
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の条件は、よく「床面積50㎡以上、所得2,000万円以下」と要約されます。間違いではありませんが、その50㎡をどこで測るかが書かれていません。
国税庁は、はっきり決めています。「床面積は、『登記事項証明書』に表示されている床面積により判断します」。そしてマンションについては「登記事項証明書上の専有部分の床面積で判断します」としています。
販売図面に「専有面積50.2㎡」と書かれていても、登記事項証明書では50㎡を下回ることがあります。測り方が違うからです。
この記事は、住宅ローン控除の条件を3つの関門に整理し、あわせてあとから適用が外れる場面まで扱います。使うのは国税庁タックスアンサーNo.1211-1(新築等)とNo.1211-3(中古住宅)です。
結論:床面積は販売図面ではなく、登記事項証明書で決まる
国税庁が定めている4つの判断基準
No.1211-1とNo.1211-3には、同じ注記が置かれました。床面積の判断基準は4つです。
- 「床面積は、『登記事項証明書』に表示されている床面積により判断します」
- 「マンションの場合は、階段や通路など共同で使用している部分(共有部分)については床面積に含めず、登記事項証明書上の専有部分の床面積で判断します」
- 「店舗や事務所などと併用になっている住宅の場合は、店舗や事務所などの部分も含めた建物全体の床面積によって判断します」
- 「夫婦や親子などで共有する住宅の場合は、床面積に共有持分を乗じて判断するのではなく、ほかの人の共有持分を含めた建物全体の床面積によって判断します。ただし、マンションのように建物の一部を区分所有している住宅の場合は、その区分所有する部分(専有部分)の床面積によって判断します」
3番と4番は、誤解と逆向き
3番は、店舗併用住宅で店舗部分も含めた全体で判断するとしています。住宅部分だけでは足りない場合でも、全体でなら届くことがあります。ただし別の要件として、床面積の2分の1以上を専ら自己の居住の用に供していなければなりません。
4番は、共有でも持分を乗じないとしています。夫婦で2分の1ずつ持つ80㎡の家を「自分の分は40㎡」と数える必要はありません。建物全体の80㎡で判断します。
ただしマンションは、その但し書きで専有部分の床面積に戻ります。
だから、契約前に登記事項証明書を見る
50㎡ぎりぎりの物件を検討しているなら、販売図面の数字ではなく登記事項証明書の数字を確認してください。マンションの登記事項証明書は表題部に専有部分の床面積が記載されています。
登記事項証明書は法務局で取得できます。請求方法による手数料の違いは家を売った年の確定申告のFAQに整理しました。住宅ローンの申込みでも必要になる書類なので、早めに取っておいて損はありません。取得元と時期は住宅ローンの必要書類で扱いました。
関門① 床面積。40㎡台と50㎡以上で所得の条件が変わる
2つのルートがある
共通の適用要件の3番は、2つの選択肢を示しています。
(1)下記(2)以外の場合。「住宅の床面積が50平方メートル以上であり、かつ、床面積の2分の1以上を専ら自己の居住の用に供していること」「この特別控除を受ける年分の合計所得金額が、2,000万円以下であること」
(2)特例居住用家屋または特例認定住宅等の場合(中古では特例既存住宅)。「住宅の床面積が40平方メートル以上50平方メートル未満であり、かつ、床面積の2分の1以上を専ら自己の居住の用に供していること」「この特別控除を受ける年分の合計所得金額が、1,000万円以下であること」
床面積と所得がセットになっています。40㎡台でも使えますが、そのときの所得の上限は半分です。
用語の整理
No.1211-1は、この区分に使う言葉を定義しています。
| 用語 | 定義 |
|---|---|
| 小規模居住用家屋 | 床面積が40平方メートル以上50平方メートル未満の居住用家屋 |
| 特例居住用家屋 | 小規模居住用家屋で令和5年12月31日以前に建築基準法第6条第1項の規定による建築確認を受けた居住用家屋 |
| 特例認定住宅等 | 小規模居住用家屋である認定住宅等 |
| その他の住宅 | 認定住宅等に該当しない住宅 |
40㎡台で使えるのは、認定住宅等であるか、令和5年12月31日以前に建築確認を受けているかのどちらかです。単に40㎡台であれば無条件、ではありません。
6か月以内に住むこと
共通要件の1番は「住宅の新築等の日から6か月以内に居住の用に供していること」(中古では「中古住宅の取得の日から6か月以内」)です。
そして2番が「この特別控除を受ける年分の12月31日まで引き続き居住の用に供していること」。住み続けることが、毎年の要件になっています。転勤などで住まなくなった年は、その年の控除が受けられません。
関門② 合計所得金額。2,000万円と1,000万円の二段構え
「年収」ではなく「合計所得金額」
要件に書かれているのは合計所得金額です。給与収入そのものではありません。給与所得者なら、給与収入から給与所得控除を引いた後の金額が給与所得になり、ほかの所得があれば合算されます。
ここで注意が要るのが、不動産や株式を売った年です。譲渡所得も合計所得金額に入ります。たまたま何かを売った年だけ所得が跳ね、その年の控除が受けられないことがあります。
判定は「その年分」ごと
要件は「この特別控除を受ける年分の合計所得金額が」と書かれています。初年度だけの判定ではありません。控除を受ける各年について判定します。
したがって、途中の1年だけ所得が上限を超えた場合、その年の控除だけが受けられず、翌年以降は要件を満たせばまた受けられます。同じ構造の規定は譲渡損失の繰越控除にもあり、マイホームを売って損が出たときで扱いました。
40㎡台を選ぶなら、所得の上限は1,000万円
床面積40㎡以上50㎡未満のルートを使う場合、上限は1,000万円です。2,000万円ではありません。
単身や共働きで40㎡台のマンションを検討する場合、この差が効きます。年収が上がっていくと、床面積の小さい住宅のほうが先に条件から外れることになります。
さらに、この枠には入口の制限もあります。40㎡台で使えるのは特例居住用家屋(小規模居住用家屋で令和5年12月31日以前に建築確認を受けたもの)か、特例認定住宅等(小規模居住用家屋である認定住宅等)に限られます。
つまり、これから建つ40㎡台の新築で認定住宅等に当たらないものは、そもそもこの枠に入りません。床面積・所得・住宅の性能の3つが同時に効いてくるのが、この区分です。
関門③ 省エネ基準。令和6年以降は「その他の住宅」が原則外れる
4つの区分と、その基準
No.1211-1は、住宅を性能で区分しています。控除の借入限度額と控除期間は、この区分で変わります。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 認定長期優良住宅 | 長期優良住宅の普及の促進に関する法律に規定する認定長期優良住宅に該当するものとして証明がされたもの |
| 認定低炭素住宅 | 都市の低炭素化の促進に関する法律に規定する低炭素建築物に該当するものなど |
| ZEH水準省エネ住宅 | 断熱等性能等級5以上および一次エネルギー消費量等級6以上の家屋に該当するものとして証明がされたもの |
| 省エネ基準適合住宅 | 断熱等性能等級4以上および一次エネルギー消費量等級4以上の家屋に該当するものとして証明がされたもの |
| その他の住宅 | 認定住宅等に該当しない住宅 |
いずれも「証明がされたもの」という書き方です。性能があるだけでは足りず、証明書が要ります。誰が発行するどの書類なのかを、契約前に売主または施工会社に確認してください。
「その他の住宅」は、原則として対象外になった
No.1211-1は、新築等について次のように定めています。
「居住年が令和6年以降である場合のその他の住宅の新築等については、以下の適用要件を満たす必要があります」
| その他の住宅の区分 | 適用要件 |
|---|---|
| 床面積50㎡以上 | 次のいずれかを満たすこと。イ 令和5年12月31日までに建築確認を受けているものであること。ロ 令和6年6月30日までに建築されたものであること |
| 特例居住用家屋(40㎡以上50㎡未満) | 令和5年12月31日までに建築確認を受けているものであること |
つまり、これから建てる新築で省エネ基準を満たさないものは、住宅ローン控除の対象になりません。経過措置に当たるのは、令和5年中に建築確認を受けたものか、令和6年6月30日までに建築されたものだけです。
新築を検討するなら、その住宅がどの区分に当たるか、証明書が出るかを最初に聞いてください。間取りや価格より前の確認事項です。
令和8年以降の変更点も注記されている
No.1211-1には2つの注記があります。1つは省エネ基準適合住宅の定義に添えられたもので、「令和8年1月1日以後に居住の用に供した場合、いわゆる気候風土適応住宅が対象となります」。
もう1つは床面積の要件に添えられたものです。「令和8年1月1日以降に特例認定住宅等に居住した場合、特例対象個人への借入限度額上乗せ措置を適用できません」。
特例対象個人とは、「個人で、年齢40歳未満であって配偶者を有する者、年齢40歳以上であって年齢40歳未満の配偶者を有する者または年齢19歳未満の扶養親族を有する者」です。いわゆる子育て世帯・若者夫婦世帯への上乗せですが、40㎡台の認定住宅等では令和8年以降、上乗せが使えません。
年齢や扶養親族の判定は「居住年の12月31日(これらの方が年の途中で死亡した場合には、その死亡の時)の現状によります」とされています。
中古住宅には、昭和57年1月1日という線がある
まず、この日付で分かれる
No.1211-3の共通要件9番が、中古住宅に固有の条件です。「建築後使用されたことのある家屋で次のいずれかに該当すること」として、2つを挙げています。
(1)「昭和57年1月1日以後に建築されたものであること」
これに当たれば、それだけで要件を満たします。かつて存在した築年数の制限(木造20年、マンション25年)は、この基準に置き換わりました。
それ以前なら、証明が要る
(2)は、(1)に当たらない場合の道です。「イ 取得の日前2年以内に、地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準に適合するものであると証明されたもの(耐震住宅)であること」
「取得の日前2年以内」という期限がついています。古い証明書では足りません。
ロは、要耐震改修住宅についての道です。「その取得の日までに耐震改修を行うことについて申請をし、かつ、居住の用に供した日までにその耐震改修(中略)により家屋が耐震基準に適合することにつき証明がされたものであること」とされています。申請は取得の日まで、証明は居住の日まで。順番と期限が決まっています。
認定住宅等として受けるには、(1)か(2)イが必要
No.1211-3には、続きがありました。「なお、認定住宅等として住宅借入金等特別控除を受けるためには、上記(1)または(2)イに該当することが必要です。上記(2)ロのみに該当する場合は、その他の住宅として住宅借入金等特別控除の対象となります」。
耐震改修で要件をクリアした場合、認定住宅等の枠(借入限度額が大きい枠)では受けられません。その他の住宅として扱われます。
買取再販住宅という区分もある
No.1211-3は「買取再販住宅」を定義しています。「宅地建物取引業者が特定増改築等をした既存住宅を、その宅地建物取引業者の取得の日から2年以内に取得した場合の既存住宅(その取得の時点において、その既存住宅が新築された日から起算して10年を経過したものに限ります。)」です。
個人の売主から買う中古住宅とは区分が分かれます。買主から見ると、誰が売主かで扱いが変わるということです。売主が業者かどうかは、手付金の上限と保全措置でも効いてくる論点でした。
あとから外れる落とし穴。6年間の重複禁止
「その後3年」が入っている
共通要件の6番は、ほかの譲渡特例との重複を禁じています。ここが、この記事でいちばん注意していただきたいところです。
「居住年およびその前2年、その後3年の計6年間(令和2年3月31日以前の譲渡の場合は、居住年およびその前後2年の計5年間)に次に掲げる譲渡所得の課税の特例の適用を受けていないこと」
前2年だけではありません。その後3年も含まれます。住宅ローン控除を受け始めた後に、前の家を売って特例を使うと、さかのぼって要件を満たさなくなります。
対象になる5つの特例
| 重複が禁じられている特例 |
|---|
| 居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例(措法31の3①) |
| 居住用財産の譲渡所得の特別控除(措法35①)※被相続人の居住用財産の特別控除(措法35③)により適用する場合を除く |
| 特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例(措法36の2) |
| 財産を交換した場合の長期譲渡所得の課税の特例(措法36の5) |
| 既成市街地等内にある土地等の中高層耐火建築物等の建設のための買換え及び交換の場合の譲渡所得の課税の特例(措法37の5) |
2番目が、いわゆる3,000万円特別控除です。前の家を先に売るか、新しい家に住んでから売るかで、扱いが変わります。
買い替えでは、順番と時期を先に決める
新居に住み始めて住宅ローン控除を受け、その後3年以内に旧居を売って3,000万円特別控除を使う。この流れは、6番の要件に触れます。
どちらを取るかは金額次第です。旧居の譲渡益がどれくらい出るかと、住宅ローン控除の総額を比べることになります。売却で手元に残る額の計算は家を売って手元に残る金額で扱いました。
なお、譲渡損失の損益通算・繰越控除(措法41条の5、41条の5の2)はこの5つに含まれておらず、No.1211-1・No.1211-3のいずれにも住宅ローン控除と併用できる旨が別途記されています。損が出る場合と益が出る場合で、扱いがまったく違います。
控除額の基礎も、年末残高そのままではない
「年末残高等」の定義
控除額の計算に使う金額を、No.1211-1はこう定義しています。
「住宅ローン等の年末残高の合計額(住宅の取得等の対価の額または費用の額が住宅ローン等の年末残高の合計額よりも少ないときは、その取得等の対価の額または費用の額。以下「年末残高等」といいます。)」
年末残高と取得等の対価の、小さいほうです。頭金をほとんど入れずに借りた場合、年末残高が対価を上回ることがあり、そのときは対価のほうが基礎になります。
補助金と贈与の特例は、差し引かれる
さらに2つの注記があります。
注1。「住宅の取得等に関し、補助金等(国または地方公共団体から交付される補助金または給付金その他これらに準ずるものをいいます。)の交付を受ける場合には、その補助金等の額を控除します」
注2。「住宅の取得等に際して住宅取得等資金の贈与を受け、『住宅取得等資金の贈与税の非課税』(措法70の2)または『住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税選択の特例』(措法70の3)を適用した場合には、その適用を受けた住宅取得等資金の額を控除します」
親から贈与を受けて非課税の特例を使うと、その分だけ住宅ローン控除の基礎が減ります。両方をフルに受けられるわけではありません。どちらが有利かは金額と所得税額によります。
そして控除額は100円未満の端数金額を切り捨てるとされています。
対象にならない借入金がある
10年以上の分割返済であること
共通要件の4番です。「10年以上にわたり分割して返済する方法になっている(中略)一定の借入金または債務(住宅とともに取得するその住宅の敷地の用に供される土地等の取得のための借入金等を含みます。)があること」
土地の取得のための借入金も含まれます。ただし、住宅とともに取得するものに限られます。
10年以上という条件は、繰上返済にも関わります。返済期間を短縮して10年未満になると、その先の控除が受けられなくなります。
親族や知人からの借入金は、すべて対象外
対象となる借入金の範囲は、注2にあります。
「一定の借入金または債務とは、例えば銀行等の金融機関、独立行政法人住宅金融支援機構、勤務先などからの借入金や独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社、建設業者などに対する債務です」
そして除外が2つ、明記されています。
「ただし、勤務先からの借入金の場合には、無利子または0.2パーセントに満たない利率による借入金はこの特別控除の対象となる借入金には該当しません。また、親族や知人からの借入金はすべて、この特別控除の対象となる借入金には該当しません」
親族や知人からの借入金はすべて対象外です。利率を付けても変わりません。勤務先からの借入金は、0.2パーセント以上の利率が必要です。
そのほか、外れる要件
共通要件には、ほかにも2つの除外があります。
7番。「住宅の取得(その敷地の用に供する土地等の取得を含みます。)は、その取得時および取得後も引き続き生計を一にする親族や特別な関係のある者からの取得でないこと」
8番。「贈与による住宅の取得でないこと」
親から家を買う場合、生計を一にしているかどうかが問われます。そして贈与で受け取った住宅は、そもそも対象になりません。
5番も見落とされがちです。「2以上の住宅を所有している場合には、主として居住の用に供すると認められる住宅であること」。複数所有している場合、主たる住宅は1つです。
まとめ
住宅ローン控除の条件でいちばん重要なのは、床面積をどこで測るかです。国税庁は「登記事項証明書に表示されている床面積により判断します」とし、マンションについては「登記事項証明書上の専有部分の床面積で判断します」としています。販売図面の数字ではありません。
そして床面積と所得はセットです。50㎡以上なら合計所得金額2,000万円以下、40㎡以上50㎡未満なら1,000万円以下。40㎡台で使えるのは、認定住宅等か、令和5年12月31日までに建築確認を受けたものに限られます。
省エネの区分も関門になりました。令和6年以降に居住する新築の「その他の住宅」は、令和5年中の建築確認か令和6年6月30日までの建築でなければ対象外です。ZEH水準省エネ住宅は断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上、省エネ基準適合住宅は両方とも等級4以上。いずれも証明書が要ります。
中古住宅は昭和57年1月1日が線です。それ以前なら、取得の日前2年以内の耐震基準適合の証明が要ります。耐震改修で満たした場合は、認定住宅等の枠では受けられません。
最後に、あとから外れる場合があります。居住年とその前2年、その後3年の計6年間に3,000万円特別控除などを使うと、要件を満たさなくなります。買い替えでは、売る時期と使う特例を先に決めてください。
控除額の基礎も、年末残高そのままではありません。取得等の対価との小さいほうで、補助金等と住宅取得等資金の贈与の特例を使った額は差し引かれます。
よくある質問(FAQ)
販売図面には50.2㎡とありますが、住宅ローン控除は使えますか
登記事項証明書を確認してください。国税庁タックスアンサーNo.1211-1・No.1211-3は「床面積は、『登記事項証明書』に表示されている床面積により判断します」とし、「マンションの場合は、階段や通路など共同で使用している部分(共有部分)については床面積に含めず、登記事項証明書上の専有部分の床面積で判断します」としています。販売図面と登記事項証明書では測り方が異なるため、50㎡をわずかに超える表示でも登記上は下回ることがあります。50㎡ぎりぎりの物件では、契約前に登記事項証明書の表題部を確認してください。
夫婦で半分ずつ持つ場合、床面積も半分で判断しますか
いいえ。国税庁は「夫婦や親子などで共有する住宅の場合は、床面積に共有持分を乗じて判断するのではなく、ほかの人の共有持分を含めた建物全体の床面積によって判断します」としています。80㎡の家を2分の1ずつ持つ場合、40㎡ではなく80㎡で判断します。ただし同じ注記に但し書きがあり、「マンションのように建物の一部を区分所有している住宅の場合は、その区分所有する部分(専有部分)の床面積によって判断します」とされています。
40平方メートル台のマンションでも使えますか
条件付きで使えます。共通要件の3番(2)は、床面積40平方メートル以上50平方メートル未満で、かつその年分の合計所得金額が1,000万円以下であることを求めています。50平方メートル以上の場合の2,000万円ではなく、1,000万円です。また、この枠を使えるのは特例居住用家屋(小規模居住用家屋で令和5年12月31日以前に建築確認を受けたもの)または特例認定住宅等(小規模居住用家屋である認定住宅等)に限られます。なお令和8年1月1日以降に特例認定住宅等に居住した場合、特例対象個人への借入限度額上乗せ措置は適用できないと注記されています。
築40年の中古マンションは対象になりませんか
建築時期で分かれます。No.1211-3の共通要件9番は「(1)昭和57年1月1日以後に建築されたものであること」を挙げており、これに当たれば要件を満たします。当たらない場合は「(2)イ 取得の日前2年以内に、地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準に適合するものであると証明されたもの(耐震住宅)であること」か、ロの要耐震改修住宅の道があります。イには「取得の日前2年以内」という期限があるので、古い証明書では足りません。なおロのみに該当する場合は、認定住宅等ではなく「その他の住宅」として扱われます。
住宅ローン控除を受けた後に前の家を売っても大丈夫ですか
時期と使う特例によります。共通要件の6番は「居住年およびその前2年、その後3年の計6年間(中略)に次に掲げる譲渡所得の課税の特例の適用を受けていないこと」としています。「その後3年」が含まれる点に注意してください。対象は、居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例(措法31の3①)、居住用財産の譲渡所得の特別控除(措法35①。いわゆる3,000万円特別控除)、特定の居住用財産の買換えの特例(措法36の2)、交換の特例(措法36の5)、既成市街地等内の買換え・交換の特例(措法37の5)の5つです。旧居の譲渡益と住宅ローン控除の総額を比べて、どちらを使うかを先に決めてください。
親から贈与を受けて頭金にすると、控除額は変わりますか
変わる場合があります。No.1211-1の注2は「住宅の取得等に際して住宅取得等資金の贈与を受け、『住宅取得等資金の贈与税の非課税』(措法70の2)または『住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税選択の特例』(措法70の3)を適用した場合には、その適用を受けた住宅取得等資金の額を控除します」としています。控除額の計算に使う「年末残高等」から、贈与の特例を適用した額が差し引かれます。注1により、国や地方公共団体からの補助金等の額も同様に控除されます。両方をそのまま受けられるわけではないので、金額を出して比べてください。
要件は国税庁のページに全部あります
新築等はNo.1211-1、中古住宅はNo.1211-3。床面積の判断基準は注記に、重複禁止は共通要件の6番にあります。物件を決める前に、この2つを開いておいてください。
国税庁 No.1211-1(新築等)
国税庁 No.1211-3(中古住宅)
本記事は一般的な情報提供を目的としています。借入限度額・控除期間・控除率は居住年と住宅の区分によって異なり、この記事では扱っていません。個別の適用可否と控除額の計算は、所轄の税務署または税理士にご確認ください。