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不動産一括査定のデメリット|勧誘を止める条文と、情報の提供先を先に確認する方法【2026年版】

複数の不動産会社からの着信が並ぶスマートフォン。一括査定後の勧誘

不動産の一括査定サイトは、1回の入力で複数の不動産会社に査定を依頼できる仕組みです。便利な一方で、「営業電話が止まらない」という話もよく出ます。

この記事は、一括査定を使うべきかどうかを論じるものではありません。使う前に確認できること、使ったあとに止められることを、条文で整理します。

結論を先に書くと、勧誘を止める条文は存在します。宅地建物取引業法第47条の2第3項と、同法施行規則第16条の11第1号です。6つの禁止行為が具体的に並んでいます。

そして、情報がどこへ行くかは、申し込む前に確認できます。根拠は個人情報の保護に関する法律第27条です。

この記事で使うのは、宅地建物取引業法第34条の2第2項・第47条・第47条の2、同法施行規則第16条の11、個人情報の保護に関する法律第27条だけです。

結論:問題は価格ではなく、情報を渡す相手の数

一括査定で実際に起きていること

一括査定サイトに物件の情報と連絡先を入力すると、複数の不動産会社にその情報が渡ります。各社が査定額を出し、そして各社が連絡してきます。

6社に依頼すれば、6社から連絡が来る。これは仕組みどおりの動作であって、不具合ではありません。問題があるとすれば、渡す相手の数を自分で決めていないことです。

連絡の量は、社数にほぼ比例します。各社が査定額の報告と媒介契約の提案という2つの用件を持っているので、1社あたり複数回になることもあります。しかも同じ時期に一斉に始まります。

そして、一度渡した情報は取り消せません。査定を断っても、渡った先で連絡先が消えるとは限りません。入力する前に決めるべきことと、入力したあとにできることは別です。この記事では、その両方を条文で押さえます。

査定額の高さで選ぶと、かえって時間がかかる

複数社を比べる目的は、相場を知ることのはずです。ところが査定額が並ぶと、いちばん高い数字に目が行きます。

査定額は、その価格で売れることの約束ではありません。後で見るとおり、査定額そのものを規制する条文は、宅地建物取引業法に置かれていないのです。高い査定額を出した会社と契約して売れず、値下げを繰り返すという流れは、売却期間を長くします。

見るべきなのは金額そのものではなく、その金額の根拠です。そして根拠については、法律が業者に義務を課しています。

この記事で確認する3つの条文

  1. 宅地建物取引業法第34条の2第2項:価額について意見を述べるときは、根拠を明らかにしなければならない
  2. 個人情報の保護に関する法律第27条:あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならない
  3. 宅地建物取引業法第47条の2第3項・同施行規則第16条の11第1号:勧誘に関する6つの禁止行為

査定価格には法的な意味がない。ただし根拠を示させる義務はある

査定額を規制する条文はない

宅地建物取引業法に、査定額の算出方法を定めた規定はありません。「査定額はこう出さなければならない」という基準が法律にないということです。

不動産鑑定士が行う鑑定評価は不動産の鑑定評価に関する法律に基づく制度ですが、売却の査定はそれとは別です。査定額は売却を依頼してもらうために示される見込みの金額であって、その価格で売れることの保証ではありません。

ただし、根拠を明らかにする義務がある

宅地建物取引業法第34条の2第2項が、こう定めています。

「宅地建物取引業者は、前項第二号の価額又は評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない」

前項第2号は、媒介契約書面の記載事項である「当該宅地又は建物を売買すべき価額又はその評価額」です。「明らかにしなければならない」は義務です。依頼者が求めたら示す、ではありません。

この条文は媒介契約の章にあるので、媒介契約に関連して価額の意見を述べる場面が対象です。媒介契約の種類ごとの違いは媒介契約3種類の選び方で扱いました。

根拠として何を示すかは、条文が決めていない

第34条の2第2項は「根拠を明らかにしなければならない」とだけ書いており、何を根拠とすべきかまでは定めていません。実務では、近隣の成約事例や公的な地価指標が使われます。

だから、聞き方が効いてきます。「なぜこの金額ですか」ではなく、次のように聞いてください。比較できる形で答えが返ります。

  • 根拠にした成約事例は何件か。所在、面積、築年、成約時期は
  • その事例と本物件の違いをどう補正したか
  • この価格で売れなかった場合、次にいくらまで下げる想定か

3つめが実際には効きます。査定額は入口の数字なので、下限をどう見ているかを聞くと、その会社が本当に想定している価格帯が出てきます。

入力した情報がどこへ行くかは、申し込む前に確認できる

第三者への提供には、原則として同意が要る

個人情報の保護に関する法律第27条第1項が、原則を定めています。

「個人情報取扱事業者は、次に掲げる場合を除くほか、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならない」

例外として列挙されているのは、法令に基づく場合、人の生命・身体・財産の保護のために必要な場合、公衆衛生・児童の健全な育成のために特に必要な場合、国や地方公共団体の事務への協力、学術研究に関するものなどです。一括査定は、このどれにも当たりません。

したがって、一括査定サイトが入力情報を不動産会社に渡すには、あらかじめ本人の同意を得るのが基本の形になります。申込画面のチェックボックスや利用規約への同意が、その同意にあたります。

「共同利用」という仕組みもある

もう1つの経路があります。第27条第5項第3号です。

「特定の者との間で共同して利用される個人データが当該特定の者に提供される場合であつて、その旨並びに共同して利用される個人データの項目、共同して利用する者の範囲、利用する者の利用目的並びに当該個人データの管理について責任を有する者の氏名又は名称及び住所(中略)について、あらかじめ、本人に通知し、又は本人が容易に知り得る状態に置いているとき」

この場合、提供を受ける者は「第三者に該当しないものとする」とされます。ただし条件がついていて、「共同して利用する者の範囲」などを、あらかじめ本人に通知するか、本人が容易に知り得る状態に置く必要があります。

どちらの経路でも、情報がどこへ行くかは申し込む前に読める形になっているはずだということです。

だから、申し込む前にプライバシーポリシーを開く

確認するのは次の点です。

確認すること 根拠
提供先(または共同利用する者)の範囲が書かれているか。社名まで載っているか 法27条1項・5項3号
提供される項目は何か(氏名、電話番号、住所、物件情報) 法27条5項3号
提供先の利用目的は何か(査定のためだけか、営業案内も含むか) 法27条5項3号
管理について責任を有する者の氏名・名称・住所 法27条5項3号

提供先が「当社が提携する不動産会社」としか書かれておらず、範囲も一覧も示されていない場合、何社に渡るかを自分で把握できません。入力する前に、依頼先を自分で選べる形になっているかを見てください。

なお、第27条第2項には、本人の求めに応じて提供を停止することとしている場合に、一定事項を本人に通知し、または本人が容易に知り得る状態に置いたうえで個人情報保護委員会に届け出れば同意なしに提供できるという、いわゆるオプトアウトの仕組みもあります。届出があったものは同条第4項により公表されます。

勧誘を止める条文がある。6つの禁止行為

宅建業法47条の2第3項が省令に委任している

ここが、この記事でいちばん使える部分です。

宅地建物取引業法第47条の2第3項は、宅地建物取引業者等に対し、「宅地建物取引業に係る契約の締結に関する行為又は申込みの撤回若しくは解除の妨げに関する行為であつて(中略)宅地建物取引業者の相手方等の利益の保護に欠けるものとして国土交通省令で定めるもの」を禁じています。

この省令が、同法施行規則第16条の11です。その第1号に、勧誘に際しての禁止行為が6つ並んでいます。

6つを全部並べる

号 禁止される行為(施行規則第16条の11第1号)
イ 当該契約の目的物である宅地又は建物の将来の環境又は交通その他の利便について誤解させるべき断定的判断を提供すること
ロ 正当な理由なく、当該契約を締結するかどうかを判断するために必要な時間を与えることを拒むこと
ハ 当該勧誘に先立つて宅地建物取引業者の商号又は名称及び当該勧誘を行う者の氏名並びに当該契約の締結について勧誘をする目的である旨を告げずに、勧誘を行うこと
ニ 相手方等が当該契約を締結しない旨の意思(当該勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示したにもかかわらず、当該勧誘を継続すること
ホ 迷惑を覚えさせるような時間に電話し、又は訪問すること
ヘ 深夜又は長時間の勧誘その他の私生活又は業務の平穏を害するような方法によりその者を困惑させること

ハとニが、電話への対処そのもの

ハは、勧誘に先立って名乗る義務です。会社名、勧誘を行う者の氏名、そして勧誘目的である旨。3つとも告げずに勧誘を始めることが禁止されています。

「査定結果のご連絡です」と言いながら、そのまま媒介契約の勧誘に入るのであれば、勧誘目的である旨を告げているかが問題になります。電話を受けたら、まず「御社名とお名前、そしてご用件は査定結果のご報告ですか、媒介契約のご提案ですか」と確認してください。

ニが、止めるための条文です。括弧書きに注目してください。「当該勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む」。

契約しないとまで言い切らなくても、「これ以上の勧誘を受けることを希望しません」と表示すれば足ります。それ以降の勧誘の継続は禁止行為です。理由を説明する必要もありません。

電話がかかってきたときに使える2つの条文 ハ 名乗らない勧誘は禁止 「商号又は名称」「勧誘を行う者の氏名」 「勧誘をする目的である旨」を告げずに 勧誘を行うこと → 社名・氏名・用件を先に確認する ニ 意思表示後の勧誘継続は禁止 「契約を締結しない旨の意思 (勧誘を引き続き受けることを 希望しない旨の意思を含む。)」 → 希望しない旨を伝えれば足りる ほかに イ 断定的判断の提供/ロ 判断する時間を与えない/ホ 迷惑な時間の電話・訪問/ヘ 深夜・長時間の勧誘 も禁止 理由を説明する必要はありません。伝えた日時と相手の氏名を控えておけば、それが記録になります。 出典:宅地建物取引業法 第47条の2第3項/同法施行規則 第16条の11第1号(e-Gov法令検索)

賃貸のサブリース規制とは、項目が少し違う

似た規定が、賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律にもあります。サブリース新法で何が変わったかで扱った同法施行規則第43条です。

そちらは、威迫する行為、迷惑を覚えさせるような時間の電話・訪問、深夜または長時間の勧誘、そして意思を表示した相手方等への執ような勧誘の4つです。

宅建業法側には、これに加えてハ(名乗らない勧誘の禁止)とロ(判断する時間を与えないことの禁止)があります。売買の勧誘のほうが、項目としては手厚くなっています。

伝えるときの形

条文の文言をそのまま使うのが確実です。

「今回は媒介契約を締結しません。以後、この件についての勧誘を受けることを希望しません」

これで施行規則第16条の11第1号ニの「意思を表示した」に当たります。あわせて、伝えた日時と相手の会社名・氏名を控えておいてください。それ以降も勧誘が続く場合、その記録が事実関係の裏づけになります。

監督は、国土交通大臣または都道府県知事が行います。免許を出している行政庁の窓口が相談先です。免許権者は、その業者の免許証番号(国土交通大臣免許か、都道府県知事免許か)で分かります。

「必ず売れます」は、それ自体が禁止行為

断定的判断の提供の禁止

宅地建物取引業法第47条の2第1項は、こう定めています。

「宅地建物取引業者又はその代理人、使用人その他の従業者(中略)は、宅地建物取引業に係る契約の締結の勧誘をするに際し、宅地建物取引業者の相手方等に対し、利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断を提供する行為をしてはならない」

対象は業者本人だけでなく、代理人、使用人その他の従業者も含まれます。担当者個人の発言も対象です。

売却の場面では、「この価格で必ず売れます」「3か月以内に確実に成約します」といった言い方が、これに触れる可能性があります。査定額が突出して高い場合、その根拠を聞くと同時に、断定的な言い方がされていないかも見てください。

威迫も禁止されている

同条第2項は「宅地建物取引業者等は、宅地建物取引業に係る契約を締結させ、又は宅地建物取引業に係る契約の申込みの撤回若しくは解除を妨げるため、宅地建物取引業者の相手方等を威迫してはならない」としています。

契約させるためだけでなく、撤回や解除を妨げるための威迫も対象です。媒介契約を結んだあとで解除を申し出た場面も、この条文の範囲に入ります。

故意に事実を告げないことも禁止されている

第47条第1号は、勧誘に際し、または申込みの撤回・解除・債権の行使を妨げるために、一定の事項について「故意に事実を告げず、又は不実のことを告げる行為」を禁じています。

対象事項はニに包括規定があり、「宅地若しくは建物の所在、規模、形質、現在若しくは将来の利用の制限、環境、交通等の利便、代金、借賃等の対価の額若しくは支払方法その他の取引条件又は当該宅地建物取引業者若しくは取引の関係者の資力若しくは信用に関する事項であつて、宅地建物取引業者の相手方等の判断に重要な影響を及ぼすこととなるもの」という広い書き方です。

嘘をつくことだけでなく、故意に告げないことも含まれる点は、記事19で見たサブリース側の規定と同じ構造です。

また第2号は「不当に高額の報酬を要求する行為」を禁じています。仲介手数料の上限と、その外側で請求できるものの線引きは仲介手数料はいつ払い、どんなときに返ってくるかで扱いました。

使わずに相場の当たりをつける方法もある

公的なデータだけで、価格帯は出せる

一括査定を使う前に、自分で相場の当たりをつけておくと、査定額を評価できるようになります。公的なデータだけで、ある程度の範囲は出せます。

これらはいずれも連絡先を入力せずに見られます。相場の幅を先に知っておけば、査定額が並んだときに、どれが説明可能な範囲でどれが外れているかを判断できます。

1社ずつ依頼するという選択

複数社を比べたいが連絡は絞りたい場合、自分で選んだ会社に1社ずつ依頼する方法があります。手間は増えますが、渡す相手を自分で決められます。

レインズ・マーケットインフォメーションや不動産情報ライブラリで成約事例を見ると、その地域で扱いのある会社の傾向もつかめます。地域に密着した会社と、広域のネットワークを持つ会社では、得意な売り方が違います。

使うなら、申し込む前に決めておく3つ

1. 何社に渡るかを確認する

申込画面で依頼先を選べるサイトと、自動で割り振られるサイトがあります。選べるなら、まず2社から3社に絞ってください。足りなければ後から追加できます。

選べない場合は、プライバシーポリシーで提供先または共同利用する者の範囲を確認します。範囲が特定されていなければ、何社に渡るかを自分で把握できない状態で申し込むことになります。

2. 連絡手段を指定する

備考欄がある場合、「連絡はメールでお願いします」と書いておきます。これは条文上の権利ではありませんが、伝えておけば応じる会社もあります。

電話がかかってきた場合は、施行規則第16条の11第1号ハのとおり、会社名・担当者名・用件を先に確認してください。そのうえで、必要がなければ同号ニの意思表示をします。

3. 聞く質問を先に決めておく

査定額が出たら、次の3点を全社に同じ形で聞きます。同じ質問をすると、比較できる形で答えが返ってきます。

  1. 根拠にした成約事例は何件で、所在・面積・築年・成約時期は。これは第34条の2第2項の根拠明示義務に対応します
  2. その事例と本物件の違いをどう補正したか
  3. この価格で売れなかった場合、いつ、いくらまで下げる想定か

3つめに具体的に答えられる会社は、売却期間の全体を設計しています。答えられない場合、査定額は入口の数字だけで出ている可能性があります。

媒介契約を結ぶのは、そのあと

査定を受けることと、媒介契約を結ぶことは別です。第34条の2第1項は、媒介契約を締結したときに書面を交付しなければならないと定めており、書面には売買すべき価額、有効期間と解除、指定流通機構への登録、報酬に関する事項などが記載されます。

査定の段階では、まだ何も約束していません。契約の種類と、書面で確認する箇所は媒介契約3種類の選び方を見てください。

まとめ

一括査定の論点は、価格が正確かどうかではなく、情報を渡す相手の数を自分で決めているかどうかです。

査定額そのものに法的な意味はありません。ただし宅地建物取引業法第34条の2第2項が「価額又は評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない」としています。金額ではなく、根拠を聞いてください。

情報の行き先は、申し込む前に確認できます。個人情報の保護に関する法律第27条第1項はあらかじめ本人の同意を得ないで個人データを第三者に提供してはならないとし、同条第5項第3号の共同利用でも「共同して利用する者の範囲」などを本人が容易に知り得る状態に置くことを求めています。

そして、勧誘を止める条文があります。宅地建物取引業法施行規則第16条の11第1号のうち、ハは勧誘に先立って商号・氏名・勧誘目的を告げることを求め、ニは「勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思」を表示した相手への勧誘の継続を禁じています。

理由を説明する必要はありません。「以後、この件についての勧誘を受けることを希望しません」と伝え、日時と相手の会社名・氏名を控える。それで足ります。

相場の当たりは、連絡先を渡さなくても公的なデータで出せます。先に範囲を知っておけば、並んだ査定額のどれが説明可能でどれが外れているかを、自分で判断できるようになります。

よくある質問(FAQ)

査定を依頼したあと、営業電話を断ることはできますか

できます。宅地建物取引業法施行規則第16条の11第1号ニは、相手方等が「当該契約を締結しない旨の意思(当該勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示したにもかかわらず、当該勧誘を継続すること」を禁止行為としています。括弧書きにあるとおり、契約しないと言い切らなくても「勧誘を引き続き受けることを希望しない」と表示すれば足ります。理由を説明する必要もありません。同法第47条の2第3項がこの省令に委任する形で、これらを禁じています。伝えた日時と相手の会社名・氏名を控えておいてください。

名乗らずにかかってくる電話があります

それ自体が禁止行為に当たりえます。施行規則第16条の11第1号ハは「当該勧誘に先立つて宅地建物取引業者の商号又は名称及び当該勧誘を行う者の氏名並びに当該契約の締結について勧誘をする目的である旨を告げずに、勧誘を行うこと」を禁じています。告げるべきなのは、会社名、勧誘を行う者の氏名、そして勧誘目的である旨の3つです。電話を受けたら、この3点を先に確認してください。答えないまま話を進めようとする場合は、同号ニの意思表示をして切って問題ありません。

査定額がいちばん高い会社に頼めばよいのでは

査定額は、その価格で売れることを保証するものではないとお考えください。宅地建物取引業法には査定額の算出方法を定めた規定がなく、査定額そのものに法的な意味はありません。一方で、同法第34条の2第2項は「価額又は評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない」としています。義務なので、根拠は示されます。比べるべきなのは金額ではなく、根拠にした成約事例の中身と、売れなかった場合の想定です。高い査定額で契約して値下げを繰り返すと、売却期間が長くなります。

入力した情報が何社に渡るか分かりません

申し込む前に、そのサイトのプライバシーポリシーを確認してください。個人情報の保護に関する法律第27条第1項は「あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならない」と定めており、同条第5項第3号の共同利用による場合も、共同して利用される個人データの項目、共同して利用する者の範囲、利用する者の利用目的、管理について責任を有する者の氏名等を、あらかじめ本人に通知するか本人が容易に知り得る状態に置くことを求めています。範囲が特定されていなければ、依頼先を自分で選べるサイトを使うか、1社ずつ依頼する方法を検討してください。

「必ずこの価格で売れます」と言われました

宅地建物取引業法第47条の2第1項は、契約の締結の勧誘をするに際し「利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断を提供する行為」を禁じています。対象は業者だけでなく、代理人、使用人その他の従業者も含まれます。また施行規則第16条の11第1号イは、将来の環境や交通その他の利便について誤解させるべき断定的判断を提供することを禁じています。断定的な説明を受けた場合は、その根拠を第34条の2第2項に基づいて示してもらってください。示せない断定は、判断材料になりません。

一括査定を使わずに相場を知る方法はありますか

あります。レインズ・マーケットインフォメーションでは実際の成約価格が見られ、国土交通省の不動産情報ライブラリでは不動産取引価格情報と成約価格情報を検索できます。土地については公示地価・路線価・固定資産税評価額から当たりをつけられます。どれも連絡先の入力なしで閲覧できます。それぞれの手順は、レインズを一般人が見る方法、不動産情報ライブラリの使い方、公示地価・路線価・固定資産税評価額の各記事にまとめました。先に相場の幅を知っておくと、査定額が並んだときに評価できるようになります。

条文はe-Govで確認できます

勧誘の禁止行為は宅地建物取引業法第47条の2と同法施行規則第16条の11に、情報の提供は個人情報の保護に関する法律第27条にあります。査定を申し込む前に、この2つを開いておいてください。

e-Gov 宅地建物取引業法
e-Gov 個人情報保護法

本記事は一般的な情報提供を目的としています。特定の一括査定サイトや不動産会社を推奨または否定するものではありません。個別の事案についての判断は、免許権者である国土交通大臣または都道府県知事の窓口、あるいは弁護士にご相談ください。

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