
UTAGEに申し込んだあと、管理画面を開いて手が止まる人は多いはずです。メニューの数が多く、どこから触ればいいかがどこにも書かれていないからです。
ただ、初期設定でつまずく原因は機能の難しさではありません。順番を間違えることです。先にやらないと後の作業がやり直しになる設定と、いつやっても影響がない設定が混ざっていて、その区別がつかないまま進むと手戻りが起きます。
この記事では、申し込み直後から最初の配信までにやる設定を、やるべき順番に並べます。各設定の完全な手順は項目ごとの記事にありますので、ここでは「何を、どの順番で、なぜ先にやるのか」と「どこで事故が起きるのか」に絞ります。
初期設定でつまずく原因は、機能ではなく順番にある
UTAGEの設定項目は、性質で3つに分かれます。
| 性質 | 該当する設定 | いつやるか |
|---|---|---|
| あとから変えると影響が広範囲に及ぶ | 独自ドメイン/メール送信認証 | 何よりも先 |
| あとから変えても影響が閉じる | LINE連携/決済連携/フォーム | 配信を始める前 |
| 使い始めてから決めればいい | 会員サイト/ウェビナー/セグメント/リッチメニュー | 後回しでいい |
先にやらないと、具体的に何が壊れるのか
1つ目のグループが特殊なのは、やり直しのコストが自分だけで完結しないからです。
独自ドメインを後から設定すると、それまでUTAGEの共有ドメインで公開していたページのURLがすべて変わります。すでに配布したLPのリンク、メールに載せたURL、LINEのリッチメニューに設定した遷移先。外に出したものが全部切れます。自分の管理画面を直せば済む話ではありません。
メールの送信認証も同じ構造です。認証が未設定のまま配信を続けると、受信側に「認証されていない送信元」として記録が積み上がります。あとから設定しても、一度下がった評価はすぐには戻りません。回復を待つあいだ、配信は届きにくいままです。
逆に、3つ目のグループを最初に触ると時間だけを消費します。会員サイトもウェビナーも、売るものが決まってから設計するほうが早く、先に作ってもほぼ作り直しになります。
STEP1|独自ドメインを設定する
LPやファネルを自分のドメインで表示するための設定です。最初にやります。
着手する前に確認する3つの前提
この設定は、前提を知らずに進めると申請しても反映されず「反映待ち」のまま止まります。確認すべきは3点です。
1つ目は、ドメイン契約とレンタルサーバー契約の両方が必要なこと。UTAGEを使うのにサーバーも借りるのか、と疑問に思う方がいますが、役割が違います。サーバーにファイルをアップロードする作業は一切ありません。
2つ目は、ルートドメインが使えないこと。これが最大の落とし穴です。「example.com」のような形式は登録できず、必ずサブドメイン形式にする必要があります。
| 形式 | 例 | UTAGEで使えるか |
|---|---|---|
| ルートドメイン | example.com | 使えない |
| サブドメイン | lp.example.com | 使える |
| サブドメイン | school.example.com | 使える |
頭に付ける文字列は半角英数字なら自由です。申込みLP用なら「lp」、会員サイト用なら「school」や「member」のように、用途が分かる文字列にしておくと後で管理しやすくなります。ここで決めたサブドメインを後から変えると、発行済みのURLがすべて変わります。公開前に決め切ってください。
3つ目は、サーバー側ですでに使っているサブドメインは併用できないこと。さらに注意が必要なのは、レンタルサーバーの管理画面で対象のサブドメインを新規作成してはいけない点です。サーバー側で「サブドメイン追加」をしてしまうと、そのサブドメインはサーバーのものになり、UTAGEに向けられなくなります。やるべきなのはUTAGE側での登録と、DNSレコードの追加だけです。
作業は2ステップ。片方だけでは完了しない
UTAGE側でサブドメインを申請し、DNS側にCNAMEレコードを1本追加します。どちらか片方だけでは動きません。UTAGEの画面で申請しただけで終わったと思い、DNS側の追加を忘れるのがよくある止まり方です。
手順の全体と、反映が終わらないときの原因の切り分けは UTAGEの独自ドメイン設定方法 にまとめています。
STEP2|メールの送信認証を設定する
UTAGEから送るメールが迷惑メールに入らないようにするための設定です。独自ドメインの次にやります。
SPFは自分で設定しなくていい
メール認証は「SPF・DKIM・DMARCの3つを設定する」と説明されることが多く、そう覚えている方も多いはずです。しかしUTAGEの場合、SPFを自分で設定する必要はありません。やるべきなのはDKIMとDMARCの2つです。
ここを勘違いして不要なSPFレコードを追加すると、かえって認証が通らなくなることがあります。「3つ設定しなければ」と思って手を動かすほど遠回りになる、珍しいタイプの設定です。
未設定だと迷惑メール行きでは済まない
認証が未設定のときに起きるのは「メルマガが迷惑メールフォルダに入る」だけではありません。UTAGEから送られるメールには、会員サイトのログイン情報、購入後の案内、フォーム登録の自動返信も含まれます。これらが届かないと、売上が立ったあとの体験が壊れます。
しかも受け取った側から見ると、届いていないこと自体に気づけません。問い合わせが来ないまま、静かに離脱していきます。
独自ドメインとは逆向きの注意点がある
この設定には、STEP1の独自ドメインとは逆になる注意点があります。同じ「DNSにレコードを追加する」作業なので同じ感覚で進めがちですが、前提が違います。詳しくは UTAGEのメールが迷惑メールに入る原因 を参照してください。
なお、DNSの反映には数時間から48時間かかります。反映前に「設定できていない」と判断して値を入れ直すのが最も多い失敗です。入力値が正しいことを確認したら、あとは待ってください。
UTAGEは14日間、無料で試せます
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STEP3|壊してはいけない操作を先に把握する
地味ですが、これが一番効きます。UTAGEには「操作した瞬間に既存の設定が壊れる」項目がいくつかあります。
特に危険なのは、うまく動かないときに連携情報を新しいものに差し替える操作です。動かない原因が連携情報にあると考えて差し替えたくなりますが、多くの場合それは原因ではなく、差し替えると状況が悪化します。復旧には手間がかかります。
知らずに触って壊してから調べるより、先に一覧を見ておくほうが早いです。UTAGEでやってはいけない操作38個 に、何をすると何が壊れるかの形で整理してあります。設定を始める前に一度目を通しておくことを勧めます。
STEP4|LINE公式アカウントを連携する
UTAGEでLINE配信をするなら、ここで連携します。LINEを使わない場合は飛ばして構いません。
入れる値は4つ。取り違えが最大のつまずき
UTAGEの「LINEアカウント設定」画面には、値を入れる欄が4つあります。そしてこの4つは、2つの異なる画面から取得します。
| 取得元 | 取得する値 |
|---|---|
| LINE公式アカウント管理画面(Messaging API) | ① Channel ID ② Channel secret |
| LINE Developers(LINEログインチャネル) | ③ チャネルID ④ チャネルシークレット |
「LINE公式アカウント管理画面」と「LINE Developers」は別物で、取得する値も別物です。①②と③④に同じ値が入っていたら、手順のどこかを間違えています。4か所すべて違う値になっていれば正解です。
着手前に決めておく3つのこと
1つ目、個人のLINEアカウントは連携できません。連携できるのはLINE公式アカウントだけです。「LINEなら持っている」と思って進めて、途中で気づくパターンがあります。作成は無料なので、着手前に用意してください。
2つ目、1つのLINE公式アカウントは1つの配信アカウントにしか繋げません。公式マニュアルにも、同一のLINE公式アカウントを複数の配信アカウントで同時利用することはできないと明記されています。UTAGE側で配信アカウントを複数持つ場合、どれに繋ぐかを先に決めてください。後から繋ぎ替えると手戻りになります。
3つ目、プロバイダーは1つにまとめます。作業の途中でプロバイダーを作成する場面が出てきますが、ここを分けてしまうと後の管理が複雑になります。
値の取り違えを防ぐチェック項目は UTAGEとLINE公式アカウントの連携方法 にまとめました。万一アカウントが停止された場合の復旧手順は UTAGEでLINE公式アカウントがBANされたら にあります。
STEP5|決済を連携する
UTAGEで商品を販売するなら決済連携が必要です。販売しない場合は飛ばして構いません。
初期設定で最も事故が起きやすい箇所
ファネルには本番モードとテストモードがあり、キーも2組あります。そしてここに、初期設定で最も損害が大きい落とし穴があります。
両方に同じキーを入れると、テストのつもりで実行した決済が本番として処理されます。起きることは4つです。
- 売上データが2件作成される
- 領収書メールが2通送信される
- 分割決済が、設定回数に達する前に支払い完了になる
- エラーは一切出ない
最後の1点が厄介です。画面上は正常に見えるため、売上一覧の数字を信じたまま判断を誤ります。気づくのは会計を突き合わせたときで、そのときには顧客にも二重の領収書が届いています。
決済手段を選ぶ段階の判断も必要
Stripeは初期費用も月額費用もかからず、審査もないため始めやすい選択肢です。ただし、始めてから気づくと対処しにくい性質が3つあります。
1つ目は、手数料が返らないこと。返金対応をしても決済時の手数料は戻りません。返品や解約が一定数発生する商材では、その分を織り込んで価格を決める必要があります。
2つ目は、業種制限があること。扱える商材に制限があり、該当する場合はそもそも使えません。商品が決まっているなら、連携作業に入る前に確認しておくほうが早いです。
3つ目は、凍結のリスクがあること。審査がない代わりに、運用の途中で利用が止まる可能性があります。止まると入金も決済も同時に止まるため、売上の入り口が1本しかない状態は避けたいところです。
モードの違いと選び方の判断基準は UTAGEのStripe決済連携方法 で説明しています。
STEP6|自分で登録して4点を確認する
設定が終わったら、必ず自分で登録して自分で受け取ってください。初期設定の失敗は、ほとんどがこのテストで見つかります。逆に言えば、テストをしないと本番の申込者が最初の被害者になります。
| 確認項目 | 失敗しているときの症状 |
|---|---|
| フォームから登録できるか | 送信してもエラーになる/完了画面に進まない |
| メールが受信トレイに届くか | 迷惑メールフォルダに入る/届かない |
| メール内のリンクが自分のドメインで開くか | UTAGEの共有ドメインのURLになっている |
| LINEの友だち追加後にメッセージが届くか | 何も返ってこない(LINEを使う場合) |
特に2つ目は、必ずGmail宛にも送って確認してください。自分が普段使っているメールアドレスだけで確認すると、受信側の設定に助けられて届いてしまい、問題に気づけないことがあります。
後回しでいい設定と、その判断基準
次の設定は、売るものと配信の形が決まってからで間に合います。先に作っても、ほぼ作り直しになります。
- 会員サイト|講座やコンテンツを売ると決めてから
- 自動ウェビナー|セミナーの内容が固まってから
- セグメント配信|配信対象を分ける必要が出てきてから
- リッチメニューの切り替え|メニューに載せる導線が決まってから
- LINEチャット(1to1トーク)|個別のやりとりが発生してから
- ファネル分析|数字が溜まってから
判断に迷ったときの基準
基準は1つだけです。「この設定を今やらないと、あとで何かが壊れるか」で考えてください。
壊れるなら先にやる。壊れないなら後回しでいい。この基準で分けると、独自ドメインとメール認証だけが「壊れる」側に入り、それ以外は全部「後回しでいい」側に入ります。
UTAGEは機能が多く、管理画面のメニューだけでも相当な数があります。最初に全部を把握しようとすると、そこで止まります。実際に必要なのは、最初は「フォームで集める・メールで送る」の2つだけです。この2つが動いてから、必要になった機能を1つずつ足していくほうが、結果的に早く運用に入れます。
初期設定チェックリスト
ここまでの内容を確認用に並べます。上から順に進めてください。
申し込み直後(配信物を作る前)
- サブドメインの文字列を決めた(後から変えられない前提で)
- UTAGE側で申請し、DNSにCNAMEを1本追加した
- DKIMとDMARCを設定した(SPFは追加していない)
- DNSの反映を待った(入れ直していない)
- やってはいけない操作の一覧に目を通した
配信を始める前
- LINEの4つの値を、4か所すべて違う値で入れた(LINEを使う場合)
- 本番とテストでStripeのキーを分けた(販売する場合)
- 自分で登録し、フォーム・メール・リンク・LINEの4点を確認した
- Gmail宛にもテスト配信して受信トレイに届くことを確認した
後回しでよいもの
会員サイト/自動ウェビナー/セグメント配信/リッチメニューの切り替え/LINEチャット/ファネル分析
まとめ
初期設定でつまずくのは、機能が難しいからではなく、順番が示されていないからです。
- 先にやるのは2つだけ。独自ドメインとメールの送信認証
- この2つは、あとから変えると外に出したリンクが切れ、下がった評価も戻らない
- 独自ドメインはルートドメイン不可。サブドメイン形式で、文字列は公開前に決め切る
- メール認証でSPFは不要。やるべきはDKIMとDMARCの2つ
- LINEの値は4つ。4か所すべて違う値になっていれば正解
- Stripeは本番とテストでキーを分ける。同じ値だと売上が2件立ち、エラーは出ない
- 最後は必ず自分で登録して4点を確認する。メールはGmail宛にも送る
- 会員サイト・ウェビナー・セグメントは後回しでいい。売るものが決まってから
「この設定を今やらないと、あとで何かが壊れるか」。迷ったらこの一問で判断してください。順番さえ守れば、初期設定は1日で終わります。
よくある質問(FAQ)
初期設定は全部で何時間くらいかかりますか?
作業そのものは1日で終わります。ただしDNSの反映を待つ時間が別に必要で、数時間から48時間かかります。独自ドメインとメール認証を先に申請しておき、待っているあいだにLINEや決済の準備を進めると無駄がありません。
SPFは本当に設定しなくていいのですか?
UTAGEから配信する分については、自分で設定する必要はありません。やるべきなのはDKIMとDMARCの2つです。「3つ設定しなければ」と考えて不要なSPFレコードを追加すると、かえって認証が通らなくなることがあります。
独自ドメインを設定せずに始めることはできますか?
始めること自体はできます。ただしUTAGEの共有ドメインでページが公開されるため、あとから独自ドメインに移すとURLがすべて変わります。配布済みのリンクやメールに載せたURLは切れます。外に出す前に設定しておくのが安全です。
サブドメインの文字列は後から変えられますか?
変えること自体はできますが、発行済みのURLがすべて変わります。用途が分かる文字列(申込みLP用なら lp、会員サイト用なら school など)を、公開前に決め切ってください。
LINEの4つの値が合っているか確認する方法はありますか?
4か所すべてが違う値になっていれば正解です。①②はLINE公式アカウント管理画面から、③④はLINE Developersから取得します。①②と③④に同じ値が入っていたら、手順のどこかを間違えています。
テストはどこまでやれば十分ですか?
自分でフォームから登録し、メールが受信トレイに届き、メール内のリンクが自分のドメインで開くこと。LINEを使うなら友だち追加後にメッセージが届くこと。この4点です。メールは必ずGmail宛にも送って確認してください。
UTAGEは14日間、無料で試せます
初期費用は無料、月額21,670円(税込)。LP・メール配信・LINE・決済・会員サイト・ウェビナーが1つにまとまっています。この記事の初期設定を、実際の管理画面で進めながら判断できます。