
住宅ローンを申し込む前に信用情報を取り寄せた人が、次につまずくのが「読み方」です。開示報告書には記号が並んでいて、説明がありません。
とくに不安になるのが入金状況欄の「A」です。1つでも見つかると「これで落ちるのでは」と思ってしまう。しかし、Aが1つあることと、いわゆる事故情報である「異動」があることは、別の話です。
この違いは、CICが公表している「信用情報開示報告書」表示項目の説明に、はっきり書かれています。「異動」の定義は、「返済日より61日以上または3ヵ月以上の支払遅延」など日数で決まります。Aは1回の未入金を意味する記号にすぎません。
この記事では、CICが公表している表示項目の説明だけを根拠に、開示報告書の記号と欄の意味を整理します。開示の手順・手数料・保有期間そのものは住宅ローン審査に落ちる理由で扱ったので、この記事は受け取った紙をどう読むかに絞ります。
結論:「A」が1つあることと「異動」があることは別
2つは別の欄にある
混同されやすいのですが、この2つは報告書の別の場所に表示されます。
- 入金状況:24か月分の毎月の入金結果を、記号で並べた欄。「A」はそのうちの1か月の記号
- 返済状況:「異動」と表示されるか空欄かの欄。いわゆる事故情報はここ
入金状況にAが1つあっても、返済状況が空欄なら「異動」はありません。逆に、入金状況の記号を追わずに返済状況だけを見ても、遅れが常態化しているかどうかまでは見えてきません。両方を見て、初めて状況がつかめます。
結論:見るのは3か所
開示報告書は情報量が多く、全部を順に読むと迷います。最初に見るべきは次の3か所だけです。
- 返済状況の欄(「異動」の表示があるか。あれば異動発生日も)
- 入金状況の記号列(A・P・Bがいくつ、いつ並んでいるか)
- 保有期限(その情報がいつ消えるか)
この3つで、自分の信用情報の状態はほぼ把握できます。残りの欄は、1と2で何か見つかったときに読めば足ります。
開示報告書は3つの情報でできている
クレジット情報・申込情報・利用記録
CICの表示項目の説明は、開示報告書に載る情報を3つに分けています。
| 情報 | 中身 | 保有期限 |
|---|---|---|
| クレジット情報 | クレジット会社等と契約した内容や支払状況 | 契約中および終了後一定期間 |
| 申込情報 | 新規に申し込んだ際に、支払能力を調査するためアクセスした情報 | 情報にアクセスした日から6か月間 |
| 利用記録 | クレジット会社等が自分の情報にアクセスした記録 | 情報にアクセスした日から6か月間 |
不安になったときに見るのはクレジット情報ですが、住宅ローンの審査を受けるなら申込情報も無関係ではありません。短期間に何行も申し込むと、その事実が6か月間残ります。
クレジット情報は4つのブロックに分かれる
クレジット情報の中身は、さらに4つのブロックになっています。
- 属性:氏名、生年月日、性別、電話番号、住所、勤務先名、勤務先電話、公的資料、配偶者名
- 契約内容:契約の種類、契約の内容、契約年月日、契約終了予定日、支払回数、契約額、極度額、商品名
- お支払の状況:報告日、請求額、入金額、残債額、返済状況、経過状況、補足内容、保証履行額、金額、終了状況
- 入金状況:24か月分の記号
このうち、審査で問題になりうるのは3と4です。1と2は事実の記録で、良し悪しの判断は入っていません。
「契約の種類」で自分の契約が分かる
契約内容ブロックの「契約の種類」欄には、次のような区分が表示されます。本人、保証人、カード等、個品割賦、リース、保証契約、無保証融資、保証融資、住宅ローン、移管債権。
ここを見れば、自分がどういう契約を何件持っているかが一覧できます。本人として契約したものと、保証人として関わったものが区別されます。家族の借入れの保証人になっている場合、ここに出ます。
入金状況欄:24か月分が記号で並ぶ
記号は8種類
CICの表示項目の説明は、入金状況について「お客様がクレジット会社等へ入金した状況が記号で表示されます」とし、「一番左が最新の状況で、右に進むほど過去にさかのぼり24ヵ月表示」としています。
記号は次の8種類です。
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| $ | 請求どおり(もしくは、それ以上)の入金があった |
| P | 請求額の一部が入金された |
| R | お客様以外から入金があった |
| A | お客様の事情でお約束の日に入金がなかった(未入金) |
| B | お客様の事情とは無関係の理由で入金がなかった |
| C | 入金されていないが、その原因がわからない |
| - | 請求もなく入金もなかった(例:クレジットの利用がない場合) |
| (空欄) | クレジット会社等から情報の更新がなかった |
AとBの違いは「誰の事情か」
並べて読むと、記号の設計思想が見えます。Aは「お客様の事情で」未入金、Bは「お客様の事情とは無関係の理由で」未入金。同じ未入金でも、原因が本人にあるかどうかで分けられています。
Cは「入金されていないが、その原因がわからない」。AかBか判定できなかった場合の記号です。
この区別があるということは、Aが並んでいることには意味があるということでもあります。1つなら口座残高の不足といった単発の可能性がありますが、連続していれば別の読み方になります。
「-」と空欄の違い
紛らわしいのが「-」と空欄です。表示項目の説明では、「-」が「請求もなく入金もなかった」、空欄が「クレジット会社等から情報の更新がなかった」とされています。
どちらも「何も起きていない」ように見えますが、前者は会社側が「請求なし」と報告したもの、後者はそもそも報告がなかったものです。いずれも延滞を示すものではありません。
なお、返済状況の欄にも空欄があります。そちらは「異動に該当しない場合」という意味で、入金状況の空欄とは別物です。同じ「空欄」でも、どの欄にあるかで意味が変わります。
「異動」の定義は、数字で書かれている
3つのいずれかに該当したとき
CICの表示項目の説明は、返済状況の「異動」について次のとおり定義しています。
・返済ができなくなり保証契約における保証履行が行われたもの
・裁判所が破産を宣告したもの(破産手続開始の決定がされたもの)
そして「(空欄) 上記に該当しない場合」。
いわゆる「ブラックリスト」という名簿は存在せず、この欄に「異動」と表示されるかどうかが実態です。そして条件は日数で決まっています。
「61日以上または3ヵ月以上」の読み方
1回うっかり引き落としに失敗して、数日後に入金した。この場合、入金状況にはAが1つ付きますが、61日にも3か月にも達していません。返済状況は空欄のままです。
逆に、2か月放置すれば61日を超えます。「少しくらい遅れても大丈夫」の「少し」が、どこまでかを示している数字です。
なお、返済状況が「異動」に該当した場合は、異動発生日も表示されます。延滞等が発生した日付です。いつのことなのかが記録されます。
未成年時の延滞には注記が付く
表示項目の説明には、表示コメントの一覧もあります。未成年時に支払遅延があるもの、あったものについては、「①18歳以下に発生した延滞のため十分ご留意ください」「②20歳未満に発生した延滞のためご留意ください」というコメントが表示されるとされています。
また、支払停止の抗弁の申し立てがあったものには「支払停止の抗弁により登録会員が内容を確認中です」、災害等が起こった地域に居住している場合には「①災害地域のため通常更新が行われない場合があります」「②災害救助法適用地域です」というコメントが付きます。
記号だけでなく、こうしたコメント欄も読んでください。事情が記録されている場合があります。
異動のあとに表示されるもの
経過状況と補足内容
「異動」が発生したあとの経過は、別の欄に記録されます。表示項目の説明によれば、経過状況の欄に並ぶのは次の3つです。
- 更新停止:クレジット会社等が毎月の更新をできなくなったもの
- 支払条件変更:クレジット会社等との和解・再契約等により支払条件(減額を除く)に変更が生じたもの
- 支払総額変更:クレジット会社等との和解・再契約等により、支払総額に変更(減額)が生じたもの
そして補足内容の欄には、次の2つが入ります。
- 法的手続:破産手続の申請が行われたもの
- 解消:支払が遅れていた未払い金を解消したもの(あわせて延滞解消日が表示されます)
「解消」が付いていても異動は消えない
ここは誤解が多いところです。未払い金を払って「解消」と記録されても、返済状況の「異動」表示がその時点で消えるわけではありません。
定義が「支払遅延があるものまたはあったもの」となっているためです。「あったもの」が含まれています。解消したという事実が補足内容と延滞解消日に記録される、という構造です。
情報が消えるのは保有期限が来たときで、それは次の節の話になります。
金額欄にも情報が出る
経過状況や終了状況の内容に応じて、金額欄に数字が表示されます。支払総額変更なら減額した金額、本人以外弁済なら本人以外からの弁済額、移管終了なら債権譲渡時の残債額、法定免責なら法定免責額です。
また、保証履行が行われた場合は保証履行額の欄に、保証会社が支払った金額が表示されます。住宅ローンの保証会社が代位弁済した場合もここに出ます。代位弁済の法的な効果は住宅ローンの保証料は誰のための費用かで扱いました。
終了状況と、情報が消える日
終了状況の6区分
契約が終わったときの状況は、終了状況の欄に表示されます。表示項目の説明が挙げているのは次の6つです。
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| 完了 | 支払うべき金額が全額支払われ、契約が終了したもの。カードの場合、残高がなく解約したもの |
| 本人以外弁済 | 本人以外(保証会社など)から支払がされたもの |
| 貸倒 | クレジット会社等が貸倒れとして処理したもの |
| 移管終了 | 複数契約の債権を一括管理するため終了扱いとしたもの、または債権を第三者に譲渡したもの |
| 法定免責 | 支払免除が法的に認められたもの(破産) |
| (空欄) | 契約が継続中のもの |
ここでも空欄に意味があります。終了状況が空欄なら、その契約はまだ続いているということです。使っていないクレジットカードでも、解約していなければ契約は継続中で、極度額が残っています。
保有期限は報告書に書いてある
「いつ消えるのか」を推測する必要はありません。開示報告書の各情報に「保有期限」の欄があります。
表示項目の説明によれば、保有期限は「契約が終了している場合に表示」されます。そして注記に条件があります。
「保有期限に表示された年月の月末に情報が削除」
残債額が0円で、終了状況に何か表示されている場合に、報告日から5年間。そして削除されるのは、表示された年月の月末です。
だから、日付で計画が立てられる
過去に延滞があった場合、「いつになれば消えるのか」は推測ではなく、報告書に書かれた保有期限で分かります。
住宅ローンの申込時期を検討しているなら、この日付を先に確認してください。保有期限が近いなら、それを過ぎてから申し込むという選択肢が出てきます。金融機関を探し回るより、期限を待つほうが確実な場合があります。
利用記録の「途上与信」は心配しなくていい
利用目的が6種類に分かれている
利用記録は、クレジット会社等が自分の情報にアクセスした記録です。身に覚えのない会社名が並んでいると不安になりますが、利用目的の欄を見れば理由が分かります。
表示項目の説明が挙げている利用目的は次の6つです。
| 利用目的 | 意味 |
|---|---|
| 消費者対応 | お客様からの問い合わせ対応のための照会 |
| 新規再照会 | 申込み内容を再度確認するための照会 |
| 途上与信 | 契約中に信用状況を確認するための照会 |
| 法定途上与信 | 貸金業法、割賦販売法の定め(過剰貸付防止・支払可能見込額調査の義務化)に従って契約中に信用情報を確認するための照会 |
| 配偶者再照会 | 契約者本人の配偶者から同意を得たうえで、配偶者の情報を確認するための照会 |
| 再照会 | 氏名・生年月日は一致しているが、電話番号が違う情報における本人特定をするための再照会 |
「法定途上与信」は法律上の義務
注目したいのが法定途上与信です。説明文に「貸金業法、割賦販売法の定め(過剰貸付防止・支払可能見込額調査の義務化)に従って」とあります。
つまり、この照会はクレジット会社等が法律上義務づけられて行っているものです。自分が何かしたから照会されたわけではありません。
利用記録に会社名が並んでいても、利用目的が途上与信や法定途上与信なら、通常の運用です。
ただし申込情報は別
利用記録と混同しやすいのが申込情報です。こちらは「お客様が新規にクレジットやローンの申込みをした際に、クレジット会社等が、支払能力を調査するためにアクセスした情報」で、保有期限は情報にアクセスした日から6か月間です。
短期間に複数の申込みをすると、ここに複数行が並びます。他社がそれを見られる状態が6か月続くということです。住宅ローンで何行も同時に申し込むことの意味は、ここにあります。
読む順番。上から順に見ない
4ステップで確認する
開示報告書は情報量が多いので、上から順に読むと迷います。次の順で見てください。
- すべての契約の「返済状況」欄をざっと見る。「異動」の表示があるかどうかだけを確認します。なければ、事故情報はありません
- 「異動」があった契約について、異動発生日・補足内容・保有期限を読む。いつのことで、解消しているか、いつ消えるかが分かります
- 入金状況の記号列を見る。A・P・Bがどこにいくつあるか。直近24か月の傾向をつかみます
- 契約の種類と終了状況を見る。継続中の契約が何件あるか、使っていないカードが残っていないかを確認します
3機関すべてを取る理由
この記事で扱ったのはCICの様式です。信用情報機関は3つあり、加盟している会社の種類が違うため、1機関だけでは全体が分かりません。銀行の住宅ローンで参照されるのは主に全国銀行個人信用情報センターですが、クレジットカードや割賦の履歴はCICに集まります。
3機関の役割分担と、開示の手数料・所要日数は住宅ローン審査に落ちる理由にまとめています。
記載が事実と違うときは
開示報告書の内容が事実と違うと思った場合、信用情報機関に対して調査を依頼できる仕組みがあります。登録した会社に対して事実確認が行われ、誤りがあれば訂正されます。
ただし、「延滞したが事情があった」という主張で記録が消えるわけではありません。訂正の対象は、登録内容が事実と異なる場合です。どちらに当たるかを整理してから、開示を受けた機関に問い合わせてください。
開示を受けたあとにやること
PDFで保存し、日付を書いておく
開示報告書は、受け取った時点のスナップショットです。翌月には入金状況の記号が1つずれ、24か月より古い月は落ちていきます。
だから、受け取ったらすぐにPDFまたは画像で保存し、ファイル名に取得日を入れておいてください。住宅ローンの申込みが数か月先になる場合、その間に状況が変わったかどうかを比べられます。
とくに保有期限が近い情報がある場合、期限が過ぎたあとにもう一度開示して、実際に消えているかを確認する価値があります。3機関とも再開示は有料ですが、CICはインターネット開示について96時間以内の再開示を無料としています。
「異動」がなければ、原因は別にある
返済状況にどこにも「異動」がなく、入金状況にもAが並んでいない。この状態で事前審査に落ちたなら、原因は信用情報以外にあります。
国土交通省の令和7年度調査によれば、金融機関が考慮する審査項目は21種類あり、9割を超えているのは完済時年齢98.4%、借入時年齢96.2%、健康状態96.1%、年収94.2%、勤続年数93.9%、担保評価91.0%、返済負担率90.9%でした。信用情報に関係する「カードローン等の他の債務の状況や返済履歴」は72.5%です。
信用情報がきれいだと確認できたことには意味があります。残りの項目に絞って原因を探せるからです。21項目の全体像と、それぞれの具体的な基準は住宅ローン審査の記事にまとめています。
家族の契約が載っていることがある
契約の種類の欄に「保証人」と表示されている契約があれば、それは自分が保証人として関わっているものです。家族の借入れの保証人になっている場合、ここに出ます。
保証人としての契約も、自分の信用情報として記録されます。主債務者が延滞すれば、その影響を受けます。身に覚えのない契約が「保証人」区分で載っていたら、内容を確認してください。
また、配偶者の同意を得た契約の場合には、属性ブロックに配偶者名が表示されます。自分の契約に配偶者が関係しているかどうかも、この欄で分かります。
申込みの順番を決める
最後に、開示結果を住宅ローンの計画に落とし込みます。やることは2つです。
- 保有期限が近い情報があれば、その日付以降に申し込む。削除は表示された年月の月末です
- 申込情報が残っていれば、6か月を数える。すでに申し込んだ記録があるなら、そこから6か月で消えます
どちらも、報告書に書かれた日付から逆算するだけです。「いつ申し込むか」は、感覚ではなく日付で決められます。
まとめ
信用情報の開示報告書で最初に見るのは、入金状況の記号ではなく返済状況の欄です。ここに「異動」と表示されているかどうかが、いわゆる事故情報の有無にあたります。
その定義は、CICの表示項目の説明に日数で書かれています。「返済日より61日以上または3ヵ月以上の支払遅延(延滞)があるものまたはあったもの」、保証履行が行われたもの、破産手続開始の決定がされたもの。該当しない場合は空欄です。
入金状況欄の記号は8種類で、一番左が最新、右へ24か月分並びます。Aは「お客様の事情でお約束の日に入金がなかった」を意味する1か月分の記号で、異動とは別です。AとBは原因が本人にあるかどうかで分かれ、「-」と空欄はどちらも延滞を示しません。
異動が解消しても、定義に「あったもの」が含まれるため表示は残ります。消えるのは保有期限が来たときで、残債額が0円かつ終了状況にコメントがある場合は報告日から5年間、削除は表示された年月の月末です。
そして、この保有期限は報告書に書かれています。「いつ消えるか」を推測する必要はありません。住宅ローンの申込時期を考えているなら、まずその日付を確認してください。金融機関を探し回るより、期限を待つほうが確実な場合があります。
よくある質問(FAQ)
入金状況に「A」が1つありました。住宅ローンは通りませんか
Aが1つあることと、いわゆる事故情報である「異動」があることは別です。CICの表示項目の説明によれば、Aは「お客様の事情でお約束の日に入金がなかった(未入金)」を意味する1か月分の記号です。一方「異動」は、返済日より61日以上または3ヵ月以上の支払遅延があるものまたはあったもの、保証履行が行われたもの、破産手続開始の決定がされたもののいずれかに該当した場合に、返済状況の欄に表示されます。該当しなければ空欄です。まず返済状況の欄を確認してください。なお、審査の可否は金融機関が総合的に判断するもので、信用情報機関は審査を行っていません。
「異動」を消すことはできますか
支払を済ませても、その時点で表示が消えるわけではありません。定義が「支払遅延(延滞)があるものまたはあったもの」となっており、「あったもの」が含まれているためです。未払い金を解消した場合は、補足内容の欄に「解消」と表示され、延滞解消日が記録されます。情報そのものが消えるのは保有期限が来たときです。表示項目の説明によれば、残債額が0円であり、かつ終了状況にコメントが登録されている場合は報告日から5年間で、保有期限に表示された年月の月末に情報が削除されます。保有期限は開示報告書に記載されているので、そこで日付を確認できます。
利用記録に、申し込んでいない会社の名前があります
利用目的の欄を見てください。CICの表示項目の説明によれば、利用記録には「消費者対応」「新規再照会」「途上与信」「法定途上与信」「配偶者再照会」「再照会」の6種類の利用目的が表示されます。このうち途上与信は契約中に信用状況を確認するための照会、法定途上与信は貸金業法・割賦販売法の定めに従って契約中に信用情報を確認するための照会です。つまり、すでに契約している会社が定期的に行うもので、法定途上与信については法律上の義務として行われています。申し込んだ記録が残るのは利用記録ではなく申込情報のほうで、こちらは情報にアクセスした日から6か月間保有されます。
「-」と空欄はどう違いますか
入金状況欄での意味は、「-」が「請求もなく入金もなかった」、空欄が「クレジット会社等から情報の更新がなかった」です。どちらもクレジットの利用がない場合の例として挙げられており、延滞を示すものではありません。前者は会社側が「請求なし」と報告したもの、後者はそもそも報告がなかったもの、という違いです。なお、返済状況の欄にも空欄がありますが、そちらは「異動に該当しない場合」という意味で、入金状況の空欄とはまったく別です。同じ空欄でも、どの欄にあるかで意味が変わるので、欄の名前とセットで読んでください。
使っていないクレジットカードは解約したほうがいいですか
開示報告書では、終了状況が空欄なら契約は継続中です。解約していないカードは、利用がなくても契約として残り、極度額も登録されています。住宅ローンの審査では、カードローン等の他の債務の状況を見る金融機関が多く、国土交通省の令和7年度調査では「カードローン等の他の債務の状況や返済履歴」を審査項目とする機関が721、72.5%ありました。ただし、解約すべきかどうかは個別の判断になります。長く使っている契約を解約すると入金状況の履歴も報告されなくなるため、一概に有利とは言えません。まず、契約の種類と終了状況の欄で、いま何件の契約が継続中かを把握することから始めてください。
記載が事実と違う場合、訂正できますか
開示報告書の内容が事実と異なると思った場合、信用情報機関に調査を依頼できる仕組みがあります。登録した会社に対して事実確認が行われ、誤りがあれば訂正されます。ただし、訂正の対象は登録内容が事実と異なる場合です。「延滞したが事情があった」という主張で記録が消えるわけではありません。なお、支払停止の抗弁の申し立てがあったものについては、表示コメントとして「支払停止の抗弁により登録会員が内容を確認中です」と表示されます。また、災害等が起こった地域に居住している場合には、災害地域である旨のコメントが付くことがあります。自分のケースがどれに当たるかを整理してから、開示を受けた機関に問い合わせてください。
記号の意味は、CICが表で公開しています
入金状況の記号と各欄の意味は「信用情報開示報告書」表示項目の説明にまとまっています。開示を受けたら、この資料を横に置いて読んでください。推測で判断する必要はありません。
本記事は一般的な情報提供を目的としています。本記事で扱ったのはCICの様式で、他の信用情報機関では表示項目が異なります。個別の記載内容については、開示を受けた信用情報機関にお問い合わせください。