
少額から不動産に投資する方法として、REIT(不動産投資信託)と不動産クラウドファンディングがよく並べて紹介されます。どちらも数万円から始められ、物件を自分で管理する必要がありません。
ただ、この2つは根拠法がまったく違います。REITは投資信託及び投資法人に関する法律、クラウドファンディングは不動産特定共同事業法です。
法律が違うということは、事業者に課される義務も、投資家が持つ権利も違うということです。たとえば、8日間のクーリング・オフがあるのは片方だけです。
この記事は、どちらが得かを論じるものではありません。2つの法律を並べて、自分が法律上どう扱われるのかを整理します。使うのは投資信託及び投資法人に関する法律、不動産特定共同事業法、租税特別措置法だけです。
結論:根拠法が違う。だから守られ方が違う
2つを並べる
| REIT(投資法人) | 不動産クラウドファンディング | |
|---|---|---|
| 根拠法 | 投資信託及び投資法人に関する法律 | 不動産特定共同事業法 |
| 事業者に必要なもの | 内閣総理大臣の登録(187条) | 主務大臣または都道府県知事の許可(3条) |
| 宅建業免許 | 投資法人自体には不要(運用は資産運用会社) | 許可申請書に宅建業法3条1項の免許に関する事項を記載(5条1項5号) |
| 運用する人 | 資産運用会社に委託。投資法人は使用人を雇用できない(63条2項) | 事業者自身が不動産取引を営む(2条4項1号) |
| 契約前の書面 | 金融商品取引法の枠組み | 24条の書面。業務管理者が記名(24条2項) |
| クーリング・オフ | 規定なし | 書面受領日から8日間(26条) |
「少額」という共通点は、法律上の共通点ではない
1万円から、という入口は似ています。しかし法律上は、片方は有価証券への投資、もう片方は事業者との契約です。
REITで買うのは投資口です。証券取引所に上場しているものなら、市場で売買できます。クラウドファンディングで得るのは、不動産特定共同事業契約に基づく権利です。売る市場は、原則としてありません。
実物の不動産を1戸買う話はワンルーム投資「やめとけ」の根拠で扱いました。そちらは自分が所有者になるので、また構造が違います。
REITは「使用人を雇用できない」器
投信法63条が、できることを絞っている
投資信託及び投資法人に関する法律第63条は、投資法人の能力を2項に分けて制限しています。
「投資法人は、資産の運用以外の行為を営業としてすることができない」
「投資法人は、本店以外の営業所を設け、又は使用人を雇用することができない」
資産の運用しかできず、しかも従業員を雇えません。投資法人は、不動産を保有して収益を分配するためだけの器として設計されています。
だから、運用も保管も外部に委託される
自分で人を雇えない以上、実務は外部に出すことになります。そして、その委託先は税制の要件にも組み込まれました。
租税特別措置法第67条の15第1項第2号は、適用の要件として「その資産の運用に係る業務を投資法人法第198条第1項に規定する資産運用会社に委託していること」と「その資産の保管に係る業務を投資法人法第208条第1項に規定する資産保管会社に委託していること」を挙げています。
運用と保管は、別の会社に分かれます。同じ号のイは「投資法人法第63条の規定に違反している事実がないこと」も要件としており、先ほどの能力制限が税制と結びついています。
運用するのは資産運用会社、決めるのは規約
投信法第187条は、こう定めます。「投資法人は、内閣総理大臣の登録を受けなければ、資産の運用として第193条に規定する行為を行つてはならない」。
その第193条第1項は、登録投資法人が「規約に定める資産運用の対象及び方針に従い」行える取引を列挙しています。有価証券の取得または譲渡、有価証券の貸借、不動産の取得または譲渡、不動産の貸借、不動産の管理の委託、そのほか政令で定める取引です。
何に投資するかは規約で決まります。投資判断の前に見るべき書面は、その規約と運用方針です。
分配金が高いのは、税制の条件を満たしているから
90%超を配当すれば、損金に算入できる
REITの分配金利回りが高めに見えるのには、構造的な理由があります。租税特別措置法第67条の15、投資法人に係る課税の特例です。
この条文は、一定の要件を満たす投資法人が支払う配当等の額を「当該適用事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する」としています。
その要件のうち、いちばん知られているのが第2号ホです。
「当該事業年度に係る配当等の額の支払額が当該事業年度の配当可能利益の額として政令で定める金額の百分の九十に相当する金額を超えていること」
配当可能利益の90%超を配当すること。これを満たすと、配当した分が損金になり、法人段階の課税が実質的に生じない形になります。
だから「利益をためない」設計になっている
普通の会社なら、利益を内部留保して次の投資に回すことができます。投資法人は、90%超を配当しないと税制上の扱いが変わるため、利益をためにくい構造です。
分配金が高いのは、運用がうまいからとは限りません。ためない仕組みだから出ているという側面があります。裏返すと、大きな修繕や物件取得の資金は、借入れか新たな投資口の発行で賄うことになります。
条文にはただし書きもあります。「ただし、その配当等の額が当該適用事業年度の所得の金額として政令で定める金額を超える場合には、その損金の額に算入する金額は、当該政令で定める金額を限度とする」。無制限に損金になるわけではありません。
ほかにも要件が並んでいる
第67条の15第1項第1号・第2号には、ほかにも要件があります。主なものを挙げます。
- 投信法第187条の登録を受けていること
- 設立に際して発行した投資口の発行価額の総額が1億円以上であること、または事業年度終了の時において発行済投資口が50人以上の者によって所有されていること(機関投資家のみによって所有されている場合を含む)
- 発行した投資口に係る募集が主として国内において行われるものであること
- 事業年度終了の時において、法人税法上の同族会社のうち政令で定めるものに該当していないこと
「50人以上」や「同族会社でない」という要件は、特定の人に閉じた器にしないためのものです。REITが広く投資家を集める形になっているのは、税制側の条件でもあります。
クラウドファンディングは、事業者が自ら不動産取引を営む
不動産特定共同事業契約とは何か
不動産特定共同事業法第2条第3項が、不動産特定共同事業契約を定義しています。第1号と第2号が、クラウドファンディングで使われる典型です。
第1号(いわゆる任意組合型)。「各当事者が、出資を行い、その出資による共同の事業として、そのうちの一人又は数人の者にその業務の執行を委任して不動産取引を営み、当該不動産取引から生ずる収益の分配を行うことを約する契約」
続いて第2号、いわゆる匿名組合型です。「当事者の一方が相手方の行う不動産取引のため出資を行い、相手方がその出資された財産により不動産取引を営み、当該不動産取引から生ずる利益の分配を行うことを約する契約」
第2号では、出資するのは自分、不動産取引を営むのは相手方です。投資家は不動産の所有者になりません。契約の種別は、後で見る25条の書面に記載されます。
許可制であり、宅建業免許も関係する
同法第3条第1項は「不動産特定共同事業を営もうとする者は、主務大臣(中略)の許可を受けなければならない」としています。REITの投資法人が登録であるのに対し、こちらは許可です。
そして第5条第1項が許可申請書の記載事項を列挙しており、その第5号が「宅地建物取引業法第三条第一項の免許に関する事項」です。不動産取引を自ら営むので、宅建業の免許が関わってきます。
同項第6号は「不動産特定共同事業の種別」、第11号は電子取引業務を行う場合にその旨を記載するとしています。
「電子取引業務」がクラウドファンディングにあたる
電子取引業務の定義は、第5条第1項第11号にあります。
「電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって主務省令で定めるものにより、勧誘の相手方に不動産特定共同事業契約の締結の申込みをさせる業務」
ウェブサイト上で申込みまで完結させる業務です。これを行うなら、許可申請書にその旨を記載することになります。つまり事業者は、許可を受ける段階でオンライン募集を申請済みだということです。
広告にも規制がある
同法第18条は、広告について3つの規制を置いています。
- 第1項:宅地の造成や建物の建築の工事完了前は、都市計画法29条の許可や建築基準法6条1項の確認などがあった後でなければ広告できない
- 第2項:広告するときは、自己が契約の当事者となるか、代理人となるか、媒介を行うかの別、および契約の種別を明示しなければならない
- 第3項:「不動産取引による利益の見込みその他主務省令で定める事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない」
第2項が実用的です。募集ページに、その案件が第2条第3項各号のどの種別かが書かれているはずです。任意組合型か匿名組合型かで、税務上の所得区分も変わります。
8日間のクーリング・オフがあるのは、クラウドファンディングだけ
不特法26条の全文
ここが、2つの制度のいちばん大きな違いです。不動産特定共同事業法第26条を読みます。
「事業参加者は、その締結した不動産特定共同事業契約について前条第一項の書面を受領した日から起算して八日を経過するまでの間、書面により当該不動産特定共同事業契約の解除をすることができる」
起算日は第25条第1項の書面を受領した日です。契約した日ではありません。第25条は契約成立時の書面交付を定めた条文で、契約の種別、対象不動産、収益または利益の分配に関する事項、財産の管理に関する事項、契約期間などが記載されます。
発信主義。出した時点で効力が生じる
第2項が重要です。「前項の解除は、その解除をする旨の書面を発した時に、その効力を生ずる」。
相手に届いた時ではなく、発した時です。8日目に投函すれば、事業者に届くのが9日目でも有効になります。
この構造は、発した日付を自分で証明できるかどうかにかかります。郵便であれば、消印の残る形や、差出日が記録される方法を選んでください。メールやマイページのフォームで受け付けている事業者もありますが、条文は「書面により」と書いています。電磁的な方法で足りるかは、その事業者の契約書と手続きの定めを確認してください。
そして、起算日は第25条第1項の書面を受領した日です。オンラインで完結する取引では、書面が郵送で後から届くこともあります。到着した日を、封筒ごと記録に残しておくのが確実です。
違約金を請求されない
第3項。「第一項の規定による解除があった場合には、当該不動産特定共同事業者は、その解除に伴う損害賠償又は違約金の支払を請求することができない」。
解除にペナルティは付きません。そして第4項が、契約で変えられないことを明示しています。
「前三項の規定に反する特約で事業参加者に不利なものは、無効とする」
契約書に「クーリング・オフは適用しません」と書かれていても、その特約が事業参加者に不利であれば無効です。
REITには、これに当たる規定がない
投資信託及び投資法人に関する法律には、投資口の取得についてこのような解除権の規定は置かれていません。上場REITは市場で売買するものなので、売りたければ市場で売る、という建て付けです。
売れる代わりに、価格は市場で決まります。クラウドファンディングは途中で売れない代わりに、最初の8日間だけ無条件で抜けられる。守り方の設計が逆になっています。
勧誘の規制は、宅建業法とほぼ同じ形で置かれている
不特法21条を読む
不動産特定共同事業法第21条には、勧誘についての禁止行為が並びます。読んでいくと、見覚えのある形でした。
第1項。「不動産特定共同事業者又はその代理人、使用人その他の従業者(中略)は、不動産特定共同事業契約の締結の勧誘をするに際し、その相手方に対し、利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断を提供する行為をしてはならない」
第2項。「不動産特定共同事業者等は、不動産特定共同事業契約の締結の勧誘をするに際し、その相手方が当該不動産特定共同事業契約を締結しない旨の意思(当該勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示したにもかかわらず、当該勧誘を継続する行為をしてはならない」
第3項。「不動産特定共同事業者等は、不動産特定共同事業契約の解除を妨げるため、事業参加者を、威迫して困惑させてはならない」
括弧書きが、宅建業法と同じ
第2項の括弧に注目してください。「(当該勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)」。
これは不動産一括査定のデメリットで扱った宅地建物取引業法施行規則第16条の11第1号ニと、同じ文言です。
つまり、クラウドファンディングの勧誘でも同じことが言えます。契約しないと言い切らなくても、「勧誘を引き続き受けることを希望しない」と表示すれば、それ以降の勧誘の継続は禁止行為です。
第4項は、これら以外の行為についても「相手方又は事業参加者の保護に欠けるものとして主務省令で定めるもの」を禁じています。
契約前の書面には、業務管理者が記名する
第24条第1項を読みます。「不動産特定共同事業者は、不動産特定共同事業契約が成立するまでの間に、その申込者に対し、不動産特定共同事業契約の内容及びその履行に関する事項であって主務省令で定めるものについて、書面を交付して説明しなければならない」。
宅建業法35条の重要事項説明と同じ構造です。そして第2項に、宅建業法にはない要素があります。
「不動産特定共同事業者は、前項の規定により交付すべき書面を作成するときは、業務管理者をして、当該書面に記名させなければならない」
業務管理者が書面に記名します。オンラインで申し込む場合も、第3項により申込者の承諾を得て電磁的方法で提供できるとされていますが、書面の中身と記名の義務がなくなるわけではありません。
確認する順番
クラウドファンディングを検討するとき
- 許可を受けているか。第3条の許可は主務大臣または都道府県知事が出します。許可番号が募集ページに表示されているかを見ます
- 契約の種別はどれか。第18条第2項により広告に明示されているはずです。第2条第3項第1号(任意組合型)か第2号(匿名組合型)かで、税務上の扱いも変わります
- 第24条の書面が、申込み前に出てくるか。「契約が成立するまでの間に」交付して説明することが義務です
- 第25条の書面をいつ受け取ったか。クーリング・オフの起算日になります。受領日を控えてください
- 利益の見込みの表示に、断定的な言い方がないか。第18条第3項と第21条第1項の両方に関わります
REITを検討するとき
- 規約と運用方針。投信法第193条第1項は「規約に定める資産運用の対象及び方針に従い」取引を行うとしています。何に投資する器なのかは、規約で決まります
- 資産運用会社と資産保管会社。措法第67条の15の要件でもあり、実際に運用しているのは投資法人ではありません
- 分配の原資。90%超の配当という税制要件があるため、分配金の高さは運用成績だけを表しません
- 市場価格。上場REITは市場で値がつきます。売却のタイミングは自分で選べますが、価格は選べません
どちらにも共通すること
いずれも、自分は不動産の所有者にならない点は同じです。登記簿に名前は載りません。所有して貸す場合の減価償却や必要経費の話は不動産投資の減価償却で扱いましたが、そちらとは課税の構造も異なります。
そして、元本が保証される仕組みはどちらにもありません。条文のどこにも、損失を補填する規定は置かれていません。分配や償還が計画どおりに行われるかは、対象不動産の収益と事業者の状況によります。
まとめ
REITと不動産クラウドファンディングは、根拠法が違います。REITは投資信託及び投資法人に関する法律、クラウドファンディングは不動産特定共同事業法です。
REITの投資法人は「資産の運用以外の行為を営業としてすることができない」「本店以外の営業所を設け、又は使用人を雇用することができない」(63条)器で、内閣総理大臣の登録(187条)を受け、運用と保管を外部に委託します。
分配金が高めに出るのは、租税特別措置法第67条の15が配当可能利益の90%超を配当することを損金算入の要件にしているためです。ためない仕組みだから出ている、という側面があります。
クラウドファンディングは、事業者が許可(3条)を受けて自ら不動産取引を営みます。許可申請書には宅建業免許に関する事項と、電子取引業務を行う旨を記載します。
そして最大の違いが、不特法26条のクーリング・オフです。第25条第1項の書面を受領した日から8日間、書面を発した時点で解除でき、違約金を請求されず、これに反する不利な特約は無効です。REITには、これに当たる規定がありません。
いつでも抜けられるが価格は選べないのがREIT。8日間は無条件で抜けられるがその後は満了まで動かせないのがクラウドファンディング。守り方の設計が逆になっています。
よくある質問(FAQ)
不動産クラウドファンディングにクーリング・オフはありますか
あります。不動産特定共同事業法第26条第1項は「事業参加者は、その締結した不動産特定共同事業契約について前条第一項の書面を受領した日から起算して八日を経過するまでの間、書面により当該不動産特定共同事業契約の解除をすることができる」としています。起算日は契約日ではなく、第25条第1項の書面(契約成立時の書面)を受領した日です。同条第2項により解除は書面を発した時に効力を生じ、第3項により事業者は損害賠償や違約金の支払を請求できません。第4項は「前三項の規定に反する特約で事業参加者に不利なものは、無効とする」としています。
REITにもクーリング・オフはありますか
投資信託及び投資法人に関する法律には、投資口の取得についてこれに当たる解除権の規定は置かれていません。上場REITは証券取引所で売買するものなので、売りたいときは市場で売る形になります。ただし価格は市場で決まるため、取得時より低い価格でしか売れないこともあります。不動産クラウドファンディングは途中で売却する市場が原則としてない代わりに、不特法第26条の8日間の解除が用意されています。どちらが有利ということではなく、守り方の設計が違います。
REITの分配金が高いのはなぜですか
税制の要件を満たすためです。租税特別措置法第67条の15は、一定の要件を満たす投資法人が支払う配当等の額を所得の金額の計算上損金に算入するとしています。その要件の1つが第1項第2号ホで「当該事業年度に係る配当等の額の支払額が当該事業年度の配当可能利益の額として政令で定める金額の百分の九十に相当する金額を超えていること」です。90%超を配当することが条件なので、利益をためにくい構造になっています。分配金の高さは運用成績だけを表すものではありません。なお同項にはただし書きがあり、損金算入額には政令で定める限度があります。
任意組合型と匿名組合型は何が違いますか
不動産特定共同事業法第2条第3項の号が違います。第1号は「各当事者が、出資を行い、その出資による共同の事業として、そのうちの一人又は数人の者にその業務の執行を委任して不動産取引を営み、当該不動産取引から生ずる収益の分配を行うことを約する契約」、第2号は「当事者の一方が相手方の行う不動産取引のため出資を行い、相手方がその出資された財産により不動産取引を営み、当該不動産取引から生ずる利益の分配を行うことを約する契約」です。どちらに当たるかは、同法第18条第2項により広告で明示され、第25条第1項第1号により契約成立時の書面にも記載されます。税務上の所得区分にも関わるので、申込み前に確認してください。
クラウドファンディングの営業電話を断ることはできますか
できます。不動産特定共同事業法第21条第2項は「その相手方が当該不動産特定共同事業契約を締結しない旨の意思(当該勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示したにもかかわらず、当該勧誘を継続する行為をしてはならない」としています。括弧書きにあるとおり、契約しないと言い切らなくても「勧誘を引き続き受けることを希望しない」と表示すれば足ります。同条第1項は利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断の提供を、第3項は解除を妨げるための威迫を禁じています。宅地建物取引業法側の同じ構造の規定は、不動産一括査定のデメリットの記事で扱いました。
どちらかを選べば元本は守られますか
どちらにも元本を保証する規定はありません。条文に損失を補填する仕組みは置かれていません。REITは市場価格が変動し、不動産クラウドファンディングは対象不動産の収益と事業者の状況によって分配や償還が変わります。法律が用意しているのは、事業者への許可や登録、書面の交付、勧誘の規制、そしてクラウドファンディングについては8日間の解除といった、判断のための手続きです。結果を保証するものではないという前提で、規約や契約書の内容をご自身で確認してください。
根拠法はe-Govで読めます
クラウドファンディングの8日間の解除は不動産特定共同事業法第26条、投資法人の能力制限は投資信託及び投資法人に関する法律第63条にあります。申し込む前に、自分がどちらの法律の下にいるのかを確かめてください。
e-Gov 不動産特定共同事業法
e-Gov 投資信託及び投資法人に関する法律
本記事は一般的な情報提供を目的としています。特定の商品・銘柄・事業者を推奨または否定するものではなく、投資を勧誘するものでもありません。いずれの制度にも、元本を保証する仕組みは置かれていません。個別の投資判断および税務上の取扱いは、金融商品取引業者、税理士等の専門家にご確認ください。