体的な中身(告知ページの存在は確認できたが、本文は取得できず)

コマース要件の「信頼性を示すこと」の数値基準

※Metaの公式ヘルプおよびコマースポリシーの日本語ページを確認したものです。仕様は変わります。

よくある質問

ストーリーズにリンクを貼るには、フォロワー1万人が必要ですか

日本語の公式ヘルプを確認した範囲では、リンクスタンプの説明にフォロワー数の条件は書かれていませんでした。1万人という数字も出てきません。書かれている条件は「オーガニックのInstagramストーリーズでのみ使用できます」という使用場所の限定だけです。広告として配信するストーリーズには使えず、そちらには別のボタンが用意されています。まずは自分のアカウントでスタンプが出るかどうかを見てみるのが早い確認方法になります。

プロフィールのリンクは1本だけですか

公式ヘルプには「Instagramプロフィールにはウェブサイトを5つまで追加できます」と書かれていました。並べ替えの手順も同じページに案内されているので、順番も自分で決められます。5つ置けるなら、いま売りたい商品のページ、ショップのトップ、よくある質問、送料と発送日、問い合わせ先、といった並べ方ができます。まとめページを挟むとクリックが1回増えるので、5つで足りるなら直接つなぐほうが短くなります。

Instagramショップを作れば、アプリの中で決済まで終わりますか

対応国のページを見ると、日本は「全機能のオープンベータ版が提供されている国」の段階で、全機能が使える段階に入っているのは米国だけでした。さらにページの冒頭には「FacebookとInstagramでのショップとチェックアウトに関連する機能の一部は利用できなくなりました」という記載があります。どの機能が止まったのかは告知ページの本文を取得できなかったため書けませんが、Instagramの中で完結する前提では設計しないほうが安全です。自分のショップを持ち、そこへ送る入口としてInstagramを使う形にしておきます。

個人のアカウントをそのままショップ用にしても大丈夫ですか

切り替える前に、公開範囲を確かめておくことをおすすめします。公式ヘルプには「プロアカウントは非公開に設定できません」と書かれていて、非公開で使っていたアカウントをプロに切り替えると公開に変わります。そのとき保留中のフォローリクエストは自動的に承認される、という説明もありました。過去の投稿を全部見られても問題ないかどうかが判断の分かれ目になります。整理に時間がかかりそうなら、新しく作るほうが早いこともあります。

インサイトの数字は、あとからいつでも見返せますか

見返せる期間には制限があります。公式ヘルプに「過去90日以内で、インサイトを表示する期間(プリセットまたはカスタム)を選択できます」と書かれているので、90日より前にはさかのぼれません。去年の同じ時期と比べる、という使い方はできない仕組みです。月に1回、閲覧数やフォロワー数など決まった項目を自分のノートや表計算ソフトに書き写しておくと、1年後に比較できるようになります。全部でなくていいので、毎月同じ項目を残すのがこつです。

送り先のショップを、先に作っておく

Instagram側の仕様は変わります。プロフィールのリンクもストーリーズのスタンプも、送り先があってはじめて意味を持ちます。自分のドメインでショップを持っておけば、入口が変わっても店は残ります。

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